記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

映画

『富士山頂』

メモです。 なんと幻の名作『富士山頂』が今週BSにて放送予定! 富士山頂に台風観測のための巨大レーダーを建設するという一大プロジェクトを描いた 『黒部の太陽』とならぶ石原プロ製作の超大作! 3/21(金)AM3:00〜(木曜日の深夜)BS141。 忘れず録画だ! …

『悪の法則』 by R・スコット

不自由なく平穏な生活をしていた弁護士カップル。 ある時、ほんの出来心で悪事に手を染めたことから、 破滅への道を転がり続けることになる。 たった1つの選択によって、それまで輝きを放っていた世界が反転し、 それまで自分の目には見えていなかったが、…

『攻殻機動隊ARISE』 by 黄瀬和哉監督

士郎正宗の原作、押井守の劇場版、神山健治のS.A.Cに次ぐ、第4の攻殻始動。 公安9課設立以前を描くARISEシリーズの第1弾。 声優陣を総入れ替え、キャラクターデザインもモデルチェンジした黄瀬ワールドは、 一言でいえば"クール"。 押井ワールドのようにフィ…

『レ・ミゼラブル』 by T・フーバー監督

ああ無情。主よ、なぜに人はこれほどまでに悲しく孤独なのか。 主よ、生きることはなぜにかくも私に試練を与えたもうか。 しかし主よ、あなたは小さな愛をお与えくださった。ご慈悲をくださった。 これが罪深きわが身の定めなれば、この身朽ち果てるまで償い…

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 by 庵野秀明

不満。 はっきり言って失望に近い。 前作『破』でこれまでの世界観を一気にぶち”破”ってくれそうな予感があったのに、 これだけ延ばし延ばし待たされたうえに結局は騙し討ちだったという結果… このやりきれない思いをどこへ向ければよいのやら。 話が急展開…

★勝手にスパイフェア★  『007 SKYFALL』 by S・メンデス監督  / 『パラダイス・ロスト』 by 柳広司

言わずと知れたスパイ映画の金字塔007の最新作にして、記念すべき50作目。 この節目の作品のテーマはズバリ「世代交代」。 これをテーマにしたのは、版元MGMが経営破たんして、 一旦は製作が危ぶまれ、その再起を誓うという意味も少なからずあるだろう。 そ…

 ★勝手に黒部フェア★ 『高熱隧道』 by 吉村昭 & 『黒部の太陽』 by 熊井啓 

ひさびさに文芸ネタを。勝手に黒部フェアとして2作品紹介します。 といっても当ブログにお越しの方々にはなじみの深いものばかりだと思いますが。 1つは吉村昭著の『高熱隧道』、もう一つは三船&裕次郎タッグの映画『黒部の太陽』です。 なぜ、今更こんな…

『さあ帰ろう、ペダルをこいで』 by S・コマンダレフ監督

冷戦下、ソ連のもっとも忠実な衛星国として 徹底的な管理体制に置かれたブルガリアを生きたある家族の物語。 冒頭、ドイツの高速道路で大事故が発生する。 被害者はとある家族。 彼らは遠い昔、迫害を恐れて祖国からドイツへやってきたブルガリア人で、 夫婦…

鬼才逝く

森田芳光監督が亡くなったそうだ。 邦画のなかでッダントツで大好きな映画監督である。 来春公開の『A列車で行こう』を楽しみにしていたところだったのにものすごく残念だ。 巨匠というほど、威厳ありありな感じではない。 日本映画が長らく培ってきたホーム…

『アンダーグラウンド』 by エミール・クストリッツァ

年間数百本を鑑賞する自分は相当な映画マニアを自負しているが、 すべての映画の中で最も好きな映画を1つだけ選べといわれたら、 一瞬の迷いなくクストリッツァ監督の『アンダーグラウンド』と答える。 高2の時に心斎橋のパラダイスシネマのスクリーンに映し…

『東京オアシス』 by 松本佳奈 中村佳代

『カモメ食堂』『めがね』を手がけたスタッフチームの最新作。 『カモメ』からこのシリーズを追いかけている身として期待半分、 でも結局『カモメ』『めがね』だけがよかっただけで、 以降の作品は意味不明&ひたすら眠気を誘うものばかりなので諦め半分で奥…

『ブラック・スワン』 by D・アロノフスキー

観たい観たいと思いながら、腰をやったりして行けず、 昨日ようやく公開終了ギリギリで駆け込みで観た。 もうやってるところが少なく、夜中にわざわざなんばパークスまで行ったが その価値ありで間に合ってよかった。 しかしこれはすごい。 確かに、極度のプ…

 『岳』

小栗旬に長澤まさみ。 どうせ山を舞台にしたアイドル映画でしょと高をくくってました! ごめんなさい! 命の現場で使命を全うしようと奮闘する人間たちのドラマでした。 もちろん、ありがちな展開なんだろうけど、どうにも山モノには弱い。 小栗旬の笑顔はま…

『NO COUNTRY FOR OLD MAN』 by コーマック・マッカーシー & コーエン兄弟

少し前にようやく気になっていた映画『ノーカントリー』を観た。 コーエン兄弟の作品はイマイチ自分のピントとうまくマッチしないことが多く、 本作もオスカー獲ってはいたもののずっと観ないままだった。 今さらながら劇場で観なかったことを激しく後悔する…

『ソーシャル・ネットワーク』 by D・フィンチャー

D・フィンチャー見直した! コンテンポラリーな題材への挑戦、直球勝負のしゃべくり人間ドラマ。 かといって登場人物の深層までは描かずに、出来事をドライに紡ぐあたりが実にイマドキ。 調停シーンと再現シーンが交わることで生まれるテンポとリズム。 何よ…

ノルウェイの森

愛という不確かな事象について。 愛とは不確かゆえに美しく、不確かゆえに儚い。 愛が不確かゆえに、時に他のすべてを犠牲に、肉体を重ねて確かめ合う。 愛はアナタをつなぎとめ、愛はワタシを壊す。 だからこそ愛は尊い。 物語の主軸である三人の男女を演じ…

マザーウォーター

ただ川の流れのように、明日はいずこへ、気の向くままに。 野暮なことはさておいて、今日も明日も気分良く。 風を感じ、地の匂いを纏って、ふらりさすらってみようかしらん。 でも、その前に水割りを一杯くださいな。 土曜日。奥さんと2人で久々のロードショ…

インセプション

とんでもない映画を観てしまった。 私の思考回路は今非常なるパニックの最中にあって、 えもいえぬ悦を感じている。 これまでの常識がまさしく完全に破壊されてしまった。 これはもはや革命に等しい。 クリストファー・ノーラン。 この男の比類なきアイデア…

 「銀河鉄道の夜」 by 細野晴臣

「音楽を宇宙する」 この一言に尽きる。 音楽が始まる瞬間、目の前に銀河が果てしなく広がってゆく。 宇宙の広がりを、漆黒の闇を、生命の輝きをいとも簡単に音楽にしてみせる。 これぞ細野マジック。 もう奇跡としか言いようがない。 音楽の圧倒的な存在感…

「読書メーター」「鑑賞メーター」

最近活用させていただいているサイト。 自分が読んだ本、観た映画を簡単に管理が可能。 簡単な感想やレビューも書くことができるので、 のちのち自分がどういう風に読んだり観たのかというのを振り返えれる。 それに自分が気になっている本や映画に対して 他…

「茄子 アンダルシアの夏」

ずっと観たかったのだがなかなか機会のないまま放置してた映画。 先日BSが視聴可能になって、番組表をみたらグッドタイミングでやってた。ラッキー! 評判どおりのすばらしい映画でした。 まさに自転車好きによる自転車好きのための映画。 もっと早く見ればよ…

「2012」

土曜日。月イチ恒例の天六ロードショー。 今回は「2012」。 惑星が直列に並び、太陽の活動が活発化。 巨大なフレアが発生し、それによりニュートリノが化学反応を起こし、 地球の核を異常に熱し、地殻のバランスが大きく崩れ、 地球規模の大災害が起きるとい…

「つむじ風食堂の夜」

クラフト・エヴィング商會の吉田篤弘原作の映画化ということで、 否応が上に期待したのだが・・・。 本ではあれだけ、魔力が宿ったように魅力的な雰囲気を漂わせていた世界が、 それこそつむじ風によってたちまち散ってしまった・・・ 思い入れが強い分、なにか一…

「地下鉄のザジ」

ずいぶん昔に見た記憶がある。最近タワレコでブラブラしてたら、 100%ORANGEのジャケで、リマスター版が出てたので飛びついた。 おはなしの内容。 母親に連れられてやってきた大都会パリ。 おてんばざかりのザジのお目当ては地下鉄に乗ること! でも、あいに…

「その街のこども」

今年の1.17震災の日にNHKで放送された特別ドラマ。 あれから15年、当時子供だった人がもう社会人となり、 あの時が少し遠い記憶となってきている。 この物語の主人公2人も、神戸を離れ、社会人として忙しい日々を過ごし、 神戸の記憶を思い返すことなく生活…

「かいじゅうたちのいるところ」

寝ているときに見る夢は、なぜか妙にリアルだったりする。 どうせ夢なのだから、楽しい夢を見ればいいのに、 夢の中でもしんどかったり、冴えない自分がいたりする。 夢は全くの創造の世界というよりも、現実世界をフィードバックしてできた産物で、 直前に…

「笑う警官」

今年最初の月イチ、ホクテンザは「笑う警官」。 ううう、これは久々にひどい映画を観た。 とにかく臭い。演技、セリフ、演出、全てが臭い。 臭くて臭くて仕方がない。ひどい。 最初のテロップで、HARUKI KADOKAWA filmと大きく出たので嫌な予感してたのだが…

「パブリック・エネミーズ」

2010年1本目のロードショー。 年末から行こう行こうと思っていた「パブリック・エネミーズ」。 やっと行けた。 初監督作「ブレイブ」が興行的に大コケして、負債を返すため 大作に出るようになって以来、J・デップの作品はとんとごぶさただったが、 今回は何…

ロフト

12月。恒例の月イチホクテンザロードショーは 自国民の10人に1人が見たというベルギー発の本格サスペンス。 家族にナイショで秘密の部屋を共有している5人の男。 ある朝、そのうちに1人が部屋に来てみると見知らぬ美女の死体が。 5人以外にその部屋の存在を…

クヒオ大佐

月イチ恒例、夫婦で映画atホクテンザ。 11月の作品は「クヒオ大佐」。 湾岸戦争時代に実際にあった結婚詐欺事件がモデル。 (映画では)着け鼻で、完全な日本人顔なのにアメリカ空軍大佐を名乗って どう考えたって、いや考えなくたってアヤシイのに、 詐欺が…