記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

ウェディングベルを鳴らせ!

こないだたまたまタワレコに行った時に、
大好きな映画監督ベスト3に入るエミール・クストリッツァ監督の
最新作が上映されているのを知り、さっそく日曜日に行ってきた。


クストリッツァ監督は旧ユーゴ・セルビア共和国の監督さんで
「パパは出張中」「アンダーグラウンド」で2度のカンヌ・パルムドール
受賞しているヨーロッパでは超売れっ子の巨匠。
2004年の「ライフ・イズ・ミラクル」から実に4年ぶりの新作とあって
期待大で梅田シネリーブルへ。


ストーリーはあってないようなものだが、
田舎で農業をしながら暮らしているお爺さんと孫の男の子。
ある時、男の子はお爺さんから、町へ行き、3つの約束を果たして
帰ってくるように言いつけられる。
その3つの約束とは、
  ①牛を売り、そのお金で教会に飾るイコンを買うこと
  ②町の土産を買って帰ること
  ③お嫁さんを連れて帰ること!
勝手の違う都会にもまれ、奇妙な人々に巻き込まれながら
男の子は果たして約束を果たしてお爺さんの元に帰る事ができるかというお話。


まずなんと言ってもスクリーンから溢れんばかりのパワフルさ、
賑やかさに圧倒されてしまう。音楽と色彩のるつぼ。
押せ押せ、ノリノリ。
さすがはジプシーの血、ヨーロッパの火薬庫バルカン半島
酒を浴び、食べること。歌うこと、本気のけんかをすること、
生きること死ぬこと全部ひっくるめて人生は素晴らしい!
まさに俗なるモノへの賛美。
とにかく楽しんだもの勝ち、終わりよければ全てよし。
クストリッツァ監督の映画はいつも元気をくれる。