「笑う警官」
今年最初の月イチ、ホクテンザは「笑う警官」。
ううう、これは久々にひどい映画を観た。
とにかく臭い。演技、セリフ、演出、全てが臭い。
臭くて臭くて仕方がない。ひどい。
最初のテロップで、HARUKI KADOKAWA filmと大きく出たので嫌な予感してたのだが。
話の内容は、警察裏金疑惑が、100条委員会で公にされてしまうのを恐れた上層部が
身内である警官に濡れ衣を着せて、闇に葬ってしまおうという話。
出演が、大森、松雪、宮迫などなどなかなかいいキャスティングだったし、
NHKドラマ「ハゲタカ」のようなスリリングな演出、展開を期待していたのだが・・・
臨場感を出す演出なのか、タイムリミットまでの時間経過が時々だされるのだが、
バックにの〜んびりとしたスロージャズを流すわ、
主人公が「あなたたちに任せます」と操作を全部放り投げて、
トランペットを噴き出すわで、全然緊迫感がない。一体全体どうしたいのさ?
おまけにセリフがひどい。正義がどうだ、俺たちの絆は絶対だとか、
いちいち歯の浮くようなセリフをくそマジメにしゃべらせてどうするよ。
セリフがセリフだけに、全部棒読みみたいに聞こえるし。
そんなもんコトバじゃなくて、演技で見せるべきで、
わざわざ語らせるから本当にクドくて説明臭くて押し付けがましい。
話の展開も無理がありすぎ。
大体いきなり特殊部隊に射殺命令を出して、
メディアが押し寄せてる裁判所前で発砲するかよ。
実は大物幹部を操っていたのが、現場の老刑事だったというのもこじ付け臭い。
話を複雑にして面白くしようというのはわかるが、
脚本家自体が話の筋道を全く整理・把握できてなくて、無理がありすぎ。
もう80年代の気合入りまくりのスポコンドラマをみせられているかのような感覚。
同じ刑事もんなら、TVの「相棒」の方が、100倍出来がいい。
単にかっこつけたいだけだろうが、それが見え見えでめちゃくちゃダサい。
観ている側が恥ずかしいわ。
隣で見てた奥さんは途中からかなりうんざりしてる様子だったが、
途中から、あまりのバカバカしさとダサさ加減に大笑いこらえるのに必死だった。