記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

嵐の六甲

前日、勝尾寺での2本は、グルグルと頭の中でモヤモヤが広がっただけで、
答えを見出せずにあまり収穫がなかった。ただ走って上ったというだけ。
ただ、上りになったら、どんだけしんどくて気持ちが乗らなくても
ヒルクラスイッチが自動的に入るということは確認できてよかった。
それがなかったら希望がない。


で、日曜日。空模様はずっと予断を許さない状況だったが、
前日無理くりに出動したのとは反対に、
今日は雨が降ろうが槍が降ろうが絶対に六甲に上る。
体は重いし、気分も下降気味だが、もう絶対上る。


で、12:30ごろに出動。いつもは昼から出動の場合は避けるのだが
今日は4ヶ月ぶりに逆瀬川から。
長柄橋からいつもの山並みチェック。甲山すら見えない。完全に雲の中。
そのまま天竺川〜曽根と進み、猪名川CRに入る。
向かい風がキツイ。30km巡行でも厳しい。
向かいからコルナゴさんが来て挨拶。
伊丹市内に入ると少しポツポツきた。かかってこい。
中野のコンビニで補給&休憩。武庫川新橋渡って、
伊予志からスタート地点到着。


ちょうど踏切で停められたので、その間に整えて、踏み切り明けから即スタート。
昨日は自問しながら走ったが、今日はもう一切何も考えず無心で走る。
上りはじめですぐに向かい風が相当きつい。平均20-23kmで必死で漕ぐ。
序盤から飛ばし気味。
上から男女ペアが下ってきた。ということはまだ上の状況は悪くないだろう。
白瀬川橋で信号に捕まる。
リスタート後も飛ばす。この見通しのよすぎる上りは精神的にキツイ。
1つめのトップを越え、アウターにいれゴルフ場を通過。
甲寿橋通過が13:30くらい。
盤滝までの区間の向かい風もえらい。後半のことなど考えずにハイペースキープ。
信号通過が19:45。甲寿橋〜盤滝区間が6:15の区間新。
まだまだ。六甲のしんどさはこんなもんじゃない。
温度計を見ると20℃。でも蒸し蒸しと不快指数がハンパない。
どこかで黒のインタマさんとすれ違い挨拶。
高度が上がるにつれ曇ってきたがまだ大丈夫。
雨は降っていないようだが、風で木についたしずくが落ちてくる。
ファースト手前と、抜けてわずかに下ってからの上り返しが厳しい。
清渓橋で34:00くらい。
セカンドからいつも見える宝殿ICが見えない。やはりあそこが空気の変わり目か。
セカンド明けの上りは今日はしんどくない。でもすぐにサード。
いつものごとく苦しいが今日は短く感じた。
宝殿通過が39:30。
うまくいけば50分切れるかもしれない。
ただこの日はここからがシャレにならなかった。
宝殿過ぎてから、雲の中に突入し、視界が全く利かない。
おまけに強風が舞っていて、いつもならここからギアを上げるのだが
今日はできそうにない。できるだけ体を小さくしながら抵抗を減らす。
そのうちどんどん視界が悪くなりどこを走ってるかわからなくなる。
斜度が緩み、東縦走路のところを48分代で通過。
そこからさらに風がきつくなる。跳ね返されそうだ。
トンネル突入でスパートしたいが風洞実験室状態(Haikalaさん命名)。
耐えて絶えて茶屋でゴール。
51:22。
宝殿までは全て区間新だったが、向かい風で最後の区間で2分以上ロスしたようだ。


それにしても疲れた〜。途中何度も足着こうかと思ったくらい疲れた。
前日とはうって変わって無心で山と対峙した。
後半宝殿からどこをどう走ってるかわからず、それが無性に面白かった。
毎月来ているから初めての場所じゃないけど、ドキドキした。
このところ、速くなろうなろうという焦りというか、走らされてる感に負われて、
こういう無心の楽しさを忘れてた気がする。
ちょっと根詰めすぎてたんだろうなあ。
簡単なことだけど陥りやすい罠。
自分は自転車で飯食ってるわけじゃないし、人と競争したいわけじゃない。
ダイエットや健康のためでもない。
速くなることはいいことだけど、速くなるということばかりを求めても意味がない。
自力で遠くまで行く、自然と対峙して風を切ってっていう本来の楽しさを見失ってた。
今日六甲上ってよかった。




下り。視界が全く利かないのと、路面が濡れてスリッピーなので
30km以下で慎重に下る。そのためフルブレーキしてるのに風が押すから怖い。
それにしても今日はこんな天候なのに、上がってくる車にオープンカーが多い。
よっぽどのアホか見栄っ張りなのだろうか?
宝殿から視界が徐々によくなるが慎重に。
ファーストとりつきでピナレロさんが上がってきたので「がんばれ!」と一言。
無事に甲寿橋に到着。
ここからもう1本行こうと思ったし、いつもなら行くのだが、
あの悪天候の中にもう一回突っ込むのと、下りを考えて萎える。
まだそこまでのモチベーションがない。
とはいえ、もう1本上りたい。できれば交通量を気にせず上れるところ。
ということで、逆瀬川方面へ下り、桜台へ。


1本筋を間違え、中山桜台の方。
これが余計だった・・・
スタートのカーブ区間抜けて、ロングストレート。
ここで片っ端から信号につかまりイライラ。
ストップ&ゴーで駆け上がったせいで、そこから大きくカーブするのぼりで撃沈。
結局タイムも20:22という有様。
体が調子悪いのだから欲張らずに、六甲上っておとなしく帰ればよかった。


モチベーションが上がるまで少しの間充電しようかなと思う。
コンディションを上げる、走りたい!っていう気持ちを貯める必要がある。
皮肉にもタイムは伸びているのだが、そこに今は喜びを見出せない。
去年の同じ時期、不本意ではあるが事故に遭い、1ヶ月の休養を余儀なくされた。
いわば強制的な休養は、休養明けのモチベーションの高さとタイム更新を見ると怪我の功名だったのだと思う。
とはいえ、自転車があるとお誘いにのって走ってしまうので、
相棒を木馬へ入院させてみようかなと思う。
あいにく相棒の調子も絶不調で、福井の途中からフロントからコキ、パキと異音が発生し、
昨日などダンシングしてるとバキバキと、音がひどくなってきてる。
トルクをかけるとアウター/インナーに関わらず音がするので恐らくBB周りだろう。
ブレーキの利きも悪くて怖いし、チェーンもそろそろ替えねば。
お互い満身創痍なので、休息だ。
ちょうど雨続きだし、ツールが始まってしばらくして再開すれば、
パワーアップして戻ってこれるかな。
といってもただ休むのではないけど(といいながら山地図を持ち出す)


走行距離:78.21km
TOTAL:3419.26km