記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

舞洲クリテ

初めての平坦レース、舞洲クリテリウム参加してきました。
結果は惨敗。
当初のぱしゃ君との戦略も、スタート直後から通用せずお話にならない。
平坦に自信満々だったぱしゃ君はかなりショックだった様子。
自分も正直悔しさいっぱいだが、
まあ、事故も落車もなかったのはよかったし、
クリテとは何ぞやというのを経験できたのはとても大きい。
レースでないと得られないものもあるということ。
今更だが、レースはただ速いだけじゃなく、強くないと勝てない。(速くもないが…)
それがわかっただけでも大きかったとしよう…。
なんせ初レースだったし。
うまくはいかなかったけど戦略を練りながら、
レースを読んで走るという新しい楽しみ方を覚えたので、
これはこれで次もぜひがんばってみよう。



7:15にいつもんとこ集合。
応援助っ人として、うめさんが来てくれました。
3人で舞洲を目指す。朝はまだ寒い!
途中、伝法のコンビニでちょい休憩。
その後、此花通をかっ飛ばす。ぱしゃ君はウォームアップにが〜んと先行したので
無視して、うめさんと38km巡航。
レース会場に近づくにつれ、ローディーさんの数が増えてくる。少しずつ緊張。
で、会場入りすると、なんか自分たちが場違いなほどガチな空気。
受け付けをしようとしたところで、応援に駆け付けてくれたkurubiさん発見!
心強い助っ人です。
で、受け付けを済まし、ゼッケン付けなどを完了して、軽く試走にでます。
ビギナーはショートコース500mを12周。
表側が強烈な向かい風。ちょっとでも上体を浮かすと結構な抵抗感。
ここは35km出すので精いっぱいか。
1コーナー、2コーナーはそれほど難しくなく、
ラインさえキープできれば最小ロスで回れる。
そこから反対側のストレート。ここは全力で行かないと駄目。
そして問題は第3、第4の連続コーナー。
第3の入りはいいのだが、そこの脱出がそのまま第4コーナーの立ち上がりまで連続している。
しかも第4が一番鋭角で、しかも出口が若干のブラインド。
できるだけ減速はしたくないが、あまりスピード維持を意識しすぎると、
アウトに大きく膨らんでメインストレートの立ち上がりで加速が遅れて、差がついてしまうし、
減速しすぎるとその分再び加速しなければいけないので、消耗してしまう。
非常に非常にテクニカルで難しいぞ、これは!
ぱしゃ君と話してみるが、やはりあの最終コーナーが難しいとのこと。
ちょっと厄介なのは、まずここで減速した状態でメインストレートで加速しないといけないのに
そこが一番の向かい風で、スピードをロスするとものすごく負担になること。
そして、もっと厄介なのが、ぱしゃ君とコーナリングのライン取り、考え方が違うこと。
ぱしゃ君はできるだけコーナー途中でもできるだけスピードを維持するのを優先、おまけにイン・イン。
自分は、コーナーは多少減速しても安全かつ安定したラインを忠実に守って、
ストレートの立ち上がりでの加速重視。
(結果どちらがいいかというと自分のラインだったけど)
重要な区間で、これほどライン取りが違う、速い遅い区間がバラバラだと、
ここで差が開いたり交錯したり、互いに曳きあっても結局分裂してしまうのではないか。
ぱしゃ君が自分のコーナリングをすぐに修正はできないし、
自分もぱしゃ君の走り方に合わせても、スパートをかけられている状態になるだけで、意味がない。
そう思って話し合ってどうするかと色々考えたが、答えが出ず、ぶっつけ本番。
時間ぎりぎりまで、この第4コーナーの走り方に費やす。


試走を終え、うめさん、kurubiさんと合流し、上のクラスの予選を最終コーナーのところで拝見。
いやいやいや、ガタイ良すぎ!すでに格が違うぞ。あんな上半身自分にはない。別世界だ。
2人してド緊張で、チビリそうな状態。
駄目だ、駄目だ、雰囲気に飲まれて冷静さを失いつつある。
ひとまずスタート前にトイレに駆け込み落ち着く。
そしていよいよ出陣!緊張感MaaaaaX!


↓上のクラスの予選。すでにハイレベルのしのぎ合い

↓ガタイが違いすぎる〜!


ビギナークラスのコースインが始まるが出遅れて後ろ側になりかけたが、
分け入って分け入って最イン側の先頭に陣取る。
スタート2分前からカウントがあって、どんどん心拍が上がる。
駄目だ、緊張しすぎだ。脚が少し震える。ヒルクラレースではこんなことないのに。
前にいるぱしゃ君に一声かけ、いざスタート。
第2コーナーまではバイクの先導で、合図を機にローリングスタート
ぱしゃ君のスパートに遅れないようにぴったり後ろにつく。
で、第2コーナー抜けてストレートに入ってスタート!
ぱしゃ君が先導バイクにぶつからんばかりの勢いで飛び出す!
遅れじと、こちらも上げてついていく。すぐに予定の38kmに達するが、
ぱしゃ君は、どうしたのか明らかに42,3km以上出てる感じで追い付けない。
奴が42,3km出したら、38kmで走っている自分は45kmまで上げなきゃ追い付かないじゃないか!
完全に舞いあがってるぞ!どうしたらいい?とりあえずできるだけ追い付く努力する。
そして問題の第3、第4コーナーに入る。そこでコーナリングで差を詰めるが、
メインのところでぱしゃ君は待ってくれる様子がないので、仕方なく、
後で曳くために温存するプランを放棄して
こちらもスパートして向かい風区間で40kmオーバーで行くが追い付かない!
声を出してオーバーペースなのと、もう最初のプランの意味がないことを伝えようにも
はるか前で声は届かないし、止めようがない。
スタート前から一番恐れていた、空気に飲まれての仲間内でのアタック合戦状態…
しかもぱしゃ君のロケットスタートに反応して消耗したのは
仲間であるはずの自分だけ。他の人は余裕の静観。
予定では38kmペースで、着いてきた連中は引き連れてという話だったのに
自分さえも置いていって、これは完全な先行逃げ切りじゃないか!
いつプランが変わったのかとひたすらパニック状態。
いや待て、ぱしゃ君、逃げ切る自信があるのかもしれない。
それならこのまま行ってもいい。
でも自分は40kmオーバーで回り続けるのは不可能。
第2、第3コーナーで数人がスルスルと合流してきて一旦38kmペースで落ち着いてきたので、
とりあえずその集団に加わって、ぱしゃ君を追う。
3周目に入ってもぱしゃ君の独走は続いている。
ヘタに自分が前に追い付こうとしてペースを上げてしまって、
集団を引き連れてしまったら、せっかくの奴の逃げが潰されてしまう。
自分が奴のために出来ることといえば、できるだけ今いる集団のペースを落として、奴との差をキープすること。
そう切り替えて、集団の中段まで下がって様子を見るが、
その集団も徐々にペースが上がり、ついていくだけでもかなりしんどい。
実際、ぱしゃ君のいきなりのスパートのせいで、みなスイッチが入ってしまったようで、かなりのハイペース。
徐々に差が詰まり出したころに、ようやくぱしゃ君は後ろとの差を気にしだす。
プラン放棄してスタートからの逃げを打ってほしかったのだが、力尽きたのか
それとも自分を待っているのか、どちらにせよ
すでに当初のプランを実行すると言うことのみに没頭してしまって、
レース状況やライバルの動向に注意を払っていなかったことで
致命的な判断ミスを冒してしまっている。でも差が大きすぎてそれを伝えられない。
もどかしく思っていると、4周目に落ちてくるぱしゃ君。
逆に先頭集団は徐々に本領を発揮し、上がっていく。
ぱしゃ君が落ちてきたので、ピックアップして、時々後ろを見ながら曳く。
が、単独走行の疲れと、試走で懸念していた最終コーナー立ち上がりで生まれる差のせいで
ぱしゃ君が徐々に遅れだす。
小集団に抜かれたが、ぱしゃ君を放ってはおけないので、しばらく押さえながら待つ。
が、もうすでに疲労困憊&戦意喪失のようで、ついてこれない様子。小集団から徐々に離される。
まだ余力のある自分が奴を待っても、先頭集団ははるか前で、曳く意味がなくなっているし、
2人で曳きあいをしても、共倒れで後方に沈むだけの状況なので、
ここからは自分のレースに切り替え、前方の小集団に追い付くようにがんばる。
本当はこの判断の切り替えを背負う集団との差が広がる前にすべきだった。
こちらは単独で、小集団よりもパワーがなく、手の届きそうな位置なのになかなか届かない。
そして何周目かは忘れたが、第1コーナーのところで目の前で落車発生!
慌ててアウトに逃げる。怖え〜。
待て待て一旦落ち着けと、冷静に、冷静にと念じ、
自分の走りに集中できるようになって、
初めてここまで自分の走り方ができていないことにはっと気付く。
例の最終コーナーでは立ち上がり重視と言っておきながら、
変速するのを全く忘れていて、重いギアのまま減速・スパートとして
最高速に達するのに無駄なタイムロスと足を使っていた。
そして、ずっと通常位置でしか走行していなくて、ブランケットの先とか下ハンを使っていなかった。
加速時にダンシングもせず。
ぱしゃ君の様子とレースの状況に集中していたのか、あるいは冷静さを失っていたのか…
でももうこの時点で残り2周。この時点で気付いても時すでに遅し。
それでも少しでも前へ行くため、ここで切り替えて、ポジションを変えたりしながらペースを徐々に上げる。
そして最終周。最終コーナーに差し掛かる頃に、トップの人は独走でゴールした様子。
自分はなんとか最終コーナーで追いかけていた小集団の真後ろまで追い付いたが
そこから立ち上がりでスプリントできるだけのパワーはもはやなし。
一応ダンシングで最後までもがいてゴール。
手持ちのタイムでは、10分ジャスト前後。
とにかくとっても長く感じつつも、あっという間のレースだった。
何も出来なかったし、自分の走りもできなかった・・・
序盤無駄に足を使いすぎたのと、そのせいで集団につけずに大半が単独走になり
余計なエネルギーを消耗してしまった・・・がっくしである。
クルージングで引き続き周回しながらぱしゃ君の姿を探すと、約半周分後にゴールした様子だった。
レースを終えて、2人の待つ場所まで戻って来る。後ろからは相当悔しそうなぱしゃ君。
少しだけ休憩しながら反省会。
そして自分は今日は奥さんの誕生日なので、3人と別れて猛烈な向かい風の中お先に帰宅。



とりあえずうまくいかなかった要因を挙げてみると、


1.そもそも甘く見ていた。ビギナーとはいえ、やはりある程度実力のある人が出てる。
 巡航速度も大事だが、ストップ&ゴーに耐えうるスタミナが絶対的に必要。
2.レース前、会場入りから場の空気に飲まれて、冷静さを失ったことで、
 序盤からのオーバーペースで自滅。
3.レース展開がプラン通りにいかなくなってから、全くアドリブが効かなかった。
 レースは生き物で、自分たちの思い通りに100%いくわけがないのに、
 自分たちのプランを無理して貫こうとして周りが見えてなかった。


要は、レース経験のなさがモロの出た格好。
もちろん戦略など考えずに済むくらいの実力をつければ楽だが、そう簡単にいけば苦労しない。
まあ、戦略が誤算だったのはしかたないとして、そこから切り替えて最善のレースをすべきだった。
ことごとく冷静さを欠いて判断ミスをしなければ、もう少し楽に、もう少しは上位に行けたかもしれない。
序盤オーバーペースで猛進するぱしゃ君を無理に追いすぎて、
先頭集団を曳き続けたことで消耗したのが最後まで響いたし、
集団にとどまれるタイミングでとどまらなかったことで、ほぼ単独走だったのもマイナス。
そしてあれやこれやと考え過ぎて、走り方を完全に見失ってしまったのは大反省…


単純に平坦の巡航速度が速ければ勝てると思っていたが、
実は一番重要なのはコーナリングと、加速だった。
夢洲では、直線区間が長いので、一旦高速に乗れば、楽に巡航できるのだが、
舞洲のコースはとてもショートで、かつコーナーが急。
特に最終コーナー!あれはヤバイ!
1周につき、4か所で減速⇒アタックが繰り返されるので
ストップ&ゴーはめちゃしんどかった。
その1コーナーごとの立ちあがりでの加速の差が、結果に直接影響するのだ。
それが計48回(12周)。この自動的にかかるアタックに耐えないといけない。
しかも自分が理想のラインで走れるわけでなく、
コーナー回っている最中に、自分の左右詰められると、
正直ラインとかスピード維持とかまで気が回らない。
まあ結果的に、素人がよくやる、スタートダッシュに賭けて飛び出して、
噛ませ犬になって序盤のペースをひっかきまわして、後半ダレダレという、
一番やってはいけない展開で自滅した格好。
やっぱりレースでは展開とか読みとか、
速くなる練習以外、強くなる要素をもっと学ばなければ…


走行距離:42.79km
TOTAL:1935.62km