東六甲ツアー (座頭谷〜逆瀬川源流〜小天狗山〜奥池〜観音山)
最近このサイトもすっかり山歩きブログと化した感があるなあ。
別にロード魂を捨てたわけではありませんが、なにぶん具合がよろしくない。
ぱしゃ君を悶々とさせているのはなんとかしたいが、しばらくは難しいかな。
ということで日曜日はあれやこれやとマイナーなところをコソコソと歩き回った。
<本日のコース>
阪急宝塚駅〜しるべ岩バス停〜座頭谷〜ハニー農園〜東縦走路〜
逆瀬川源流〜小笹峠〜上盤滝橋〜大藪谷川〜小天狗山〜トカガ尾〜
熊笹峠〜奥池〜ゴロゴロ岳〜カベノ城(手前まで)〜観音山〜鷲林寺〜
〜鷲林寺バス停〜阪急夙川駅
日曜日。ひさびさに丸一日お暇を頂いたので、気合入ってます。
でも、この週激務だったせいで案の定寝坊し、9:45に出動。
今日は前々から行きたかった座頭谷から、うまくいけば芦屋まで縦断するつもりだったが
スタートの遅れが響いたので、途中でルートを考えよう。
とりあえず西北経由で宝塚着。10:35の蓬莱峡経由有馬温泉行きのバスに乗り込む。
で、しるべ岩バス停に到着したのが11:00前。
少しだけ先に進んだ所から、万里の長城のような立派な堰堤が左手に見えてくる。
ここが座頭谷やナガモッコク尾根などへの入り口。
↓万里の長城のような砂防堰が座頭谷の入り口
堰堤を越えると、しばらくは草木生い茂る森の砂利道を歩く。
何度も岩沢への分岐があり、時々沢の具合を見に寄り道するが
何度も堰堤が立ちはだかるので沢を遡上することはできずに、下の砂利道にUターン。
一方、沢とは逆の方にもたくさん枝道へ分かれたり合流したりしている。
間違って岩原山の方向へ行かないように注意する。
途中で、若いパーティーと遭遇しごあいさつ。
道は徐々に山道らしくなってゆき、堰越えの際には簡単なロープ場も出没する。
そのうち大きめの堰の上に立つと、全く異境と思えるような岩の世界に出た。
沢はかなり広々としていて、岩だらけ。ゴツゴツとした感触を脚の裏に感じながら
転ばないようにしっかりと進む。
左右の山肌は、すっぽりと尾根が崩れ落ちていて、いかにも恐ろしい。
進行方向にはすでに荒々しい岩場が顔をのぞかせている。
都会から近いのにこんな風景に出会えるとは。六甲、奥深し。
大きい沢の広場をよく見ると、砂場に薄く足跡が見えるのでそれに従って、
前方の岩の世界へと進む。すると、時々「棚越」と書かれた看板やロープが、
沢から脇の茂みへと誘導しているので、そちらへ。
再び大き目の堰を越えると、いっそう荒々しくて息を呑む世界に到達。
まだ歩き出して40分と経っていないが、
この後のルートでこれほど見ごたえのある場所はないだろうから
早めのランチ休憩にする。
堰の天辺にて持参した手製のバケットをほおばりながら、ひたすら景色に魅入る。
↓本日のランチは手製のバケット
しばらく休憩の後、こんどはこの岩だらけの谷底からの脱出を図る。
左右は崩壊の激しい岩の絶壁で、残すは正面の緑か。
沢を上流へ向かうと、看板がぶら下がっており、唯一の突破口はこちらとある。
そのうち岩場は消えうせ、めちゃくちゃ急な上り道になる。
ここで下ってこられた年配の方とご挨拶。
ヒーヒー言いながら、急斜面を上る。
途中何箇所かは、道が切れ落ちている箇所もある。
危険度は大したことはないが、斜度が急すぎて非常に疲れる。
もう少しで脱出というところで、ぱしゃ君から例の入電。
休憩がてらハニー農園でお話を伺う。しかし暑い。
ハニー坂を横断して、向かいの森に入る。
次に向かうのはとりあえず東縦走路。
歩きやすい山道を進んでいくと、途中からいきなり急勾配になる。
おそらくは西宮北道路の頭上を乗り越えてゆく辺りであろう。
段々と高度が上がり、右手側が深い谷になってくる。この下は船坂谷だろう。
何気にしんどい上りを終えると、杉の木が立ち並ぶ緩やかな平地に出た。
ここは人気がないのかハイカーがおらず、ひたすら静かでのどか。
しばらくしてわずかに下ると分岐点に出た。
道端には、小さな碑。皇太子妃成婚記念植樹碑だそう。
向かって右手は下り道で船坂峠へ行く道だろう。
今日は左折して、藪道を掻き分けてもう少し進む。
上りきってわずかに下ると、東縦走路に出た。
さすが目抜き通りだけあって、東縦走路ではハイカーやらトレランナーが多い。
ここからとりあえずは、盤滝まで下らねばならない。
しかし東縦走路、大谷乗越経由だと、太平山の部分と、
ハニー坂からの道と結構な舗装道路を歩かねばならない・・・
わしゃ山道を歩きたいんでな。
事前に、東縦走路から逆瀬川源流を通って小笠峠まで直通の道があることは知っていたが
果たして入り口を見つけられるかどうか心配。
ひとまず東へと進んでいくと、妙なところで年配のパーティーがたむろしている。
通り過ぎながら話を横耳で聞いていると、ここから尾根道で下まで行けるとかなんとか。
ひょっとして、これが逆瀬川源流の道かと思って、行き過ぎたのを引き返し、
パーティーに挨拶をしてお先に進む。
お一方に、そっちは縦走路じゃないよおと声をかけてもらったが、大丈夫です。
軽快に尾根道を進んでいきます。最初はゆったりしていたのにそのうち結構な傾斜。
ガシガシと進んでいくと、分岐。真っ直ぐ方面には「小笠峠」の看板がある。
もう一方は南側へと深く下っている様子だが、
方向から行ってあれは毘沙門橋に続いているのかな?
そちら側も気にはなるが、今日はとりあえず直進。
少し歩くとそれまで木々に覆われてた尾根道の視界が開ける。
前方には先週行った樫ヶ峰エリア、その奥には甲山が見える。
右側には、小天狗山。
↓小笹峠直通の尾根から南東への眺め、手前の山は前回の樫ヶ山の展望ルート
その展望スポットからいきなりゴツゴツした岩の急場。
しっかりと足場を確保しながら下っていくと、
そのうち杭を打ちつけた急ごしらえの階段状になるが、
これまた朽ち果てているうえに、間隔が狭すぎて怖い怖い。
おまけに杭がむき出しになっているので足の踏み場がなく、難儀しながら慎重に下る。
ずんずんと下っていくと、そのうち左手に小さめの堰堤が現れる。
そこは反対側の斜面をえいやと越えて、河原のように広々とした平坦部に出る。
その左手には小さなせせらぎ。これが逆瀬川の源流。
しばらく川沿いに歩くと、すぐに舗装道路に出た。
右折してちょっと上がった所が小笠峠。
距離的にはショートカットしたが、時間的にはどうだか。
でも舗装部分を随分カットできた。
↓逆瀬川源流
そこからしばらくは舗装道路。TTコースに合流して上を見る。
盤滝〜毘沙門橋までってコース中でも大してインパクトが薄くて、そんな斜度も急じゃないと思ってたけど
ゆっくりとマジマジと見てみると意外と急でびっくりした。
いつもは必死で見えてないのかもしれないなあ。
と思ってると何人かのローディーが必死に走っている。ガンバレガンバレ。
盤滝の交差点の所から旧道に入る。
仁川源流の滝の涼しげなのを横目にもう少し下ると、
このエリアのランドマークとなっているグリーンとオレンジのゴミ箱発見。
そこのガードレールの切れ目が旧道を下りて大藪谷に分け入るポイント。
下ってすぐに、仁川源流を越える。結構な水量で濡れないように飛び石をぴょんぴょん。
静かな大藪谷に入り、1つめの大堰手前の広場で2回目の補給休憩。14:00。
ここからのルートを再検討する。
本当なら、観音山・ガベノ城・ゴロゴロ岳と南側の見どころを制覇して、
柿谷道で水車谷まで降り、芦屋駅から阪急で帰るつもりだったのだが、
芦屋まで日暮れまでに行けるか不安になってきた。
それよりも、さっき逆瀬川源流の尾根から見えていた小天狗山が気になる。
目の前の堰を越えてすぐのところに取り付きがあるし、
相当マイナーで、取り付きまでのアプローチが難儀。せっかくの機会なので行ってみる。
あとはよしなに、さくらやまなみバスのお世話になって帰ろうとなった。
荷物をまとめて、堰の右手の階段で越え、途中ロープ場を抜けると、また広場のようなところ
右手側を注意していると、三色テープの貼ってあるところにか細い踏み跡を発見。
地面に明らかに人工的な石組みもあるので、これが小天狗山への東の取り付きだろう。
はてさて、再びここから高みを目指します。序盤から何気に急な斜面を駆け上ります。
ガンガン攻めて上りきると尾根道に到達。ここからはアップダウンをこなしながらの一本道。
途中わずかに北側へ分岐があり行ってみると、行き止まりが展望スポット。
木々が生い茂っている間から、さっき通った盤滝交差点が小さく眼下に見える。
そこから再び尾根道に戻り、ピークを目指す。
途中やったら狭く尖った部分があったり、かなり急な岩場があったり、なかなかスリリング。
一旦下りが続き、十字路にぶち当たる。この南北へと続いている道は一体どこへ続いているのだろうか。
考えうるのは北向きは、小笠峠との分岐のところ?南は、大藪谷川からの別ルート?
やったらめったら気にはなるが、明らかに目指しているピークには続いていないので直進。
そっからまたもや急な岩場の連続。しっかりと手足の置き場を選びながら上る。
一旦広々とした広場に出たので、ここがピークと思ったが、それを示すものがない。
そこをスルーしてさらに進むと看板のある分岐に。
看板によると、直進すると熊笹峠、右折すると小天狗山とあるので、迷わず右折。
ちょっとだけ進むと、そこにはたくさんの山岳団体の記念札が乱立していて、そこがピークのようだ。
面白いのは札によって、標高が587mのものと577mのものとがあるようで、
割合的にゴブゴブだった。
ピーク自体は展望がないので、そこからさらに北側に続いている岩場へ行ってみるが、
大して変わらなかった。そこで急斜面になっていて、そこで道は終わりかと思いきや
覗いてみるとテープが続いている。どえらい道もあるもんだ。
でも方向的にここを下ってしまうと毘沙門橋の直下に行ってしまい、
帰りルートとは違うので、さっきの分岐まで戻り、尾根道を熊笹峠へ向かうことにする。
そこからの尾根道も相変わらず難儀する道で、狭いわ、倒木が邪魔だわ、まあ色々ある。
途中で小さな岩場への分岐があって、寄り道すると、
少しだけだが開けていて西側の山々が見渡せ、眼下に清流橋付近と思われるTTコースも見える。
岩の先まで行けばもっと見晴らしがいいのだが、岩が脆く、危ないので無理しないことにした。
再び尾根道に戻り、アップダウンを繰り返す。
途中でたくさんのテープが貼られたまぎらわしい分岐が登場。
テープの具合などを見ると、明らかに右折せよと示している。
直進側には入らないように枝や石で遮断されているが、
こっちの方が道としてクリアだったので直進するが、
急に道らしいものがなくなり、これだけテープや看板のあった道だったのにそれがないのも変だと
その分岐まで引き返して、指示に従っておく。
そこからしばらく行くと、急な上りがあって、それを越えると急に平坦で笹に覆われた平坦部に出る。
ここは笹が茂っていたり、道が複数あったりでロストしかけるが、テープを発見し事なきを得る。
ここまで時々聞こえていたエンジン音が、右手前方からではなく、左手後ろから聞こえてくるようになり
そろそろ芦有DWが近いんだなと気付く。そうこうしているうちに道が不明瞭になってくる。というよりテープだらけでどこが正解なのか。
西へ進んでいるはずがいつのまにか東へ進んでいるのではという感覚になる。
実際は南へ進んでいたのだが、わけがわからなくなる。
困ったことにこれから横断しようとしている芦有DWは歩行者通行禁止なので、
突破口を慎重にしないと、道を横断した先がコンクリの岩壁で渡れない!ということになる。
しかし、その突破口がすでにわからないまま、さまよい始めたので、
とりあえず道路に出ようと、目の前の溝水口をつたってとにかく道に出る。
対岸を見渡してみるが、そちら側に上がれそうな道は見当たらない。
しばらくは道を歩くしかないが、さて、どっちへいくか。
左へ行けば展望台、右へ行けば宝殿IC。
展望台の方は、道路がループしていたり、ややこしいことになりそうだし、
最悪宝殿ICまで歩いてしまっても挽回できるので、右折をチョイス。
車が遠慮なく飛ばしていて、歩行者がまさかいると思っていない区間なので、
路肩の溝の中を猛ダッシュ!200mほどコンクリ壁の区間をがむしゃらに走ると、
ちょっとしたグリーンゾーンにエスケープ。どこかに山道はないかと見渡すがない!
再び芦有DWを走り出すとしばらくしてようやく道を発見!
おそらく、熊笹のところから、もっと東へ進んで展望台まで到達するか、
あるいは確認できなかった西側へ尾根道を進むべきだったのだろう。
道をロストして慌てて道に出たのが間違いだった。
そこからはよく整備された山道をえっちら下る。途中でおばさまパーティーを追い抜き
難なく芦有ルートとぶつかる。
そこを横断したところで、6リットル用意していた水分が尽きたので、
奥池遊園のところまで出て、自販機で補給を追加。
そこから再び山道へと復帰し、ぐにゃぐにゃと進むと、右手にでっかい豪邸がぞろぞろ。
そのうちに、ゴロゴロ岳に到着。
この時点で16:30くらい。一旦家に電話して山歩き再開。
ガベノ城へ向かおうとするが、分岐が見つからず、無理やりテープのある道を見つけて進む。
が、方角的にひとつ南の尾根を歩いているのではと不安になる。
前方が急に開け、そこには土石流止めの実験場があって、そこから見ると、
やっぱり一つ尾根を間違えていたようで、北側にガベノ城が見える。
いったんゴロゴロ岳に戻ってやり直し。
さらに進んだ所の観音山の分岐でよかったのだと気付いてそちらへ。
しばらく歩くと、分岐点を発見し、右折。がしゃがしゃと下って、
見晴らしの良い岩場に到着。帰りを急いでいたのもあってここがガベノ城と思って引き返したが
実はそこからさらに先に下って、鉄塔からさらに先がガベノ城だったらしく、
後日リベンジを要す。
↓ガベノ城と思った地点からのスポット(実際はもう少し先だった。要リベンジ)
欲張りなもので、ここから北山植物園に下ればよいものを、
せっかく近くに来たのだからと観音山にも寄っておく。
元の道に上り返し、しばらく行くと奥池からの道に合流。
その先から鷲林寺への分岐がいくつかあるが、まっすぐ観音山へ。
で、到着したら、それはそれは見事な眺望。夕暮れに染まる阪神間の街並にうっとり。
ここが六甲のいっちゃん東側で、前面に甲山がある以外、大パノラマが広がっている。
最後の最後にこのご褒美。
しばらく絶景を独り占めした後、鷲林寺まで一気に下ります。
いくつかルートがあるようで、展望ルート、せせらぎルート、急斜面ルートの3つ。
で、あえての急斜面ルートを選択するが、これまたネーミングにたがわずやったらの急斜面。
しかも路面が乾燥してガレていて滑る滑る。ロープなどもなく、
木の枝に掴まりながら慎重に慎重に時間をかけて下りきるが、なかなか骨が折れた。
下りきって、お寺の水場で顔と手を洗ってリフレッシュ。
バス停までいくと、1時間に1本のバスがあと3分で来る。なんとラッキー♪
ちょうど同じくしてやって来たフランス人の年配の方と少しお話をして時間を潰す。
シャモニーは相当きれいな山らしい。
あとはバスに乗って夙川まで行き、阪急では少しの時間爆睡。
狭いエリアを南北にクネクネと蛇行しながら、ややこしい道をよく歩いて満足。