記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

マカオ旅行記 タイパヴィレッジ&ホテル散策編

現地1日目でマカオ半島部の大半を見て回れたので、
2日目はタイパ島に渡って、そちらを楽しむことにする。
10:30からcity of dreamsにあるHARDROCK HOTELのスパの予約があるので
それに間に合うようにホテルを出て、セナド広場のタクシー乗り場で車をピックアップ。
3本ある大橋の一番西にある西湾大橋を渡ってタイパ島へ。
なにかエマージェンシーなことがあるのかとにかく猛スピードで、
カーブでは3人とも大きく揺さぶられる。
しかも結構道は込み入っているし、路面状況も時々ビックリするぐらいバウンドするような感じ。
マカオのタクシーはちょっと怖い。
セナド広場からcity of dreamsまでは20分ほどで大体80パタカだった気がする。
HARDROCk HOTELのエントランスに入るがスパの場所がわからず、フロントに聞いて3Fへ。
無事にROCK SPAに到着し、奥さんとはしばしお別れ。


娘はまさかお母ちゃんがいなくなると思いもせず、イヤイヤと号泣しはじめる。
マズイ、このままでは合流する1時間、かなり手を焼くはめになる。
慌てて、city of dreams内に何か見るところはないかと探すが、
高級ブランドの免税店ばかりで、見るべきものはない。
一応キッズプラザみたいなところがあるのは知っていたが、
子どもだけ施設に入って大人は外からしか見ているしかできないし、
そこへ入ってしまうと奥さんが出てくる時間になってもコハは出てこないことになると、
連絡手段を持っていないので困るのでパス。
何かないかと探していたら、Vquriumという、壁一面をスクリーンで覆って、
そこに人魚やらなんやらを映し出す無料のアトラクションを発見。
しばらくそこでそれを眺める。
この旅の娘のテーマは「お姫様」。
マカオ到着の時に夜景がきれいでお姫様の国に来たと思い込み、
宿泊するホテルの部屋をいたく気に入り「お姫様の部屋」と命名していて、
でもお姫様にいっこうに会えなくて、どうしたのかなと言っていたので
このスクリーンに出てくる人魚を「お水のお姫様」だよと紹介すると、
「やっと会えた!」と機嫌が速攻直る。見事な作戦勝ち!
しばらくぼんやり眺めていると投影が終了。次の投影まで15分どうつなぐか。
で、「お水のお姫様」がどこかに隠れてしまったから探しに行ってみようよと提案すると
バギーに乗り込み、ドキドキ運転手さんモード。


↓HARDROCK HOTEL


↓Vqurium


ではではcity of dreamsを探検。
10:00オープンなのでそれほど人がいない。
中央のカジノゾーンを取り囲むような形で、
近未来的なトンネルのようなショッピングモールがドーナツ型に続いているので、
時間をかけてゆっくり散策する。
HARDROCK HOTELのからみで、常時なにか音楽に関する展示がしているのだが、
行った時はマドンナの歴代の衣装が並んでいた。
この旅でMJにマドンナとはできすぎだな。
あとは高級ブティックのなかを、やたらテンションの高い娘さんと、
それに振り回されるおっさんがバギーで大暴走。
水がテーマの施設なのか、いくつか噴水とか、モニュメントがあって、
それをたどりながらひたすら同じところをグルグル。
そんなこんなしていると、時間になって、スパまで奥さんをお出迎え。
奥さんは、とっても気持ちがよかったようで、スッキリした顔で出てきた。


↓大人の世界への入り口。中は18禁で撮影禁止


スパが終わって丁度お昼時なのだが、
例によってホテルの朝食を食べ過ぎてお腹が減っていない。
せっかく橋を渡ってタイパ島に渡ってきたので、
この地域で一番古い観光スポット、タイパ・ヴィレッジへ向かう。
このホテルエリアからはため池(昔は海だったところ)を挟んで目と鼻の先。
お腹をすかせる意味でも歩いていきます。
city of dreamsを出て、ジメジメした暑さの中、歩きます。
大通りとロータリーには一切信号がなく、工事車両やバスがひっきりなし。
しかもさっきのタクシーと同様、、みな超特急。
えいやとタイミングを計って大急ぎで渡る。
娘はさきほどのバギーライドで大はしゃぎしたのと、奥さんが戻ってきた安堵感からか爆睡。
渡りきってため池の東側をずんずん歩いていると、
前方からデカイ犬(野犬?)の集団が悠々と歩いてきてちょっとビビる。
歩道は狭く、車道はびゅんびゅん車が来ているし、逃げ場がない。
そーっと刺激しないように通過すると、向こうもダラダラと通り過ぎて一安心したのだが、
しばらくして振り返ってみると、犬どもが急に駆け足でバックしてくるのが見えて
大急ぎで先へ進む。犬の顔からは「やっぱオマエら〜」みたいな声が聞こえてくるようだった。
ちょっとヒヤヒヤしながら、10分ほどでタイパ・ヴィレッジに到着。


ここは昔ポルトガル人たちの別荘地だったらしく、
コロニアル調の住宅や教会が立ち並び、一気に洋風の風景に変わる。
町は半島部やホテルエリアとは違って、大きな公園のなかにいるように静かですがすがしい。
のんびりゆっくり回ってみたいのだが、路面がかなり大味のパヴェになっているので
バギーが跳ねる跳ねる。寝る子を起こさないようにかなり神経を使う。
前日同様、娘が寝ている間に見どころをまわってしまおう作戦。
とにかく町並みがきれいで街角をバシャバシャ撮る。
あと娘が起きた時に喜ぶかと思って、
かわいらしい形のクッキーを売っているこぢんまりしたお菓子やさんに入って購入。
それから集落の中心にある広場に出ると、
なんかジャンジャンとドラやらなんやら鳴らして練り歩いている一団がいて、
その音で娘が起きてしまう。
そこから再び集落の古い町並みに分け入って、お昼ご飯をさがして歩く。
まだそんなにお腹へってないなあといいながら歩いていると、
奥さんが本で目をつけていたダンボ・レストランというお菓子やさんを発見。
ここは箱にダンボの絵があしらわれていてかわいらしいのです。
そこで、色々おみやげを物色。例によって試食ありで、さらにお腹一杯。
いくつかおみやげを買い込んだのだが、どうしてもショーケースの中のケーキが気になる。
お昼をがっつり食べれないなら、お昼の代わりにスイーツタイム♪
ということでテイクアウトしていただきました。
そこから集落一の繁華街をブラブラして、
お腹一杯だったがやっぱり名物は食っとかなきゃと、ポークチョップバーガーを買い食い。
もう食べれませーん。
本当に小さな集落なので、これくらいで十分全体を見て回れたので、
今度は馬鹿でかくて面白いと有名なヴェネチアン・ホテルへ向かう。
途中の大通りを慌てて渡って、ギャラクシーホテルの横を歩いていると、
見たカップルがいて、誰だっけと思ったら前日マカオタワーで
スカイウォークに挑戦していた韓国カップルでした。
しばらく歩いて、目の前にそびえる、ピーチ姫が囚われていそうなお城のようなホテルに入る。


↓コロニアル調の街並み


↓タイパ・ヴィレッジ


ホテルの西側、送迎バスやタクシーがたくさん止まっている駐車場側から建物に入る。
すでに何が何やら、たっくさんの人だらけで、スタッフもひっきりなしに行ったり来たり。
ここに宿泊するにしても受付すらわからんのではないか?
絨毯敷きの馬鹿でかい廊下(昔の阪急百貨店の前のような)に、
豪華な装飾(よく見るとちゃちい)、花火大会でもあるのかという混雑ぶりに、
ちょっと酔いそうな感じ。
一旦建物に入ってみると、今時分がどこにいるのかさっぱりわからん。
しかも不親切なことに、行き先案内やら現在地を示すものがありそうで結構ない。
分岐などでイチイチ停まっては現在地を確認して、やっとあっちかあなという感じ。
自分はまだ方向感覚に自身があるし、大阪駅前ビルで鍛えられているので、慣れれば問題ないが、
これは方向音痴な人は自分の部屋からホテルを出るまでに1時間かかるといううわさは本当かも。
小さい子どもは迷子になったらもう無理です。
もう本当にリアル・ドラクエでバカでっかい城に入ったような気分。
宝箱がないかどうか探してみましたが発見できず。
逆に”さまようよろい”や、”くさったしたい”みたいな人はたくさんいます。
・・・・・・へんじがない、ただのしかばねのようだ。
グダグダと歩きながら、そのうちカジノゾーンが現れる。ここは18禁なので入れない。
迂回せねばならないが、迂回先も宿泊者のみのゾーンで行き止まり。
ガッデム、どうなってるんだ?こんなことならキメラの翼を持ってこればよかった!
といっているうちに、エレベーターゾーンにたどりつき、3階にしか行けないのでそこへ。
おお、1フロアでさえ広大なのに、3Dになったらもう建物から出れなくなるんじゃないか?
すると、そこが今マカオで最も有名な観光名所のひとつキャナルショップのフロアだった。


↓ホテルのエントランスから馬鹿でかく人混み!


↓まるでドラクエのダンジョン!


このキャナルショップは、ヴェネチアンの名物で、ヴェネチアの町並みを模した店舗が並び、
天井には青空、そして町の中には運河が4つ、
そしてその運河にはカンツォーネを歌いながらゴンドラが行きかうという、
テーマパークのような世界です。まあUSJと三井アウトレットを足して2で割った感じです。
こういう造られた世界は好きではないし、よくよく見ると結構安っぽかったりしますが
買い物好きならマストな観光スポットで、そうでなくてもネタとして行くには十分でしょう。
それにしてもバカでかい!たぶん昼に歩いたタイパ・ヴィレッジより広い。
行けども行けども延々と運河と町並みが続く。この建物どんだけでかいんだ!
色々とお店を冷やかしたり、みやげ物をちょこちょこ買ったりして過ごしていると、
時々、どこからかパフォーマーの人たちが現れて、即興でオペラを歌ったり、
ジャグリングや手品を始めたり、飽きさせないための無料アトラクションが始まる。
娘もいきなり面白いことが始まるのでワクワクしながら見入り、
あれはお歌のお姫様、あれはボールのお姫様と、大満足の様子だった。
途中でエッグタルトを食べたりして休憩を挟み、奥さんの買い物に付き合う。
いくつかお店を比べてみて、やっぱり最初見たお店の服かなというので、戻ろうとするが
なにしろでかく、同じような町並みなので、見つけ出すのにも一苦労。
ようやく見つけて試着したりして、結局別のお店で購入。
時間の感覚が全くなくなっていたのだが、もうそろそろ晩ご飯時。
マカオ半島に戻ってからお店探しをしたら遅くなってしまうので、
マズイと評判のフードコートが町並みの真ん中にあるので、そこで晩ご飯。
そこもまたバカでかいフードコートで、
日本・韓国・中国(広東・四川など)・台湾・タイ・ベトナムシンガポールインドネシア
アジア各国の料理が一同に介しているところ。
娘は相変わらずポテトが食べたいというので、ファストフードで、
奥さんはシンガポール料理屋の辛そうなカレーセット、
自分は台湾の鶏飯にする。やはりマズイ。
一応フロア全部を見て回ったが、奥さんの洋服を少しと、おみやげだけで、
自分は何も買うものがなかった。


↓広大すぎるキャナル・ショップ


↓突如始まるアトラクション


キャナルショップのフロアを後にし、1Fへ戻る。
自分たちは東側のcity of dreamsの方へ行きたいのだが、カジノが邪魔をしてすんなり行けない。
最初に来たカジノの行き止まりのところを経由して北⇒西⇒南へと迂回。
途中でなんかおかしいと思ったら再び西進しているのに気付き、
途中でバックして、人気のない怪しい大通りを進んでいくと、
いつの間にかヴェネチアンに隣接するフォーシーズンの建物に入り込んだようで、
高級ブティックが並ぶエリアをズンズン進む。
しばらく歩いてようやくヴェネチアンを出れたぞ!
この建物内は全て、超冷房が効いていて、まさしく氷の城のダンジョン。
ほとほと疲れきってしまったのと、暖かい空気に触れてしばらく放心。


さてあとは帰るだけ。
ちょうど夕暮れ時で、もうしばらく待てば、夜景が撮れるなあということで、
しばらく噴水のところで休憩。
するとすぐに暗くなってきたので、ホテルのイルミネーションをバシバシいろんな角度から撮る。
しばらく撮って満足したので、さあ帰ろうと、
city of dreamsの中を通ってタクシー乗り場へ歩いていると、
ちょうどDragon's Treasureというアトラクションが始まるタイミング。
娘がどうしてもそっちへ行きたいと駄々をこねだして、
ダメもとでまだチケット買えるかと聞くと、もうすぐ始まるから急げ!とせかされ、
あれよあれよとドームの中へなだれ込む。
ここはスタンディングのプラネタリウムのようなところで、
壁中に映像を投影して、大音量と大迫力の映像で見せてくれるアトラクション。
最初は、きれいな空とかが一面に広がって、驚きながらも感動していた娘だったが、
そのうち、タイトルどおりにいかついドラゴンがうようよ出てきて、
やれ水はぶっかけるわ、炎は吐くわ、地鳴りのように吠えるわ、やりたい放題を初めて
娘の許容範囲を超えてしまい、大パニックで号泣!
奥さんにダッコされて、顔をうずめて隠しながら、ドラゴンさん怖い、ドラゴンさん嫌い!
ココ危ないから早く出る!っと今までに見たことないようなパニックぶり。
特に大きな爆発音だったり、泣き声だったりが聞こえると、ビクついて、大崩れ。
うちの娘はまだドルビーシステムに未対応のようです。
周りの人も一体どうしたという風に見てくるし、係りの人も必死でなだめてくれるのだが
本人は恐ろしい部屋に入れられて、ドラゴンがうようよいるし、
もう一貫の終わりといったふうで、断末魔の叫び。
でも、アナタが駄々をこねたから、観に来たんだよ〜。


↓なかなかの大迫力


↓ドラゴンが駆け巡る


無事にショーが終わって、号泣してパニックになっている娘をできるだけ早くホールから出してなだめる。
よほど怖かったのか、ずっと泣き止まずに何かを訴え続けている。
いつもならダッコして、気を紛らわせたら機嫌直るのに、10分以上なだめても収まらず。
一旦建物を出て、噴水のところで座って落ち着かせようとするが、
いっこうに泣き止む気配がなく、もうドラゴンさんはやっつけたから来ないよと、なだめ続ける。
少し落ち着いてきたので、もう20:00を過ぎているし、ホテルに戻ろうとタクシー乗り場へ。
ボーイさんがテキパキと裁いていて、しばらく待っているとようやく自分たちの番。
バギーをトランクに入れて、さあ乗り込もうとしたときに、
娘が片足サンダルを履いていないことに気付く。
あれれ、タクシーに盛り込むときに落としたかと、慌てて降りて付近を捜すが見つからない。
ボーイさんとタクシーの運ちゃんも、どないしたんかいな、早う乗らんね〜という雰囲気だが
靴がない!とアピールして、一旦降りる。
面倒くさい連中やなあと周りから見られるが、そんなことより大事な娘の靴だ。
いったいいつどこで失くしてしまったのか、わからない。
とりあえずできるだけ急いで探し出さないと、誰かが施設に届けてくれたとしても、
たどり着けない。
奥さんと娘をタクシー乗り場に待機させておいて、ダッシュで来た道を忠実にたどる。
ドアマンに走ったら危ないぜと起こられるが、中坊じゃあるまいしと突っ走る。
ゆうゆうと高級ブティックを見ているような場所で、血相変えて走っていると目立って
みんなが何があったのかと見てくるが、別にアトラクションではありません。
通路を全て見て、噴水のところも見たが発見できず。
ドアマンに事情を話すが落し物の連絡はないとのこと。
残る可能性はもうつしかない。
さっきのアトラクションでパニックになったときにきっと落としたのだ。
そうに違いないと、次の回が始まる直前で客が開場するのを今か今かと待っているタイミングで、
列に分け入って、ブーイングを浴びながら(横入りしたと思われてるのは承知のうえ)、
最前列にいるスタッフに、事情を話すと、すぐにホール内のスタッフに取り次いでくれ、
ちょっとここで待てと告げられる。
このスタッフさんはとても親切に対応してくれてとても助かった。
しばらくすると中から別のスタッフが現れて、その手にはまさしく娘の黄色いサンダル!
ああよかった〜。あのままタクシーに乗ってしまっていたら、
もうきっと娘のお気に入りのサンダルは行方不明になってたはず。
胸をなでおろして、タクシー乗り場まで取って返し、
見つけたど〜と声をかけながら寄っていくと
ずっと泣き止まずにグズグズ言ってた娘が満面の笑みで喜んでくれたのでよかった。
そういえばやけに泣き止まずにグズグズだったのはドラゴンが怖かったのもあるけど、
あの怖い怖いドームにサンダルを落としてなくしてしまったとずっと訴えてたのかもしれない。
こちらも娘のあまりのパニック具合に、とりあえず早くドームを出ないとというのでいっぱいで
もっと早く気付いてあげるべきだった。
とにもかくにも、サンダルが戻って、娘も機嫌が直って、メデタシメデタシ。


無事にタクシーに乗り込み、セナド広場まで帰ってきたのが21:30。
翌日は9:30にロビー集合で帰るだけなので、余ったお金を使い切るために土産物屋へ。
もう店じまい直前ということもあり、昼間とは違ってゆったり見れる。
あれやこれやクッキーを物色していると、
女性店員さんたちが娘にどんどんお菓子をくれたり、
こんな髪型はどうとかワラワラ集まってくる。
みんなに相手してもらうのはいいのだが、
さっきの恐怖体験もあって知らない人がわんさかしゃべりかけてくるのでカチコチに固まってた。
でもお菓子はしっかりもらう。
なんだかんだと買い込んでホテルに着いたらもう22:00です。
本日もたっぷり歩いてたっぷり遊びました。奥さんと娘は即爆睡。
自分は旅の最後に、夜ポタへと繰り出すのであった。