記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

ROAD TO 鳥取砂丘 往路編

土曜日。恒例のレッスンは娘が全然ノリ気なく、ダラダラと終了。
今日は奥さんは半ドン後、友達とランチに行くということで、夕方まで2人。
なにか娘の機嫌が悪く手を焼いたが、ほっともっとのドラミちゃんランチでリカバー。
が、逆に自分調子が悪くなり、奥さんが帰宅後すぐに横になる。
晩ご飯も食べずに寝て、23時に目を覚ます。寝たおかげで体調も持ち直す。
予定通り超ロングを敢行決定。
ただ、当初予定していた方面の天候が完全にアウトだったので、
直前になって目的地を変更する必要が生じた。
結果、予備候補から鳥取砂丘に決定。
最後の方はちょっと雨が降られる恐れがあるが、それも盛り込み済み。
ルートラボなどでシミュレーションし、手持ちの地図に移したりして、
意外と時間がかかり、予定より出動が遅れ1:00に出発。
少し肌寒いので、下はレーパンの上にコロンビアの2wayパンツを履く。
終盤の雨に備えてアスタナキャップもしのばせる。
マシンの具合は微妙。メンテをしたのだがやはり中間ギアが滑る。
あとは体調。前日の負荷練で無駄にダメージを追っていて、
特に上半身が重くて、全体がだるい。
やはり本番前に無駄なことはやめたほうがいいな。


さて、まずはいつものように淀川左岸でR2に出る。
西進を始めるが、風がめちゃくちゃ強い。
前日の抜けきらない疲労もあって、本当にダルイ滑り出し。
ペースも全然上がらず30km前後をウロウロする感じ。
あんまりに調子が上がらないので芦屋あたりで引き返して帰ろうかと思うほど。
こんなんで本当に鳥取まで行けるんかな。
2:30に神戸を通過。
須磨〜垂水のシーサイドラインは工事で片側通行になっていたのだが、
対面信号もない上に、ガードマンがちゃんと仕事しておらず
中間あたりで対向車が続々やってきたので、
慌ててコーナーで封鎖されている方へエスケープ。
今日は狩口ではR28へは折れずにR2直進。
明石市街を過ぎ、和坂を鈍く上って西明石
時間帯的に交通量はかなり少ないと踏んでR250に入り、ひたすら西進。
案の定、ほとんど車もおらずノーストレスで走る。
向かい風は相変わらずでペースはあまり伸びないが、距離が距離だけに無理しない。
アゲインストの抵抗もそうだが、少し肌寒いので体が一向にアップしない。
晩飯を抜いて出てきたのもあって、そろそろガス欠。
別府のところの松屋で小休止。トマトカレー大盛り。
4:30頃リスタートする頃には空が明けてきた。
この辺からようやくエンジンが温まってきた感じ。
加古川を越えて完全に朝が明け、消灯。
石宝殿のところでパトカーが数台に、シャツの胸元血だらけのおばちゃん、何があったん?
曽根で道はバイパス化し、R250は90度に折れ南向きになるのだが、
そのままR250せずに、新幹線高架下の姫路明石CRに入る。


↓姫路明石CR


このCRは川にぶつかったりバイパスにぶつかるたびに、あちこちへクネクネ曲がるが
標識があるのでロストする心配はなし。
ひめじ別所〜御着と進み、そろそろ市川にぶつかる前にR2に乗る。
市川橋で川を越えて姫路市街へ入る。
いたるところに看板が出ていて今晩のゆかた祭りの交通規制の案内がある。
帰りは要注意っと。
R2は下寺町で逆一通になって、西進できないので、一本北の道へと迂回する。
大手前を通過する。姫路城はまだまだ石棺の中。


↓姫路城は棺桶の中


そのままこの一般道を進む。辻井〜田寺と進み、県道五号に吸収。
田井橋で夢前川を渡り、少しずつ山間が近づいてくる。
長池で県道724号と合流。ジャスト100kmとなり、一旦コンビニでドリンク休憩。
今日はやたら喉が渇く。
しばらく中国道まで上り詰め、くぐったところの山陽姫路西IC東交差点に到達。
ここからROUTE29縛りをスタートさせる。
R29は本当はここから4kmさらに南、R2との分岐が起点なのだが、
この4km区間(太子上太田IC〜相野ランプ)までは自転車進入禁止なので、ここを起点とします。


↓R29起点


さて姫路までの単調な西進が終了し、いよいよここからが本番。
中国山地を越えて日本海側を目指します。
すでに100km走ってきたが、鳥取まであと120km!
先を見ると途方もないのでとりあえずは30km先の宍粟市をめざす。
まず追分までの鈍いのぼりをこなす。
道横にR29の本当の起点からの距離表示板がありわかりやすい。
のどかな田園地帯を北上していく。
進行方向が変わったのになぜか向かい風は変わらず、
微妙な上り基調ということもあってペースが伸びない。
安志の手前5kmあたりで、地元ロ-ディーさんにパスされご挨拶。
一旦は見送ったのだが、いつまでもダラダラしてはおれないし、
こういう時にこそモチベーションを上げるチャンスと
100mほど離れた時点から追走開始。
あわてずに徐々に距離を詰めていったが、
中国道の手前で別の方面へ曲がって行かれた。
自分はひきつづきR29w直進。
高速をくぐると少しだけ鈍い上り。高速と同じ高さで安志峠を越え宍粟市突入。


↓安志峠。となりは中国道


そこから一転山崎ICまで爽快な下り。
宍粟市中心部へ突入。ここからは揖保川と並行して北上する。
この辺りまで来ると交通量がぐっと減る。
昔は因幡街道として山陽と山陰をつなぐ重要路だったが、
鳥取道ができたおかげてみなそっちへ行ってしまったのだろう。
ローディーにとっては走りやすくて好都合です。
道は本当にゆるやかにゆるやかに上り基調。
それほど気温が高くて暑い訳でもないし、強度が高い訳でもないのに
妙にのどが渇くので、135km地点にある道の駅で自販機休憩。
あまり飲みすぎるとバテるし、
お腹が膨れて補給品がのどを通らなくなるとハンガーになるのは分かっているが
どうにものどが渇く。


↓道の駅播磨いちのみや


リスタートして、揖保川と別れて北西方面へと道は続いていく。
結構山間なのだが、斜度が厳しくなるような兆候はなく、
4〜5%もあるかどうか。
和歌山・南紀の山々はいつ行っても険しく飲みこまれそうな迫力を感じるが
北摂やそのさらに先の中国山地はそういった威圧感よりも、
穏やかな自然といった印象を受ける。やはり人の手の入り具合なのだろうか。
ほどなくして、また道の駅を通過。
車は少ないが時折バイカー2、3人組が行き来する。
斉木の集落に入り、わずかながらにR429と重複。集落内少し斜度が上がる。
そこからさらに山間に分け入り交通量がグーンと減る。
3つ目の道の駅を過ぎてしばらくすると、少し斜度が厳しい区間に入る。
今日は強い日差しもなく、えっちらおっちら無理せずに上る。
上りきると引原ダムに到達。ここはダムカードなかった気がするし、
どのみち人気が全く無さそう。
そのままダム湖の横をポタモードで走る。
ここは兵庫国体の時にカヌーの競技場だったらしく、
穏やかな湖面にいくつかカヌーの姿が見えた。
ダム湖も終わるころ、再び斜度が上がっていく。
それでも激坂とまではいかない。
上りきると真新しい大きなトンネルを抜ける。
養父との分岐を過ぎると、戸倉峠まであと6kmの表示。
峠までの最後の上りといいつつも、それほどキツイといった印象はなく、
オーラスのトンネル手前だけ少し急で大したことはない。
兵庫では有名な峠だが、まあ40kmかけて600m上るわけなので緩いですわな。
旧道のトンネルは封鎖されて通過できないため立ち寄らず、
写真撮影後、すぐにトンネルに入る。2km近くある長い長いトンネルだが
交通量が全然ないのが幸い。ただ路面はウェットなので慎重に。
トンネルを抜けるといよいよ鳥取県に突入!


↓戸倉峠


↓トンネルを抜けるとそこは鳥取だった


10:00。やっとこさ鳥取県に突入です。
地図で確認したときにはここから下り一辺倒であっという間の感じだったが
まだ目的地の砂丘までは50km近くある。
もう距離の感覚があやしくなってきた。
最初は傾斜も急なので勢いがつき40km台で快調に下っていたのだが、
みるみるうちに斜度は緩むし、日本海からの向かい風がきつくて押し戻される。
なんだかんだ今回のライド、往路220kmずっと向かい風だったなあ。
そんなこんなで右手にそびえているはずの氷ノ山をよく観察できなかった…
15kmほど下っていくと、鳥取県に突入して最初の大きな集落、
若桜(わかさ)に到着。
ここは若桜鉄道の終着駅があるのでちょっと寄り道。
なかなか味のある駅舎に、ちょっと怪しい手作りのぬいぐるみ?がお出迎え。
イベントなのか、引き込み線のところにSLが待機していて煙を履いていました。
併設している道の駅でアイスペロペロ。
地元の単独ローディーさんが入ってきて入れ替わりにリスタート。


↓終着駅、若桜鉄道若桜駅


↓味のある駅


そこから緩い緩い下り基調の道を進む。
でも向かい風で相殺されてペースは伸びない。
若桜を過ぎて交通量がそこそこ出てきた。
路面にくっきり大型車の轍が続いていてかなり神経を使う。
途中、山が崩落したのか人工的に削り落としているのか、
とにかくごっそり斜面がえぐれた箇所を過ぎる。なんか座頭谷のようだ。


↓山並みを縫って走る


しばらく若桜鉄道とランデブーしながら進んでいく。
群家あたりからはさらに交通量が増えて、狭い路肩を身を小さくして進む。
ROUTE縛りがなければ、1つ横の県道にエスケープしたいところだが、
そういう訳にはいかないのが、ROUTE縛りのしんどいところ。
堀越を越えたところで、側面から停車する意思など微塵もなく、
いきなり車が飛び出てきて、危うく突っ込むところだった。アホが。
津ノ井でR29はバイパス化するが、路肩は走ってよいみたいなのでそのまま進む。
この辺からハンガー気味の症状。
R53を過ぎ、因幡大橋で千代川を越える。
ここまで来ると車はバンバン混雑しているので慎重に進む。
鳥取道からの合流してくる車でさらに道は渋滞気味。
我慢して残り区間をやっつけ、
R9の合流地点である南隈のでかい交差点に到達してミッションコンプリート。
写真は保存したつもりが、急いで信号渡ろうとあわてて携帯を閉じたからか
保存されてなかった〜。帰ってから気づいた痛恨のミス。
そんなことも露知らず、鳥取砂丘を目指します。
R9はここから東にバイパス化しているので避けて、
一旦少し下って県道318号に入り八千代橋を渡って、覚寺でR9をくぐる。
最後の最後微妙な上りをやっつけ、トンネルをくぐると来た〜!!!砂丘〜!


鳥取砂丘


12:30に無事に鳥取砂丘に到着。
ああ、まさかこんなところまでチャリで来ることになろうとは。
マシンも体も決してコンディションが良かったわけではないが、
地道に走り続ければこんなところまで来れるのねん。
目の前に砂丘の光景が広がっているのがなんとも不思議というか、
実感がわかない。ホントに来たのか?何しに来たのか?
ビンディングだし、チャリも置いておけないので、奥までは進めないので
入口付近でとりあえず写真撮って、補給品と水で祝杯です。
奥さんにTEL入れたら、あほもついにここまで来たかとあきれられた。
それにしても遠くまで来てしまったなあ、でもまだ家まで220kmもあるんだヨ…
復路編へつづく。