記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

ROAD TO 鳥取砂丘 復路編

さて、遠路はるばるやってきたので、雄大砂丘の景色をゆっくりと楽しみたいが、
そうグズグズしている余裕もない。
春にオープンした砂の美術館にも偵察に行きたかったが、結構な人出だし断念。
それよりもお腹がペコぺコで倒れそうなので、飯に向かいます。
県道318号を取って返し、R53とぶつかるところで左折。
そのままR53を使って県庁前を右折。
鳥取駅前の商店街に出る。
鳥取に来て行く店はただ1つしかありません!そうです!ベニ屋です!
去年の家族旅では無念の臨時休業だったので、念願かなってのベニ屋です。
このお店は、myベストカレーと、myベストかき氷の2冠をいっぺんにせしめている
自分の中ではとっても貴重なお店です。もっと近ければ通うのになあ。


鳥取駅前の商店街にあるベニ屋


さっそく入店し、チキンカツカレーを注文。
ペコペコなので大盛り行っちゃいます。
鳥取へ来てなんでカレー?と思われるかもしれないが、
鳥取市は一世帯当たりのカレー消費量がダントツ日本一!
カレーばっかり食べている黄レンジャーの総本山なのです。
それはともかくも、この店のカレーの味がどうしても忘れられず、
実際砂丘よりもこっちを楽しみに来たくらいのです。
取り立てて普通のカレーです。少し黒く、もったりとした濃い目のルー。
何が入っているのかなあ。
確か豚骨で出汁を取ったりしてるけど、そんな特別なものは入ってないよと
店のマスターが言っていたが。
それにしてもウマイ。なんだろうこの濃厚で、
生チョコのような、あるいは八丁味噌のような感覚。
カレーと言いつつも全く辛くなく、コクのあるうま味だけがど〜んと口に広がる。
そこにサックサクのチキンカツが乗って、もう何も言うことなし。
もう次いつ食べれるかわからないので、ありがたくいただき完食。
ごちそうさまでした。


↓My No.1カレーのチキンカツカレー


さてせっかくなのにカレーだけでは終われません。
食後のデザートにインドミルクを注文です。
インドミルクって何?と言う人は一度是非食べていただきたい。
なんとココア味のかき氷です。
この絶妙の甘さがたまらない!
なぜこんなにうまいココア味が普及しないのか!?
とにかくおいしすぎて頭キーンなりながらあっという間に完食。
いや〜幸せすぎる。
また次回鳥取に来る時は必ず寄ろう。


↓My No.1かき氷のインドミルク


さてすっかりお腹も満たされ大満足。
でもまだ行程は折り返しにすぎない。家まではあと220kmはある。
現在が13:30。夜中の1時出発でこの時間ということは、
帰宅予想時刻は夜中の1時前後ということです。
まだまだ先は長いぞ〜。
気を引き締めて復路に入ります。
とりあえずR53を南下、すぐに鳥取駅に出ます。
一応記念撮影しておきます。



鳥取


超ロングなのであまり寄り道したり、色々なミッションはできないが、
少なくとも同じ道を帰るのは面白くない。
それに色々な道を知って経験値を上げるというのは思いのほか大事なので
戸倉峠経由のR29はなし。ではどう帰るかというと、
志戸坂峠経由のR373で帰ります。ほぼ鳥取道とランデブーです。
こちらの方が往路よりも遠回りのような気がするが、
実際はそれほど距離は変わらないのです。
JRをくぐって、しばらく路線バスと格闘。
R29をまたぐと少し交通事情も落ち着いてくる。
千代川の右岸に沿いながら南下していく。
左手には行きに通過してきた山々、そしてその奥に扇ノ山〜氷ノ山の山並み。
鳥取南ICの手前、新円通寺大橋でR53は鳥取道の方へ吸い寄せられていくのだが
そちらへ行くと交通量が増えるのでR53wなるべく避けて、
県道298号へ入り、円通寺橋で対岸に渡る。
鳥取道・R53をまたぎ、今度は左岸を走る。
ほとんどの車は鳥取道でガラガラだし、
ようやく風向きが追い風になってきたので、快適、快適♪
すると前方に立派なお城が高台にそびえています。
原城(正式には丸山城)といって、秀吉が鳥取征伐の際に陣を構えたとされています。
史実としてはここに建物としての城は存在せず、
この立派な城は平成に入ってから新しく建てられたものです。


↓河原城


城の直下を通過し、河原町の集落を抜けます。
そこから県道195号に入って左岸をひたすら南下。
基本的に千代川をトレースしていけば問題ないのだが、
R53を回避して対岸を走っていると、道が別の谷筋へと続いていたり、
あるいはいきなり道が集落で終わっていたりして引き返す恐れもあるので
慎重に道を見極めながら進んでいく。
さすがに間違って津山や岡山まで行ってしまうと取り返しがつかなくなる。
佐貫んところで川は大きく左手に山を巻いて行くのだが、
こちら岸の道は右へと進んでいくので、あわてて軌道修正してR53に入る。
すると左手方向から因美線が合流してきて、
ちょうど2両の小さなローカル電車が追い越して行った。
ちょっとお疲れ気味なのか、やはりのどが異常に渇くため、
用瀬の手前のポプラでドリンク飲んで、パピコる。
行きと同様、緩い緩い上り基調の道をえっちらおっちら進んでいく。
因幡社のあたりで地元のチャリ中坊に挑まれたので、
久々に35kmオーバーまで出して、しっかりと撃破してあげます。
そうこうしているうちにようやく智頭まで到達したのが14:30。
鳥取からまだ40kmしか来てないゾ。
ここでR53は津山・岡山方面へさようなら〜。
大半の車がそちらへ折れていくが、自分は直進してR373へ。
恋山形という素敵な集落を抜けていくが全く車の往来がない。
警笛がこだましたと思ったら、後ろから猛スピードで智頭急行が走りぬけていく。
山郷で美作方面との分岐をスルーしたあたりから
志戸坂峠に向けてにわかに斜度が上がっていきます。
峠の手前あたりは2ケタオーバーの斜度だが、
大した距離ではないのでエイヤッと上ってしまう。
そうしてようやく志戸坂トンネルに到達。


↓志戸坂トンネル


ここは旧道は存在せず、この峠を越えるにはこの志戸坂トンネルしかない。
このトンネル2km区間はあくまでも一般道扱いになっているのだが、
実質としては鳥取道の一部であり、
鳥取からすっ飛ばしてきたドライバーにとってみればただのトンネルの1つにすぎない。
なので、チャリがトンネルを走っているなんていうのは全く想定しておらず
100〜120kmでビュンビュン飛ばしているわけである。
路肩などに下りて走れるわけは当然なく、
一応一段高くなった歩道部分がありそこを走るのだが、幅が狭いので慎重に進む。
トンネルのこだまする爆音に恐怖しながら、歩道から落ちないようにだけ気をつける。
トラックやバスなどが真横を走りぬけようものなら、とてつもない風圧を受けて
危うく壁にヒットしたり、路肩の方へ吸い寄せられたり怖い怖い。
しかもこのトンネルも2km近い長丁場。かなり肝を冷やしながらどうにか抜ける。
せめて歩道と車道の間に柵でもあればずいぶん気が楽なのだが…
たぶんこの峠は工事する側にとっても難所なので高速と一般道の供用なのだろうが
鳥取道が全線開通してもこのままなのかな?どっかう回路があればいいのだが。
そしてちょこっとだけですが岡山県に突入します。


岡山県にちょこっと侵入


なんとか15時すぎにとりあえず国境は越えることができた。
これで明るいうちに姫路まで下山できる見込みが立った。
トンネルから即座に旧R373へ復帰し、しばらく下る。
そしてしばらくして、未開通区間の北の端にある「あわくらんど」に到着。
ずっと上り基調だったし、これから作用までもうひと上りあって、
この先まとまった補給ポイントもないので、軽く何か食べることにする。
外の売店のばちゃんがしきりにご当地バーガーを売り込んでいたので、
そのご自慢の「DE愛バーガー」をいただくことにする。
出来上がりまで10分ほど待っている間、強烈な眠気と疲労でわずかに気を失う。
おばちゃんに起こされて、バーガーを受け取ります。
地元名産のホウレンソウが練りこまれた緑色のバンズに、
でっかい鳥取産のアゴカツ、岡山名物の桃太郎トマトが挟まっています。
さっそくパクつく。
アゴの独特の風味とトマトのさわやかな酸味がナイスマッチング。
レタスも存分に入っていて、なかなかヘルシーなお味。
ボリュームも満点でなかなかいい感じでした。
もっとホッカホカだったらよかったのになあ。


↓あわくらんど


↓あわくらDE愛バーガー(350円)


さて、しっかり補給もしたので帰路につきます。
ここから大原までの約10kmは鳥取道未開通区間
なので高速を走っていた車達がどっとR373になだれ込みます。
下り基調に乗せてペースを上げて切り抜けますが、
路肩が狭い上に高速のノリでトラックがバンバン爆走しているのでたまらない。
なんとか中町までやってきて、ようやく車からのストレスから解放される。
ほとんどすべての車はそのまま鳥取道へなだれ込んでいく。
自分はR373を相変わらずトレースです。
中町で左折し、兵庫県との県境までは鈍い上り。全く交通量がない。
上りきって佐用町へ突入し、一転の下り。
作用の中心部までの12kmはずーっと下りで楽チンだった。
上町交差点でR179にぶつかり、左折。
R179は意外と交通量が多い。左折するとここからアップダウンの応酬。
まずは佐用坂、続いて卯ノ山峠、相坂峠と、3連チャンで8〜9%の上りをこなす。
意外とこれがこたえる。
三日月を越えるとようやくまとまった下り区間がスタート。
姫新線とランデブーしながら南東方面へ進んでいく。
が、全く山並みは途絶えることがないので、後どのくらいで姫路なのか不安になる。
何度か播磨道への分岐をスルーして下っていく。
そっち方面にはspring8があるので、一度訪れてみたいなあ。
しばらく来栖川沿いに進み、道の駅しんぐうでしばし休憩。
ここで何度かぱしゃ君から入電があったようなので折り返す。
リスタート後、新宮播磨で道は直角に折れて南下を始める。
そのままこのR179で龍野〜太子〜飾磨と進んでもよかったが、
そっちまで行ってしまうと、行きにせっかく発見した姫路明石CRでのんびり帰れない。
そこで日飼で県道5号に入り、追分でR29に復帰する。
そのまま県道724号になだれ込んで、夢前橋でR2に入る。
姫路駅前に到達したのが、19時でした。
行きに見ていた標識の案内通り、城方面はたくさんの出店が出て、
浴衣姿の人たちが多数なだれ込んでいました。


↓姫路はゆかた祭で人いっぱい


交通量もまずまずあったがペースを維持できるのでR2でしばらく疾走する。
市川橋を越え、曽根までは前の車について40kmペースで駆け抜ける。
このままR2でもいいが山側を若干遠回りするので、予定通りCRへ向かう。
中筋のところで新幹線の高架下に入るが、路面がガタガタ。
加古川にぶち当たったのでR250にバックして播州大橋で渡る。
このルートは去年ぱしゃ君、ウメさんと行ったツール・ド・瀬戸内で使ったルート。
再び新幹線の高架下に入り、ダラダラと西二見まで進む。
ここでR250に入るか、あるいは県道718号に入るか迷ったのだが、
時間帯的にR250は交通量が多いので、後者を選択。
若干アップダウンがあるのだけど、まあ慌てずに帰る。
藤江あたりの高台から少しずつ明石海峡大橋が見えてくると、
ああようやく帰ってきたなあと、いつもしみじみしてしまう。
明石市街に入ったのが20:30くらいだったか。
軽く補給したいなあと思って、魚の棚をのぞいてみるが、もうどこも店じまい。
確か1軒遅くまでやってるところがあったはずなんだけど、見つけられず。
残念。


魚の棚終了〜


市場を出ると、何やら雲行きが怪しいのか、上からポツポツと降ってくる。
まだこの程度なら何とでもなるが、本降りになる前になんとか帰りたいので
ポッケのエナジーバーをかじってからTTモードでリスタート。
垂水のあたりはやはり交通竜が多く、縫って走るが、
須磨のところは工事もあるのでおとなしく歩道を利用する。
須磨からはR2を爆走。三宮に入る辺りには結構な降り方になってきたので
アスタナキャップとウィンブレを装着。
いつぞや、ぱしゃ君とずぶ濡れになった神戸夜練を思い出す。
住吉あたりで、そろそろ路面に水が浮き出して、ペースをあげれず。
びっしょびしょになりながら、福島にたどり着き、
腹が減って仕方がないのでラーメン屋へ。
せっかく鳥取まで行ったので、鳥取と言えば牛骨ラーメン。
ということで大阪でそれを出している数少ない店に寄ってかき込む。
(詳しくは別記事のご当地めんライフで書くつもりです)
帰宅したのが日付変わって0:20。
ほぼ丸一日走って440kmでした。あ〜遠かった。
筋肉痛と関節痛かそういうのはないのだが、全身がものすごい倦怠感。
何というか、風邪のひき始めのように体が熱を帯びてダルイ。
ブルべなら余裕でゴールだが、キャノボにはまだまだ届かない。
これで6月の時点で5000km達成したので、年間1万km越えが見えてきたかな。