記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

さしこ練

今週に入って全く疲れが取れない。
筋肉痛とか、筋や関節が痛いとか、そういうわかりやすいものではなく
体全体が重く、エネルギーが全く湧いて来ないのだ。
燃え尽き症候群でモチベーションが上がらないことは年に数回はあるが
肉体的にこんなことは初めての状態。
先月は自己最長の距離を走り、またその内容がどれもこれも過酷極まりないモノだったので
おそらくアニキが心配してくれた通り、体の中、奥深くから疲れきっているのだろうと思う。
先週のレースなんかはもう一番コンディション最悪の状態で、
スタート直後に脚も売り切れ状態だったし、
ここはいっそ思い切って長めの休養を取るべきだとは思う。
幸いにして今週は雨続きで多少休養できたのだが、
溜まった疲労の蓄積は相当のようで、今週はあまり体が言うことを効いてくれなかった。
そんな感じだったので、今週末はノーライドも検討していたのだが、
このオールアウトの状態から先こそ強くなるトレーニングゾーンなのだと思うので
今年は徹底的に体をいじめ抜こうと思います。
もち怪我しない、日常生活に支障をきたさない程度にだけど。
走る距離や強度を加減しながら走り続けながらコンディションを維持していきます。
そんなこんなで日曜日はさすがにロングライドは厳しそうなので、近場で。
ちょうどぱしゃ君も空いているので、2人で久々に昼ライドです。
ぱしゃ君が1年以上かかってようやく神戸に単独で行けるようになったので、
そこから少し先まで足を伸ばせるように明石を本日の目的地とします。
まあR2一直線なのだが、それでも方向音痴のぱしゃ君には難問なのです。
せっかくの明石なのでウマイもんも食べます。


で、9:15にぱしゃ君んちにお迎えに上がる。
案の定、グデグデ状態。前日ハシゴ4軒ですっかり2日酔いで絶不調の感じ。
まあ走るのはわかってるんだし、そこはあえて飲んでるわけなので、
調子悪いとかそういうのは一切スルーです。
裏道を使って阪急神崎川に出て、阪急沿いに庄本まで。
ぱしゃ君のサイコンが不調の様子で色々停まって調整するが、治らず。
あとで判明したのだが、真横に着けていたiフォンが電波妨害をしているらしい。
藻川と猪名川の合流地点で渡り、下坂部〜次屋〜JR尼崎と進んで、
長州通で南下して、東長州からR2ハイウェイに入る。
西進に転じるが、今日は向かい風が厳しい感じ。
ぱしゃ君は極度の二日酔い、自分もコンディション不調ということで
あまりペースを上げずに35km程度のペース。
昼間だからかもちろん交通量も多いし、信号にやたらひっかかる。
珍しく昼間に、目抜き通りを走るのでサイクリストが多いこと多いこと。
武庫川の手前で、単独ローディーがいたので、挨拶してパスするもスルーされた上に
無賃乗車されながら、上りきる。
武庫川大橋を下ってすぐの戸崎町の交差点は常に左折車が多く、
渋滞しているので慎重に路肩でやり過ごしていたら、
そのローディーがその列の右からまくって後ろの車の通行を邪魔しながら前へ出ていく。
危ないのはもちろん、スムーズな通行を妨げてまで何を急ぐのか。
ああいうのはホントに周りが見えてない。周りに迷惑かけてる自覚もない。
こういう時は思わずスイッチが入ってしまいます。
こちらも危険個所を無事に通過して、ペースをあげて野郎を追う。
まあすぐに瓦木で追い抜いて先行して、そのまま夙川まで行く。
相手はどっか途中で曲がって行きました。
こちらも勢いよくペースをあげすぎたのでぱしゃ君がリバースの危険があり、
自分も出動前に全く何も腹に入れていなかったので、
森具の100均で休憩を入れる。
久々の昼間ライド、灼熱地獄でぱしゃ君ダレダレです。
今日はまだ薄曇りで直射日光がないだけマシだが、
それにしてもこのじと−っとした湿度は何とかならないものか。
リスタート後もたくさんのローディーさんたちを挨拶をしながらパスしていく。
石屋川辺りで、若い2人組ローディーさん(一人はHTCジャージ)をパスし、
結局ぱしゃ君と交代しながら40kmオーバーのペース。
税関前あたりで男女4人組、ゼッケンナンバー入りのそろいジャージのローディーさんと遭遇。
お互い爽やかにあいさつを交わし、こちらが先行で進む。
メリケンでは休まずに、42kmペースで曳く。先ほどの集団の内ピンクジャージの人が速そうだと思ってたら
一人後追いで付いてきます。
そのまま自分の曳きで七宮まで到達する。
自分たちはR2方面へ行きたかったのだが、ここは車レーンがそのようにできておらず、
うまくそちらへ回り込めず、信号で待機していると、
さっきの集団さんが和田岬方面へと進んで行きました。
R2に復帰し、和田岬線をまたぎ長田に到達。
ちょうどでかい交差点で信号に引っかかったので、
一旦休憩し、お目当ての店に予約を入れる。(厳密にはテイクアウトの予約)
リスタート後、須磨までえっちら前を曳くが海が近くなり、西風が強まる。
水族館前を通過し、JRをまたく陸橋の手前で、三度さきほどの男女グループと再開。
また会いましたね的に笑いながらあいさつします。
彼らは須磨駅のところで休憩のためコンビニへエスケープして行きました。
我々はそのまま、須磨のシーサイドラインに突入。
えらい向かい風だが、爽快なロケーションなのでぱしゃが前曳くわと出ていき、
40kmオーバーで進むが、向かい風のせいで結構疲労気味。
垂水〜舞子の渋滞ゾーンをどうにか切り抜けて、明石海峡に到達します。
予約時間よりも少し早いので、ちょっと撮影タイムです。


明石海峡大橋にて


イカつい2台


ドリンクを補給したり、写真撮ったりして10分ほど時間調整をして
そこからリスタート。折口でR28の方へ曲がり、
ドンツキの元たこフェリーの発着場のところの交差点を直進。
海べりの最前に建つマンションの2Fにあるお店が目的地。
グルメな人なら名前くらいは聞いたことがあるかもしれない、
イタリアンの名店「CIRO(チーロ)」です。
ここは赤穂の超名店「さくらぐみ」の流れをくむナポリピッツァががウリで、
2週間前からの予約受付で即満席になってしまうお店。
さすがに予約はできなかったのだが、裏技があって、
ピッツァと前菜に限り当日テイクアウトOKなのです。
一人で行くのもなんなんで、ちょうどぱしゃ君の空いているこの日を狙ってました。
早速お店へ行くとすでに店内は超満員で、待ちの予約客が店先で並んでいる状況。
さっき電話で予約した者ですと伝え、10分ほど待ちます。
そして大きめの2つの箱を渡されます。
長いこと食べたい食べたいと思いつつあこがれていたピッツァGETです!
やたっ!


↓CIRO


↓さすが人気店の大盛況


せっかくなら海の見えるいい場所で食べたいし、ドリンクが必要ということで
大きな箱を抱えて移動。
明石海峡を一望する防波堤に座りながら食べることにします。
なんかポカリのCMでも来そうなロケーション。
ピザは2種類注文。予想以上に大きかったので前菜注文しなくてよかった。
1枚は地元明石のたこがごろごろ入った「マリナーラ・コン・ポリペッティ・ヴェラチ」(1750円)
もう1枚は、クワトロフロマージュマルゲリータのハーフ「ピッツァ・パッツァ」(1650円)です。
さっそくいただきま〜す!と1口ガブリ!
うま〜うま〜うま〜。
チーズの味が濃厚なのと、パリパリの生地、
それにタコの何とも言えない潮の風味がバツグン!
やはりウマイものはウマイ!
心地よい潮風を浴びながら、開放的な場所でこんなウマイピッツァ食べれて幸せっす。
今度は肉・魚料理やフリットなんかもぜひ食べてみたいけど、
予約取るの難しいだろうなあ。


↓最高のロケーションでランチ


↓手前「MARINARA CON POLIPETTI VERACI」、奥「PIZZA PAZZA」


さて、大満足で食事を終え、後は帰るのみです。
自分が18時くらいには帰宅せねばならないのだが、
少し時間に余裕もあったので、ちょっとだけ寄り道していきます。
明石といえば魚の棚ですが、お腹もパンパンなので今日はスルー。
駅をまたいで、明石城の方へ少しのぼります。
そして到着したのが、明石公園の東側にある兵庫県立明石公園球技場兼自転車競技場です。
1950〜61まで県営競輪場として使用された全長400mのトラックです。
初めて生でバンクを見ましたが、あれはおそろく絶壁ですねえ。
確か30%くらいの斜度だったと思いますが、それにしても興味そそられます。
ちょうど何かの団体の走行会か記録会なのか、
シングルピストに乗った比較的若い選手たちが練習をしていました。
もしか空いていれば走れるかなと淡い期待をしてましたが、まず無理そうです。
でもせっかくなので練習風景を見ていきます。
見ていると、スタッフさんかコーチなのかが、
選手に向かって「差し込まれるなよっ!」と激しい声で選手を叱咤していてガチです。
選手の走りを見ていると、シングルピストは相当ペダリングが重そうで、
加速に相当なエネルギーを使っている感じで、ロードとはまた違った感じ。
乗っているマシンも、日ごろ見慣れないメーカーだったりモデルだったり新鮮。
途中から、3人1組となってのチームスプリントの練習が始まる。
トラックレースのチームスプリントは、3人組で3周するレースで、
1周回ごとに先頭の選手が発射台となって切り離され、
最後の3人目の選手のゴールタイムを競うというもの。
見ていると1周目はバンクの大外、一番高いところをゆーっくりとスタートしていき、
徐々に加速度をつけて中に切れ込み、
1人目がお役御免でルートを大きく離れ、
切り離された2人目がさらに加速して最終走者を曳く。
そして2人目も切り離されて、放たれた最終走者が必死のもがきを見せる。
コーチからひたすら怒号が飛び、なかなか熱が入っています。
次々にチームが順番にコースインをして同じ練習が続きます。
あれは得手不得手を考慮して、誰が何番目の走者になるかがカギです。
スプリントには長けているがスタミナがなければ第1走者だろうし、
3人目は一番長く走るのでスタミナはもちろん必要だが、
3周目までできるだけ前にいる選手にベタつきできるだけのバランス感覚も必要。
チームの中には1人目が速いのに、2人目がうまく後ろにつけずに差がついてしまっているところもあって
そういうところはやはりあまり伸びない感じだった。
練習風景を見ながら、2人ともああトラック走りてえと当然なってしまいました。
ぱしゃ君はロードよりむしろこっち向きかも?
明石はどうかわからないが、競輪場で記録会のイベントはあるので
今度ぜひ参加してみよう。


↓明石競輪場


↓チームスプリント練習中


↓次々に出走していく


↓さきこまれるなっ!


さて、そろそろ帰宅時間です。
この頃には天気もピーカンで、背中がジュージュー焼ける音がします。
明石駅まで下りてR2に入る。
頭の中にさっきのコーチの「差し込まれるな!」の怒号が響いて、
思わずスプリントが始まります。
40kmオーバーで舞子まで曳きあいが展開され、
舞子〜垂水の渋滞ゾーンで一旦インターバル。
福田川から道が解放されて、再びモーレツアタック。
はあしんどいゾ〜!でも差し込まれるな〜!
そのまま須磨までは手抜きなしで、高速巡航です。
もうずっと合言葉は「さしこ、さしこ」でお互い追い立てられまくり。
行きにあれだけ向かい風に苦しめられたので帰りこそ追い風楽チンを期待していたのに、
見事な向かい風。どうも六甲おろしのようです。
そのままR2を東進します。
トレックストアを通過したら、店内に行きに出会った男女グループの男性が見えたので
ひょっとしたらトレックストアのチームイベントだったのかも。
のんびりライドのつもりが、トラックを見て熱くなって無駄に曳きあいをしてバテバテ。
しかも暑さが難易度を上げていて、あまりの暑苦しさにごっそり体力が削がれた状態。
あわてて帰る必要もないので、湊川辺りからはペースを落として30km前後で。
すると、今度はまた別の厄介な状況が発生。
びっくりするくらいの数のミギーの車がゆっくりと街宣して道を占拠している。
その間を恐る恐る縫って行くのだが、面倒極まりない。
仕方がないのでR2をあきらめ裏道で進み、東遊園地近くのコンビニで一旦休憩。
そこからすぐにR2には出ず、阪急高架下経由で進んで西灘でR2に復帰。
大石川のところでリュックを背負ったTREKと遭遇したのだが、
なんかめちゃくちゃ感じが悪く、遅いくせにやたら食いついてきて、
いちいち信号待ちでこちらより前の位置に陣取って目ざわりなので、
ちょっと突き放してやろうと一気に加速して40km代で曳いたのだが、
住吉の手前でぱしゃ君からエマージェンシー。
どうも急速なペースアップのために腰をやってしまったらしい…
行きの段階からサドルを上げすぎたので帰ったら調整せなと言っていたのだが
結果的にまずまずの強度で走ってきていたので、無理な姿勢がたたってしまったよう。
少し休憩を入れて、ストレッチなどをする。
サドルも少し下げて痛みを少しでも緩和する策をとる。


↓思いっきりさしこまれとる奴


リスタート後は自分が曳いて、あまりハイペースにならないように進む。
サドルを下げたことで少し痛みもマシになってきたようだが、
油断できない感じで、あまりペースも上げられない。
ユルユル走るにはR2は交通量が多いし、ローディーの往来も激しいので
夙川から裏道でダラダラ帰る。
120kmといつもにしては短い距離で抑えたつもりだったが、
とにかく、さしこ、さしこで疲れました。
そして何より、アツはナツい!


走行距離: 123.45km(おおっ!)
TOTAL: 5420.38km