記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

GOBO 30/30 往路

日曜日。
土・月祝、奥さんが仕事で子守なので、連休中唯一出動可能日。
まだフィブラにスイッチしてからロングを走っていなかったし、
とにかく今はただ距離を走る、上るというところに徹したい。
ということで、今日は初めから30/30を狙うコース設定。
ただでさえ、過酷なルートの上に、
2,3日前から相当寒いし、体も仕上がっていない、
フォームも全くできてない状況なので
エグイことになりそうだが、それはもう覚悟の上。
これだけ走れば、大体ニューマシンのスペックもわかるだろうし。


こないだのカキオコの時に、B級グルメの人気ぶりを目の当たりにし、
今日のせち焼きもそれを見越して、11時の開店直後を狙うため2時出発の予定。
が、起きたら3時…寒くて起きれませんワ。
シャワー浴びて装備をそろえて出動が4時すぎ。
まあ最初からかなりゆとりあるスケジューリングにしていたので、
飛ばせば挽回できる。
今日は前イーストン、後コスカボ。
マシンの形状が特殊過ぎて、いつもの携帯ポンプをマシンに取り付けできないので
背中のポッケにぶっ刺していく。


まずは天満橋筋を南下していくが、軽くアゲインスト。
谷六あたりで、何度か複数のクロスに茶々入れられつつ、天王寺通過し、
そのままあべの筋
脚の回りは悪くないので38km巡行くらいで進み、堺までは40分。
一旦R26に入り、大浜からは直進して府道
もう和歌山方面へはこの道が定番になってしまった。
吹き付ける風はそこそこ寒いのだが、意識的に上げてきたので暑い。
順調に南下をつづけ、岸和田まではさらに40分。
泉佐野を過ぎたところで、ガス欠ぎみだったので、県境越えの前に朝ごはん。
岡田のすき家でがっつり牛丼。
6:30前にリスタートして、双子池北〜岡中西と曲がって和泉鳥取へ。
ここから本日初めての上り区間
JR阪和線の踏切のところの電光版の表示はマイナス1℃…さすがに寒いっす。
TTまでガチではないが、そこそこの強度を上げてアウターでがんがん行く。
ところどころ水たまりみたいなのが凍結しているので注意しつつ。
県境の表示ではなんとマイナス3℃。耳が痛い、耳が!
御ノ山峠を通過したのが7時ちょっと。


↓御ノ山峠はマイナス3℃…


峠を上ったら、和歌山側の急峻な下りをスリップしないように慎重に下る。
ブルベ定番ルートをトレースして、川辺橋で紀ノ川を越える。
橋を渡ったT字路、いつもは左折するが、今日は右折してすぐに下る。
ごにょごにょ住宅街を抜けて県道9号に出る。
信号で南下に転じ、矢田峠まで短い上りをこなす。
トンネルをくぐって、反対側へ下り、伊太祈曽に到達。
踏切につかまり、和歌山電鉄のおもちゃ電車を見送る。
予定ではヌコの家に寄るつもりだったが、出発が遅れたのでスルー。


↓おも電通過中〜


踏切を渡ると道は伊太祈曽神社にぶつかって、左右へ。
ここは右に折れて、そのまま県道9号トレース。
細くてあまり路面状況も良くないちょっとわかりづらい道だが、
海南高原への最短ルート。
ドンツキのT字路は、標識に従って左折し、県道160号に入る。
のどかな田舎道なのだが、時々田んぼのあぜ道レベルまで具合が悪くなるので
本当にこっちで合っているのか不安になる。
集落を抜けて、車1台やっと取れそうなデコボコ道を行くと、高橋の交差点に出る。
ここで県道161号と合併。
この辺で寒さのせいでお腹が痛くなり、ピンチ!
大急ぎでrR370まででると、ちょうどローソンがあったんで駆け込み寺。
ふぃ〜助かった。
リスタート後、R370を海側へ一旦バック。
途中から野上鉄道の廃線跡の道を行き、県道18号とぶつかるところで一旦停止。
時刻は8:00。


ここから、ヒルクラ新コース候補の「海南高原TTコース」を上ります。
今日のメインである千葉山のコースをまずは下見がてら下りたかったので
ここを上ってからアプローチするのが一番手っ取り早かったので、そのついでです。
距離7.7km、獲得標高450m、av斜度6.4%のコースで、
和歌山の某AVチームの練習場の1つ。
正面に扇のようにそびえる山を、
ちょうどクエッションマークの下の点からなぞるかのように、
右手の山肌へと大きく回り込みながら上っていくダイナミックなコース。
以前、生石高原まで行った際、帰路として下ったことがあって、
ここはTTコースとしていいなあという印象でした。
真新しくて広い新道に敷かれたゼブラゾーンからTTスタートしていきます。


↓海南高原TTスタート地点のゼブラゾーン


スタート直後は、ほぼフラット。300mして新道が途絶え、
小川沿いの旧道に入りますが、ここは路面ガタガタ。
1km地点で軽く土手に上ります。
ここまでの区間、新道が完成すればルートが変わってしまいます。
また、その先1.3km地点でも拡張工事があって対面信号が設けられていて、
新コース提案は新道完成を待ってからにしたいと思います。
さて、序盤の緩斜面区間を終了し、1.5km地点からいっきに斜度が上がります。
道幅があまり広くない道が上の集落までゆっくり左カーブを描きながら上っていきます。
インナーダンシングでひたすら凌いでいきます。なかなかの急斜面。
集落に入ると少し斜度が落ち着く。
2.5km地点で願成寺まえ通過。
この辺からはゴール地点の山並みがよく見え、
これから進んでいくコースが扇状に展開しているのが確認できます。
3km地点でコースは急展開で、右ヘアピンで北向きに転じます。
鈍い上りが延々と続く。
今更ながらウィンブレを脱ぎ忘れたことを激しく後悔。暑い!
ちょうど4km地点で再びヘアピンが発生し、南下に転じます。
この辺りから斜度はだいぶ楽になってきます。
左手には今通過してきた集落、さらにその下にスタート地点の集落。
見晴らしが効いて楽しい。高度感も感じられます。
さすが和歌山のヒルクライムだなという感じです。
ここまでで高台に上がってきているので、そこまでキツイ上りはなく、
緩い部分ときつい部分が順繰りに押し寄せてきます。
景色でごまかしつつ、とにかく上っていきます。
6km地点あたりで再び斜度が上がりしんどい。
北側の斜面が開けていてなかなか壮観。
6.6kmのところでヘアピンをくぐると、集落を抜け山道に入る。
海南高原CCの入り口まで来ると残り500m。
軽くアタックして、有田川町の標識でゴール。
30:07。
序盤の激坂区間がつらかったが、終盤は景色もよくてなかなか楽しい。


↓6km地点よりコースを一望


↓ゴール地点


さて、峠で少し息を整えたらすぐに反対側へ下ります。
ヘアピンを1つこなして、有田東急GCの入り口の方へ右折。
またまた鈍い上りをえっちらおっちら上ります。
上りきったところに辻があり、計画では直進して下津方面へ一旦出て
千葉山を目指すつもりだったが、
本当は復路に寄るつもりだった鷲ヶ峰へ抜けるルートがあるのではと思い、
そのままGCのクラブハウスまで上りきる。
「釜中」と標識のある方へキレイな道が続いているが、
そちらはそのまま有田川町へ下りきってしまうのでスルー。
クラブハウスを過ぎて、奥の駐車場まで行ってみる。
ひょっとしてハズレかと思ったが、アスファルトの切れ端から小径が伸びている。
さすがにダートなら諦めようとのぞいてみたら、
かなり状況はよろしくないが、一応コンクリで舗装された道だったので思い切ってGO!
ゴルフ場の脇をなぞりながらほとんどアップダウンもなく続く道は、
石ころや枝葉が散乱して、半ダートと化している。
でも慎重に進めばロードでも問題なし。
いきなりブラインドカーブで対向から軽トラが頭を出してきたのでビビる。
でも車の往来があるということは先へ抜けれるということだ。
で、今よりはという意味だが、そこそこ広い道に出た。
ここが長谷越の分岐。
分岐を左へ折れ、緩いアップダウンの道へ。
路面はそこそこ良好なアスファルト道だが、所々落石あり。
何か所か厳しめの上りを含む3kmで、鷲ヶ峰コスモパークに到達。
でっかい風車がブルンブルンと音を立てて回っております。
南側の眼下には有田・湯浅の街を一望。
西側には山肌に沿ってたくさんの風車が連なっているのが見える。
なぜかその写真撮り忘れ。
時刻は9:00。開店まであと2時間。大急ぎで戻ります。


↓釜中越は半ダート


↓長谷越


来た道とは別の道もあったのだが、迷ってタイムロスするといけないので
そのままバックします。
長谷越の分岐からはさっきの右側の道を進みます。
そこを越えると道はアスファルトからコンクリに変わり、
下りですが斜度もぐぐっとシャープに。
こちらはこちらでなかなかハードなTTコースになりそう。
ブレーキを握りしめながら2km弱下って、県道159号と合流する。


↓鷲ヶ峰コスモパーク


↓鷲ヶ峰への入り口


県道159号へ出るとすぐに脇道へ入り、いよいよ千葉山を目指す。
これまたしんどい上りが始まり、ヘロヘロ。
なんか急に出力が落ちた。おそらくハンガー。
途中、変な名前のパワースポットを過ぎて、直線的な上りをえっちらと。
上っていくにつれて、徐々に風車のシルエットがでかくなっていきます。
ヘアピンを巻いて、少し上ったらようやく上り終了。ああ、疲れた〜。
尾根に沿って東西に風車が等間隔で並んでいます。
農道を外れて、風車の下を通るあぜ道へ入ってみる。
わずかだがぐいっと上ってみると、北側の眺望が一気に開ける。
手前に下津の山深い集落があり、その後ろに海南・和歌浦・雑貨崎の海。
そしてさらに後ろには和歌山市街から加太へ続く海岸線。
そして最奥には淡路島もうっすらと姿を見せている。絶景かな〜。
風車がグルングルン回っている真下で休憩したので、吹きすさぶ風で恐ろしく寒いのだが
とりあえず腹が減って仕方がないので、
ポッケにしのばせていた羊羹1本とSOYJOYでチャージ休憩。
キンキンに冷えたボトルの水を飲み干してリスタートする。


↓ホギホギ〜


↓巨大風車群


和歌浦を一望


そのままあぜ道を突っ切って農道に復帰すると、
ちょうどそこが千葉山TTのゴール地点。
お地蔵さんのいる小さな祠と、
果物を売るための小さな小屋が設けられているところです。
さっそくコース下見がてら下ってみます。
特に激坂といえるようなエグイ個所はなく、のんびりと下っていきます。
途中で一気に前方の視界が開けたかと思うと、
まるで大蛇のように道がクネクネと山肌にまとわりついているではありませんか!
ワオワオ〜。これはかなりテンションが上がります。
まるで徳島の大坂峠を彷彿とするような面白いコースレイアウト。
みかんの段々畑の間を縫っているので見晴らしがよく、
右へ左へ、また戻っては曲がるといったコース全体が見渡せます。
なるほど、和歌山のラルプ・デュエズという愛称にもうなずけます。
途中途中でぱしゃぱしゃと写真を撮りながら下っていきます。
路面の状況もよく、センターラインもあって道幅も十分。
交通量も、たまに農家の軽トラがのんびりと走り去るくらいでほとんどなし。
これはなかなか素晴らしいコースです。
時期的にちょうどみかんが生っていて、それがまた和歌山らしい光景でよい。
時間をかけてゆっくり下ってきたが、
あまりのカーブの多さに結局、どこがどこだかあまり頭に入ってない。
やはり実際にTTしてみないとわからないけど、現在の時刻は10時。
先に食べるものを食べに行って、帰路にTTをして帰ることにします。
ということで、ひとまず御坊を目指してリスタート。


↓千葉山TTゴール地点


↓絶景かな〜


千葉山を下りきったところが有田川に沿って走るR480。
すぐのところにある田殿大橋を渡り、阪和道高架下の道を進む。
しばらくいくと自転車専用道が整備されていてそちらへ。
なんかこの道匂うなと思いつつ藤並駅まで走ると、
有田鉄道廃線跡を利用した「ポッポみち」の標識があった。
反対側の元終着駅には有田川鉄道交流館なるものもあるみたいなので、
大いに興味がそそられるが、これについてはまた別途訪れることにしよう。


↓旧有田鉄道のポッポみち


ここからは基本、交通量の多いR42をとにかく大急ぎで走ります。
御坊まではあと25km。
藤並からR42に入る。すぐに阪和道の有田ICからの合流があり、
交通量はそこそこある。
湯浅の中心部を避けて、前方の山並みに向かって道は進みます。
そちらの山にも風車が立ち並んでいる。
広川ICを通過すると、再び上り区間が始まる。
この頃になると日差しも強くて暑い。
今日は喉がすぐに乾いてしまい、何度もボトルが空になる。
県道21号との分岐のところにある自販機で上りの前に水分チャージ。
すぐにリスタートして、鈍い上りを始める。
道幅は広くてよいのだが、結構交通量がり、大型車もバンバン通る。
緩く緩くダラダラ上っていくのだが、暑くてしんどい。
途中、大声をあげてちょっかいかけてくる馬鹿な車がいてうっとおしい。
徐々に高度を上げて水越峠に到達。
水越トンネルは600mほどあり、歩道がないので一気に抜ける。
抜けてすぐに分岐があり、そちらへ曲がってみる。
路面の具合も良くなく、怪しい山道であるが、一応県道177号。
ちょっと足休めつつ、下っていきます。
1kmほどインターバルで、畑の交差点でR42に復帰する。
紀伊由良を過ぎると、すぐに再びの上り開始。
スロープのおわずかな路肩を身を縮めて走行し、上っていく。
2つトンネルを越えると、ようやく下りに入る。
こちらも緩い緩い斜度なのでしっかり回しつつ下っていく。
じきにJR紀勢本線と並行するようになり、ド平坦になる。
軽い追い風にも乗って40kmで爆走し、
小松原の交差点でR42を少し外れたところが本日の目的地「せち焼き やました」。
到着は11:45。ひょっとして待たされるかなと思ったが、
ちょうど鉄板の席が1つ開いたところで待たずに入れてラッキー♪


↓せち焼き やました


せち焼きとは、このお店の初代が考え出した粉モン。
混ぜることを「せちがう」という御坊の方言からネーミングされました。
焼そばをまず焼いて、それを卵をつなぎとしてグルグルとせちがって、
お好み焼き状に成形したものです。
なので、お好み焼きなのか焼そばなのか判断が難しいところです。
御坊のちょっとした名物となりつつありますが、
地域全体で発達しているカキオコとは違って、
このお店だけのオリジナルメニューなので、ご当地グルメとしてよいのかどうか。


とりあえずミックスせちを注文。大とかはないようなので一緒に御飯も注文。
すると、目の前の鉄板で作ってくれます。
まずは豪快に焼そばを焼き始めます。
それができるとそのそばを土手にして円を作り、
その開いた穴の中に卵が2つ投入されます。
そして2つのテコを使って、混ぜ混ぜとせちがっていきます。
要は卵をツナギとするわけです。
ある程度まとまってきたらそれをじっくり焼き固め、
あとはお好み焼きの要領でソース、マヨ、カツオ節、青ノリをかけて出来上がり!
うむう、ますますお好み焼きか焼そばかわからないなあ。


↓今からせちがいます


↓ミックスせち


では、いっただきま〜す。
ちょっと酸味のあるソースが鉄板で程よくカラメル状に焼けてンマイ。
食べた感じはモダン焼きそのもの。ツナギの生地を使っていないので
そばがガチガチに固まっていなくてホロホロ。
濃い目のソースなので、白飯にもぴったりでした。
しっかり食べて満腹。ごちそうさま〜。
さあ、元気を取り戻したところでいよいよ帰路に着きます。


復路編へつづく…