記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

お伊勢参り

チャリンコの話ではないですよ。
週末はお仕事でお伊勢参りに行っておりました。
神宮は杉・ヒノキの鬱蒼とした森に囲まれておりまして、
そこに黄砂&PM2.5がミックスされて、
それはもう黄色いフィルターから覗いているようなすさまじい世界でした。
自分は花粉症ではないのだが、それでも目がかゆいし、肌もかゆくなり大変でした。
参加者で花粉症の人はそれはもう…
あと、喘息の発作まで誘発するもんだからこの週末は安静にしておりました。


で、そのお伊勢参りのお話。
今年は20年に1度行われる式年遷宮の最後の年にあたり、
昨今のパワースポットやスピリチュアルブームもあって、大注目のスポットです。
そこに照準を合わせて、近鉄が満を持して投入する特急「しまかぜ」に乗ってきました。
なんちゃって乗り鉄な私、色々と列車には乗っておりますが、
なかなかどうして、素晴らしいクオリティの特急でした!


↓新特急「しまかぜ」


通常のシートは全席、マッサージチェアのように、
背中をゆっくり刺激してくれる機能が付いていてプレミアム感バリバリ。
色々な操作は全て電動です。
さらに少しの追加チャージを払えば、半個室のサロンや個室へバージョンアップ。
お年寄りの団体や子連れにはとてもありがたい。
そしてなんといっても先頭車!
運転室がガラス張りになっていて、走行の具合が丸見えで全く飽きません。


↓先頭車。サイコー!


↓1000円ルームチャージ(4人で割れば1人250円!)で個室


食堂車もあって、ここは近鉄お得意のダブルデッカーになっています。
いくつかメニューがありましたが、
ここは黄レンジャー出動で松坂牛カレー(1300円)。
まあ普通においしかったですが、食事より、お茶やスイーツ利用の方がいいかも。
支給された「しまかぜ弁当」食べた後だったので、お腹いっぱい。
ちなみに、結局レース前と言うのに1日8食…まあこれも仕事です。
車でお伊勢参りをすると、神宮前で恐ろしいくらいの駐車場待ちの列に
相応苦しめられることは間違いなので、電車で行った方がよいです。
とにかく快適なので電車好きにはたまらないですヨ。
ステマステマ。


↓食堂車


↓しまかぜ特製カレー


さて、伊勢参り。最初に外宮の入り口に新設された「せんぐう館」でお勉強。
寺と神社の違いはよく知られていますが(仏様を祀るか神様を祭るかの違い)、
では、神宮と神社の違いはご存知でしょうか。
め〜ちゃくちゃ簡単にいえば天皇を祀ってあるのが神宮で一番格式が高く、
それ以外の神様(木や岩、あるいはお稲荷さんや菅原道真などの一般人)が神社です。
単に”神宮”と言えば、伊勢神宮のことを指します。
全ての神社の中でも別格中の別格の場所です。


伊勢神宮は内宮と外宮の2つに分かれていて、
内宮は正式には皇大神宮(こうたいじんぐう)と言って、
太陽を神格化した天皇の祖神にあたる天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀り、
外宮は正式には豊受大神宮(とようけだいじんぐう)といって、
衣食住を司る豊受大御神トヨウケヒメ)を祀っています。
トヨウケヒメは要は天照大御神の御世話係として御側にお仕えしているわけです。
日本人のルーツである米=稲穂の神様でもあります。


ちょっと下世話な話ですが、この遷宮には800億円くらいかかるようです。
その費用、てっきり国費から支払われていると思っていたのですが、
日本は政教分離の原則ですから、国からお金を出すというのはできないそうで、
なんと実は全て企業や個人、末社から集めた寄付で賄われているそうです。
ただ、昔からのしきたりを継承して、遷宮の日取りを決めるのは天皇のお仕事になっています。


簡単なレクチャーはこのくらいにして、ガイドさんに従ってお参りです。
玉砂利が奥まで敷き詰められ、深い森に覆われた敷地を歩いていると
その澄みやかな空気に心が洗われるようです。
右傾化とかそういう政治的な部分は純粋に一切ヌキにして、
ここにくると、豊かな自然とともに生き、四季を愛で、
米を食して育まれてきたわが日本人のルーツというものを肌で感じることができ、
また本当に日本人に生まれてよかったと感じられます。
そういう神聖なというか、純粋な空気がこの聖なる地には確実にあります。
他の場所とは違う空気感を感じられるというのも、
日本人であるという証かもしれません。


↓内宮・宇治橋


さて、無事にお参りを済ませたら、当然のごとくおはらい町&おかげ横丁へゴー!
ただ門前町のお店のほおんどは17時閉店で、15分しか猶予がない。
定番の赤福本店も捨てがたかったが、
赤福自体は値段もお味も全国共通なのでスルーして、
伊勢うどんにありつく。
誰だ!うどんはコシだっ!なんて言っているのは!
このクタクタの伊勢うどんのウマさをぜひ味わってほしいですな。
同業者の間では評価高いんです。


伊勢うどん


で、そこから志摩のホテルへ移動して懇親会です。
もうお腹いっぱいなのですが、きっちり平らげ、お酒も頂きます。
ネットワーク構築も大事なお仕事。
特に同業者が集まる数少ないチャンスなので、
ここはhideさんを見習って、きっちり飲みます。


↓舟盛


翌朝は英虞湾を一望する露天風呂で朝日を眺めながらひとっ風呂。
2日目も8時から超過密スケジュールをこなしていく。
英虞湾クルーズはちょっと風が冷たくて、すっかり冷えてしまいましたが、
なかなか絶景でございました。
伊勢までは行っても志摩までもう一足なかなか出ないのですが、
伊勢の神秘的な所とはまた違って、開放感あふれる海の景色もまたよいですな。


↓朝風呂


↓ご来光


↓英虞湾クルーズ中


で、昼からはスペイン村です。
フラメンコはかなり迫力満点でした。
お昼にパエリアがでたのですが、ご存じの通りワタクシ貝類食べれません。
せっかくなので無理していただきましたが、
案の定具合が悪くなってしまいました。


↓大迫力のフラメンコ


↓巨大パエリア


あれやこれやと駆け足で視察を終え、
帰宅後は疲労MAXでしたが、現地に足を運んだだけの収穫はあったので満足。
ただ、確かにお日様は出ていましたが、ずっと空気はスモッグがかかり、
天気がよいとはえいない状況だったので、
使えそうな写真はあまりなかったのがじゃんねん。
それはそうと、チャリンコで一度志摩の方も回ってみたくなりました。