記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

さよならマスター

いつも通っている珈琲屋BOGAのマスターが亡くなった。
突然過ぎて信じられないし、信じたくない。
また店に寄ったら、ちゃんと髪をリーゼントに整え、
口髭を蓄えたかっこいい姿で温かく迎えてくれて、
あの見事としか言いようがない美しい所作で世界一の珈琲を入れてくれるはずだ…
まだまだ若いのにどうして…
身内を除いたら最も身近な間柄で、とても大切な存在だった。
うちの奥さんの家族とは古い付き合いで、
お子さんと奥さんの兄弟とは同級生、お孫さんとうちの娘はクラスメイト、
家族4代にわたってお世話になった方だ。
自分も大学生の時、お店がスタートした時からのお付きあいで、
厳しかった20代の頃、お店は数少ない心の拠り所でした。
色々な悩みも相談したり、趣味のカメラやJAZZの話、もちろん珈琲の話も。
自分に多大な影響を与えてくれた方でした。
年を取ったらあんなふうになれたらいいなあと思える数少ない大人でした。
1人の男として、人生の先輩として、
自分の中ではまるで父親のように慕っていました。
もう会えないなんて信じたくない。
この短い間に立て続けに厳しい状況が発生して、
その度に何とか乗り越えようとしてきたけど、
さすがに今回ばかりは簡単に立ち直れそうにない。
抱えていること、やらなきゃいけないこと山のようにあるのは重々わかってますが、
ちょっとそっとしておいてください。お願いします。