記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

ROAD TO 東京 〜ヒトとヒトをツナグライド〜 ボーナスステージ

大阪→東京の550km、36hの死闘を無事終え、
真っ白に燃え尽きちまった状態で、しばらく日本橋のたもとで茫然自失。
真昼間なので人通りも多く、すれ違う人みながあの人大丈夫かというまなざし。
ひとまず近くのイートインのあるローソンへ逃げ込む。
何か食べたいというのもないが、ひとまず祝杯としてコーラ。
そして胃のチクチクを納めるために何が一番効くかなあと考えた末に、
ハーゲンダッツのストロベリーを購入。
冷たいものは胃を冷やしてしまうので、一気に冷やさないように、
ミルクとイチゴの優しい味を胃袋に丁寧にコーティングするように
ゆっくりゆっくりと入れていくと、ものすごく胃の痛みが和らぐ。
少し落ち着いてこの後どうするか考える。
もう行動するパワーはほとんど残っていないし、早くお布団にもぐりこみたいが、
せっかく久々の東京だし、まだ昼なのに取って返すのも味気ない。
東京在住の友人に電話してみるが留守の様子。
どうしたもんかなあと色々考えていたら、
金曜日にちょうどうめさんに電話した際に、
いま東京に向かっているところですと言っていたことを思い出す。
そういえば毎年東京のサイクルモードに出かけていたなあ、
ひょっとしてその延長で東京観光をしているかもしれないなあと思って、
うめさんに電話をしてみたらドンピシャ。
ちょうど佃島の界隈を散歩していて、これから月島へ移動するところとのこと。
あまり東京には詳しくないのだが、同じベイサイドにいるのは間違いなく、
色々検索すると目と鼻の先だったので、
さすれば合流ということで移動を開始する。


日本橋から永代通りを東へ進み、茅場町まで走り、
そこから新大橋通りで南下を始める。
サイクリストが路肩を埋め尽くしていてびっくりだ。
それらを全部ちぎって、八丁堀〜新富橋ときて左折、
佃大橋を渡ろうと思ったら車道は自転車禁止になっていたので、
しかたなく担いで歩道を渡る。
10分もかからず佃島上陸作戦完了。
で、うめさんにお電話お入れると
すでに月島もんじゃストリートでお店を物色中とのこと。
さすが!仕事が早い!福屋工務店
で、大混雑する通りを縫って縫って、うめ夫妻とご対〜面〜♪
しょっちゅう会っているのだが、場所が東京というだけでなんだか不思議ですな。
個人的に遠路はるばる東京まで孤独なライドを続けていた先に、
知り合いに出会えるというのは本当に安堵します。
実は、去年の東京ライドの時も、うめ夫妻と東京で会おうねと言っていたのだが
スケジュールの都合で果たせずにいたので、
はからずも2年越しの実現となりました。


↓佃大橋より月島


↓月島もんじゃストリート


↓うめさんからもらった到着の図


いろいろもんじゃ屋を物色して、
メインストリートから少し外れた路地裏のお店をチョイス。
自転車も見えるところに置けるし安心でした。
メニューもいろいろ豊富でしたが、普通のMIXと、カレーコンビーフ?を注文。
うめ夫妻がいつものよう盛大にビールいかれるのをうらやましく眺めつつ、
この後も若干ながら走るので当然ノンアルコールビールで祝杯です。
ぷっはぁ〜でもウマイや〜。
1つ目のミックスが運ばれてきて、最初は店の人にお手本でやっていただく。
絶妙に土手をこしらえて、出汁を流し込み、マゼマゼしてあっという間に完成。
さすがの手際の良さです。
それを小さいコテで押しつけながらチビチビ食べます。
相変わらず不思議な食べ物ですなあ。
それらを完食し、2つ目はわがチームのグルメ大将うめさんの出番でござい!
豪快に土手を作って、あああああ〜決壊!のお約束。
こちらも美味しゅういただきました。


↓何じゃもんじゃ


↓見事なドテに感心するグルメ班


↓うめ大将の出番!


もんじゃをむしゃむしゃ食べていると、
先ほどゴール地点で電話した旧友からリコールがある。
用事があるのだが、16時くらいになら会えそうということで、
品川駅で待ち合わせの約束をする。
うめ夫妻も次の予定があるので、もんじゃを食べてお別れします。
どうもありがとう!
お見送りを受けて、とりあえず清澄通りに入ります。
16時まではあと1時間30分もあるのだが、どこへいこうかしらん?
東京ローディーのメッカといえばやはり皇居ということで、
月島を脱出し、晴海通りへ入ります。
この区間も激しい道路事情で、おまけにローディーがめっさおる@@
しかしチンタラチンタラ走っているので、思いっきりぶち抜いたら、
みながここぞとばかりに後ろに張り付きだした!
おおい、それで一塊になったら余計危険でしょうが、しかも断りなしかよ〜。
ということで、ここは浪花男らしくプッチンプリンいっときます。
我ながら元気やなあ。


それにしても東京は、車もバスもロードも人もみんな自由すぎる!
自由というかまったくもって無秩序。
みんな自分の進みたい方角へ進むということしか考えていなくて、
それを実行するために自分勝手な主張をしてあっちこっちで衝突して、
いたるところで渋滞を引き起こしている感じ。
こういう連中には、一度阪神梅田と御堂筋梅田のところのパルテノン大広場で
1か月ほど実地研修を受けさせてやりたい!
あそこで、スピードを落とさずに、
誰とも衝突することなく目的の方角へ行けたら無事卒業だぞ!
大阪人からしたらそんなん日常茶飯事のことだけど、
東京へ来るとそのすごさがわかる。
きっと大阪人って、相手を読んだり、周りの空気を察知したり、
そういうことが自然に出ているのだと思う。その集大成があの広場(笑)


銀座、有楽町のありえないカオス地帯をどうにか潜り抜け、
日比谷の交差点で右折して和田倉門から皇居へ入る。
内堀通りホコ天みたいに仕切られていて
そこでたくさんのローディーが周回をしていた。
しかしあんな大した距離もない周回路にゾロゾロとローディーがひしめき合っているなんて。
きっとまともにライドをしようとしても、
郊外への脱出や帰路の渋滞すり抜けを考えなくてはいかず、
走るところがないんだろうなあ。
なんかモルモットみたいでかわいそうに感じてしまったヨ。
関西であれば、ちょっと走れば奈良や和束、
亀岡など快適にライドできる場所へアクセスできるんだけど、
そういう環境でいられることに感謝せねばなあ。
自分も数周だけほかのローディーに交じって、
ガチで周回をしたが追ってくる人がおらず、
周回コースも大して面白くもないのですぐにヤンピ。
皇居に来た記念写真だけ撮って後にします。


↓皇居にて


とりあえず待ち合わせが品川なので、品川方面へ進みます。
ひとまず内堀通りを南下する。
日比谷公園から虎の門あたりは省庁が集積しているエリアだからか
いたるところに警察官やパトカーがいて物々しい。
そこをヒラヒラと走っていたら、
またまたお調子者のローディーさんが得意顔でこちらを見ながらパスしたので
そこまで徴発されては黙っておれんと、ギアを入れ替えてプッチンプリンするが
途中の赤信号でスルーしていきよったので、アホらしくなってヤンピ。
しばらくすると前方のビルの合間からでかい構造物が顔をのぞかせてくる。
おお、あれは東京タワーではないですか!
そのまま南下を続け芝公園のところで記念撮影。
さすがにマシンを置いて上に上がるのはリスクがあるのでそれでおしまい。
さらに南下をして三田のコンビニでひと休憩を入れる。


↓東京タワー


コンビニで休憩をしつつ、どこか品川周辺で面白いところはないかと
地図とにらめっこ。すると、幅広い東海道線をつっきるトンネルを発見!
これはちょっとおもしろそうだと次の目的地に設定。
すぐにリスタートしてR15にでる。
そして高輪の手前の信号で思い切って左折すると…
ありましたありました!
JRの下をくぐる背丈の低いトンネルを発見。
ちょうどタクシーが底を通過していったのだが、天井ギリギリでした。
なかなかの低さ。
低さもそうだが、ここは山手線、東海道線、新幹線、横須賀線、その他多数の引き込み線を含めて
実に40本もの線路の下をくぐっていて、めちゃくちゃ長い!
おそらく西宮のマンブの3倍以上の長さです。
そこをずいずいくぐっていると、真上をひっきりなしに電車が通過し、爆音がすさまじい!


↓品川でマンブ発見!


↓天井低〜


”品川マンブ”をくぐりぬけると品川の水道局の浄水場のところに出る。
まだ1時間ほど余っているので、さらにどこで時間をつぶそうかとブラブラしていたら
新幹線の高架が正規のルートを外れてベイサイド側へ伸びているのが見える。
そういえば品川あたりに新幹線の操車場があったなあと、引き込み線をトレースしてみることに。
港南地区から港南大橋を渡って品川埠頭へと渡る。
対岸にはレインボーブリッジやお台場がみえる。
人気のない幅広の道を進み、天王洲アイルのところを海岸通りを南下。
大井の火力発電所のところ辺りに来ると新幹線の効果も随分高度を下げてきたが、
まだまだ操車場まではある感じ。
ひたすら南下をし、大井JCTから道なりに進んだら、いきなり首都高湾岸線の側道に出る。
おおおう、こんなところに出るのか。
というかこんなところに自転車で迷い込んでいいものだろうか。


↓首都高湾岸線


ちょっとドキドキしながらも前進あるのみ。
しばらく進んでいくと、ようやく新幹線の操車場に到達。
たくさんの新幹線や貨物列車が待機している光景は何とも落ち着きますなあ。
あ!ドクターイエロー発見!
ここは鉄っちゃんや小さい子供をもつファミリーにも人気の隠れスポット。
ちなみにここは自分が大好きな森田芳光監督の映画『間宮兄弟』のロケ地なのです。
都会のオアシスやなあ〜。
観光スポットとしては地味だけど、
チャリじゃなきゃなかなかこんなところまで足を延ばせないのでいい経験でした。


↓新幹線操車場


↓なごむわ〜


↓ドクターイエロ〜


そうこうしていると、N氏から入電。
早めに用事が終わって今目黒からバスで品川に向かっているとのこと。
それでは大急ぎで品川へ向かいます。
大井競馬場横を抜けて、立会川からR15に入り北上。
15分ほどでごった返す品川駅に到着。
人ごみの中でN氏と無事合流。1年ぶりの再会です。
ゆっくりどこかでお茶をする前にまずはマシンを輪行に収納し、
みどりの窓口で帰りのチケットを購入する。
窓口のお姉ちゃんがなかなか気さくで、
事情を話すと最後列のチケットを快く取ってもらえる。
しかも3列席で横に誰も座りに来ないという絶好のポジション。
「汗まみれで臭いので助かります」というと「ハイ」とうなずかれたので、
「やっぱり臭いのね!」と突っ込むと、「ああ、失礼しました!うなずくところじゃなかった〜」と
なかなかシャレのきくお姉ちゃんであった。
無事に17時台の新幹線を予約したので、いざお茶へ。
でかい荷物ではそんなに遠くへ行けないので、駅と連結している南タワーの景色のええカフェへ。
おっさん2人で、しかも1人はレーパンにでっかい輪行持ちには不釣り合いですが
ぜんっぜん気にしまへん。
チーズケーキ専門店らしく、ありがたいことにN氏のおごりで最高のケーキを堪能。
1時間ほど、色々おしゃべりがとまりません。
彼はいわゆる植物男子?らしく、最近色々変わった観賞用のプランターをコレクションしているらしい。
植物に話しかけるようになったら、もう嫁は無理やぞ〜と言うときました。
そんなこんなであっという間にお別れの時間。
次回はぜひ後先考えずににみんなで飲みたいですな。また来ます。
品川の駅なかでみやげと、晩飯に崎養軒のシウマイ弁当とビールを購入して乗り込む。
むしゃむしゃ食って飲んで、そのうち気絶してて気付いたら京都駅だった(汗)
新大阪駅を出ると、土砂降りの雨…
最後の最後でびしょぬれで帰宅。
満身創痍、疲労困憊の2日間だったが、充実の東京ライドでした。


↓品川のオサレカフェでチーズケーキ


↓崎養軒のシウマイ弁当