記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

”無料湾岸”さんぽ

日曜日。
本当はちょっと遠出ライドを予定していたのだが、
そっち方面は大雪の予報で断念。
で、仕方なく別の企画に変更したが、
別件で左足の甲を負傷したり、その他諸々の事情があり結局それも断念。
気合を入れて夜中出発のために起きたのだけど、
それでテンションさがりまくりで2度寝3度寝して、
このところ毎週末の体たらく地獄。
最近(というよりここ1,2年)はモチベーションの維持が非常に難しい。


超ロングなどのチャレンジをする際は、
1か月前からコツコツプランを練り上げ、
奥さんの休みのお願いなどの日程調整をし、
2,3日前からは緊張からナーバスな状態が続いていざ当日を迎えるのだが、
それがいったんアクシデントや天候不順などで途切れるとなかなか
モチベーションを維持して別に切り替えるのは難しい。
そうして出発のタイミングを逸して、出動が遅れ、
結局近場をブラブラするしかできないとなると、
ほかにやることも多々あるし、もうええかあとなってしまう。
我ながらマズイ傾向だとは思いつつも、
厳しいコンディションの中、眠気を押して出るにはそれなりに何かを求めたくなる。


この日もあやうくノーライドになりそうな状況であったが、
そろそろ年末年始を見据えて、なまった体をほぐしたり、
マシンの状況とかチェックしておきたい。
ということで、いろいろ確認をしながらブラブラ近場を散歩することにします。
どこがいいかなあと考えた結果、久々に神戸に向かうことにする。
あえて風の強いところを重点的に走りたいので、
以前に走ったことのある”無料湾岸”を走ります。
じゃあその先の神戸空港までいきまっしょい。


12:30に自宅を出動します。
今日はあえて、前後輪ともシマノC35で揃えます。
このセッティングは個人的にどうもスカスカしすぎて平地には合わず、
ヒルクラTTの場合や、山岳コースの場合のみにしている。
超ロングの場合、幹線道路で高速巡航を維持しなければならない場面が多く、
その労力を軽減させるためにあえてリアはディープを履いているのだが、
前後輪をC35で揃えた場合にどうなるかのトライアル。
それからまだしっくりきていないレイヤーリング。
暑さと寒さの調整がまだ全然で、着こなしが難しいので、それも試す。
あとは、ちょっとシッティングポジションが微妙に変わってきていたり
ブレーキバランスがちょっと不安だったりするのでそのあたりも意識しつつ走ります。


まずは淀川左岸をR2まで。この時点で風がすさまじいのなんの!
サドルを若干後ろ目にズラしたので、ここは低姿勢になって飛ばす。
が、いつもとホイールチョイスが違うから、やっぱりカルカル〜っという印象。
いつもよりギアを1枚重くしたうえで、なおかつ余計にクルクルしないといけない。
以前はどちらかというと高ケイデンスを維持してクルクル回す走り方だったのだが、
走り方を超ロングにシフトしていってからというもの、
ケイデンスを落として踏んでいくような走り方になってしまったので、
けっこうしんどいなあ。
R2に入ると結構交通量があり、慎重に流れに乗って進む。
海側からのアゲインスト気味の横風でちょっと怖い。
昼間のR2ではあるが、出動が遅すぎたのか全然ローディーを見かけない。
十間から、尼崎のデンシャラスゾーンに突入。
相変わらず駐停車の車の出入りが激しいうえに、バスが何台も連なっている。
慎重に前方を見極めて、強弱をつけて切り抜ける。
道意線の手前でR2を外れて裏道に入り、阪神武庫川駅に出る。
昼時だったので、和海さんでも行こうかと思ったら
日曜休みだったのをすっかり忘れていた…
昼飯をあきらめて、そのままR43をくぐって、南武橋で武庫川を渡る。
そこから土手道をひたすらに進む。
お天気はよくて見晴らしもいいのだが、とにかく風が強い。


鳴尾浜ICのところからいよいよ”無料湾岸”と呼ばれる県道578号を走ります。
この県道はいわば阪神高速湾岸線の側道のようなもので、
鳴尾浜〜甲子園浜〜西宮浜〜芦屋浜〜深江浜と、浜をつないでいる道。
当然浜と浜との間には海があって、
その度に、高い高い高架橋を上らねばならないが、それなりに変化があっていい。


まずは陸橋をえいやっと上って、歩道部分に達する。
距離は短いので、アウター縛りで勢いで上ってしまう。
上空にたどり着くと、さすがに風がめちゃめちゃキッツイ!
なぎ倒されそうになりながらも必死で姿勢を低く保って前進します。
さすがに周囲に遮るものがないため、見晴らしは最高!
前方に六甲山の山並みが一望でき、
大阪湾がぐるっと湾曲しているのもよくわかります。
対岸には鳴尾浜が続いていて、マリンスポーツで楽しむ人たちもたくさん見える。
ここは夜中に来れば絶好の夜景ポイントだろうなあ。


↓甲子園浜から西宮浜へ下る


いったん甲子園浜へ降りるが、すぐに次の橋に差し掛かります。
再び陸橋で上部までアプローチ。
六甲のお山は徐々に近づいてきます。
ここからみると、荒地山はしっかりとした山容で結構目立ちますな。
さすがに黒岩は確認できないけど。
西宮浜は宅地用の埋立島で、少し賑わいがある。
そこをスルーして次の橋へゴー。顔が寒い!


↓六甲の山並みがくっきり。センターに荒地山。


次の橋からは、右手に芦屋浜団地のなんとも不思議なマンション群が見える。
あそこは昔映画を撮影したり、いろいろ思い出深い場所。
そこも直進をして、いよいよラストの橋へ。
ここの橋の上りが一番斜度も距離もあって大変だった。
上りのレベルもそうだが、この辺になると完全アゲインストな風で、
踏んでも踏んでも前に進まず相当難儀。
やはり海側を走る時は風のコンディションに大きく左右されるなあ。
この日はディープを履いていないせいで煽られてビビることも少なかったので、
そういう場合にも有効だな。
上りきると、橋の向こう側に剣菱の樽看板。お世話になってまーす!


↓左に剣菱が見えます。南芦屋浜から深江浜へ渡る


”無料湾岸”はこの深江浜で終了。
この先の魚崎浜、住吉浜、灘浜は工業地帯となっていて直接アプローチできない。
仕方なく、R43まで迂回し、そこから神戸大〜サンシャインワーフをかすめて、
いつもの裏道を伝う。
摩耶ランプまで到達すると、いつもなら直進するかR2合流が定番なのだけど、
今回のハイライトは、「実は自転車でも走れる摩耶大橋!」という大テーマがあるので
左折して再び港湾地区へと潜り込む。
しばらく閑散とした大通りを進むと、前方に料金所が見えてきます。
ホンマにここチャリで通行してもよいのか知らん?と不安になるが、
料金所のおっちゃんにジェスチャーで確認を取ったら、確かにOKでした。
恐る恐る急坂を上っていきます。
摩耶大橋は橋自体はとても短く、あっという間にピークに到達。
写真を撮ったら神戸港側へ下ります。
反対車線をおっちゃんローディーがよいしょこらと上っていたので、
ガンバッテ〜と挨拶したら、ええ笑顔を返してくれました。


↓二輪も無料通行可です


↓摩耶大橋


摩耶山を望む


自転車通行不可の港島トンネルをやりすごして、
そのまま真っ赤な神戸大橋へ向かう。
ここは橋の高さはあまりないのでそれほど上らされずに済みます。
あっさりとポートアイランドの上陸。
ただ相変わらず風が厳しいのと、雲行きが微妙に。


↓真っ赤な神戸大橋を渡る


神戸大橋より


そのまま歩道を進んでいくと、中公園に突入し、
軽くダートを走って、住宅区域の歩道から脱出できずに交際交流館まで。
そこから車道へ出て南公園で左折し、IKEAのところで右折。
空港へと向かう大通りをひたすら南進する。風よっ!
そしてオーラス、神戸スカイブリッジをまたげば、神戸空港到着!


神戸空港


神戸空港は発着便数が少ないので、まずはその状況を確認すると、
ちょうど10分後に東京からの便が到着する予定!
10分くらいならちょっと待って、写真でも撮ろうとマシンを施錠して、
4Fの展望デッキへ。
なかなかの見晴らしで、北側は神戸の市街地が一望できる。
そして南側は、沖合のすぐそこに関空島
こんな至近距離でわざわざ空港造らなくてもええわな。
で、10分待機していたのだが、ヘリが発着した以外に一向に来る気配がない。
お腹も減っているし、吹きっさらしで待機しているとサッブイので、
3Fのレストラン街へ逃げ込む。
さっと飯でも食べようかと思っていると、
テラスの方から滑走路を見ると貨物が大急ぎで運ばれているのを目撃。
これはもう着陸に違いないと取って返し、どうにか着陸シーンに間に合う。
スカイマークもかなーり経営が厳しいようだが頑張って!
CAさんの制服もミニスカになるし応援してるゼ!


ポートアイランドを望む


↓東京からの便が着陸


スカイマーク


さてさて、結局45分ほど空港に滞在し時刻も16時前。
西の日も弱弱しくなり、そろそろ帰路につきます。
結局ここでは何も食べずに、とりあえず神戸市街まで戻ることにします。
再び神戸スカイブリッジをまたぎ、
ポートアイランドを疾走、神戸大橋を渡って、R2までバック。
そういえば、元町付近に行きたいお店があったと、そちらへ足を向ける。
が、1軒目のカレー屋さんは日曜休…
仕方なく気になっていた喫茶へ行ってみるが、18時からOPEN…
が〜ん。今日は空振り続きだ。
しかしさすがに何か食べねば大阪まで持たぬ。
ラストもう一軒トライしてだめならマクドでも何でもいいやと思って、
裏通りを行くと、お目当てのラーメン屋さんを発見!
喜び勇んで飛び込みます。


前々から行ってみたかった「香港麺専家 天記」
ここは日本のラーメンではなく香港麺を本格的に扱っているお店。
鳥ガラと乾物から丁寧にとった澄み切ったスープと、
極細麺の歯ごたえが抜群。
マカオで食べた路地裏の食堂の麺を思い出しました。
なかなかこの味を日本では食べれないので、うれしい限り。
合わせて注文した蒸し鶏丼。
こちらも本当にやわらかく蒸された鶏肉が最高にウマかった。
ごちそうさん


↓香港麺専家天記


↓青菜麺と蒸し鶏


さてお腹もしっかり満たしたので一路大阪へ帰ります。
が、ここは元町のど真ん中。
すっかり忘れていたのだが、すでにルミナリエが始まっているようで
大混雑する元町界隈をどうにかこうにか切り抜け、
三宮のおっぱい山から春日野道方面へ。
すると寒さで腹が冷えたのか急にさしこみが…!
慌ててコンビニに駆け込みセーフ。
気を取り直して、西灘からR2に入り、ここからは高速巡航のトライアル。
追い風モードもあって、40kmペースで進むが、
やはりディープでないセッティングなので、いつもより動きがせわしなく、
やっぱり後輪だけはディープの方が自分にとってはなじみやすいと感じた。
でも慣れれば問題ないのかな?
長期的にはそこも考えておかないとなあ。
R2は甲子園あたりから大渋滞が発生していて、結構デンジャラスな感じだった。
特に、佃島から御幣島スクランブルまでは路肩をすり抜けるのも困難で
ずっと車列の後ろに待機させられて大変だった。
淀川を渡るあたりからポツッポツッと雨に降られたが、
18:30には無事に帰宅。
色々トライアルしてみたが、今日はあんまりしっくり来なかった。
ちょっとずつ、仕上げていこ。



走行距離:97.22km
TOTAL:8154.4km