谷川岳 2日目
いろいろあっちこち忙しくて、
なかなか書けなかった谷川岳の後半戦です。
夜中。窓をたたく大粒の雨音で目が覚める。
時刻は3:00。
馬蹄形縦走をして予約を入れた蓬(よもぎ)ヒュッテまで行くならば、
ほどなくして支度をして、明るくなる4:30には出発しないといけない。
しかし、頭がぼぉ〜っとしてどうにも熱っぽく、
しかも喉の奥がへばりついたような感じで、前日よりさらに声が出しづらい。
完全に風邪をこじらせた模様で、非常にマズイ。
体温のぬくさで非常に気分が悪く、空気を入れ替えるために2重の冊子窓を開けてみると
ビチャビチャと屋根をたたく雨の勢いが強い。
これはさすがに体調万全でも山奥に分け入っていくのははばかられる天候である。
この時点で残念ながら予定していた馬蹄形縦走は中止することにした。
しかし、このままただ撤退してしまうわけにはいかない。
せめて頂上だけは踏んで帰りたいぞ、と。
ならば、標高1500mの天神平まではロープウェイを利用し、
そこから最もポピュラーな天神尾根ルートをピストンして往復約5時間なら、
なんとかこの天候・体調でも行けるだろう。
もし天候が回復したら、そのまま谷川岳から先へ進んで蓬ヒュッテに進み、
一泊して、そこから馬蹄形縦走はできずとも、
蓬峠から土樽に下山するというアレンジも可能だ。
そうなれば次回リベンジのための下見として、ある程度納得できるし、
何より、まだ山行を続ける可能性が残る。
もしダメになっても少なくとも登頂は果たせるし、リスクも少ない。
そうなれば、ロープウェイの始発は8:00なので、もう少し寝ることにする。
2時間ほどウトウトと寝て、5:30ごろに起床し支度をする。
宿の方もまだ寝静まっている中、玄関を開けて外に出ると、
シトシトとやみそうにない雨が頬を叩く。
ロープウェイの時間よりも随分早く起きたのは、山上に上がる前に、
昨晩行った一ノ倉沢を明るいうちに訪れたいと思ったので。
あの真っ暗闇では、世界に誇る岩壁を全くもって視認することができなかった。
やっぱり登らないにしても、一度目の前に対峙してみたいではないか。
ということで、8:00のロープウェイに間に合うように、
土合口駅から片道2時間コースの山歩きに繰り出す。
前日、お宿のお母さんから頂いたビニール傘をザックの脇にぶっ刺してハイク開始。
前日にはかすかに見えていた白毛門の山肌すら白い煙に巻かれて見えない…
ということは、もし縦走を決めて、稜線に上がってたとしたら、
右も左もわからない真っ白の世界に違いない…
雨の中15分ほど歩いて、ロープウェイ駅のところまで。
そこから、資料館を過ぎて、登山指導センターの車止めまで到着する。
一ノ倉沢までの車道を歩くだけなので、登山届は出さずに先へ進みます。
ここからは車が来る心配もなく道の真ん中をえっほえっほと歩きます。
当然こんな時間だし、こんな天候なので他にハイカーはなし。
クネクネと道を進んでいくとそのうちに、西黒尾根登山口に出ます。
ここは上部は結構厳しい岩歩きの急登で、雨の時はリスキーな登山道です。
今回はパスします。
で、その先へ進んでいくと…道中いっぱいに猿軍団登場!
ずんずんと進んでいっても、全然臆することなく居座る感じで、
こちらも相手を無視して先へ進みます。
昨日真っ暗闇の中をバスで進んだ道を歩いてみると、
どうにか車が一台走れるだけの舗装道路がクネクネト続いている。
道の下には湯檜曽川が流れている音が響いているが、
真っ白な霧が深く立ち込めていて様子はうかがえない。
道は、緑豊かな森の中なので、雨自体は木々に遮られてそれほど落ちてこない。
ペースを速めて、半分ほど進んだところで、その森が開けた場所に出た。
そこがマチガ沢です。
湯檜曽川の支流であるこのマチガ沢の直上が谷川岳の最高峰なのだが、
見上げてみても深い白の煙で、山そのものがあるのかどうかさえわからない状況。
ただ、うっすらと雪渓の一部が見えたりしていました。
このところの長雨で増水した沢の水が勢いよく、
登山道を少し上回るようにして流れていました。
振り返って、本来であればもう山上に到着していたはずだった白毛門の方を見ても、
雲が一時的に晴れてその中腹までは拝めても、稜線は結局望めずじまい。
もしあのまま突っ込んでいたら、
白霧で右も左もわからぬ標線上でミスト雨のつぶてにあえぎながら、
非常に苛酷な参考に苦しめられていたことでしょう。
さらにその先へずんずんと進んで、1時間ほどで目的地である一ノ倉沢に到着。
ここが史上最悪の遭難者を出した魔の山の真髄であり、
日本の山岳界を育て上げた屈指の岩稜地帯です。
晴れていれば、看板のように大迫力の岩の壁と対峙することができたはずですが
こちらもまたあいにく様…
それでも、中腹にある屈指の難所である衝立岩の下の方と、
その先に延びる大雪渓は、それだけでもかなり迫力がありました。
クライミングはしないとはいえ、
やはり山をやっている者としてはここはあこがれの場所ですね。
せめて直下まで行ってみようかと思ったが、
沢の水が大暴れをしていてその先には進めずに断念。
時刻は7時を少し過ぎたところ。
ひとしきり写真を撮ったら、引き返します。
と、同時に雨脚が少し強くなってきました。
レインウェアはしっかり上下着ているのだが、
もう蒸れ蒸れで、外も濡れているし、中も濡れているといった状態。
暑いねえ…
そうして、ロープウェイ駅に到着したのが7:50頃。
まだ改札は開いておらず、ロビーのソファでレインウェアを脱いで、
冷たいファンタグレープで涼。
少し休憩をしていると、切符売り場のシャッターが開く。
ちょっと雨の中歩いて喉の調子も悪く、
慌てずにゆっくり休憩してから切符を往復で購入。
他に誰も客はおらず、閑散としている。
渡り廊下を渡って、いよいよゴンドラの乗り口へと進む。
伝言板には、堂々と「霧雨」と書いてあり、わかっちゃいるけど残念だ!
いよいよゴンドラに乗り込んで出発!
ゴンドラはとても大きくて安定感抜群。
前方を見やると、全く視界がなく、今から雲の中に突入していくような感じ。
中継の鉄塔に到達するたびに、少し揺れる。
天神平までは15分ほどあるので、
ここで宿のお母さんから頂いたお弁当で朝食。
大きなおにぎり2個と、スティックチーズ&魚肉ソーセージ、
それからお漬物のパックとなかなか豪華です。
取り急ぎ、おにぎりを一ついただきました。
そうして食べ終わる頃に、ちょうどタイミングよく天神平に到着。
時刻は8:15を過ぎたところ。
さて、少しばかり支度をしたら、
いよいよ谷川岳に向けて本格的な山行開始です。
ロープウェイ駅を出ると、お一人レインウェアを羽織ったハイカーさんがいてご挨拶。
荷物を担ぐ装備をもってらしたので、
ひょっとしたら強力さんかもと思ったらそうでした。
ただっ広い天神平の右手にリフト乗り場があり、その下をくぐって
北向きに草原を突っ切ります。
その先からぬかるんだ登山道があり、しばらく進んでいくと、
木板をはわせた登山道がスタートします。
登山道がスタートしてしばらくは、たいしたアップダウンもなく、
ひたすら木道が続いていくが、
登山道がやせてしまったためなのか土台がむき出しになっていて、
いちいちよっこいせと登らないといけないような状態のところもあり、
骨が折れます。
しかもこの木板、結構ツルツル滑るので慎重に歩かないといけない。
かといって、土の部分は相当なぬかるみで、
一歩足を突っ込むとズブっと踏み込んでしまう。
ウェットコンディションに悪戦苦闘しつつも、
イージーなコースなのでサクサク行きます。
土合口からの登山道との合流、天神峠との分岐をやり過ごし、
少しだけアップダウンをこなすと、
本日初めての鎖場が登場。
確かに右側が切れ落ちてはいるが、本格的な難所というわけでもなく、
鎖はあくまでお守り的なもので、使わなくても問題なし。
鎖場を過ぎると再び、平坦な道が続き、
そのうち前方に熊穴沢避難小屋が見えてきた。
少し休憩を取ることにして小屋の中へ入る。
中のウェアリングが朝イチに合わせてロングスリーブだったので半袖にチェンジし、
パンツもロングからショートにチェンジし、暑さ対策。
やはりいくらゴアテと言ってもレインウェアはひたすら蒸せる。
着替えを済ませ、水分補給をしていると、
先ほど天神平でご挨拶した強力さんともう一人お連れの方が到着されご挨拶。
あちらもムレムレの暑さに参っておられるようでした。
こちらは一足先に小屋を発ちます。
小屋を過ぎてしばらくするとすぐに2回目の鎖場が登場。
ここはわずかな区間だが、斜度が垂直に近いのできちっと三点確保で。
鎖は使わなくても大丈夫だが、
この山は蛇紋岩で表面がツルツルしていて、
おまけに雨に濡れて足元が滑る!
油断なきように丁寧にここを抜けた。
その先も、ひたすら岩礁地帯に突入し、滑る岩にナーバスになりながら進む。
これは登りはまだしも下りはうっかりスリップに注意だ。
鎖場も何箇所かあり、さすがに一般ルートと言えど谷川岳はあなどれぬか。
間隔としては滑りやすい荒地山といった印象。
ある程度進むと、周囲の木々の背丈が低くなり、稜線に出た模様。
しかし、左右を見回しても濃白な煙幕が立ち込めて何も見えやしない。
ここが一体どのあたりなのかもよくわからない。
とりあえず前方にはひたすら蛇紋岩の壁が立ちはだかっており、
ひたすら進むしかない。
稜線に出ると、一気に風が強く、
向かって左手西側から吹きつける風と、その風に舞う雨粒に吹きつけられる。
雲がどんどん流されて、湯檜曽谷の方へと貯め込んでいくような感じで
この日はもう全く眺望は望めそうにない。
しかし、せめてトップだけでも取る。
序盤の緩やかな登山道はどこへやら、両手を使って登るような急登が続き
中は汗びしょびしょ。
風がしのげる個所を見つけては一息ついてドリンクをあおる。
ふぃ〜。あとどのくらい?
ひたすら、周囲に煙幕が張ってなにも見えない世界の中を
滑りやすい岩に取りついて上り続けます。
しばらく急登を詰めると、ちょっとした平坦のテラス、
そこからまた急登といったのを繰り返します。
時々油断をして、滑って転ぶまではいかないが、
足がスリップして体勢を崩したりして肝を冷やす。
白いモヤモヤと、茶色い岩と、わずかな緑しかない味気のない風景に、
飽き飽きしながら進んでいくと、登山道の真ん中に、
鮮やかに咲くピンク色の花が、自分を励ますように咲いておりました。
そこからさらに進んでいくと、目印になりそうな大きなテラス状の岩に到達。
近くに小さく、「天神のザンゲ岩」と書いてあります。
”ザンゲ”というので、きっとここから顔を出して覗くと、
高度感バリバリの絶景が望めるのでしょう。もちろんこの日は何も見えず。
残念ながら地図には掲載がなく(西黒尾根のザンゲ岩は表記あり)、
どのくらいの地点なのかはわからず。
時刻は10:00。
そこからも滑りやすい岩の尾根を進んでいきますが、
徐々に斜度も緩くなってきたようだ。
周囲に熊笹が出てくるようになり、横風に難儀しながらも歩みを進める。
と、そのうちに、登山道が山崩れ防止用に丸太で組まれた階段状に。
そして急に寒さを感じるなあと思ったら、
右手から巨大な雪渓が張り出してきました。
2000mに満たない地点で7月に入ったというのに、
これだけの雪渓が残っているんだなあ。
↓熊笹が出てきた
そこからさらに15分ほど歩いていくと、
不意に霧の中から肩の小屋が姿を出しました。
2時間弱の行程でしたが、全く眺望がなかったのと、しつこい雨で、
実際以上に長く感じた山行でした。
山頂はすぐそこなので、先にそっちへ行こうと一旦スルーしたのですが
やっぱり休憩した方がいいなと引き返して小屋の中へ。
威勢のいい小屋の主人が迎えてくれました。
とりあえずコーラを買って、手持ちのチョコレートを食べて一服します。
しばらく休憩をしていると、先ほどの強力さん2人組も到着され、
ご主人とにぎやかにご挨拶をしています。
自分は、とりあえずこのまま蓬ヒュッテを目指すかどうか、
地図を広げて色々と思案する。
が、ここから風の強い稜線をあと3時間以上はさすがに厳しそう。
しかも翌日の方が天気が悪化しそうだというので、
これはもう断念するしかないようだ。
記念に何かグッズでもと思って、売店を見ていたら、
ここの小屋の主人が監修したDVDがあって思わず購入。
下のロープウェイ駅で3500円で売っていて迷っていたのだが、
なぜかここでは2000円にディスカウント。
しかも、大阪から来たと話をしたら、じゃあ1000円でいいやとご主人。
いやいや、それは困ります!というと、
じゃあ500円だけ持っていき!と、キックバックしてもらい、
実質1500円でした。ご主人ありがとう!
今回残念ながら見れなかった絶景をかわりにこれで満たしますヨ〜。
関西からのお客さんは本当に珍しいようで、
色々なところでよくしていただきました。
気付けば30分以上休憩をさせてもらっていて、
そろそろトップを取って帰る算段をつけねば。
ご主人と強力さんにご挨拶をして、再び雨風の中へと飛び出します。
小屋から、1つ目のトップであるトマの耳までは、
なだらかな登山道を進んですぐのところ。
本当ならこの頂から素晴らしい大展望が待ち受けているはずなのだが…
んん〜、どうやっても何も見えん〜@@
登頂記念の写真だけ撮ったら、すぐにもう一つの頂上であるオキの耳へ進みます。
谷川岳は双耳峰といって、耳のように2つのピークが並ぶ山なので、
その両方を踏んで初めて登頂したことになるんのです。
切り立った岩の先であるトマの耳から下りて、
そのわきから先に進む登山道へと足を向ける。
高度感は全くないが左右は雲が迫っていて、回廊のような状態になっている。
晴れていれば左右ともに爽快な景色が抜けているはずだが、
どこが底ともわからない不穏な白い霧が不気味。
左から吹き付ける風がここからさらに強まってきた。
相変わらず滑りやすい岩の尾根には、小さな岩礁がいくつかあって
それを回り込んだり、登ったりして越えていく。
時々右手側の切り立った岩壁がその一部を露出するのだが、
結構切り立っているようで恐ろしい。
こちらの沢筋にも雪が残っていて、遥か下の方まで雪渓が伸びているようだ。
↓岩礁を抜ける
15分ほど稜線上で格闘して、突然前方に道標が出てきた。
ここがもう一つのピークである、オキの耳です。
先ほどのトマの耳が1963mでこちらのオキの耳が1977mと少しだけ高いです。
ここも本当であれば絶景が見えるはずなのだが、全く好転する様子もなく、
雨のつぶてを浴びながらひとしきり撮影をして退散。
本当はその先一ノ倉岳まで進もうか悩んだが、さらに往復2時間弱、
この変わらない景色と強まる雨脚の中での山行は苦行以外の何物でもない。
時刻は11:00。
とりあえずトップは取ったし、こんな悪条件で無理することもないだろう。
うまくいけば、帰りも東京経由を回避してコストカットできるかもしれない。
ということで、帰路を急ぐことにします。
ターゲットはは土合駅13:50発の越後湯沢方面行の電車。これを逃すと次は15:30!
それに間に合わせるためには、逆算すると、あの長いモグラ階段で10分、
ロープウェイ駅から土合駅まで20分、ロープウェイが15分として、
天神平に13:00がマストミッション!
すぐに支度をして、マーブルチョコレートを流し込んで、
回れ右で下山開始。
オキの耳を後にし、再び回廊を伝ってオキの耳。
そこから西黒尾根で下山という選択肢もあったが、
あそこは解説によるとドライコンディションでも下山はリスクが高いコースらしいし、
この滑る岩は確かにウェットでは難しいので、
不本意だが来た道をそのまま戻ることにしました。
小屋をスルーして雪渓のある場所を抜けると、岩壁の道がまたまた始まりました。
登りと違って、下りは重心が下方向へ働くので、
うっかり滑るとそのままスッテンといってしまう。
思わずツルっと行ってしまい、ヒヤリとさせられる場面が多発。
登山道はしっかりとしているので、
滑落なんて大袈裟な事態はさすがにないが、
ケツを打ったり、いつぞやの六甲のように受け身をして
手にダメージを受けるだけでも十分萎える。
バランスを取りつつも、ペースを保ってずんずん下っていく。
途中、上りでは全く見落としていた「天狗の溜まり場」なる大岩を発見。
少しだけ道をそれて、その岩に登ってみましたが当然何も見えず…
そこからずんどこずんどこ岩尾根を下っていきます。
ここは時間との勝負なので、ペースを上げて上げて、
とにかく暑い!
避難小屋を過ぎると、木板の道となり、ますますペースを上げる。
途中、お一人年配の方が登ってこられて、
この先の道は険しいかどうか尋ねられましたが、
それ以外は全く登山客に会うことはありませんでした。
さすがにこの天気で登山をしている人は少なかったです。
そうして大急ぎで天神平駅に到着したのが12:57!
なんとか間に合った!
汗べたべたでゴンドラに乗り込み、さしあたって一息つく。
とはいえ、ロープウェイ駅から土合駅までは結構距離があったし、
あのモグラ階段も手ごわい。
ペースを上げてきたのでお腹ペコペコだったので、
残していたお弁当のおにぎりを今のうちに補給。
しかし、このゴンドラ、前後左右真っ白で何も見えず、
ただ揺れてているので、高所恐怖症としてはとても怖かった…
下の土合口駅に到着して、さあここからダッシュで国道を下りようと思いながら
駅舎を出ると、バス停にバスが止まっている。
おっ?これはもしや?
と思って、運転手さんに尋ねると、土合駅には3分ほどで到着するとのこと。
今すぐに出発するから早く乗ってと言われ、大急ぎで乗り込み、あっという間に土合駅。
もし、ゴンドラ1つ遅かったら、バスに乗り遅れていたので、これはラッキー♪
十分すぎるマージンを稼いで無事に土合駅に到着。
バスを降りると、どこから湧いて出たのか、国道の上を尽きることのないハイカーの列が、
土合からさらに水上方面へと歩いている。
んん〜、行きも帰りも登山道では全く人とすれ違わなかったのに、
みんなどこ登ったんだ???
駅では30分ほど時間があったので、再び写真をバシバシ撮る。
他のハイカーさんも写真を撮っていたので、お互いにシャッターをお願いしたり。
そんなこんなしているうちに、13:50発の電車が入線してきました。
さらば、谷川岳!また逢いましょう!
↓さらば谷川岳・さらば土合
実質の山行時間は4時間半ほどではあったが、
帰りは、案の定というか、お決まりのハイペースモードで頑張ったので
結構疲労困憊。
雨と汗とで全身びしょびしょで、電車の冷房が寒い…
喉の調子もどんどん悪くなり、明らかに熱っぽい。
長い長いトンネルを出て、土樽からはぼおお〜と車窓を眺める。
晴れまではいかないが、新潟側は雨ひとつ降っていない。
やはり太平洋側と日本海側は大きく違うのだろうな。
30分ほどで越後湯沢駅に到着。
ここでまず運賃を精算し、この後の電車の切符の手配。
この電車乗継で大阪までというと、駅員さんも?な感じで、
色々確認で調べながら手配してくれました。
次のはくたかまで15分ほど時間がある。
改札を出てすぐのところに、しっかりしたお土産屋さんの一大ブースがあって
そこを物色。
新潟といえば、やはり米。ということで、銘菓=米菓の柿の種と、
娘に怪しいご当地ゆるキャラの小さなぬいぐるみ、
そして自分には地酒を購入。
それから弁当とビールを購入して特急に飛び乗りました。
特急はほぼ満席。
取り急ぎトイレに駆け込み濡れたウェアを着替える。
それから駅弁とビールで祝杯し、ようやく一息つく。
南魚沼の田園地帯を眺めながら、また次リベンジだとひとりごちる。
ほくほく線のトンネル区間を無事に通過後、
蓬ヒュッテさんに、今晩の宿泊キャンセルの電話を入れる。
実は下山を決めてから、下山中、何度も
登山道で電波の入るところで電話をチャレンジしたのだが
呼び出しはなるが繋がらなかったのだ。
留守電設定にもなっていなかったので、
これでは全くキャンセルの連絡がつかない。
このままでは、予約を入れた客が一向に来ず、連絡もない
イコール、この悪天候で遭難したのかも?
という大事になっては困るので、どうしたものか…
色々悩んで、とりあえず昨日ナイトハイクでお世話になった
観光協会さんに電話を入れて事情をお話しして、
事なきを得ることができました。
小屋のご主人と電話がつながらなかったのは、
自分のためにこの悪天候の中わざわざ山に入ってくれていたからだろうから、
キャンセルになってしまって本当に申し訳なかったです。
ギリギリまで頑張ってはみたのですが
さすがにこの天候、体調では無理でした。
ぜひ次リベンジするときには利用させてもらおうと思います。
↓日本海
↓糸魚川の姫川
17:15金沢駅に到着。
次の大阪行きのサンダーバードは17:56ということで、
少し途中下車をして、駅ナカの土産物屋を物色。
それから特急に乗り込み、冷え冷えの車内で凍えながら、
体調はみるみる悪化。
うんうんとうなされつつ、そこからはすっかり寝込んでしまいました。
大阪駅着が20:32。いつもなら歩いて帰るが、
具合がよろしくなく、地下鉄で帰宅。
熱いシャワーを浴びて、それから布団へもぐりこんだ。
それから一週間ほどしつこい喉の風邪に悩まされるのであった…