記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

屯鶴峰〜二上山〜大和葛城山ハイク

日曜日。
体調不良と野暮用で午前中いっぱいダラダラして、11時過ぎに自宅を出発。
本当は前日から別の山行の予定をしていたのだが、こんな時間では無理なので
急きょプランを変更して大和葛城山系へと向かうことにした。
谷町線天王寺に出て、大阪阿部野橋近鉄に乗換え。
まぎらわしいのが二上山駅二上駅があって、
二上駅は谷九から大阪線二上山駅南大阪線
急行で古市、そこで普通に乗り換えて二上山駅にたどり着いたのが12:30。


近鉄二上山駅


駅を出てまずは踏切を渡ります。
すぐに分岐があって、丁寧に標識で案内があり、屯鶴峯方面へ右折。
しばらく進むと、R165の大和高田バイパスに出る。
ここを横断して反対側の歩道に渡らなければいけないが、
(この先の陸橋部分で反対側にしか歩道がないため)
交通量は多く、バイパスなので車のスピードも速いので十分注意が必要。


↓R165のバイパスに出る


少し歩いて陸橋で近鉄線をまたいだら、穴虫峠の交差点。
その角にデイリーストアがあり、念のためここでおトイレ。
家でブランチはしっかり食べたが、
葛城山までは全く補給ポイントがないので(この日は到着が遅くそこも閉まってた)、
念のためおにぎりを2個をレーションとして買っておく。


↓穴虫交差点。角のコンビニは最終補給ポイント


そこからR165を外れて県道735号の歩道を進む。
にわかに上り基調で、近鉄線と並行しながら進む。
しばらく進むと小さなため池があり、そのさきに「どんづる峯」の看板。
その近くの茂みにあるダイヤモンドトレイルのプレートを写真に収めておく。


ダイヤモンドトレイルとは、関西でも指折りのロングトレイルで通称ダイトレと呼ばれる。
ここ屯鶴峯を北の起点として、
二上山(雌岳)〜竹内峠〜大和葛城山〜水越峠〜金剛山〜紀見峠〜岩湧山とつづき、
南は槙尾山までの約45kmの登山道である。
大阪府山岳連盟が開催しているチャレンジ登山大会が有名だが、
こちらは全区間の縦走ではなく、
二上山から天見駅までと若干コースがショートカットされている。
全縦走をするには一般的には1泊2日が必要で、
1dayで縦走するのは強力なトレイルランナーでもかなりの難易度と言われている。
この日は昼からの出動だったこともあり、はじめから全縦走は念頭になく
いずれチャレンジするための下見として前半部分をできるだけ歩くのが今回の目的。


↓屯鶴峰入り口


さて屯鶴峯。
県道から少しだけ階段を上ると、その先にちょっと変わった風景が広がっていました。
ここは二上山の噴火による火山凝灰岩が隆起してできた奇勝で、
真っ白な奇岩と波打つ岩の層が広がっています。
ただ景色のすぐ向かいには採石場があってトラックが出入りしているのが見えるし、
規模としてもあまり大きくないので、期待しすぎると肩透かしを食らいます。
なんというか芦屋ロックガーデンをより白くして規模を縮小した様な感じ。
後で調べたら太平洋戦争時に掘られた防空壕が残存しているらしい。


↓白の世界


↓ダイトレプレート(屯鶴峯)


あまり時間もないので、奥までは進まずに写真を撮ったら引き返します。
再び県道703号に戻り、上ノ太子方面へと先へ進みます。
すぐに近鉄線をまたぐのだが、そこから先は歩道が確保されていないので、
ちょっと注意が必要。なにせこの道は意外と交通量が多い。
そうしてしばらく道を下っていくと、ダイトレの北入口に到達しました。
時刻は13時を過ぎたところ。
せっかくならキリよく大和葛城山まで歩きたいが、ここから約15km。
果たして日没までに間に合うか。


↓ダイトレ北入口


北の起点としては入り口はほとんどそれらしく整備もされておらず、
草ボウボウで、標識がなければ畑の出入り用のあぜ道と見間違うような有様。
そこをズンズン進んでいきます。
しばらく進んでいくと、
のっけからなかなかしんどそうな丸太で組まれた階段がスタート。
普通の登山道であればスリ足でいけるが、階段はそうはいかず、
腿上げ(から揚げじゃなくて腿上げだ〜♪byブリー隊長)の動作が必要なので
この延々と続く反復運動が確実にダメージとして蓄積していくことになります。


↓いざ深い茂みへ突撃


↓のっけから階段地獄


登り始めということだからか、階段の一段一段の段差は大きく、
最初からなかなかハード。
体調も万全ではないので軽く発作気味に意気が上がってくるし、
この日は最近にしては珍しく暑さが厳しくて汗がドボドボと湧き出てくる状況。
早くもバテ気味で、こらあかんわ〜とギブアップモード。
ようやく階段区間を抜けて、尾根に出ると、
南側に工事現場、さらにその奥に二上山の2つのピークが並んでいるのが見えます。
そうして1つ目の鉄塔にたどり着いた時にはもうバッテバテ。
ただ体調が悪いだけなのか、それともコースがハードなのか…
前回の針ノ木のハードアタックのことが頭にあったので、
このふがいなさに我ながら唖然としてしまう。
しかしよく考えれば、10月はイベント続きでまったく登っていなかったし、
1か月近いブランクがあるわけで…
いずれにせよ葛城山がはるか遠くにかすんでいくような思いであった。


↓ダイトレの石碑


↓1つめの鉄塔


二上山が見える(左が雄岳、右は雌岳)


↓振り返って


1つ目の鉄塔を過ぎると、一度大きく下り、
総合スポーツ公園からの道と合流。
そこからは細かなアップダウンが続いて行きます。
途中にも階段区間は当然何か所かあって、脚がふにゃふにゃ〜。
そうして2つめの目印となる緑の鉄塔に到着したのが13:48。暑い!
ここからは西側の展望が開けていて、
遠くにPLの塔がチョコーンと立っているのが見えます。
眺望が開けると不思議と疲れも飛んでいきますね。


↓緑の鉄塔


↓富田林方面を一望(中央付近の突先はPLの塔)


しばし一服してのちリスタート。
そこからもじわじわと登り基調が続く。
途中で何度か分岐点が現れるが、そのまま直進してダイトレをトレースしていく。
すると向こう側に人通りの多い所が見えるなと思ったら
二上山直下の万葉の森と呼ばれる公園に出た。
本来ダイトレは二上山のピークをかわして右折していくのだが、
せっかくなので雌岳のピークに立ち寄るため左折。
コンクリ道の激坂を少し上ると展望地があり、
そこからは先ほどん鉄塔よりもさらに遠くまで見渡せる。
ここで少しだけ休憩をして、いよいよピークへもうひと踏ん張り。


二上山の展望地より(馬の背付近)


↓歩いてきた山並みを望む


えっちらおっちらと弧を描くように登れば、二上山(雌岳)のピークに到達。
二上山は双耳峰でこちらの雌岳は474m、
もう一方の雄岳が517mでそちらが最高峰となる。
ダイトレルートからも外れているので今回は雄岳はパスします。
雌岳のピークには日時計のオブジェがありそこで記念の山頂シェ〜。
山頂は休憩しているハイカーや家族連れも多く、賑わっておりました。
山上からの眺望は開けていて、特に東側の大和高田や飛鳥路方面が見通しがよい。
また南側には本日の最終目的地である大和葛城山が向こう側にあり、
そこから金剛山系が西へとスライドして和泉葛城山系へと延々と続いているのが見えます。
全景で見るとなんとなくヒョイヒョイと歩き通せちゃいそうな気分になりますが
あの山並みでは数知れぬアップダウンと階段地獄が待ち受けているのです。


二上山(雌岳)山頂から飛鳥方面


↓あの向こうの大和葛城山へ出発


大和葛城山を望むと、これは結構遠いなあという実感。
ここでグズグズしている余裕はないなあと、写真を撮ったら大急ぎで出発します。
脇に「岩屋」と標識があり、そちらから激下りが始まります。
なかなか道幅も細く、傾斜も急なのでペースが出ない。
そのうちに、本来のダイトレと合流し、そこから少し進むと、
複数のルートが合流する岩屋峠に到達する。


↓激下り


↓岩屋峠


ここでは引き続き直進してダイトレをトレースし、最短で竹内峠を目指します。
再びちょっとしたピーク越えがあるのだが、
この区間は道が細いうえに脇が崖になっているのでちょっと慎重にいきました。
ピークを越えると再び激しい激下りをダンダンと下り、
14:36に竹内街道にぶつかりました。
ここは関西ヒルクラTTの定番コースである竹内峠コースのゴール地点。
結構な交通量があるので十分注意をして反対側へと渡ります。
ここから葛城山までは事前の調べでは延々と上り基調ということで、
キリよく小休止を入れます。
まだ腹ペコというまではいかないが、そこそこ空腹を覚えてきたので、
東屋みたいなところで、コンビニで買ったおにぎり二個をここで消費。
日陰だったので休んでいるうちに汗が引いてちょっと寒くなってきました。
15分ほど休憩をしてリスタート。


↓R166竹之内街道にぶつかる(竹内峠TTのゴール地点)


↓ダイトレプレート(竹内峠)


東屋から少しだけR166の側道を進むと、ダイトレ標識があり、
枝分かれした舗装道路へと入ります。
最初少しだけ上ると、あとはしばらく歩きやすい平坦道となる。
結構林が深くてうっそうとしている中をずんずんペースを上げて進んでいきます。


↓しばらくは松林の舗装路


しばらく進むと、この舗装道から再び山道へと突入していきます。
か細い沢伝いに道がつけられていて、少し路面が緩い。
倒木が頭上をクロスしているような個所もある。
この辺りの傾斜は緩やかで、比較的ペースを上げやすい。
そうして深い林の中にヒッソリとある平石峠に到達。
時刻は15:24。そろそろ夕暮れが気になり始めました。
ここにもダイトレプレートがあり、写真をパチリ。


↓なだらかな山道に変わる


↓平石峠


東西に横切るエスケープ路をまたいで、ダイトレを直進していきます。
この辺りでこの時間にはハイカーはほとんどおらず、
時々、思い出したかのように対向から疲労しきったハイカーとすれ違います。
お互いこんな時間帯なので、ちょっと急ぎ気味。
平石峠からの道の具合は歩きやすく、階段もほとんどなくて平坦。
しばらくして地図にはススキと表記のある、
ちょっと西側が開けたところをぐる〜っと回り込んでいくと、
再び地獄の階段がウェルカメ〜と待ち受けておりました。


↓ちょっと開けた辺りを過ぎると…


↓やっぱり階段…


この階段が実に長い…延々と淡々と続いている。
緩急すらも一切なく、ひたすら一定の斜度で、見える向こう側までひたすら上っている。
ここまで10kmほど歩いてきて疲労も溜まってきているし、
脚を上げるエネルギーが徐々に切れてきて、痛みが電気のように走る。
少し上っては立ち止まり、少し上っては立ち止まり…
終いには立ち止まってから再び足を上げようという時に、なかなか踏み出せなくなる。
階段が確実に足を削ってきます。
それでも、だましだまし階段を上って、ようやく岩橋山に到着したのが16:00少し前。
あまりにハードで脚にダメージが大きく、ベンチにへたり込む@@@


↓岩橋山


しかしこんな中途半端なところでグズグズしていられないので、10分足らずでリスタート。
そこから反対側へ激下りの階段をドシンドシンと下って、
5分もたたずに岩橋峠に到達。
岩橋峠でも大和新庄へのエスケープ路があるのだが、
こちらは崩落しているようで立ち入り禁止のトラロープが張られてあった。
葛城山まで行けそうにないと判断した場合に、ここで下山することも考えていたのだが
自動的に逃げ道を逸し、葛城山を目指すという選択肢しかなくなった。
河南町側にも降りれるが、バスが1日3,4本とかで下山してもそこから先が難しい)


↓岩橋峠


岩橋峠を過ぎた先は比較的緩やかな山道で、
切通しの部分がきちんと整備された歩きやすい道となる。
葛城山直下はさすがにハードな区間があるだろうけど、
そこまでは比較的歩きやすいのかなあと期待しつつ、
日暮れを念頭に無理をしてペースを上げていく。
そうして持尾辻に到達したのが16:39。
ベンチがあったので少しだけ腰を下ろして息を整える。


↓整備された道が続く


↓持尾辻


すぐに出発し、平坦なトレイルをずんずん進んでいく。
すると途中林の中に一か所開けた空間があり、
そこに立派な公衆トイレが設置されていました。
そのあたりで、葛城山まで約2.5kmとの表示があり、
逆算すれば、あと1時間ほどで到達できそうだろうか?
しかし、そこからの下山のことは予習しておらず、
ロープウェイが果たして何時までやっているのだろう?
18時最終だとしたら頑張れば間に合うかもしれない。
実際はこの時点(17時)ですでに最終だったのだが、
それも知る由もなく(この区間は電波が入らない)、
それを信じて、もういっちょ気合を入れなおして前進する。
そのうち、近鉄忍海駅へのエスケープ路(山麓公園への分岐)があったが、
山頂までもう残り2kmもないのに、登らずに帰るわけにはいかないと、
退路を断って前進を続ける。


↓立派なトイレ


山麓公園分岐


そうして徐々に日も弱弱しく、
森の中を暗さが支配し始める中を進んでいくと…
いよいよ地獄の一丁目に差し掛かる。
おおお、弓なりで急激にしなりながら遥か上部まで階段が伸びている…
残り1.5kmくらいからは山頂までほぼほぼ階段がひたすらに続くとは聞いていたが、
これほど敵対心バリバリで立ちはだかるとは…
しかし、ここまで来てもはや戻れぬ。行くしかない!


↓階段地獄の一丁目


痛みで悲鳴を上げる脚はもはや庇いきれないほどひどい有様だが、
一歩一歩、身を切るような感覚で膝を上げる。
上を見てしまったらその果てしなさに気がめいるので、
ひたすら下を向いて目の前の一歩に集中する。
もう両手で脚を無理やり引っ張り上げるような状態。
あああああああ、果てしない!


↓これでもかと階段の応酬


↓まだまだまだ続く…


そのうち徐々に階段の段差も緩くなり、
見上げても空の割合が増えてきて、
ゴールの予感が湧くと、再び力がみなぎってきた。
そうしてようやく階段部分を終え、
その先少し下るとキャンプサイトが見えてきた。
道がいろいろ枝分かれしているのだが、
もう周囲ははすっかり暗くて様子がわからない。
ヘッデンを点灯して地図を確認し、ダイトレをトレースすると、
白樺食堂なるレストランに出た。
そこから脇に入る道に山頂の標識があり、そちらをツカツカと上っていくと、
ただっ広い荒野に、葛城山頂のオブジェが!
17:43。ようやくたどり着きました。長かった〜@@@
周囲はもう真っ暗なのだが、そのおかげで、
ポツポツと夜の帳が下りた大阪平野の夜景が見事で、つらかった山行が報われました。
少し肌寒い風に巻かれながら、誰もいない夕闇のススキ野原で、
煌びやかな下野を眺める。
この静寂のひとときのなんと至福なことか。


大阪平野の夜景


大和葛城さんの山頂はなだらかな高原となっていて、360℃見通しが効く。
すぐ南には金剛山があり、山頂に電波塔か何かの光が見える。
そこから大きな黒い塊となって山は西へと続いていく。
一旦大きく下っている個所は紀見峠である。
ダイトレ全縦ではここはまだ1/3の地点に過ぎないのだ…
一方東には飛鳥方面の町の光が見える。
こちらは区割が櫛状に整備されているに光が連なっているのが見える。
ここはロープウェイで楽に来れるので、
昼間はたくさんの人でごった返してまた雰囲気が違うのかもしれないが、
ここの眺望は確かに素晴らしい!


↓向かいの金剛山からダイトレはまだまだ続く


↓奈良方面の夜景


しかし、すでに日も落ち、グズグズしている余裕はない。
どう下山するかを検討せねばならない。
まずはロープウェイがまだやっているかどうかを確認するため、
大急ぎでロープウェイ駅へ向かうが、
残念ながら17時最終…。
これで自力で下山しないといけなくなった。
さて、どのルートで下山すべきか…
時刻は18時を過ぎた。どんどん夜が山を包んでいく。


葛城山ロープウェイはすでに営業終了


下山ルートはいくつかある。
このままダイトレをもう少し進んで水越峠に下りる。
しかしここはバスの本数が極端に少ないので却下。
欲を言えば奈良側に下りるより、富田林側に下りる方が有利なので、
千早赤坂メモリアルパークからならバスがあるのでそちらに下りるか。
しかし、こちら側の方が山が深いので暗さが厳しそうだし、
万一バスを逃したら、富田林まで歩きはちょっと距離がありすぎる。
リスクを考えると奈良側の御所をターゲットとするのが無難か。
そのルートも2コースあり、1つは途中枝分かれを確認していた北尾根ルートと、
もう一つはロープウェイの河川直下の沢伝いの道。
どちらもそれなりに整備されているはずだがどちらがよいか。
ともにこのロープウェイ駅のすぐ上から道がスタートするのだが…
そこで行ってみて考えようと少し戻ると、道の左右に両方のコースの起点があり、
その脇にそれぞれ「けが人続出!無理な下山はやめよう!装備のない人は下山しないで!」
みたいに注意書きの看板がある…
昼間ならまだしも真っ暗なので普通の登山道でも難易度が上がるし、
こちらも疲労困憊で気持ちの余裕がなく、
んん〜そんなにハードな道なのかとちょっとビビる。
しかし、残された選択肢はこの2つしかない。
谷底の暗い沢伝いの道よりも、
尾根道の方が待ちの灯も多少は見えるはずだし安全だろうとそちらをチョイスする。


そうして一気に本格的な山道となる自然歩道へ分け入る。
頭にヘッデンを装着し、もう1つチャリ用のライトを手で持ちながら前方を照らしていく。
しかし、ヘッデンの立てつけが悪く(電池は新品に入れ替え済)
バウンドするとぷつんとライトが消えるのでうっとおしい…これは買い換えねばダメだな…
そうしてうっそうとした細い道をひたすらに進んでいく。
尾根ルートのはずなのにどんどん山の奥に下っていき、
ついには結構な水量のある沢に出て、本当にこっちで合っているのかと不安になる。
そうこうしていると一定間隔で標識が登場し、ついに北尾根ルートとの合流点に到達。
どうもこの自然歩道は北側にトラバースするだけの道だったようで、
振り返ると先ほど立ち寄ったロープウェイ駅があまり高度差がない位置に見えた。


↓周囲は真っ暗闇


↓どこだ?


↓北尾根ルートに合流


北尾根ルートに入ると道幅は広がり、ゆったり歩けるようになる。
暗さでアドレナリンは出ているし、
軽い焦りと集中で頭がいっぱいで足の痛みなど感じなくなって、
ずんずんペースを上げて進んでいく。
そのうち、V字に切り通されたガレ場をひたすら下っていく区間に入るのだが
こういう形状の道はなかなか歩きづらい。
しばらくしてポッと眺望の開けるところに出て、ベンチがあったので小休止。
少しだけ息を整えて再び下り始める。
前方に御所の町並みの灯が見えるので、さっきまでよりは落ち着いて歩けるようになってきた。
最後の方は無理やり道をつけたような急なジグザグ道で、そこを過ぎ、
イノシシ除けのフェンスを抜けて、
18:56、無事に登山口に下山しました。ふぃ〜。
今日は軽く歩くつもりが、最後の最後ナイトハイクになってちょっと焦った@@@
葛城山系ちょっと甘く見ておりました…


↓ロープウェイ登山口駅


ロープウェイ駅のバス停を確認するが、当然のことながら便はすべてSOLD OUT。
どうしようもないのでここから最寄りの近鉄御所駅まで歩きます。
ウネウネと蛇行を繰り返すアスファルトの道をトボトボと。
安全地帯に下山して気が抜けたのもあって、疲れがどっと押し寄せ、
棒のようになった足を引きずってひたすら歩きます。
そうして19:35に近鉄御所駅に到着…


近鉄御所駅


すぐに尺土行きの電車が来て出発。
電車で補給品のあまりをむしゃむしゃと食べ、しばし放心。
足のひどい痛みと、ハードな山行の疲労で体がカッカと熱を帯びてしんどい。
尺土駅に到着し阿倍野方面へ乗り換え。
ちょうど特急が来たので、510円支払って乗り込み、阿部野橋まで。
予定を大幅に過ぎてしまって、晩御飯の支度がなかったので、
環状線に乗り換えて天満にて一杯ひっかけて帰宅したのが21:30でした。


六甲全縦はすでに2度経験済で、
次狙うべき地元のロングトレイルはダイトレということを
見据えての今回のトライアルであったが
なかなかどうして手ごわい相手になりそうである。