瀬戸大橋 登頂
先週に引き続いて今週も四国上陸。
愛する香川へ1dayトリップ。
朝早い新幹線で岡山経由で瀬戸大橋を渡ります。
今日のメーンは実はこの瀬戸大橋なのです。
坂出駅で集合をして、そこから車で瀬戸中央道に乗り、
先ほど渡ったばかりの瀬戸大橋を少し戻って与島PAに到着。
今日は何とこの瀬戸大橋の橋脚のテッペンに登頂するのです!
前日は非常に珍しい濃霧に見舞われ、
全線不通になるほどの視界不良だったそうだが
この日の午前中はどうにか雨にも降られず、無事決行します。
ヘルメットを装着し、落下物が発生しないように
カメラ、携帯、眼鏡に至るまですべてに首掛けのひもをつけます。
万が一何かを落としたら、直下の瀬戸中央道で甚大な事故が発生しかねないためです。
諸々準備を済ませたら、秘密の入り口から橋台内部へと潜入します。
↓与島PAに到着
北備讃瀬戸大橋1Aアンカレイジ内部は
コンクリート壁に囲まれた堅牢な神殿のようです。
この1脚のコンクリートの重量だけで約29.4万トンだそうで、
この数字は四国の全人口の体重とほぼ同じだそうです。
(0歳から70歳までの人がみな一律70kgと仮定して)
とてつもない重さですね。
この橋桁の自重だけでもって、橋を支えているのだそうです。
ここから5階部分に相当するJR線路のあるフロアまでは、
作業用のエレベーターに乗り込んで上がります。
当然、作業用なので造りはいたってシンプルで狭いです。
ガタゴトと不安な音を鳴らしながらいよいよ上部へと来ました。
エレベーターを出て、簡易の通路を抜け出ると、
いきなり真横にJRの線路がズドーンと先へと延びております。
全く人間というものはとてつもないものを造り上げたものだと思います。
下の写真の右手に人がいますが
我々はその細い作業用通路を海の方まで歩いていきます。
当然通路も必要最小、重量を軽くするために
網目の金具のような板が続いているだけなので下が丸見え。
ぴゅ〜と海峡を吹き抜ける風が妙にソワソワします。
ここでまだ海抜は60mほどですが、下もまわりも完全露出なので高度感バリバリ。
わたくし決して高所は得意ではありませんゾ!
妙にカタカタとする通路をみなキャアキャア言いながら進みます。
時々橋脚の具合で、ワイヤーと通路が交錯する地点では、
しゃがんでくぐり抜けるようなところがあって、一筋縄ではいきません。
瀬戸大橋は昭和63年の開通からすでに25年近く経過しているため、
舗装の塗り替え(錆止め)作業が行われていて、
この日も作業用のクレーンに乗った作業者の方々が点検作業をされていました。
いよいよ海部に出ると高度感はさらにアップ。
スリル満点です。
どうにか進んで、橋脚にたどり着き、
そこから梯子や階段を伝って上部へと出ると、
今度は真横をたくさんの車が走り抜ける瀬戸中央道の真横に出ます。
ビュンビュンと豪快に走り抜けていく車の風圧を感じながら、しばし待機。
ここから橋脚内部の作業エレベーターに乗るのですが、
本当に小さなものなので全員が乗れないため、3回ほどに分けて上がります。
エレベーターを降りると狭い空間があり、
そこを移動して、何度か梯子や階段を伝って、
さらに上へ上へと進みます。
そうして、ようやく外の光が差し込む階段を上がると…
ついに最上部へと到達します。
さすがに周囲が一気に開けているのでものすごく高く感じますが
足元がしっかりしているのでさっきよりは恐怖感が和らぎます。
晴れていれば多島美と称される瀬戸内の穏やかな風景が一望できるのだが
この日はあいにくガスが濃く、
どうにか9km対岸の坂出の街並みがうっすらと確認できる程度。
それでも、イマジネーションを働かせれば、
まるでシスコの金門橋のような幻想的な風景に見えませんか?
これほどガスが溜まるシチュエーションは、逆に珍しい現象なので、
それはそれでオツでした。
↓霧がかって幻想的。向こうの陸地は坂出市
↓与島PAからその先岡山方面
狭いフロアであっちゃこっちゃと動き回って写真をバシバシ。
所々にのぞき穴があってそこから顔を出せば、真下に高速が見えてビビる。
本四高速の方に解説をいろいろしてもらいましたが、
驚愕だったのは点検作業される方は、
なんとこの湾曲したワイヤー部分まで歩いて行って作業されるらしい。
もう考えただけで頭クラクラしてしまいます。
しかしそういう、普段我々が目にしないところで
地道な努力や決死の作業によって我々の生活が支えられているのだなと実感します。
滞在時間わずか10分程度でしたが十分その迫力を体感し、撤退開始!
下りは下りで、足元を意識しながら歩くので
下が見えてしまってちょっと怖い。
途中で電車がものすごいスピードで通り抜けていきます。
さて、この電車の線路部分ですがなぜか西側の部分だけ
ちょっと余分にスペースが設けられています。
これは将来的に新幹線を走らせるために設けられたスペースだそうです。
ということで1時間30分の海上散歩は終了。
どうにか雨も降られずに無事に瀬戸大橋を堪能することができました。
やっぱりこれだけの巨大構造物はロマンがあってよいですな。
この登頂ツアー自体は倍率は高いですが、
年に何回かあるようですのでご興味のある方は是非。