記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

いざ槍へ 1日目 ひたすら体力温存の巻き

金曜日の出発に備えて、その週はコンディション調整に入ったのだが
その前の週の大山・米子で悪い妖怪でも連れ帰ってしまったのか、
いきなり38度台の高熱に悩まされる。
しかも間の悪いことに仕事が大炎上し、
早めに帰りたいところをだれもいないオフィスでヒーハーと根を詰める毎日。
山に行くどころか出勤もどうにかという状況で、これはさすがにDNSかなあと…。
しかしK大先生に様子を聞くと、気合十分。
しかも、この山行のために新しい登山靴を新調し、ヘルメットも用意したという。
決まったからには連れて行きますよと、大見えを切ったのに、
出動もままならないなんていうのは今後末代まで文句を言われかねない。
ひとまず初日は横尾までのド平坦コースで、
横尾山荘では寝床も1人1部屋確保&風呂もあるということで、
そこでの体力回復にかけることにして出動することにする。


↓出発直前38℃


ひとまず4時に起床し、あれやこれや荷造りを済ませる。
よっぽど頭がフラフラだったのか、あとで小屋で荷を確認したら、
必要なものは入っておらず(レインパンツなど)、
いらないものばかり(靴下4足など)詰め込んでいて、あとで全く困りました。
いやあ荷造りは集中せなあかんと改めて。
で、大急ぎでシャワーを浴びて、5時に出動。
K大先生から入電があり、集合場所を少し過ぎたところで待機中とのこと。
自宅から歩いて向かい、4月にデビューしたてのK先生の新車に乗り込みます。
まずは都島通りをビュ〜ンと進み、第二京阪に乗り込みます。
平日ということもありそこそこの交通量。
京滋BPを経由し名神高速。多賀SAで小休止。
その先東海北陸道に入り、いよいよ山中へと入っていくが、
とにかく雲が低く垂れこめて見通し悪し。
ひるがの高原で2回目の小休止後は、いよいよ雨が降ってきました。
高山盆地に入るといったん天気は回復。
昼前には平湯へ入る。ちょうど昼時ということでバスターミナルのレストランで昼飯。
ガツガツと牛天丼をほおばるK先生を前に、
食欲がない自分はせめて温かいものでと高山ラーメン
ん〜、高山ラーメンは相当食ったけどおいしいところをいまだ知らない…。


↓平湯BSにて高山ラーメン


そこからもう少し車移動をしてあかんだな駐車場へ。
いつも公共機関利用の自分は実はここの駐車場は初の利用でした。
少し小雨が降り始めて大急ぎで支度し、バス停へ。
ここからはさすがに寝落ちして、気づいたら上高地にとうちゃこ。


↓あかんだな駐車場


まずは登山届を提出するのだが、うっかり保険を入れ忘れていたのを思い出す。
するとK先生がここの窓口で保険かけれるというので一緒にかけることにします。
登山届の提出とセットになって便利に入れるようになっていました。


上高地BS


さてさてポツポツと小雨が降りしきる中、11km先の横をへ出発します。
金曜日の午後ということもあるけど、全然人がいない河童橋を抜け、
小梨平の森を行きます。
特に急ぐこともなくのんびり歩くのだが、明らかに調子が悪く、
ザックが食い込む肩はヒリヒリ、踏みしめる足も足首がじんじん。
熱のせいで関節の痛みがどんどんひどくなっていく様子。
ん〜、難しいなあ。
K先生とお話をして、ごまかしごまかし進むしかありません。


↓明神館


↓全然人がいない


↓でも猿はいる


大天井岳がひょっこり


徳澤の手前くらいから雲がようやく晴れだし、はるか遠くに大天井岳が見えます。
翌日の天気は悪くなさそう。
徳沢はスルーし、さらに進んでほぼほぼコースタイム通りに横尾山荘に到着。
ここはそれこそ何度も前を通っていますが、泊まるのは初めて。


↓横尾着


↓やはり人はまばら


まずは泊りの受付。ここは1人1布団は確保されて
しかもしっかりと区切りがされているのでゆっくり眠ることができます。
それからお風呂!これかなりポイントが高い。
いつもなら晩飯まではのんびり散歩をしたり、夕焼けショーを楽しんだりするのだが
ここでは夕焼けは望めない立地だしすることがない。
そしてどんどん悪化する具合。
とにかく寒さが取れず、しかもどうも高山病のような兆候…
確かにここでも標高は1600mとはいっても、さすがにこれはまずい状況。
さっそくお風呂をいただいて体を温め、すぐに自分の寝床で仮眠。
K先生を全くほったらかしで申し訳ない…


↓ありがたい風呂


晩飯の時間となり起床し、K先生と食事をいただいていると、
遅がけで大量の屈強な肉体を持った外国人部隊が到着。
北アルプスも随分国際色豊かとなりました。


↓晩飯


↓ゆったり寝床


食事を終えたら、これまたお先に寝床へ。
もう翌日のアタックに備えるだけ備える日と割り切って、
K先生に断りを入れて寝る。