記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

なんちゃってキャノンボール 第2区間:三島〜浜松

さて、前回の記事から少し空きましたが、
ブログ版も三島からリスタートします。
時刻は10:30。
三島の極楽湯で、文字通り極楽気分を味わったご一行は、
再びべちょべちょのウェアにそでを通し、
一路浜松へ向けて再び走り出します。
外へ出てみると、ピーカンもピーカンで、うだるような暑さです。
ここから見えている箱根の山上、
つい数時間前にあそこにいたときは、
寒い寒いとなげいていたのが嘘のようです。
各自準備を済ませて、走り出します。
まずはR1に出て西へ。すでにたくさんの車で渋滞気味で、
注意を払いながら横を抜けていきます。
八幡の交差点(オーバーパスの手前)で左折をして県道145号に入り、
少しだけショートカットをして沼津に入ります。
県道380号の幅広の道をずんずん進み、
沼津の駅前通りを少し過ぎたところのセブイレにインして、
朝食タイム。
うめさんはここからからあげ棒の鬼と化します(笑)
一方、野菜さんはなぜか一向にサンドイッチを食べてくれない(笑)


各々腹ごしらえを済ませてリスタート。
引き続き県道380号を西へ進みます。
西間門からは、駿河湾の防風林に沿った果てしない直線道路に入ります。
ここで、野菜さんが先頭を買って出てくれて、
快調な牽きでトレインも順調に進んでいきます。
右手にはどでかい富士山が両裾を目一杯広げて座っているのが見えます。
アッパレ!
それ以外は、極めて単調な道をひたすらに。
檜交差点でようやく左折して終了。
その先の吉原駅前で、ちょっちストップ。
ご当地マンホールを見つけたうめさんの撮影タイム。
そんな趣味があるとは知りませんでした。
田子の浦港をなぞるようにして進んでいくと、
そろそろ出動時間なのか地元ローディーさんの姿がちらほら。
潤井川を渡って、そのまま狭い歩道へ直進。
ここは知ってないとまずわからないショートカットです。
これを抜けるとR1の富士由良バイパスに出ます。
一気に交通量が増すうえに、大型車も多く、しかも路肩の轍も結構ひどいのですが、
この先にある大河、富士川を渡れるのは新富士川橋ただ一択ということで
慎重に進んでいきます。
その先、富士川を渡る前に一度トイレ休憩ということで、
道の駅富士にピットイン。


各々用を足すのだが、気が付けば野菜さんの姿が見えない。
え?自転車はここにあるのだけど…
ひょっとしてお店の方でも物色してるのかな?
うめさんと、どこいったんでしょうねと心配になる。
1つトイレが閉まっているので、まだかかってるのかと待つのだが、
ひっそりと音がしない。
ひょっとして倒れているのか?と大声で野菜さんを何度も呼ぶが返事がない。
しまった。別の人だったか?
と思ったら、か細い声で「大丈夫です〜」と返事が。
なんだいるじゃん。
で、しばらく待っているのだが全然出てくる様子もなく、
次々やってくる地元ローディーや、
韓国チームの自転車を観察したりするのだが、
待っているうちにお腹が冷えたので、もっかいトイレに駆け込む。
待たしちゃいけないと急いですっきりして再び出てきたら、
まだうめさん1人。
あれれ?トイレにしてはさすがに長すぎる。
マズイことになってるんじゃと、もっかい大声で野菜さんを呼ぶ。
「はああ〜い」
で、ようやく野菜んさんが出てきたころには10分は経っていたと思います。
いや、絶対寝てたでしょ。絶対!人待たして!
完全否定の野菜さんですが、どうもアヤシイ。(笑)
このぉ、ベ〜ジ〜タ〜ブ〜ル〜@@@
こうして末代まで語られる居眠り疑惑が起こったのでした。(笑)


ようやく出発の準備が整いリスタートすると、
すぐに富士川を渡ります。
ここからは電線や高いビルなどの遮蔽物が一切ない状態で
クリアに富士山を望むことができます。
振り返って写真を何枚か。


↓富士山!


↓フジヤ〜マ


この新富士川橋の西詰は階段になっているので、
自転車を下りて押し歩き。
そこから蒲原東ICのところでバイパスをくぐり、
東海道線沿いの道へエスケープ。
ここからの区間は、山が海のギリギリまで迫るところで、
狭い狭い平地に幹線交通網がひしめき合います。
バイパスは危険で走れないし、
それを嫌ってむやみに山側へ行くと余計なアップダウンがしんどいので
新蒲原駅から先は、集落の間をちょこちょこと抜けて
できるだけ楽なルートを進みます。
蒲原駅の先、神沢のところでJR線を踏切で渡ると、
東名高速の高架下で左折。
県道396号には入らずに、旧街道へ入ります。
酒蔵や由比宿の本陣など風情ある街並みを抜けていきます。
由比といえば、シラスや桜エビが有名で、
野菜さんがお土産にそれを求めていくつかのお店に突撃していましたが
さすがにシーズンではないのでゲットできず。
とある魚屋さんでは黒猫が、白昼堂々魚をひったくる現場を発見。
まさに漫画のような光景でした。


↓由比宿


集落の真ん中を流れる川を渡り、魚河岸のにおいがする道を進みます。
由比駅のところから少しだけ登って、JR線をまたいでR1バイパスに復帰。
このライドの少し前に台風が直撃して、
この先の区間も高波に洗われたというニュースを聞いていたのですが、
問題はなさそうでした。
もし万一、通行止めなどの場合、
薩推峠・浜石岳までのヒルクライムを余儀なくされるところでした@@
さて、ここからは、猫の額のような平地に、
JR線、R1、東名高速が押し合いへし合いして海を渡る区間なのですが、
自転車は歩行者はそれらの隙間を
どうにか間借りする形で抜けていくしかありません。
一応太平洋岸自転車道として整備はされていますが、
R1バイパスの隅っこを区切り、
防波堤の底の部分をむりやり区切っているだけの難所です。
今までは由比のオーバーパスの先に寺尾の信号があって、
R1を渡って海側に出るのですが、危険な路肩に出てしまい、
ガードレールをまたいで歩道へ出るのに難儀しました。
どうも工事で、ランプ状に整備されていて、
自転車・歩行者はそれ用のラインがどうも設けられていたようです。
どうにか歩道の切れ目を見つけて難を逃れます。
そのまま進んでいくと、サラサラの砂にまみれた駐車場を通過します。
さすがに足を取られるので、ここも押し歩きします。
一応ここもれっきとした正規ルートです。


↓由比のダート区間


この駐車場を少しだけ入ると海へ出ることができます。
せっかくなので海越しの富士山を愛でつつ、
ちょっとばかし休憩。
ポカポカ陽気に誘われて、
開放的なスペースでどーんと腰を下ろして、まったーり。
ああん、もうここで昼寝したいっ!!


↓海越しの富士山をバックに小休止


↓青春だねえ


20分ほどの滞在でリスタート。
時刻は13:40。そろそろ小腹も減ってきました。
静岡おでんを食べようとなったので、
静岡まであと15km頑張っていきまっしょい!
再びダートの駐車場へ戻り、そこを抜けたら、
定食屋の前を通過して、防波堤の道へ。
結構ゴミもあって、パンクしないように慎重に進みます。
興津川を渡り、興津中町を過ぎて、さらに防波堤を直進。
ドンツキのところのアンダーパスでR1をくぐって左折。
マックスバリューから清水清見公園の脇をかすめて、
R1に復帰し、静清バイパスをくぐります。
そこから、先ほどのぽかぽか陽気に眠気を発動したうめさんが
まったく存在を消しました。
大体、まとまった休憩をすると、
復活するパターンと、それによって動きが鈍るパターンとあって
3人ともバラバラなので、バイオリズムを合わせるのが至難の業。
しかも3人とも前日からほとんど睡眠を取っていないので
ぼちぼち、それがジャブのように効いてくる時間帯になってきています。
逆に、静岡おでんのフレーズに
思わず色めき立つ野菜さんによる力強い牽きがスタート。
単調な道をあっという間にやっつけて清水に突入。


駅前の交差点を二段階で右折し、
そこから江尻大和、大曲と折れて、R1をトレース。
結構な大通りとなったR1は交通量が一気に増え、
3人とも集中して路肩を疾走します。
草薙、東静岡と混雑するトラフィックと格闘しながら前進。
野菜さんの勢いはとどまることを知りません!!
柚木のところから右手に静鉄が並走してきました。
よく見るとちびまる子ちゃんver!!
いよいよ静岡市街地に入ると、でかいビルが乱立。
車も人出もものすごく増えて、思った以上に大都会なのが静岡。
駅前の交差点で右折し、いったんR1を離れます。
ごった返す人の波に注意を払いつつ、駿府城跡を右手に、
浅間通りの商店街へ。
静岡ではほぼほぼ必ずお邪魔している「おがわ」さんに到着。


↓おがわ


小上がりに案内されて、いざいざおでんタイム♪
静岡ならではの黒はんぺんに桜エビだんごはマストで
じゃがいも、大根、それからそれから〜とつい注文しすぎてしまいます。
ここはビールを飲みたいところですが、
ラムネで我慢して乾杯。
ところが、野菜さんがラムネの開け方がわからないとか言い出し、
ええとこの坊ちゃんかいと2人でツッコミ。
黒々としたダシと魚粉のかかった味わい深い静岡おでん
満足しました。
お母さんいつもありがとう!!


静岡おでん


さてさて、気づけば時刻は15:20。
晩秋の西の空がゆっくりと赤らんできております。
ここから本日の目的地である浜松までは残り約80km。
途中には、3か所ほど峠越えもある。
一応宿には20時着予定と告げているのだが、
このペースで行くとビミョーなタイミングになってきました。
ただ、時間優先でライドを進めると事故を誘発しかねませんので
ここは冷静に確実に到着することを心掛けねばなりません。
その上、休憩をはさんでさらにダウナーなうめさんと、
うまいもんにありついて上機嫌の野菜さんと、
3人のテンションの開きがますます拡大していくのを感じ、
自分はそこをうまくバランスを取ることだけに
細心の注意を払いつつ出発します。


スタートしてすぐ、安倍川を渡ります。
安倍川といえば読んで字のごとく、安倍川餅が名物で、
橋のたもとにある茶屋でお餅を買いたいという
野菜さんのリクエストで早速ストップ。
注文受けてから作るようで結構待たされました@@
そこから安倍川を渡りますが、
振り返りざまに西日に照らされた富士山にサヨウナラ。


安倍川餅


↓さらば富士山


そのまま県道208号をトレースして手越原までいき、
そこからR1をまたいでバス通りへ。
ここから軽めではあるが峠越えがあり、
どんどんテンションを下げていくうめさんを見かねて
セブイレに連続ピットイン。
とりあえずからあげパワーで復活してもらうことにしました。
からあげピットインが功を奏して、多少持ち直して、リスタート。
静岡市街からの短い区間で3度も休憩をはさんだので
予定が再び大きく狂ってきました@@


そのまま県道208号で、風情のある丸子宿を抜けて山間へ。
隣では大動脈と化したR1のトラフィックの音が囂々と鳴っていて、
ギリギリまで合流を粘るべく、裏道を進みます。
にわかに上り基調ですが言ううほどでもなく、
二軒家を過ぎ、給食センターの先でいよいよR1に合流します。
さすがに本線は走れないので、歩道を進みます。
路肩には枝葉が落ちていて、パリパリと音を鳴らしながら進み、
しばらくいくと道の駅。
そこはスルーしてその先の山肌にぽっかり黒い穴をあけている
平成宇津ノ谷トンネルへと突撃します。
歩道は車道よりも一段高く設定してあり、
幅広で、鉄策もあるので安心ですが
ものすごい車の轟音と、高校と光るオレンジの照明の照り返しで、
まるで怪物のはらわたの中にいるかのような圧迫感と緊張感があります。
徐々に下り基調になってようやくトンネルを抜けます。
時刻は16:20。夜がもうそこまで来ています。


↓平成宇津ノ谷トンネルを抜けたところ


トンネルを抜けたらしばらくは引き続き、
歩道を下り、信号を過ぎた先のアンダーパスでR1の対岸へ渡る。
そこから岡部川に沿ってゆっくりと下っていく県道208号をトレース。
岡部宿に入ります。
内谷新田ICで再びR1をくぐったら、県道381号に入ります。
ここから再び野菜さんが先頭を買って出てくれますが、
藤枝市街に入るにつれて、
夕方の家路を急ぐ大渋滞に巻き込まれます。
野菜さんはあまり車の縦列を縫っていくのが苦手なようで、
一気にペースダウン。
そこで、再度自分が先頭を駆って、
無理なく渋滞を縫いながら前進を続けます。
このころから再びうめさんが失踪。
瀬戸川橋を渡り、水上東の信号のタイミングで、
いったんうめさんが置いてきぼりに。
数日の徹夜明けからの出発で、
いよいよい厳しい局面を迎えているようでしたが、
我々ができるのはせいぜい
前を牽いて負担を軽くしてあげるくらいしかなく、
あとは自力で凌いでもらうしかありません@@


里山、御仮屋と進んでいくと、
若干トラフィックは緩和されてきましたが、
ここからはもうライトを点灯してナイトライドに突入していきます。
県道381号で島田駅前を回避しつつ、混雑する道を進んでいくと、
前方の暮れなずむ空の手前に
こんもりと黒い塊が立ちふさがるようにして見えてきました。
大ボスの箱根を除く、中ボスクラスの上りとしては、
最も手ごわい金谷のヒルクライムが間近に迫ってきました。
その前にいったんブレイクということで、コンビニにインします。
ここで休憩をしていると、なぜかイートインにいた女子学生らに笑われます。
完全に我々不審者だったでしょうか。ノンノン、THEジェントルですよ!!
この時点で時刻はすでに18時前。浜松の宿まで残り約50km。
このままのペースでは連絡していた20時には間違いなく間に合わない。
今回はゲストハウスということもあり、施錠時間等々あったりするので、
宿にかくかくしかじかで遅れますと連絡を入れておきます。


すでに日は落ちて暗くなり、
それにつれてみるみる寒くなってきました。
いそいそと防寒類を身に付けますが、
厚手のグローブやシューズカバーは
いまだグショ濡れ状態で使い物にならず。
幸い薄手のグローブがあったので、そちらで我慢します。
リスタートして、すぐに大井川を歩道で渡ります。
かなり大きな川で渡りきるのも時間がかかります。
前方の山並みには幾筋もの車の光の筋が流れていて、
「今からあそこまで登りますよ〜」と告げると、
2人はヒーハーと嘆いております。ワシも嘆きたい。


↓大井川


川を渡って、大井川鉄道の踏切をまたぎ、
宮崎町で混雑するトラフィックを抜けると、
いよいよ登りに差し掛かります。
のっけからそこそこの急坂でしたが、
水を得た魚のように野菜さんが
すうっと前へ出てあっという間に見えなくなってしまいます。
それを見送って、うめさんと2人でマイペースで淡々と登る。
金谷駅北のところで、赤信号で足つきしたくないから我慢して
危うく立ちごけしそうになりつつ、無事セーフで直進。
そこからくねくねと暗いワインディンロードを
会話しながら気を紛らわせて進みます。
ホテルの先で木々が減り、左手側の視界が開けます。
眼下には大井川が流れ、その向こうに島田から焼津方面の市街地の夜景。
まだ日が暮れて間もないせいか、明かりが少なくて、
わざわざ写真を撮るほどでもなかったので、
坂の途中でストップしたくないこともありスルーします。
それにしても野菜さんははるか前方のようで、
道を間違わないか心配になってきました。
秋葉神社からぐるっと大きく弧を描いて、最後の上りをやってつける。
ピークの四差路のホテル脇に怪しすぎる人影を発見!
もちろん野菜さんです(笑)


登りあれば下りあり。
ここからしばらく長丁場の下りで掛川へと向かいます。
この一帯はそこそこまとまった山間部で、
道沿いにもそれほど該当がなく、暗い森の中を下ります。
後ろ二人の強力ライトの援護を受けながら、先陣切って下りますが、
なかなかにスリリング。
路面には減速帯があったり、タテ溝があったり、
急なカーブも出現し、とにかく慎重に。
こういう山道だとお決まりの暴走車が
何台かセンターラインをはみ出し気味に通過していく。
佐夜鹿の集落でいったん登り返しがあり、
子育飴を売るお店を横目にえっちらおっちらやると、
その先に小夜の中山トンネル。
ここはかつての東海道において、
鈴鹿峠・箱根峠と並ぶ三大難所とされていた場所です。
トンネルをくぐると、左手にはR1日坂バイパスの大動脈が煌々と光る。
その脇を、緩やかなダウンヒルが続く。
緩やかといって調子に乗っていると
みるみると速度が上がってジェットコースター状態@@@
旧道なので細かく左右にカーブがあり、
暗くて見通しも悪いのでドキドキしながら下る。
道の駅掛川あたりでようやく平坦となり、
そこから再び野菜さんが先導。


八坂ICでR1をくぐり、県道415号へ入る。
しばらくは交通量も少なかったが、
掛川市街に入ると一気にトラフィックが混雑。
18:30に掛川城を通過しました。
その先どんどん交通量が増え、
ロードサイド店への出入りも多くなってきましたので
声を出し合って抜けていきます。
沢田ICで再びR1にぶつかり、その流れで袋井バイパスへ乗ります。
こういうところはササっと切り抜けるのが得策なので、
ペースを上げていき、梅橋、同心橋と抜けていきますが、
ここで野菜さんが行方不明に。
国本の交差点で気づいて一旦停止し、しばらく待っていると、
野菜さんが姿を現しました。
どうもフレームに巻き付けていた荷物が
ブランブランとなってしまったようで、緊急ストップしたようでした。
気を取り直してリスタートして、
大型車が真横を過ぎる袋井バイパスを走るも、
再び野菜さんの荷物が外れたので、一度ちゃんと直すことにして、
トイレ休憩もかねてファミマにイン。
止まると寒さがジワジワやってきます@@@


↓R1バイパス迂回ちう


リスタートしてすぐ七ツ森神社のところでバイパスを離れ
県道413号へ入り、袋井市街へ。
太田川のところ、バイパスとの合流点の道の構造が、
進行方向がわかりづらいので、慎重に見極めて県道413号へ。
ちょいとした登りをこなして、高台へ。
愛宕神社のところをグイッと下って、加茂川から再び登り返し。
ここでローディーがいたので、ちょっとかっ飛ばしてパス。
かぶと塚公園からは一気の下り。
前方には長らく夢見た浜松の町がみがずらーッと広がって、
いよいよ本日のゴールの実感がわいてきました!!
浜松だ!浜松だ!浜松だ!


そのまま県道413号をトレースしていくと、
左側から県道261号が幅寄せしてくる。
左右の車の往来を見定めて、そちら側へ安全に渡る。
その先に、鉄製の天竜川橋を発見。
ここ渡ればいよいよ浜松に入ります。
ここは長く狭小な橋なので歩道で渡ろうとすると、
歩道は新天竜川橋の方へと続いていったのでそちらから。
この橋からも浜松市街のビル群が目に飛び込んできて、
ようやく3人とも安堵しました。
しかしまだゴールするまでは油断禁物!


天竜川!!


天竜川を渡って、いったん作戦会議。
このまま浜松市街を目指すよりも、
直接宿のある方面へ向かった方がよいだろうと、ルートを探ります。
助信駅方面への道を確認しリスタート。
橋を下りて県道312号へ入りましたが、
途中でもっとショートカットになるだろうと、
すぐにR1に復帰したのがよくなかった。
そのまま、まるでJCTのように複雑怪奇な
北島交差点へ迷い込んでしまいました@@
行きたい方角へのコースに入るには
でかい道を横断せねばならなくなりますが
車道は車だらけで超キケン。
仕方なく、マシンを担いで歩道橋を渡る羽目に。
しかも歩道も造りかけなのかなんかのか、途中で切れてたりして、
よくわからないまま強引に交差点を抜けてR152へ入りました。
この北島交差点をしっかりと抜け切ってからR152に入るべきでしたが、
疲れていて、楽しようと安易な判断をしてしまいました@@


R152がこれまた面倒くさいトラフィックで、
感じとしてはまさしく混雑時のイナイチ。
注意にも注意を払いながら西進し、
宮竹交差点を直進して柳通りへ入ります。
ここは地図では白道になっていたので、
細い道だろうと思っていたら
山手幹線のようなしっかりした大通りでした。
もう3人ともへとへとで腹ペコなので
ロードサイドの料理店に目移りしつつ、
船越公園をすぎ、川を渡ったら
その先に遠州鉄道の高架線が見えました。
その下で右折して大通りを外れると、
交通量の少ないもの寂しい大通りがすうっと続いている。
周辺にはコンビニも含めお店がほとんどなく、
なんとなく不安に駆られる感じ。
少し北上すると助信駅に到達。
そこから詳細の道を検索し、裏道をいくつか塗っていくと、
静かな、静かすぎる住宅街のはずれ辺りに、
今晩お世話になるゲストハウス「365BASE」さんに到着しました。
時刻は20:40。どうにか21時までには到着できました。
まあしょっぱなの予想外の大雨のことを考えれば、
予定からの遅れを1時間以内に収めれたのですから、
よかったのではないでしょうか。
東京日本橋を出発して、約21時間、約280kmの道のりでした。
おつかれっした!
しかしよく考えるとガチ・キャノンボーラーなら、すでに関西に突入し、
あと3時間でゴールするんだから恐ろしすぎる。考えないようにしよう。


↓本日のお宿にとうちゃこ


3人ともゲストハウスに泊まるのは初体験。
要領がわからないままとりあえず敷地内にマシンを入れて、受付へ。
するとお待ちしてましたと若い管理人さんが出迎えてくれました。
ちょうど中間地点辺りで安く仮眠できる場所を探していたら
何やらおもしろそうだと発見したのが、
この1泊4000円ドミトリーのゲストハウスでした。
とりあえず布団で横になれるというだけでも随分ありがたいですが、
シャワーもあったり、
共有でくつろげるリビングにはハンモックがあったり、
ボルダリングの壁があったり、色々遊べる機能も。
まあ今回は遊んでる余裕はないですが、
とにかく清潔でおしゃれでお得な施設。
もともとはシェアハウス用のマンションで、
その一部をゲストハウスとして一時利用可能にしているそう。
ナルホド〜時代ですねえ。
一通り施設を案内してもらい、寝床へ。
こちらもすごくオシャレで、居心地の良い空間です。
いつも混雑する山小屋を利用しているので、
衆人環境で寝ることも抵抗がないし、むしろ色々快適♪
寝床は1段目が2つと2段目が1つ。
バッキバキの体力で2階に身体を持ち上げるのも大変なので、
ここは公平にじゃんけんぽんっ!!
ハイ、野菜さん(笑)


↓365BASE


↓初めてのゲストハウスに興味津々


↓オシャンティで清潔感ある空間


↓本日の寝床


とりあえず荷物をドカッと置き、
モーレツなにおいを発するウェアを脱いで着替えをしたら
まずは何より腹ごしらえ!!
さっきの様子だと周辺にあまりお店がなかったので、
管理人さんにリサーチをすると、本当に何もなくて、
こちとてビンディングシューズなので早々遠出もできないので
駅前にあった2つの居酒屋さんが開いていることを祈って向かう。
とりあえず焼き鳥屋さんをのぞくと、
さっき満員のように見えたお店の奥にちょうど3人分のカウンターが開いている!!
今宵の宴の場は無事やきとり「おかわり」さんに決定!!


まずはずっとずっとずっと我慢していたおビール頂戴!!
ぐびぐびぐびぐび〜
ぷはあ〜
これ!これ!これやがな〜!!
チンチンに冷えたラガーが喉にしみわたります。
直行で天国。サイコー。


↓ビールで乾杯♪


とりあえず焼き鳥屋さんなので串ものを注文して
あとは浜松餃子とか富士宮焼きそばとか、
静岡名物的なメニューもあったのでそちらも。
とにかく3人とも腹へり、へり腹で、
部活帰りの男子高生ばりにバクバク。
浜松の地酒、花の舞も呑むよ〜。
この1日を振り返ってみても、とにかく大なり小なりドラマの連続で、
話は尽きることなく大盛り上がり。
ストイックにタイムを競って強行するガチ・キャノボもいいけど、
こうやって立ち止まって、
仲間とあーだこーだー酒を交わしながらというのも
なかなかに乙ですなあ。
とりあえずこの数時間はもう
サドルにまたがらなくてもよいという解放感と安堵に満たされたせいか、
はたまた興奮状態で気づいてないだけで
相当にフィジカルのダメージが大きいせいか、
はたまた仲間との心地よい時間に酔ってしまったのか、
ほんのビール2杯、おちょこ2杯くらいしか呑んでないのに、
ベロンベロンのドロンドロンになってしまいまった〜@@


↓焼き鳥食うヨ〜


↓浜松の地酒・花の舞


富士宮焼きそば


↓赤からきしめん


何時ごろだったかわかりませんが、
翌日に備えてお開きして、
フラッフラになりながらどうにか宿へと舞い戻ります。
それぞれ翌日に向けての荷物の整理やシャワーなどすることがあるのですが
やっぱり初めてのゲストハウスが気にあり、
リビングでハンモックしたり、ギターしたり(厳が切れてサビサビで使えず)、
うだうだやってたら、いつの間にか
そのまま床に突っ伏して寝てしまったらしく、
呆れたうめさんが起こしてくれたようだけど全然反応がなかったそうな。
どのくらいそこで寝てたか知りませんが、
次に意識がはっきりしたときにはちゃんと寝床でしたので、
まあ結果オーライ!!
そのせいでシャワー浴びれなかったりしたけど、しっかり体力は補いました。


ということで、ズッコケ3人組の東海道中膝栗毛の第1日目が終了。
山あり谷あり、土砂降りに、箱根山上の底冷えからの照り焼き日光、
恐怖の三島ジェットコースターに、静岡エンドレスの洗礼、
そして疑惑の富士川居眠り事件まで(笑)
もう既にお腹いっぱいの思い出をまき散らしての280km大爆走でした。


そしてそしてまだまだ終わりではありません。
翌日にはいよいよ我らが大阪を目指して300kmの道のりが待ち構えているのでした。
2日目につづく…