記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

大海峡またぎライド 詳細編

さて。後半戦。

四国・徳島から大阪へ帰るには当然、

どこかのタイミングで海を渡らないといけない。

普通に考えれば、徳島港から南海フェリーに乗って和歌山へ行くか、

来た道を戻って、ジャンボフェリーに乗って帰るかであるが、

それでは面白くない。

そこで関西のローディーにとって、

長年のネックになっている淡路島~鳴門の不通区間にあえて挑んでみる。

 

2017年に、南あわじ市・鳴門市・東かがわ市の三市が

サイクリングツーリズム促進のプロジェクトをはじめ、

その目玉として「海峡またぎ」というサービスを開始した。

鳴門と南あわじの間で、自転車をトラック輸送し、

サイクリストは並走する路線高速バスで移動するという、

ちょっと力技のサービス。

そもそも自走でないという点や、

利用する週の木曜日までの予約だったり、

1日3便の路線高速バスに合わせた時間設定の縛りなどがあるため、

正直面倒ではあるのだが、これも一度やってみないとわからない。

 

そうして淡路島へ渡って、

そのまま岩屋からジェノバラインで帰ってもいいのだが、

もう一つ、2019年3月までの社会実験で、

かつてあった淡路島の洲本港から大阪・岬町の深日港をつなぐ航路

「深日洲本ライン」が復活しているので、そこを繋げてみる。

「大阪湾をつなぐ!広域型サイクル・ツーリズム事業」の

メイン事業として行われており、やってみる価値はある。

 

ということで、四国・徳島から、淡路島と飛び石のように越えて、

本土の大阪・岬町へ飛ぶ、おそらくほとんど誰もやったことのない、

大海峡またぎ大作戦に挑みます。

 

11時となり、徳島EMILEをリスタートし、蔵本駅をかすめて、

県道30号へ入る。徳島のドライバーは右折がクイックすぎて少し怖い。

混雑する大通りを東へ進み、そこから吉野川橋で大河を渡る。

そのまま道なりに進み、バイパスにぶつかるところからR28へ。

どの道も相当混雑していて、路肩も狭い。

大津橋で旧吉野川をわたれば鳴門市はすぐ。

まだ時間的には余裕があるが、

海峡またぎの乗降場所を先に確認すべく、

市街地を抜けて、ボートレース鳴門へ。

 

まだ時間まで2時間あったので、せっかくここまで来たのだし、

鳴門海峡を眺めに参ります。

まずは小鳴門橋をぐいぐいと上って小鳴門海峡を渡ります。

大型の船舶が通行できるように、高速道路と同じくらいの高さがあるので

クイックな上りをヘーコラと。

f:id:arkibito:20181124121316j:plain

f:id:arkibito:20181124124851j:plain

 そこから県道11号をズシャーッと下って、東の海岸線に出る。

紀伊水道を横目に見ながら北上し、

高速の入り口やルネッサンスリゾートを抜けて、サンビーチ鳴門へ。

そこから先へは時間的に難しそうなので、ここらで大鳴門橋を眺めます。

ここからでも海の表面が黒く波打っている様子がわかり、

さすが世界随一の渦潮。

そして向こうに見えるのは淡路島。福良の港町や、押登岬、

そして”タチバナ塩業”のある吹上浜が海の向こうに並んでいる。

いつもと反対側からの眺めはちょっと不思議な感覚だけど、

このお天気も相まって本当に素晴らしい絶景。

f:id:arkibito:20181124122728j:plain

来た道を再び戻り、またまた小鳴門橋の上りをえっちらと越える。

思ったよりも時間が余ったので、市街地へと舞い戻って、

「中華そばいのたに(鳴門店)」さんへ。

行列してたら諦めようと思ったが、うまく滑りこめた。

肉中の玉子入り(700円)をば。

f:id:arkibito:20181124131421j:plain

f:id:arkibito:20181124130537j:plain

そうして、再びボートレース徳島へと舞い戻ります。

すると、輸送用のヤマトさんのトラックが到着しており、早速手続き。

輸送代は500円。まだ全然浸透していないのか、需要がないのか、

この日のこの便の利用は自分だけでした。

なんだかわざわざ申し訳ないなあ。

荷造りを終えたトラックは先発して行き、自分は路線高速バスを待ちます。

ちなみに鳴門発は小鳴門バス停9:44/14:19/19:04、

南あわじ発は西淡志知バス停(陸の港西淡)7:28/11:53/16:23です。

(各15分前には荷物手続き/運賃880円)

f:id:arkibito:20181124135309j:plain

f:id:arkibito:20181124134949j:plain

f:id:arkibito:20181124135254j:plain

少し遅れて路線バスが到着し、乗り込みます。 

相棒は先に行ってしまって不安だし、

クリート履いてサイクルウェアでバスに乗るのも

なんだかソワソワしてしまいますね。

出発し、さっき自走した区間を伝って鳴門北ICから高速へ。

そうして鳴門海峡をひとまたぎ!

f:id:arkibito:20181124142520j:plain

 

f:id:arkibito:20181124143800j:plain

高速に入って2つ目のバス停である「西淡志知」というバス停で下車します。

脇の階段を下りていくと、「陸の港西淡」という道の駅のような施設があり、

そこの駐車場に先ほどのヤマトさんが停まっておりました。

駆け寄るとすぐにマシンを降ろしていただき、これにて完了。

f:id:arkibito:20181124145033j:plain

f:id:arkibito:20181124145134j:plain

f:id:arkibito:20181124145221j:plain

さて、1つ目のミッションは無事にクリアしましたが、

次は フェリーの時間に間に合うべく、すぐにリスタート。

県道477号を東へ取り、南あわじらしい広大な田畑の広がる区間をひた走ります。

西川橋を渡り、左にイングランドの丘をみつつ、丘陵地を登る。

養宜上で、R28に合流します。 

f:id:arkibito:20181124150041j:plain

向こう側へ下って、久地米で並走する裏道へエスケープ。

広田南で右折して県道473号へ入ったはずなのだが、

この道で合っているのか自信なく、小さな川沿いの道をトレース。

結果的に元の道であっていたのだけど、

そのまま洲本バイパスへ行ってしまい、無駄にきつい登りをこなすことに。

青雲橋から洲本市街地へ入ると交通量が一気に増す。

裏道を伝って洲本港に到着したのが出航30分前でした。

 f:id:arkibito:20181124160025j:plain

早速乗船の手続き。

自分以外にも7,8組のサイクリストが待機していて、

そこそこ需要があるんだなあ。

運賃は片道1500円+自転車300円。

洲本港発は9:20/12:25/16:20/18:45

深日港発は8:05/11:05/15:00/17:35

f:id:arkibito:20181124155538j:plain

 

f:id:arkibito:20181124160652j:plain

自転車は前輪を外して係に渡すと、船の上部に設置してくれて、

乗客は船内にて。55分の船旅です。

小さな船ですが、それほど揺れることもなく、

思わず爆睡してしまいました。

f:id:arkibito:20181124160936j:plain

 

f:id:arkibito:20181124161915j:plain

f:id:arkibito:20181124162259j:plain

f:id:arkibito:20181124170940j:plain

f:id:arkibito:20181124171407j:plain

f:id:arkibito:20181124171609j:plain

さて、無事に2つ目のミッションもクリアして、

大海峡またぎ大成功です。

なかなか面倒ではありましたが、新鮮なルートでございました。

深日洲本ラインは、南大阪のサイクリストにとっては

洲本発着のアワ1ができるので有効ですね。

淡路島~鳴門については、やはりちょっと力技な面が否めません。

将来的にサイクル道をつくる構想はあるので、ぜひそちらを実現してほしいですね。

 

さて、大阪まであと残り60kmは勝手知ったる道です。

港を出て、深日町で県道752号へ左折し、みさき公園をかすめていきます。

第2版和同ができて、多少は交通量が減ったかと思いきや、結構渋滞。

望海坂をこなし、箱作を越えて、貝掛から裏道の県道250号へ入る。

鳥取ノ荘で南海をまたいで、旧街道を縫っていく。

樽井の手前でりんくう線をくぐり、引き続きトレースしてりんくうタウンに到着。

 f:id:arkibito:20181124182249j:plain

二色浜までさらに裏道を使い、そこからはおなじみの県道204号を北上。

途中、南海線の伽羅橋の高架下で信号に引っかかった時に、

路肩に黄色いiphoneが落ちているのが目に入る。

このままだと絶対車に轢かれてバキバキになるだろうから拾い上げて、

少し先に高石警察署があったなと思いだして、届け出る。

堺をスルーし大和川大橋を渡ったら、

阪神高速堺線の高架下をトレースして帰宅。

ということでトライアル大冒険おわり。