記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

青葉市子 qp tour at 千日前ユニバース

日曜日。待ちに待った青葉市子ちゃんのライブ。

しかも味園ユニバースです。

会場を待つ間に、このところお世話になっているシングルマンさんにもご挨拶。

ダンスフロアのところは座布団が並べられていて

そちらの方がステージに近いのだけど、

彼女に寄ったフォーカスで集中してみるというよりも、

彼女の作り上げる時間・空間がどんなものか、

もう少し広い視野で捉えたいと思って、

後方のソファー席に陣取ることにした。

 

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開始時間から少し遅れて、真っ白なドレスに身を包んだ彼女が、

とととっと袖から上がってくる。

ユニバースご自慢の照明はすべて落とされ、

舞台中央に置かれた卓上電球の灯りのみ。なかなか大胆な試みだ。

はにかむような声で、ぽつりぽつりと言葉を吐き、

はじまりを推し量るようにして弦をつま弾く。

その瞬間、あっという間に彼女の紡ぎだす物語の世界へと吸い込まれてゆく。

しなやかで迷いなく響く声の聞き心地、

驚くべき技術に裏打ちされつつも、遊び心溢れるギターの音色。

余分を配し、ただその2つだけで今ここにいる空間を一変させる。

これは…すごい。

 

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真夜中,誰にも見つからないように

引き出しの奥に忍ばせといたコンペイトウみたいな石を取り出し、

青白い月にかざして,、万華鏡のような光と戯れながら彼女が言った。

ほうら,これが光だよ。

そのあまりの神々しさに僕は身動き1つ出来なかった______

音の羽衣を纏った青葉市子という名の天女が繰り広げる

圧倒的な弾き語りを前に、

とっさにそんな光景が脳裏に浮かんだ。

 

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