記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

東京さんぽ (Ginza Sony Park/『高畑勲展』at 東京国立近代美術館/”宇宙船”/お台場)

この連休は、月末に迫った、毎年参加している、

アンサンブルズ東京のワークショップのために長女と上京。

せっかくなので、あれやこれやと詰め込んで楽しんできました。

 

東京駅到着後、まずは腹ごしらえですが、

いっちょ娘を驚かせてやろうと、

東銀座は歌舞伎座の裏にあるアメリカンへ。

特大に切られたサンドイッチが有名なお店。

娘は定番の玉子サンド、

自分はまだ注文したことのないハムサンド。

玉子サンドが2皿運ばれてくると、これ2人分?と聞くので

これで1人前やでというと、

娘が目を見開いてびっくりしていました。

そのあとは二人で黙々と食べるのだが、

当然全然太刀打ちできず、残りはお持ち帰り。

腹パンです。

 

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夕方のワークショップまではまだ時間があるので、

その間に見ておきたいものをめぐります。

まずは歩いて銀座まで行き、Ginza Sony Parkへ。

40周年を迎えたウォークマンを記念した展示『#009 WALKMAN IN THE PARK』。

今でこそ、音楽を部屋から持ち出すなんてことは当たり前すぎるかもしれないが、

当時は本当に画期的な発明で、

これで人生が大きく変わったっていう人も大袈裟ではなくいると思う。

 ここではウォークマンの歩みや、

様々な著名人が当時イヤホンから聞いていた思い出の曲たちを、

展示してあるウォークマンで視聴することができます。

ウォークマン、久しぶりに操作すると、懐かしさが蘇ります。

娘は、ウォークマンって何?って感じで、ジェネレーションギャップ笑

 

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すぐ下の階でやっている、大好きな蓮沼フィルとのコラボ展示

『windandwindows|ウインドアンドウインドウズ』も合わせて。

グラスサウンドスピーカーをフロアに適宜配置し、

まるで実際にフィルが目の前で生演奏しているかのように再現する実験。

実際にそれぞれの音が、それぞれの場所から

立体的に耳に飛び込んでくる仕組みで、

いろんな場所へ移動しながら聴くと、聴こえ方も変化し、面白かった。

 

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それから地下鉄へ乗り込み、竹橋駅へ。

東京国立近代美術館で開催されている

高畑勲展 ~日本のアニメーションに遺したもの~』 へ。

2018年4月に亡くなった、日本屈指のアニメーター高畑勲の大回顧展。

 

初の長編演出作品『太陽の王子 ホルスの大冒険』(1968年)にはじまり、

表現することへの妥協なき誠実さを貫き、

アニメーションに生き生きとリアルな命を吹き込むことで、

今やジャパニメーションと称される確固たる文化を築いたその軌跡は、

本当に勉強になる事ばかり。

物語の企画、登場人物の設定の作り込み、詳細にわたる世界観の演出、

それらがびっしりとノートにしたためられ、

何度も書き直され、書き足され、膨大な資料を積み重ねたものを、

それをアニメーターが絵に変換していく。

世界を創造するというのはこういうことなのだと

ただただ圧倒される。

そして精密でリアルな描写やビジュアルを追求し続けた先に、

極めてシンプルかつ、素朴なエネルギーでもって

かぐや姫の物語』の表現へとたどり着く。もはや圧巻。

 

単に、絵がリアルとか、可愛らしいキャラクターだとか、

そういう表面的なものではなく、

登場人物や世界がウソではなく、本当であることが、

表現において、まず何よりも大前提で、

そこへの労力を惜しまず、心血を注ぎ切り、

そして作品の1つ1つに丹念にこめられらた

後世へのメッセージに存分の説得力を持たせる、

それを伝えるための”手段”としての想像力を存分に発揮されたのだなあ。

最近のアニメが、技術的な精度やクオリティがすさまじい勢いで伸びる一方で、

どこか奥行きを感じさせず、商業的に消費されていくだけのものとして

物足りなく感じるのは、

こういった本物のクリエイターの作り出す作品たちを

同時代に体験できたという幸せの裏返しなのかもしれない。

表現するって何だろう?表現すべきものって何だろう?

と改めて考えさせられます。

 

また、ちょうど前の週の朝ドラ『なつぞら』で、

高畑さんをモデルにした坂場さんが中心に描かれていて、

そことシンクロして鑑賞することができたのでいいタイミングでした。

 

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そのあとは夜はワークショップやら何やらいろいろ用事を済ませ(別記事)、

この晩のお泊まりは、「MOON STATION HOTEL TOKYO」へ。

遠征がかさむので、宿泊にあまりお金をかけたくないので、

最近はもっぱらゲストハウスを利用していますが、

どうせなら娘が喜びそうな何か面白いところはないかしらん?と探して

こちらへ。

宇宙船の船内を模したカプセル型のホテルで、

造りとか照明がそれらしく演出されています。

娘は面白い、ワクワクすると言って喜んでおりました。

安いし、清潔だし、快適に過ごせたので、また利用するかも。

  

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翌朝は、これも毎年セットで恒例になっているお台場のお祭りへ。

毎年やっている「スカッとJAPAN」に加えて、

「99人の壁」のゲームも。

娘は景品としてもらった佐藤二郎のミニエア人形を

大事そうに抱えておりました笑

 

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ということで、毎度ながらあれやこれやと詰め込んで、

東京を満喫。この後我々は一路長野へと旅立つのでした。