記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

子連れハイク 根子岳&四阿山

さて、ブログが溜まりに溜まっておりますが、1つずつ。

前の前の東京遠征にくっつけて、

子連れハイク目的で長野に宿泊。

 

いくつかプランを用意していて、娘が行きたいお山を選んでもらう。

その候補の一つだった浅間山

まさか出発直前に噴火してしまったのでこれはボツ。

残り、イージーにバスであがっての~んびり美ヶ原散策と、

しっかり登って四阿山とどちらにするかと聞いたら、

しっかり自分の足で登りたいと高らかに宣言!おおお、心強い。

先日、林間学校で鉢伏山登山でも、持ち前の馬力と登山経験で、

ぶっちぎりの登頂だったようで、やる気満々。

ということで目的地決定!!

 

朝5時起きで、6時前のしなの鉄道軽井沢行きに乗り込む。

この辺りは3セクが複雑なので少々わかりづらくなったなあ。

 

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どんどこと40分ほどかけて、たどり着きましたるは、

六文銭を掲げる、かの真田家の里・上田。

本当はゆっくり観光もしたいのだけど、

今回は電車⇔バスの乗り換えだけ。

 

まずは不要な荷物をロッカーに預ける。

それからバスの時間までに駅前のローソンで買い物に行くと、

なんと店内が細田監督の『サマーウォーズ』仕様となっていて、

店内に入る時になる音も劇中に出てくる

仮想世界OZのログインのアナウンスになってる!

箱根ではEVA仕様になっていたり、

ローソンはこういう遊びがいいね。

 

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さて、無事に初発の上田バスに乗り込み、一路菅平高原へ。

特にスポーツの夏合宿でよく利用されている高所避暑地で、

今度のラグビーワールドカップの合宿地のようで、

たくさんのラガーマンがいました。

しかし上田から見ると

山深い谷にしか見えないのに、少し奥へ行くと、

これほどただっ広い高原が広がっているのはびっくりします。

 

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定刻通り8時ジャストに菅平高原ダボスバス停に到着。

帰りのバスは16:35が帰阪可能な最終なので、

8時間ちょいでまたここに帰ってこなければなりません。

トイレを済ませて、まずは登山口を目指します。

 

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バス停の向かいに、登山口方面への案内がありそちらへ。

途中、明治大の敷地を抜けていくようで、

8:00~18:00の時間帯だけ通り抜けが可能なよう。

(それ以外は車道へ大きく迂回)。

両側がグラウンドとなっているまっすぐな道をひた進んでいくと、

途中から雑木林となります。

何気にクマ注意の看板があり、

ちょうど先日TVで三毛別羆事件のことをやってたのでちょっと怖い。

そのうち、スクラップ現場みたいなところに出て、

その先で車道と合流。

あとは果てしなくまっすぐ、先まで登り基調で続いている道を黙々と。

登山口にたどり着くまでのこの区間が何気に一番キツイかも。

エイ!コラ~!と登って菅平牧場の入口ゲートに到着。

そこで入園料200円(子ども100円)を支払って、先へ進みます。

まだまだ道は上の方へとぐんぐん伸びております。

 

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単調で、じわじわと来る坂道をようやく詰め切って、

菅平牧場登山口に到着。

バス停から40分ほど(実感としてはもっと長く感じた)。

娘を休憩させつつ、自分は登山届を書いて投函。

ここからルートは2択。

まずは根子岳へ登って、四阿山へ向かうルートと、

逆に四阿山へ登って、根子岳に向かうルート。

娘と相談して、まずは無難に根子岳を目指すことにします。

 

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ここからようやく舗装道路から山道となり、

左手には広大な牧草地を望みながら上がっていきます。

でも暑いからか搾乳の時間なのか、

全く牛さんの姿はなし。

開けているので、少しずつ上がっていくごとに、

景色もワイドに広がっていきます。

予報では雨の心配もしていたくらいなのだけど、

薄曇りくらいの感じで、風もあり、心地よく登っていく。

15分ほどかけて牧草地のテッペン辺りにある東屋に到着。

水分と塩分を補給。

 

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そこからは、白樺の林を抜けていく道へと変わります。

斜度もそれほどきつくなく、順調に。

木々が直射日光を遮り、

時折冷たい風が吹き抜けてくれるので、歩きやすい。

30分ほどで森を抜け出ると、

その先青空へ向かって道が続きます。

ここからは少し斜度も上がり、歩きにくい石の転がる道。

太陽もサンサンと煽ってくるので、汗を拭きつつ詰めていきます。

 

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そうして登山口から約90分ほどで、

標高2207m、花の百名山に数えられる根子岳に登頂しました。

娘さんが帰りのバスを考慮して、

前半で時間を稼ぐように頑張ってくれたおかげで、

バス停から2.5時間かからずに上がってこれました。

ここで少し長めの休憩。

裾野に広がる緑の絨毯と青空の織り成す見事な景色を見ながら

朝食の残りのパンをガシガシ。

よくよく見ると向こうの山並みにかかる白い雲のかたまりから

さらに上にひょっこりと北アルプス山々が顔をのぞかせています。

やあ、清々しい!!

 

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さて、お次メインディッシュがお隣に見える四阿山へ向かいます。

が、そのお山へは一度大きく高度を下げてから、

再び登り返しをしないといけないようで一筋縄では参りませんなあ。

歩き始めてすぐに尾根道はガレ、

右側がボロボロと崩れている岩場に。

それほど心配するような危険個所ではないけど、

先行する娘には十分慎重に進むように注意しつつ、進みます。

 

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軽い難所を抜けると、

尾根を遮るようにして大岩がどーんと居座っていて、

それを避けるようにして、少し込み入った道を抜けると、

四阿山との間に横たわる緑の谷が目に飛び込んできました。

おお、このグラフィックはまるでドラクエの世界の様ですなあ。

 

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左手に広がる草津白根山方面の山の連なりを眺めながら、

緑の平原へと下っていきます。

娘は上りよりも下りの方が苦手なようで、

少しガレた道ではペースが落ちる。

怖がって、前かがみになるとバランスを崩して余計に危ないので、

堂々とまっすぐに立って、真下ではなく、

少し先を見るように、

それでも不安なようなら歩幅をこまめにしてとレクチャーしながら。

そうして30分ほどで下ってきました。

振り返ると根子岳も大きく。

 

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そこで少しだけ休憩ののち、四阿山に取り付きます。

結構急で、歩きにくい登りが続きます。

途中では娘の背丈よりも高い藪が行く手を遮り、

手でかき分けながら登ります。

こちらはほぼ稜線に向かって直登するようで、

途中ではかなり傾斜が急な区間もあって、

大汗をかきながら難儀します。

 

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ちょっとずつ前進しながら、森の切れ間に振り返ると、

ようやく先ほどの根子岳の高さまで登ってきたようですが、

まだまだ急登は続きます。

それでもパワフルな娘は黙々と登っていきます。

ようやく斜度が落ち着き、上部の木々も薄くなってきて、

急登の終わりを感じます。

その先、少し進むと逆回りコースとの合流点に到着。

ここで少しだけ休憩していると、

こちらは登ってきた反対側の南斜面から雲が上がってきているようで、

ガスがちになってきました。

 

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休憩ののち、山頂までのあともう少しを頑張ります。

軽いアップダウンがある程度で歩きやすい道を少し行くと、

鳥居峠方面からの登山道と合流し、木道の階段へ。

そこをあともう少し頑張って登っていくと、

たくさんの人だかりがあり、そこにある小さな祠が山頂。

標高2333m、百名山四阿山に12:05着。

バス停からジャスト4時間でした。乙!!

山頂はガスガスで、

しかも狭いスペースに人がひしめき合っているため、

ここで休憩するのはあきらめ、さっと写真を撮って休憩をしたら、

周回ルートの合流地点までバック。

そこは広々として人も少ないので、

そこでゆっくりと休憩を入れました。

 

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さて、残るは下山です。

周回ルートの逆回りの方へと下ります。

現在の時刻が 12:40。

根子岳経由の上りで4時間だから、

それよりも距離が短くほぼ下りオンリーということを考えると、

もし4時間かかっても帰りのバスはほぼ大丈夫そうです。

前半戦をよく頑張って歩いてくれました。

しかし、油断禁物なので、気を引き締めて下ります。

眼前に菅平高原の見事な夏景色を見ながら、

快調に下っていきます。

じきに右手に、見事な根子岳の姿も!!

気分上がりますねえ。 

 

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一旦大きくガレ場を下て、小さなコルにたどり着きます。

そこから中四阿へ少しだけ登り。

その先はごつごつした岩の道を進みます。

とにかく見晴らしが素晴らしくて、足取りも軽く。

そうして中四阿の尾根の端までひたすら下る。

その先森へ入る手前に大きな広場があり、

植生を守るためのグリーンロープが設置されているのだけど、

そこで外国人登山客の大グループ(10~12人ほど)がいて

そのロープを越えて、休憩をしている。

こちらは子連れだからトラブルになっても困るし、

声をかけようか随分迷ったのだけど、

見ちゃった以上無視も出来ないので、

植生を守るためにロープが張ってあって、

休憩するならできればロープの手前側でと英語で説明すると、

笑顔で、それは申し訳ない!

と快くこちらに戻ってきてくれました。

こちらもありがとうありがとうと言って、別れます。

大抵の人は、そんなに悪気ない人たちや、よく知らないだけで、

ダメ!とけんか腰で否定するのではなく、

ちゃんと説明すればわかってもらえるんだよなあ。

(時々、悪質で逆切れする人もいるケド)

 

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中四阿の尾根から先はしばし森を抜け、

その先小四阿までもうちょい登り。

そこからは再び緑の林を行きます。

流石にこの頃になると、

足も疲れてきて、口数も減ってきました。

ただ、道はずいぶんと緩やかになって歩きやすく。

緑をずんずんと進んでいくと、

少しずつせせらぎの音がしてきました。

小さな小川が流れていて、

そこですこしだけ水を浴びて涼を得ます。

 

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小さな丸太橋を渡り、その先の道をトレースして行くと、

右手に牧草地が見えてきました。

クリンクリンと小さな尻尾を回しながら、

気ままに草をはむ牛たちの姿が見え、動物好きの娘も大喜び。

山歩きもあともう少しですが、足元は水浸しでドロドロで、

これが結構難儀。どうにか足場を見つけつつ進みますが、

少しズボンを濡らしてしまいました。

そうして登山口へ降り立ち、牧草地の間を歩いて、

最初の登山口まで無事に戻ってきました。

時刻は15:05。

 

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バス停まではまだあの長い道のりを戻らねばなりませんが、

バスの時間まではまだまだ十分余裕があるので、

せっかくの牧場ですから、

搾りたての牛乳でできた名物のソフトクリームを。

娘はしぼりっての牛乳もグビグビ。

いつも飲んでる牛乳よりこっちのほうがおいしい!!と大喜び。

しんどい山歩きを頑張ったので、このくらいのご褒美もないとね!!

 

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下山後のお楽しみに満足したら、

残りバス停まで歩きます。

西日が正面からジリジリとしんどい…

無事に下山したことで、すっかり気も抜けているので、

ダラダラと下って、16:15に無事にバス停に戻ってきました。

 

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暑い中バスを待ちながら、着替えをしたり荷物整理をしたり。

予定通り16:35にバスが到着し、乗り込みます。

17:50の電車に乗らないといけなくて、

到着時刻は17:30で余裕があるはずだったのだけど、

夕方の交通渋滞にドはまりして、10分も到着が遅れて大ピンチ。

まずはロッカーに預けた大量の荷物をピックアップ、

それから切符を買い、駅前のコンビニで晩ごはんを購入。

ここで食料を買っておかないと、

篠ノ井の出の乗り換えはもっと時間がなく、

ワイドビューしなのは車内販売がないから、

晩ごはんが名古屋まで食べれなくなってしまうのだ。

タイミング悪くレジが混んでいて、

ひやひやしながらもどうにか会計を済まし、

電車に飛び乗ったのが2分前。

毎度のことながら、綱渡りの乗り換えですが、

今回は娘もいるし、帰阪できるラストの乗り継ぎなので、

本当に焦りました。

 

篠ノ井しなの鉄道を降り、

ほどなく入線してきた特急に乗り込んでようやく一安心。

お腹がペコペコなので松本までに食べ、

そこからは気づいたらZZZ…

いつも松本まではよく行くけど、

そこからもうひと足、長野までプラス1時間は

やっぱりちょっと長く感じたなあ。

そして23時までには無事に帰宅しました。

 

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ということで、今年も娘と一緒に山登りができました。

山登りも、自然の中での活動も好きなようなので、

もう少しはついてきてくれるかしらん?

東京、長野と色々モリモリ盛りだくさん、

大充実の2泊3日でした。

 

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<山行記録(8時間10分)>

05:59長野駅⇒(しなの鉄道)⇒06:40上田駅07:05⇒(バス)⇒

08:00菅平高原ダボスバス停

 

08:05菅平高原ダボスバス停⇒08:25菅平牧場料金ゲート⇒08:47菅平牧場登山口08:50⇒
09:07東屋09:15⇒10:25根子岳10:42⇒11:11大スキマ⇒11:55四阿山根子岳分岐⇒
12:05四阿山12:12⇒12:25四阿山根子岳分岐12:40⇒12:47長池分岐⇒
13:11中四阿⇒13:56小四阿⇒15:00中四阿道登山口⇒15:05菅平牧場登山口15:40⇒
16:15菅平高原ダボスバス停

 

16:35菅平高原ダボスバス停⇒(バス)⇒17:40上田駅17:50⇒

しなの鉄道)⇒18:11篠ノ井18:20⇒(WB24)⇒21:21名古屋21:33⇒22:23新大阪