記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

奥飛騨の旅

こないだの日月は、久々の家族旅行に行ってきた。
新緑に覆われた憧れの山々を望みながら、おいしいもん食べて、温泉浸かって、
日頃の疲れを癒す旅・・・を激しく希望!
ということで行き先は奥飛騨新穂高!ヤッホイ!
まあ、そういう淡い理想はすぐさま崩れ去るのだが・・・


日曜朝早く、ヨルネルにお留守番の挨拶をして家を出る。
ほとんど対コハ用装備(オムツ・おもちゃ・お菓子諸々)で膨れ上がった荷物がでかい。
当人は、前日のお誕生日会&コンサートの興奮と疲れもなんのその。
朝から電車、新幹線に乗れるとあって超ごきげんなり。
窓をさっと流れる景色を見ながら「ビュ〜ン!ビュ〜ン!」とうれしそう。
無事、名古屋に到着。慌しくワイドビューひだに乗り換え。
こっから約2時間半、頼むから大号泣とかやめてやと祈るばかり。
でもそんな不安とは裏腹に、ほとんどグズることなく、
「電車、電車♪」「ハッパ!木!山!」とごきげん。
ごきげんはいいけど、興奮して大声出したり、前後の座席をつかんだり、膝の上で屈伸しまくりで
それはそれで大変だった。


ワイドビュー


高山には12時ごろ到着。レンタカーは15時からなので3時間のうちにお昼とさんまち散策。
高山、さすが盆地だけあって暑い・・・超暑い・・・電光板は38.5℃とか指してるし。
それでもコハはベビーカーに乗るのを拒否し、
たいそうな荷物を乗せたベビーカーを悪路の上、自分で押して歩く。
たくましいというか何と言うか。


そして何よりまず腹ごしらえ。高山の名物といったら?
飛騨牛?高いし、お宿で出るからパス。朴葉味噌焼き?それも同じく却下。
ということで、このクソ暑いのに高山ラーメンです。
というか、高山はなんでこんなラーメン屋ばっかなんだ!
といいながら猛暑の中ラーメンを目指し、たどりついたのが「やよいそば」。
観光客向けというより、地元民向けなので接客は決してよくないが、
透き通ったあっさり和風のダシが効いたラーメンはうまし。


↓やよいそばのチャーシュー大盛り



食後、宮川沿いにひたすら段差やら植え込みやら、オフロードを歩き倒すコハ。
そして中国人やらフランス人やらイタリア人で、ごったがえすさんまちを散策。
ここはホワイティ梅田かというくらいの混雑ぶり。
風情よくしゃなりしゃなり歩くというより、猛暑の中押しくら饅頭してるみたい。
その中でも、「うさぎ舎」へ寄ったりして、自分たちのみやげをちょこちょこと買う。
鬼神のごとく歩き続けてきたコハも流石にがんばりすぎてぐったり。
高山陣屋前でアイスモナカとジュースで休憩。


↓大混雑


15:00。駅レンタカーで車を借りていざ新穂高へ!って、車内が異常に暑い!
クーラーMAXでも熱風しか来ず、窓全開で走る。
後ろの2人は暑さと疲労でZZZZ・・・
R158を走りながら、チャリ熱がどんどんあ上がる。今だいたい何%とか、ワクワク。
でも観光バスとか多いし、トンネルは長く路肩なしだし、実際走ったら超危険かも?
2km近くある平湯大橋を抜けたら、そこは別世界!おお山だ山だ!と一人ハッスル。
ええわあ。やっぱええわあ。
気分上々で、新穂高まですっ飛ばす。ああ、これがチャリならなおいいんだろうなあ。
そういえばR158沿いには翌週の乗鞍HCの看板がちらほら。
ええなあ。いっぺん出たいなあ。


無事本日の宿、佳留萱山荘に到着。ここは日本最大級の露天風呂があるところで有名。
当日も立ち寄り湯で多くのバイカーが集まっておりました。
晩御飯の前に、ひとっ風呂。
混浴露天の方ではなくて、3つある貸し切り風呂の中で空いていたところへ。
ちょっとコハには熱めだったので、コハは風呂の真ん中にある木の台にのせてかかり湯。
バシャバシャしながら、「おっきいおふろ〜おっきいおふろ〜」と超ごきげん。


晩ご飯は奥さんの出番。こちらが体調が良くなく箸が進まない一方で、
ボリュームたっぷりの晩御飯を着々と減らしていく。す、すげえ。
飛騨牛の朴葉みそ焼きに、アユの塩焼きなどうまいもんづくしで大満足。
コハもこれまたボリュームたっぷりのお子様ランチ。
せっかく作ってもらったけど遊んでばっかりでほとんど手をつけず。


夕飯後、川沿いの貸し切り風呂が開いていたので、再びお風呂。
周りはもう真っ暗で、ゴゴゴゴ〜と激流の音がする。
先に服を脱いでると、コハが血相を変えて宿へ走っていくので、あわてて服を着て追いかける。
すると、「こわい、こわい」と言いながら抱っこをせがんできた。
どうも真っ暗の中大きな音がするのに恐怖を感じたらしい。
仕方がないので、川沿いの風呂は断念して、さっきと同じお風呂につかる。
朝になって、川沿いのお風呂に再チャレンジ。遠くにあこがれの槍を見ながらの朝風呂。最高!
混浴の方のでっかいでっかいお風呂も探検し、思いっきり満喫。
風呂からあがって着替えして、やけにコハが走って急ぐのでどなしたと思ったら
いきなり立ち止まってジャ〜。おもらし!
その時のコハの顔はまさしく”やってしまった!”
落ち込み激しいコハをなだめながら帰り支度。


↓野趣あふれる露天風呂

宿を後にし、まずは新穂高ロープウェーに乗ります。
ここは第1と第2があって、途中の駅で乗り継ぎ。
浮遊感が苦手な高所恐怖症としてはロープウェーはなかなかの強敵。
コハは新手の”でんしゃ”に興奮気味。
第1は大したことはなかったが、第2の方は高度感抜群。
3つある鉄塔の滑車を通過するときにめちゃくちゃ揺れるので肝冷やした。
楽楽に2800m超の山上に到着。さすがに上は17℃と寒い。
それにしても素晴らしいパノラマ。
前方には笠ヶ岳。西には焼岳。東側には、西穂高、ジャンダルム、奥穂高、中岳、槍、薬師岳
キレットもきれいだ。ああ、素晴らしい。


↓センターに見える鋭い峰が槍。ああ見えてあそこの大渋滞だろう


↓2階建てロープウェー


いつまででも眺めていたいが、そういうわけにもいかず下山。
途中駅のところで、パンを買ってお昼。コハは足湯でひたすら行ったり来たり。
車に戻り、本当は乗鞍も行きたかったのだが、詰め込みすぎも良くないので高山に戻る。
さんまちでお買いものタイムをすまし、帰路につく。
帰りの電車でもコハはノンストップ大ハッスル。
とにもかくにも終始ほとんどハッスル、ゴキゲンなコハ。
無尽蔵のスタミナと、面白いことを逃すまいと決して寝ない気力に、
父も母も完全白旗状態。
でも取っても楽しんでくれた旅だったのでよかった。