記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

福井GF その1 (スタート〜第1AS)

お腹の具合は徐々によくなっているが油断禁物の状態。
しかも今度は喉の調子が悪い。ヒリヒリするし、声が時々かすれる。
絶不調の状態だったので、前日は昼から寝て少しでも体を休める・・・
つもりが、準備やら何やらで結局一睡もできず。
0:30にぱしゃ君と合流し、1:00に出発。
敦賀IC出て、ラストの12kmの上りを確かめながら上る。
暗いし、車での感覚だからわかりにくいが、長いねえこの坂。
最後の最後でいやな感じである。12kmといえば、六甲最高峰TTくらいかなと。
3:30には会場入り。寒い。そして眠い。
車で1時間仮眠する。エコノミー症候群になりそうなほど窮屈。
とりあえず目をつぶってじっと時が過ぎるのを待つ。
4:30.300km組のスタートの音で動き出す。
起きたらもう声が出ない。針中野のスナックのママみたいな声だ〜。
フラフラの状態で2人のマシンを組み立て、受付を済ます。


今日の目標は、ぱしゃ君を完走させること。サポート役に徹し、
上りでは自重し、下りでは好きにさせる。
雨はもう間違いないこともあるので序盤でできるだけ距離と時間を稼ぐ。
時間的余裕ができたら、どっかほどよいトレインに乗って温存、ラスト12kmに備える。
なんぼ遅くても16:00ゴールで。
という作戦。だが、この後すぐに作戦など吹き飛び、散々振り回されるはめになろうとは・・・


ダラダラしてたらもう6:00になり集合。6:30になりスタート。
スタート地点で7:00出発組の木馬の皆さん発見。
ガラガラの声でご挨拶。いってきまーす。
最初のスキー場から国道までの1.2kmはMAVICカーの先導で下る。
下りきって少しのR476のところで、木馬の6:30組のみなさん。
S伯班長にご挨拶して先へ行く。



R365に入り、蓬莱峡のような緩やかな上り。
ぱしゃが欲を出して耳打ち「一瞬だけでも1位なろうや」というので、
勾配もそんななので、ペースを上げる。
大きくUを切るニ連ヘアピン越えた辺りから、ぱしゃの様子が一変。
「しんどい。ありえへん」「上りいやや」
「こんな上り聞いてないぞ、話が違う」「自転車嫌いになりそうや」
散々ぼやく。まだ始まって30分も経ってない。
これは完走どころか、どうなるねんと不安になってくる。
こっちも調子悪いので、あまりのボヤキぶりに、
今頃何言うてるねんとイライラするが、
ここはお互い我慢で、ハッパをかけてなんとか上り終了。


下り区間。またぱしゃの人格が変わる。
水を得た魚のように今度は本気全開で、下って行く。
体重があって、ダウンヒルのスキルに勝るぱしゃがどんどん遠くなる。
こちらも必死で60km以上出しているのだが、奴はもっと速い。
何モタモタしてんねんみたいに、けしかけてくる。
さっきと全然ちゃうやないか!

余呉まできて平坦になると、実力のある高速トレインが何台も追い抜いてゆく。
負けん気の強すぎるぱしゃは、抜かれた全てのトレイン、個人全員に
イチイチご丁寧につっかかり、スプリントでけしかけ、疲れたら下がりを繰り返す。
おいおい勝った負けたのレースちゃうねんから、
ロングスパンで考えて走ろうという真っ当な意見には耳をかさない。
ペースが安定せず、急発進を繰り返すので疲れる・・・
そのくせ大したもんでもない上りで「しんどい」「上りが多すぎる」などと
ぶつくさ言って、抜いたトレインやらにあっさりごぼう抜きされ
またそれでナニクソとなって、次来たトレインに食って掛かる。
ヤレヤレ・・・


木之本の合同庁舎の自販機で一服。
一服してる最中に抜いていった奴を全員抜き返すという、
また面倒くさいことを言い出し、R8の信号明けから大集団の先頭に立ち
ペースを一気に上げる。
賤ヶ岳トンネル内でさらに加速。
(それにしてもなぜより安全な旧道を乗り越える賤ヶ岳のルートにしないのかな?
R8に再合流するところで横断するために詰まるから?)
トンネル開けてからは42〜5kmペースで2人で交代しながら大集団を引くが
そんなアホなペースには誰もついてこず、二人で逃げを打っているような状態。
塩津で曲がり、トンネルまでの少しの上りをこなし、ようやく第1AS到着。
8:05。予定では9:00着だったが・・・
序盤で早くも計画がぶっ飛び、この時点ではまだこの先どうしようとパニック状態。
補給所であんぱん2個と、昆布おにぎりゲット。
甘いものイヤというので、おにぎりあげてアンパン2個補給。


すでにおわかりのように
この先ゴールまで、上りでは我慢とぼやき、下りではちぎられ
平坦では無意味にスプリント状態で足を使わされ
心休まるのは上りをゆっくり上るときだけという、心身ともにこたえるライドを強いられる・・・
それでもまあ今回の目標はあくまでぱしゃの完走。身を削ってでもアシストすると決めている。
それにしてもアシストってホンマにホンマに大変な仕事や・・・


つづく・・・