記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

大台ケ原自走 2日目

で、2日目。朝6:00起きで取材開始。
今日は源流の森までのトレッキング体験取材。
昨日の疲労もままならないが楽しみ。
チャリを宿に置かせてもらい、同行者の車で集合場所へ。
で、そこからさらに車で、怪しい朽ち果てた道を1時間ほど分け入っていく。
一体ここはどこですかいなあと聞くと、
大昔、南北朝時代にこの辺に南朝が置かれたと聞くからびっくりである。
なんでこんな山奥に都を・・・
DWが昭和30年代に開通するまでは、こちら側から大台ケ原に上っていたらしい。
今でもちらほらと民家が建っていたりするが、
一体どうやって暮らしているのか見当もつかない。
で、森の入り口に到着。
この地方では、山道の入り口に必ず山の神が祀ってあって、
それに挨拶をして入山しないといけないので、2礼2拍1礼。
早速、吉野川・紀ノ川の源流に分け入る。
源流といっても、富士の湧き水みたいに池みたいなのがあるわけではない。
あれは、火山層の下に雨水がしみこんで、それが伏流水となって湧き出たものだが
この辺では、森のいたるところから雨が集まって自然と川になっているのでちょっと違う。
それにしてもさすがに水はきれいだし、樹齢何百年の木が生えていて、
原始の森といった感じで、ものすごく神聖で心が洗われる。
今回ガイドしていただくインストラクターさんは、植物の専門家さんで、
色々と楽しい山のお話を聞かせてもらった。
他の木よりも触ると冷たい木とか、石の上で繰り広げられるコケとカビの勢力争いとか、
ルートビアの原材料となる木を見つけたりとか。興味は尽きない。
ただ山を歩くというだけでも楽しいが、途中にいろいろな発見があるといっそう楽しい。
そうこうしながら午前中一杯は山歩き取材。
なんとかここだけでも雨がもってくれて助かった。
午後も引き続き別のところで仕事をして一息ついて昼ごはんにしたのが14:30。
で、もう一軒あったのだが自分だけ一足先に帰路につかせてもらう。


↓山のことを何でも知っているおもしろガイドさんについていく


↓水源地の森(吉野川源流)


↓イモリみっけ


↓帰る前にまずは腹ごしらえ


15:30に川上村をスタート。
なんだかんだ盛りだくさんだったのですでに結構お疲れモードだが帰るしかない。
昼ごはんに店に入った時には降っていなかったのにポツポツとやってきた!
急いでチャリを回収して走り出す。
R169の方が距離が短くて早いのだが、長い長い五社トンネルはごめんなので、
来た道と同じく吉野川沿いの県道262号でクネクネと進む。
国楢の集落まで来ると結構雨脚がきつくなってくる。
窪垣内は直進し、上市方面へR370に入る。
雲はいっそう厚くなって雨脚がひどい。幸いほとんど交通量もなくダラダラ進む。
宮滝大橋の交差点でR169と合流。ここから交通量がぐっと増える上に、
路肩が狭く、しかも雨でスリッピーなので慎重に進む。
遠慮なく大型車が水を跳ね上げていくのでびしょびしょ。
ここまで濡れてしまえばもうあとは一緒なので、せっかくだし、
先日寄りそびれた津風呂ダムまで寄り道。
津風呂湖入口交差点を右折し、集落を抜ける。
津風呂温泉との分岐からにわかに上り開始。
えっちらおっちら7、8%程度ののぼりをやっつける。
そろそろゴール地点というところで工事していて、その区間の間にダム事務所があった。
が、インターホンもなく閉まっている様子。
どうしようと思っているとたまたま人が出てきて、ダムカードをお願いする。
どこから来たんと聞かれて、大阪から大台上って、川上で1泊して今帰りですというと、
「おっそろしいなあ。雨の中ご苦労さんやな。気をつけて!」
とテンション高く見送ってくれる。
肝心のダムは、正面を見渡せるスポットがなくただダム湖しか見れず残念。


↓津風呂ダム


↓あいにくの雨模様


さて、雨脚はいっそう強くなり予断を許さないので、
本日はこれで寄り道はやめておとなしく帰路に着きます。
R169まで一旦下り、そのまま交通量の多い国道はいやなので
次の信号で吉野川の対岸へ渡って、併走している県道39号に入る。
こちらは狭小の道だが全然交通量がなく気分が楽。
多少のアップダウンはあるものののんびりとした田舎道で晴れてたら最高なんだけどなあ。
そのうち近鉄吉野線の線路をまたぐ。吉野山にも一度上らにゃいかんなあ。
今日は雨だし体力もないので、名残惜しくスルーして県道39号を西へ。
下市のところにある千石橋で吉野川を渡る。
ご夫婦らしきローディーさんとすれ違い挨拶。雨なのにご苦労様です。
で、下市口駅のところでドリンク補給する。
一応悪天候の場合に備えて袋は持ってきているが、輪行するほどでもない。
再び走り出し、近鉄の線路を越えて激坂をぐいっと上る。
住宅街の端まで行って、ドン突きを左折、車折峠からR309に入る。
ゴルフ場の横を雨をしぶかせながら奉膳までダウンヒル
これがまた交通量があるし、水が浮いている状態で怖い!ハイドロ〜。
奉膳からはバイパスを避けて、旧道へ。ここはおなじみの関西ブルベコース。
葛駅のところでブルベコースから外れてR309へ。
ちょこっとだけ鈍いのぼりをこなして大口峠に到着。
もうびっしょびしょです。昨日のピーカンは何だったのか。


↓大口峠


ここから慎重に下って奈良盆地の南端に突入。
セオリーならこのままR309をたどって、水越峠を越えて行きたいのだが、
金剛山系はかろうじて裾野の下辺りが見えるだけで、後は完全に雲の中で見えない。
これは相当の悪天候で峠越えをしなければならない感じだったので、
今日はもう回避をして、少し雲の様子がマシそうな北側へ移動する。
細い県道116号で北上を続ける。JRを再びまたいで、田舎道をダラダラと行く。
新庄くらいでそろそろと思って左折し、西進に転じる。
少しずつであるが雨が小降りになってくる。
でも今度は上からの雨よりも路面からの跳ね上げの方が問題になってくる。
お尻はすっかりべちょべちょで不快極まりないし、体が冷える。でも我慢しかない。
葛城山麓公園の入り口で右折して県道30号へ。
一見して路面はきれいなのだが、わだちに水が溜まりまくってスプラッシュしまくり。
水を浴びまくっているせいでリアのブレーキがキーキー鳴ってハイドロ状態。
竹内交差点で一服後、TTして帰ります。
雨と水溜りがひどいので、オーバーヒート覚悟でウィンブレ着たまま。
ヘアピン区間から池のあるところまでは結構いい感じで飛ばせたのだが
さすがに背負っている荷物が重く、その後の長い長いストレート区間で思いっきり失速。
火がつきそうなくらい暑くて、きっと顔がまっかっかになるくらいがんばったけど
タイムは平凡な11:28でした。へえ、疲れた。


↓竹内峠


なんとか日暮れまでには峠越えを済まし、大阪平野へと下る。
この下りがまた交通量が結構あって怖い。
とにかくウェット路面に足を取られてスリップしないように慎重に下る。
雨の日は上ってるほうが下るより何倍も楽でいい。
道の駅でグリーンロードへは曲がらず、そのままR166を下る。
南阪奈道路をくぐって国道らしからぬ細い街道を進む。
石川にぶち当たって、そのまま土手道を進む。途中でR170の旧道へ曲がって、
河内橋で大和川を渡る。
そこからは雨と夕闇の中を大和川CRで行く。
そろそろ寒いしお腹も減ったが、休憩せずに家路を急ぐ。
行基大橋でCRを下りて県道26号で北上、桃谷で玉造通に入り、
疲れているが森之宮ストレートでローディーがいたので全力疾走してぶち抜く。
帰宅したのが20時。即効お風呂で氷解。


仕事のついでにしては、チャリでよく走れたし、山歩きも堪能できた。
すばらしく効率が良い週末であった。