無責任なのは政治家なのか、国民なのか？

今回の選挙結果。
小泉劇場以降、毎度毎度のことだが
一極集中で単独のパーティーがバカ勝ちするという非常に危うい結果となった。
民主党の方を持つ気はさらさらない。
それにいわゆる”第3極”も力不足は歴然だし、選挙目当てだけでくっついたり離れたり、呆れる。
小泉チルドレン、小沢ガールズ、素人が国会にあふれてロクなことはなかった。
しかしである。原発の問題も、領土問題も、財政問題も、
すべて長らく自民党が政権を独占していた長い時代のツケが今頃になって浮き上がってきたものたちだ。
民主党では、それらを処理する能力がなかったのは明らかだ。
だが、自民党に果たして、自らが蒔いてきた様々な問題の尻拭いが可能なのか。
これだけの議席を獲得して、小泉政権の時のようにやりたい放題されてしまっては、日本は一体どうなってしまうのか。

それにしても、この極端な選挙結果。
それは現行の選挙制度にも大きな問題もあるのだろう。
しかし、こっちが駄目だったからハイ次、とポイ捨てするような投票を国民は一体どれだけ続けるのだろうか。
毎年毎年、国家元首が変わる国会の無責任さにも辟易するが、それと全く同じ原理で、
毎選挙毎選挙、右向け右であっちへ流れ、今度はこっちへ流れと、
できの悪いシーソーのようなバランス感覚のきわめて乏しい国民の無責任さにもまた辟易する。

そして今回、これだけ大きな選挙、日本の行く末を左右する選挙だというのに
投票率が下がっているという。投票率は60%を切り、史上最低という状況らしい。
投票率が低いということは、堅い組織票をもつ自民が圧勝するというのは簡単に予測できることだ。
不況の問題、消費税、地震の復興、原発問題、TPP議論、領土問題…
連日メディアが国家が深刻な状況を伝え、
また自民・民主の二大政党制が崩れ、様々に分裂、統合を繰り返して、
まさに国会再編といえる大きなターニングポイント…
国民が自ら直接的に政治的選択を行える唯一と言っていい場が選挙だというのに…
40%の未投票者に言いたい。アホか、と。
どうせ投票しても何も変わらない、誰を選んでも一緒だなどとうそぶいて、
政治に参加せず、政治家に一切を丸投げしておいて、
不平不満だけはいっちょ前に言う、そんな無責任な大人が4割もいる。正直呆れる。
最寄りの投票所へ行って、紙にちゃちゃっと書いて、入れる。
そんな簡単なことすらできない大人ってどう？
彼らがもし投票をしていたとしたら、少しでも違った結果が出たかもしれないというのに。

今回の選挙、買ったのが自民党、負けたのが民主党ではない。
間違いなく国民自らの無責任さで、オールニッポンが総負けしたのだと思う。
しかし時代は止まってくれない。決まったことは決まったこととして、
政権を奪取した自民党だけでなく、今回当選した者たちはすべて、
自らに投票してくれた国民のためにまさに人柱となって国を建て直してほしい。