ツール雑感
週末に遠征に出かけているうちに、
いつのまにやらツール・ド・フランスも終わってしまいましたね。
優等生ニーバリさん、総合優勝オメデトウゴザイマス!
特に上りに関しては前から強さを発揮していたけれど、どうも線が細いような印象があって
(去年のフィレンツェでの世界選手権で惨敗など)
TTも早くないし、チーム力もライバルに比べると手薄だし、
正直ツールで勝てるとは思ってなかったです。スンマセン!
確かに序盤で最大のライバルとなるはずだったフルーム、コンタがリタイアしたことで、
戦前の予想よりもずっと試合運びが楽になったことは間違いないでしょうけど、
それでも自らステージ優勝を狙って積極果敢に攻める走りを随所に見せてましたし、
ニーバリさんの実力は疑いようがないですな。
しかも、これでジロ、ツール、ブエルタの3大グランツール制覇ですから、
まさしく歴史に残る名選手になりましたね。スゴイ。
後、今年は結構逃げ組のみなさんが頑張ったので、
どのステージも結構盛り上がったと思います。
第1ステージでは最年長の鉄人フォイクトさんも頑張ってくれました。
パヴェステージでは元シクロ王者のボームさんの泥まみれの爆走がしびれました。
TTスペシャリストのマルティンさんのマイヨアポワ姿はちょっとおもしろかったです。
主役の2人を早々に失いつつも、
今年のツールは去年おととしよりも見ごたえがったような気がします。
しかし、今回に限らず、この5,6年ほど、落車が頻発しているような気がします。
もちろんロードレースで落車は昔からよく起こりうるアクシデントではあるんだけど、
こんなに落車、落車の連発で、しかもそれが賞レースに直接的に影響してくるなんてことは、
昔はそんなになかったような気がします。気のせいかも知れないけど。
もちろん暴れん坊のアブロジャバロフさんとか、
アンラッキー眼鏡のアレックス・ツェーレさんとか、特定のよく転ぶ人はいましたが。
だいたい昔はヘルメットさえまともに装着していなかったくらいですからね。
昔の選手に比べて、今の選手はヘタになったんかなと一瞬思ったりもするが、
昔と比べれてコースもパヴェ区間を導入したり(でも昔の方が舗装自体悪かったけど)、
戦い方が変わり、走り方も変わって、
より接触やリスクを冒す場面が増えているのも原因だと思う。
でも最大の要因は、実はマシンなんじゃないかなあと思ってます。
空力優先のマシン設計でジオメトリーも昔とは大きく異なるし、
スチール⇒アルミ⇒カーボンと素材が変わることで
マシンのバランス構造も違ってくるはずだから、
そういう意味で昔のマシンに比べて今のマシンの方が転びやすい、
つまり操作がよりテクニカルなのではないかなと。
そう考えると、その流れをくんだロードバイクを、趣味レベルとはいえ、
一般公道で走っている身としては、
自分が思っている以上にリスクが大きいと考えておいた方がいいんだろうな。