記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

俳句はじめてみる

某バラエティ番組を見ていたり、
類さんや寺山修司穂村弘の影響もあって、最近俳句に興味あり。
別の形ではあるけれど、
歌で作詞をしているのでそちらにも十分通じるものがある。
ただ、届けたいメッセージやストーリーを
わずか5.7.5文字にエッセンスを凝縮するという作業は
極めてクリエイティブで難解で、
本当にコトバの持つ意味や重み、
コトバ同志の相性や相乗効果をよくよく考え抜かないとできない芸当。
俳句が詠める人はすこぶる賢いと思うし、何より粋です。


類さんも言っていますが、作業的には17文字選べばいいだけなので
ヘタでもなんでもいいからとにかく詠ってみればいいのです。
また俳句というのは瞬間芸ではないとも言っておられましたから
じっくり時間をかければよいのです。
ということで見よう見まねで春の句をいくつかつくってみました。


『窓辺より 春らんまんを 去りし君へ』


ちょっと前に某バラエティで
教室の窓辺から見える桜の写真がお題になっていたもので一句。
ずっと窓辺から学生生活を見守ってきた木々たちが卒業生たちを
祝福するかのように満開の花を咲かせる様です。


『遠ざかる 車窓の花に 「ごめん」残して』


これも前に同じ番組でのお題。
菜の花が咲き乱れる中を、ローカル単線の電車が去っていく写真で一句。
写真からは、満開の花畑の美しさの一方で、
ローカル単線だけがポツンとあって、
なんとなくもの悲しさを帯びているところを表現したくなった。
華やかに咲く花たちに祝福されて旅立つ一方で、
地元を離れ都会へと去る後ろめたさとの対比。


『時継ぐる 野に千本の 花巴』


桜でまず思い出す地はやはり吉野。
そして花見と言えばやはり酒。
幾年の年月を経て咲き誇る吉野の千年桜と、
同じく古くから継承されてきた地元吉野の酒のかけあわせ。


『添い寝する 幼子に咲く 花提灯』


子供の寝顔をみるほど平安な時間はありません。
その無防備な様や、子供のふっくらと柔らかく温かな頬の感じは
まさに春の穏やかさやのほほんとした雰囲気そのものだと思います。


これからちょこちょこ詠うというのを習慣づけていこうと思います。