記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

前穂〜奥穂 縦走 最終日

長い、あまりにも長い夜がようやく終わりを告げます。
4時ごろになりみないそいそと起きだし、
朝食の人は食堂へと移動したので、
少しの合間広い寝床でマドロス
モンスターたちが戻ってきて混雑する前に
もう一刻も早く退散したくて、
荷物を整理してトイレを済ませて5時前には小屋を後にする。


時間的には往復5時間かければ
すぐ頭上に見えている北穂に手が届くのだが
もう脳みそがケロンパなので、即無理と判断。
山登るより、速く安全地帯へ復帰して、
車の中でも電車の中でもいいから眠りに落ちたい一心で下山開始。


小屋を出て、テン場をぬけて涸沢ヒュッテの方へ向かいながら、
カメラでモルゲンロートを収めるのだが、
どうもレンズの調子がおかしい。
望遠でレンズが伸びるところのROCKがひっかかって、
ズームできなかったり、ROCK解除してないのにビローンと伸びたりで、
そのせいでオートフォーカスがうまく機能せず。
あれこれやってみるのだが、ちょっともう限界かもな…
本体自体ももう9年前のスペックだし、
望遠も長女が生まれた時に買ったもの。
山行であっちこっちぶつけてるし、最近は動作が鈍ってたし、
そろそろ買い替え時なのかもなあ。
ヒュッテのデッキであれこれカメラをいじくり倒していたのだが、
らちが明かないし、今回の山行の本ちゃんはもう済んで、
あとはいつもの上高地ハイウェイをぶっとばすだけなので、
カメラをあきらめて、下山開始。


↓モルゲンロート


涸沢からはきちんと整備された石畳がひたすら谷底まで続きます。
滑らないようには注意しつつ、
ペースを上げ先行者を抜いてひたすら降りる。
途中、一か所だけ大崩落地帯があるがそこも問題なく、
本谷橋まで40分ちょい。


↓石畳がひたすら続く


↓大ガレ地


↓本谷橋


↓結構ゆれます


本谷橋から横尾まではほぼほぼフラットで、
対岸の屏風岩を眺めながらひたすら歩く。
横尾に到着したのが6:45。
外のベンチでぼんやりと寝ぼけ眼で青空に映える前穂をみながら
手持ちのレーションで朝食をとる。
ああ、晴れているなあ…


↓横尾


↓前穂くっきり


あとはもう毎度の上高地までの10kmの道。
徳沢でしばしトイレ休憩するも、
ちょうどテン場の人たちが動き始める時間帯だったので
行列で待たされる。
その少し先、今年の4月にできたばかりの徳沢ロッジを横目に
黙々と進む。


↓4月にできたばかりの徳沢ロッヂ


↓明神館


8:44に河童橋まで戻ってきました。
すでにこの時間でも人が多い。
橋から昨日登った前穂・吊尾根を仰ぎ見る。
帰るのが本当に惜しいほどの青空です…
後ろ髪曳かれる思いでバスターミナルへ。
新島々行きのバスは、今年からなのか整理券が必要となり、
これが難儀なことに3日前からは発効されている。
上高地でレジャーを楽しむ人なら、
宿泊日は決まっていて行きのバスを降りた時に
整理券をもらえるので便利かもしれないが、
帰りの時間が読めない山行目的の人や、
別の登山口から山に入って上高地へ降りてくる人にとっては結構不便なシステム。
混雑する週末や連休、紅葉シーズンなどは、
頑張ってバスの時間に間に合うように降りてきても、
ヘタしたすでに整理券が事前に売り切れで何本もバスを待たされるリスクもある。
実際、この時も、ちょっと休憩や土産も観たかったので
直前のバスを避けて1時間後のバスを手配したのだが、
1時間も余裕があるのに、整理券の番号は30番台でした。


河童橋


↓見事な快晴


上高地BS


↓アイスでおつかれ


あまりの眠気に朦朧とした意識のなか、
9:30のバスに乗り込み、10:35に新島々駅着。
そこから電車に乗り換えて11:27に松本着。
すでに下界はうだるような暑さ。
観光をする気力もないので、一番早い特急を手配。
昼飯も、駅から出ようという意欲もなくて、
駅そばで済ます。


↓昼飯は駅そば


12:52の特急に乗り込んで、あとは爆睡。
名古屋で乗り換るのだが、あまりの酷暑に気が萎える。
新大阪に到着したのが15時台と早めの帰宅でした。