記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

カレラキャンプ2018

少し時間が空きましたが、
いまだ興奮冷めやらぬカレラキャンプについて。
カレラキャンプは2016年に千葉の館山で第1回が開催され、
その時からキアプッチさんがスペシャルゲストとして来日、
翌2017年には館山と淡路島の両方で開催されて、
自分も参加したいと思いながらも、
毎年この時期4月の週末は、
娘たちの行事関連や、野球や木馬のアワ1など目白押しで
スケジュールが合わず…。
今年は満を持して応募し、見事当選の連絡を受けてからは
もうワクワク、ドキドキの日々でした。


当日、遅れてはいけないので自走はせずに
大阪から明石までは輪行
ジェノバラインに乗って久しぶりに淡路島に上陸です。


明石駅まで輪行


ジェノバラインで上陸


時間的に、ちょうどアワ1に出発する
たくさんのローディーさんがいましたが、
こちらはひとまず東浦まで8kmほどなのでのんびりと。
途中のコンビニで海を眺めながら朝ごはん。


↓フィブラ君ありがとう


休憩のちリスタートし、
ウォーミングアップがてら、びゅんびゅんと疾走し、
東浦に到着。
集合の15分まででしたが、すでに多くのカレラオーナーの方々が集結。
ズラリと並んだバイク全部カレラという、
なかなかにレアで壮観な光景。
みなさん上位グレードのええマシン乗ってはりますなあ。
と、その中に、マシンのセッティングをしているキアプッチさんを発見!!
ま、ま、まじなのね!!夢じゃないのね?


↓カレラ軍団が集結


↓あ、あれは!!


時間となり、まずはホールでご挨拶。
今回はキアプッチさんに加え、
カレラ創設者にしてCEOのダビデ・ボイファヴァさん、
セールス・マネージャーの
マルコ・カンパニョーニさん(この方も元プロ)の3人が
一緒にライドを楽しみます。
いやあもう楽しみ過ぎる@@@
ひとまず交流らしい交流はあとにして、
ライドに向けてすぐに出発の準備にかかります。


↓あいさつ


それにしても、様々なグレード、
年代の彼らが一堂に会する様は本当にすごいです。
AR-01あり、ERAKLEあり、VELENOあり、PHIBRA EVOあり。
間違いなく言えるのはやっぱ独特でカッチョエエいうことです。


いざスタートの段で、お三人さんの即席フォトセッション。
やっぱりイタリアの伊達男は映えますなあ。


↓左からダビデ、中央キアプッチ、右マルコ


今回のライドはアワ1ではなく、北淡部分のみ。
まずは一度岩屋方面へとバックし、そこから島の中央山塊へとヒルクライム
そこから西側の野島へ下る道すがらで、
キアプッチさん直々のダウンヒル講座を開催というプランです。


ということで、地元淡路島のチームの方の先導で移動開始。
マネージャーさんは無理のないペースで、
分かれていきますというアナウンスをしていましたが、
図らずも先頭集団に入ってしまい、のっけから結構なハイペースの牽き。
後で聞いたら35km巡行だったそうで、
ここでもローディーあるある(ローディーのいう事は信じてはいけない)発動@@
もうガチな走りをしなくなってずいぶん経つので、
久々に人の速いペースに飲まれて、アップアップです。
そのまま夢舞台を抜け、田ノ代を直進して、淡路ICへの上りに入る。
それでも集団のペースは全然落ちず、自分一人だけ早々に脱落…
どうにかインター前の信号で追いつけるかと頑張るのですが、
何しろ早い!!いや自分が遅い!!
かつての登坂能力はもはやありませぬ。
何しろお酒のおかげで8kg育っちゃったのでネッ!!
そうやって孤軍奮闘していると、背後からものすごい勢いを感じ、
振り向くと、な、な、なんとキアプッチさん!!
ガンバレという風な合図を残して颯爽と登って行かれました。
信号待ちしている集団に、
どうにかこうにかインター前で追いつきかけたのだけど、
向こうは赤信号の間に足を休めていて、リスタート後すぐに離されて
淡路島公園前の激坂へと突入します。
ここは去年娘が、必死のパッチで足つきなしで駐車場まで登り切り、
木馬の皆さんを感動の渦に巻き込んだ場所。
娘に負けてられんと頑張ったのですが、
集団はどんどん遠くなっていきます(泣)
キアプッチさんがしきりにこちらを心配して
しばらく待ってくれていたのだけど、
もう追いつくのはあきらめて、自分のペースに切り替えます。
言っても、先頭集団にいたので、
このまま走っていれば後続に合流できるので、
とにかく登りきることに専念します。
淡路島公園の駐車場入り口を過ぎ、
えっちらおっちらと長い登りを一人こなします。
この日は真夏のような暑さで、全身汗まみれ。
ゆるゆるのファンライドだと聞いていたのに!!
そのうち、後続パーティーから速い人が3人ほど追いついてきて
パスしていかれご挨拶。
こちらはもうヘロンヘロンになりながら、
淡路島公園の上っかわの駐車場に到着。
ここでいったん全員集合を待ちます。
いやあ、もうしんどいっす。


↓セールスマネージャーのマルコ


後続の人たちも無事登り切り、
少し休憩をはさんでさらに進みます。
もうちょっとだけ登って、すぐにわき道に入ると、
そこからは爽快なダウンヒル!!
目の前に広がる青い空と海へとダイブするような感じで
本当に気持ちがいい!!
一度中腹で集合。
ここをダウンヒル講座のスタート地点としてゴール地点まで
みんなで一斉に下ります。


↓爽快♪


↓いったん集合


↓ポイントまで下る


700mほど下ったポイントで再び全員停止し、
ここでマネージャーさんからダウンヒル講座のレクチャー。
2人一組になって、
キアプッチさんと一緒にさっきのポイントまで登り返し、
そこからキアプッチさんの合図でダウンヒル開始し、
キアプッチさんの後ろをできるだけ着いて下り、
途中からキアプッチさんが後ろに回ってフォームの確認という形です。
下り終わった後にはキアプッチさんからアドバイスがいただけるという
なんとも贅沢な時間がスタートします。


ダウンヒル講座スタート


まずは猛者の人たちからキアプッチさんと上がっていきます。
その間、他の人はその場で待機し、
色々なローディーさんと歓談。
ヒルクラTTサイトの常連さんや、
遠く広島や東京からの方など
バリエーション豊かな人が集まっておりました。


1組につき大体15分くらいかかるのだが、
キアプッチさんは各人に丁寧にアドバイスを送っていました。
それにしても下っては上りを何度も繰り返すのは
なかなかのハードワークです!


話を聞いていると、
みなあまりの速さにキアプッチさんについて行ける人がいない様子。
さすが世界随一のダウンヒラーなのでしょうがないですが、
そこに近づくための色々なアドバイスが聞けました。
まず、カーブではしなやかな体重移動をするため、
自然な形でカーブに対して足を広げることや、
下に押し付けるようなイメージでの下ハンのグリップ、
あとは、恐怖心を感じているのに無理にディープリムを履かないなど
細かい指摘がたくさんありました。


↓2人一組でキアプッチさんについてダウンヒル


↓熱心にレクチャー


↓また登り返し


↓おかえりなさい!


そして自分も意を決して名乗り出て、
もうお一方と一緒に上がります。
上りがてら、ここがチャンスとばかりにキアプッチさんに話しかけました。
こどもの頃からのヒーローで、
今目の前にいるのが信じられないですと言うと、
WOW!と言いながら、がしっと肩を寄せてきて、
とても喜んでいただきました。
それですっかり打ち解けて、色々お話しすることができ、
あっという間にスタート地点まで上がってきてしまいました。


で、いざダウンヒル
合図で下り始めますが、さすが速い!
滑空です。
どうにかこうにか真後ろについて、
大きな左カーブをなぞっていきますが、スピード感が半端ありません。
耳にしていたアドバイスを思い浮かべながら、
タツキとまではいきませんが、それなりに離されずに付いて行きます。
後ろから見ているとキアプッチさんのフォームは実にキレイで、
体重移動も自然、なにより軸が全くブレておらず、さすがです。
どうにかこうにか、それほど離されることなくゴールできましたが
とにかく離されないというkとで精一杯で、
実際には自分のスキル的には限界を超えていたので、
まだまだダウンヒルものにできてません!
そのあとのレクチャーでは、
もうお一方が大きく離されてのゴールだったので
その方へのアドバイスが中心でしたが、
今のままで問題ないからそのまま頑張ってという言葉をいただけました。
やったね!
で、一緒に写真も撮っていただけました。
いやあ、感無量!!


↓Grazie!!


大体1時間を少し超える感じで無事全員が講座を受け終えました。
キアプッチさんは合計10回以上登り返し、ご苦労様でした!!
そのあと、もう一度全員でスタート地点まで上がって、
今度はサイスポで掲載予定の
フィブラ・ネクストのインプレ記事用の撮影を見学。
カメラマンのリクエストに応じて何度もトライをして、
プロもなかなか大変ですなあ。


↓スタート地点まで上がる


↓サイスポの撮影を見守る


↓再び上り下り


↓お疲れ様!


↓ようやくOK!


このポイントでの行程を終えて、
ここからランチの場所まで移動します。
サンセットラインまでずしゃーっと下って、
まずは江崎灯台のふもとの休憩スポットまで
海岸線をなぞっていきます。
自分はダビデさんの真後ろについてのんびり。


↓西海岸を進みます


江崎公園に到着して、トイレ休憩。
その間に、みんなキアプッチさんとの撮影タイムを楽しみます。
とにかくお天気が素晴らしく、みんな上機嫌。
キアプッチさん御得意のポーズも出血大サービス!
出発前にはみんなで集合写真をパチリ。


↓名物のキアプッチポーズ!


↓彼らはみんなカレラです


↓最高のお天気


そこからリスタートし、速い組に交じって進みます。
明石海峡大橋の下では直進をして
淡路インターのところまで登りをえっちらほっちら。
ずしゃーっと下って、
岩屋警察署の横にあるチルコロさんに到着です。


明石海峡大橋


↓チルコロ


↓最高のロケーション


↓店内はローディー関連のものがたくさん


↓看板犬のヘイゾウさん


店先にはBBQのいい香りが漂っていて、思わずお腹が鳴ります。
ああ、うまそうだあ♪
キアプッチさんも思わず覗き込んでますね。
お店の人もこの日は奮発して、極上のお肉を用意してくれていて、
さっそくランチタイム♪
いや〜旨ま〜し!!


↓うまそ〜


↓BBQタ〜イム♪


↓和牛ステーキ


↓うまし!


途中からキアプッチさん自らトングを手に取り、
お肉を焼き始め、欲しい人にサーブしてくれるという
なんともスッバラしいサービス精神。
まさか、こどもの頃に、キアプッチからチキンをもらえるなんて
思いもしませんです。


チキンを食べながらサイスポ取材班ともお話し。
色々紙媒体は大変ですねえというお話とか。


↓キアプッチ自らチキンを焼く!


お肉係を終え、一息ついたキアプッチさんと
そのご一緒にランチをいただき、
その間に、せめてものお土産として、
自作した手ぬぐい(JAPANESE TOWEL?)をお渡しすると
大喜びしていただき、みんな見てみろ!!と
マルコさんやダヴィデさんにも見せて回っておりました。
プリントされた「山岳王」の漢字の書体を見て、これはと聞かれたので、
「KING OF MOUNTAIN」の意味ですよと答えると、満面に笑み。
何度も「アリガト。アリガト」と言っていただき、
こちらこそ思いが成就できて本当によかった。


ランチもひとしきり終わり、コーヒータイムに入ると、
マネージャーさんが、イタリアからレア映像の入ったDVDを手に入れたので
見ましょうと鑑賞会。
ダビデさんが現役時代の60〜70年代には主要な競技だった
トロッフェ・バラッキの映像をダビデさん自らの解説付きで!
トロッフェ・バラッキとは、
ダビデさんと同じくカレラの創設者である
ルチアーノ・バラッキさんらがはじめたレースで
2人1組となって120kmを走りきるタイムトライアルレース。
鈴鹿エンデューロの種目としても採用されています。
で、この映像は69年のイタリア大会のもので、
ダビデさんは所属するモルテニチームのエースである伝説のレーサー、
エディ・メルクスとコンビを組んで出場、圧倒的な優勝候補でした。
実際レースの半分60kmの時点で、
2位とは3分以上ものアドバンテージを築いていたそうですが
メルクス選手が後半にハンガーノック状態に陥ったことで
結局3位フィニッシュだったそうです。
メルクスにはゴール後に大山なりされたけど、
今でも仲のいい友人だよとはダビデさん。
いやあ、なかなかレアな映像でした。


それともう一つ、キアプッチさんの現役時代の映像も。
古い歴史を持つモニュメントレースに数えられる
ミラノ〜サンレモの91年のもので、
彼の実績の中でもとりわけ印象的なレースの1つ。
残り150km時点で、アタックをしかけ、
それについてきたもう一人の選手と逃げを敢行、
ラスト20km地点の上りからは単独走りとなって、
そのまま逃げ切り優勝を果たした劇的なレースです。
ツールのような何週間にもわたってステージを走るレースなら、
そういう大逃げが決まるレースも見られますが、
クラシックのワンデーレースで、
それだけの長い逃げを打ってそのまま勝ってしまうというのは
極めて難しく、珍しいケースですね。
本人曰く、残り150km地点で急にひらめいたんだそうです。
スゴイひらめき。


↓過去のレア映像を見ながら解説


↓懐かし〜


あとは、スマホの画像を見せてもらいながら、
あれやこれやとサービス旺盛に色々お話してもらいました。
先日スペインでチャリティーレースがあって、
そこで優勝した時の表彰台の写真には、
88年ツール、89年ブエルタの覇者ペドロ・デルガドや、
ツール五連覇、2年連続のダブルツール、95年アルカンシェルなど
数々の栄光を手にした太陽王ミゲール・インドゥラインが一緒に!!
なかでもインドゥラインとは今でもよく食事に行くお友達のようで、
楽しそうに思い出話をされていましたが、
同じイタリアのジャンニ・ブーニョについては、あん野郎めっ!!と
しかめっ面をしておりました。(笑)
いやあ、歴史のレジェンドが直々にその歴史を目の前で語ってくれるという
なんとも贅沢な時間でした。


↓直々に解説。なんて贅沢


↓新車フィブラネクストの展示


そろそろお開きという事になって、
みんな即席のサイン会。
自分も自分用の手ぬぐいと、持参したカレラジャージ、
そしてなんとマシンにも!!
コレ消えないように何か処理しないといけないなあ。


ダビデさんと


↓マシンにもサイン


チルコロさんを後にして、スタート地点の東浦まで再びライド。
キアプッチさん大はしゃぎで前へ行ったり後ろへ行ったりしながら
みんなの写真を撮っておりました。
予定の16時を少し過ぎて、フィナーレ。
最後に、グッズのじゃんけん大会。
ラッキーなことにラス1残って、ボトルゲット♪


↓〆のあいさつ


皆さんとお別れをしてそのままぶっ飛ばして岩屋へ。
残念ながら目の前でフェリーが行ってしまった@@
30分後のフェリーで明石に上陸したが、
やっぱり魚の棚はほとんど店じまいを始めてて
1本遅れて逃した獲物は大きかった…
そのままR2を疾走して塩屋のワンダカレーさんでカレーをいただいく。
翌日の野球に差し支えるといけないので
この日はここから輪行で帰宅しました。


いやいや〜、素晴らしい一日をありがとう!!


↓カレラ最高!