記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

ワルキューレ

今年2本目のロードショー。
不思議に隔年の法則があって、
バカみたいに映画を見る年の次の年は決まって映画を見る機会が減る。
今年も例に漏れず、去年たくさん見たせいかチャンスが少ない。
(見たい映画もあまりないが)


キャストやスタッフを見るとド派手なハリウッド超大作を予想してしまうが、
これは単なる娯楽アクションではなく、深く考えさせられる映画だ。
ハーケンクロイツの恐怖がどれほどのものだったのか。
ヒトラーという生ける死神が築き上げた体制がいかに強固なものだったか。
そしてそれに反旗を翻す人間がドイツの中に大勢いたという事実。
様々な思惑が錯綜する中、どう信念を貫き、どう生き残っていくのか。
究極の人間ドラマが展開される。
歴史によってあらかじめ結末が決められてしまっている上で、
手に汗握る極限状況を最後までスリリングに見せてくれる。
まさにブライアン・シンガー監督の真骨頂。


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