記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

Sidewinders新体制について

ちょっと、タイトルが大げさすぎましたね(笑)
この2か月の間に、チームは難しい局面をいくつか乗り越えてきましたが、
少し前からチームのこれからについての話し合いを継続してきました。
その中でいくつか新しく動き出そうとしているものがありますのでお知らせしたいと思います。
といいつつ、大した変化があるという訳でもないのですけど(笑)
本当はこの間のチームの飲み会の際にメンバー全員で話し合いをできればよかったのですが、
盛り上がりすぎて出来なかったのと、
その飲み会の後のぱしゃ君との話し合い、そしてhideさんとの打ち合わせから
一気に具体的に展開が進んだこと、
なかなかメンバー全員と直接顔を合わす機会もないため、
メンバーのみなさんにはこういう形での発表にない申し訳ないです。
あっちに書いてもよかったのですが、それは別にリリースがあると思いますし、
例によって長文なので自分はこちらで。
今後チームをより発展していくためにはすごくよいことだと思いますので、
きっとご理解いただけるものと思っています。


具体的なお知らせとしては2つあります。
1つは、チームの公式HPを立ち上げることが決定しました。
今まで、チームへの接触や、チームに関する情報発信は、
メンバー個人のブログを介してしか行われていませんでした。
それによって、個人的な部分とチームの公的な部分とがごちゃごちゃに混ざって解釈され、
誤解等が生まれやすいという状況が少なからずあり、
チームの理念である、個人と組織との絶妙なバランス(SATNDALONE)が保てないため、
やはり公式な窓口が必要であるとの判断です。
内容についてはメンバー間での意見を取りまとめたうえで
立ち上げ作業に入りたいと思いますが、
活発的にやり取りを交わすような場ではなく、
極めてシンプルなものになると思います。


もう1つは、チーム発足時から、チーム発起人として、
そのまま成り行きでチームの代表という役割を私arkibitoがに担ってきましたが、
この度、その代表のポストをhideさんにお譲りすることにしました。
面倒見のよさ、優れたバランス感覚をお持ちのhideさんですから、
きっとチームをよりよい方向へと導いてくれると思います。
私もチームの一員として今後も強力にバックアップをしていきますし、
他のメンバーも同じ気持ちを持ってチームを前進させていければと思っています。
これについては、別にチーム内で政治的な内部抗争が生じて、
その結果、私が代表の座を下ろされたということではありませんので誤解のなきよう(笑)
むしろ逆で、私arkibitoの影響力が大きすぎること、
不必要にチーム内での権限が強すぎることに、
私自身がものすごく懸念を抱いていて、
チームとして本来の形ではないと感じていました。
また、私個人にとっても不本意であり、望んでいたことではなく、
物理的にも精神的にも負担が大きすぎて身動きが取れない状態で悩みの種となっていました。
そこで、これ以上個人的な立場が強くなるのは望ましくないので、
不必要に膨れ上がっている権限を譲渡したいと
私の方から近しいぱしゃ君やhideさんには少し前から提案をしていました。
代表といっても、具体的に何か役割や権限を行使しているわけではないですし、
メンバー全員が本来はチームの代表ではあるのですが、
論理的なこととは別に実際的には、
やはり組織をまとめる役回り、対外的な顔というものは必要です。
最初はメンバーによる持ち回り制とか色々検討したのですが、
そういう煩わしいものをオマカセできるからこのチームは居心地がよいという人もいるでしょうし、
色々考えた結果、適任者はみんな大好きhideさんしかいないという結論に至りました。
そうしてhideさんからこの度無事に承諾を頂いたという次第です。


確かにチームSidewinders=arkibitoというイメージは強いかもしれませんし、
メンバーからもarkibitoくんがリーダーやからというコメントはよく言われていました。
それは、チーム発起人であること、自分のブログを介して集まったメンバーが多いこと、
意外とシャイボーイの面々が多く、チームとして動く際には、
私の方から提案を投げかけることが多いため、おのずとその活動の中心にならざるをえない、
ということ等が要因だと思われます。
しかし、はっきりと申し上げたいのは、Sidewindersは私のチームではない、
チームarkibitoではないということです。
チームの理念は、あくまで各メンバー個人は個人を維持しながら、
チームとしてまとまらないといけない時には
個々人の得意分野をフルに発揮しつつ、まとまるということです。
現状では、内外を問わず、あたかもarkibitoがオーナーのワンマンチームという
誤った捉え方を一部でされてしまっているようなふしがあります。それは違います。
その誤った理解により、チームも不利益を得ている部分もあると思いますし、
私個人としてもまたそれによって正直困っています。
現状、メンバーは10人いますが、本来10人が10人ともこのチームのオーナーであり、リーダーです。
このチームはarkibitoのチームでもありますが、ぱしゃ君のチームでもあり、
hideさんのチームでもあり、kurubiさんのチームでもあり、ドルクス君のチームでもあるのです。(以下略)
具体的なアクションや発言はなくても、
メンバーそれぞれがそういう思いをしっかり持ってほしいと思っています。
(話は少しそれますが、公式HPという鎧をまとうことでその自覚が促されると期待していますし、
もうひとつの鎧であるチームジャージについても進めなければと思っています。)
本来であれば、現メンバー10人が、みなが1/10ずつの発言権なり権限を有しているはずなのですが、
上記の理由により自分だけが6/10、5/10もの影響力を不本意ながら得てしまっていました。
その余分を皆に分配することで、チームとしてのパワーバランスを整えたいというのが
今回の趣旨です。


私自身はほとんど実感がないのですが、
メンバーに言わせると私の発言や行動は影響力が大きいのだそうです。
このブログを通じて発言したことや、行動したことが、
まるでチームそのものであるかのように捉えられてしまっているという、
個人としてもチームとしても本意ではない状況があります。
その上、本人がその現状を望んでいようがいまいが、
実質的にあなたがリーダーなのだから、
その立場をわきまえたうえで発言や行動をすべきだと、指摘され批判されることに、
ずっと違和感を感じてきましたし、窮屈に感じていました。
自分に影響力があろうとなかろうと、また自分がどんな考え方や信念があろうと、
それはあくまでarkibito個人のものであって、本来チームとは別の次元のことであるはずです。
私の考え方やスタンス=Sidewindersの考え方やスタンスではないからです。
もし、例えば私が私の信念を他のメンバーに強いるようなことがあったり、
あるいはチームオフィシャルの場所で声高に主張するようなことがあれば、
それは批判の対象になるのは納得できます。
しかし、自分が自分の場所で自分の主張すること、
個人的目標を達成するために個人として努力することに何ら問題はないはずです。
自分は自分自身に対しては信念を強く課していますし、
それを声にすることは自分を動かす原動力になっていますが、
他のメンバーが個人の信念やスタンスを貫いているのと同じように、
私の信念やスタンスもまた認められてしかるべきだと思います。
なぜならこのチームのコンセプトは、色々な考え方・スタイルを認める、
多様性を認めるということだからです。
でも、私自身がそう望む望まないに関わらず、
現実的に、そうみなされているのだから、そういう振る舞いをした方がいいと言われるのです。
しかし、それはおかしい。
一般社会人として、一定の配慮や妥協するというのは、人間としては当然です。
しかし、組織のために個を犠牲にしてくれというのは、
その範疇を越えた、完全に本末転倒なことです。
現実的にそういう問題が生じていたとして、
それを個人を制限することで解消するのではなく、
そういう事態を引き起こしているシステム自体を変えるのが筋ではないかということです。


例えばこうです。
自分は速さを追究したり、競争することに興味はなく、
ロング道を究めたいと書くとします。
そうすると、そんな事を書くと、
うちのチームにはロングが走れないと入れなくなるじゃないか、
レース志向の人を断るようになってしまうのではないかというの具合です。
しかし、それは私個人の目標、信念であって、
他の人に真似されたいとも思わないし、
チームとははっきり別建てにしてあるわけで、
またわざわざ別であるとフォローしているのです。
私と同じようにロングに邁進するメンバーが増えることはうれしいことではあります。
でも、レース志向の人がいたって当然いい訳です。
その人がその人の目標を追うことを否定するどころか、
むしろチームメイトとして当然応援します。
もっといえば、ロングなんてしんどいだけで無駄だという人がチームにいたっていいわけです。
それと同じように、自分のような考えもまたあっていいはずなのです。
うちのチームは何かこれ1つと目標や主義を限定しているわけではなく、
色々を認め合いましょうというチームなのですから。
また、そういう懸念を言うのであれば、
hideさんのブログを通じてチームを知っている人なら、
酒を飲めないと入れないチームだと思われているかもしれないし(笑)、
kurubiさんのブログを通じてチームを知っている人なら、
毎日ローラー台でトレーニングをして表彰台を目指すようなチームだと思われているかもしれない。
でも、彼らに対してはそういう懸念が発せられず、
私の発言や行動に関してはイコールチームのこととみなされて指摘や批判を受けてきました。
それは私が本来の意味ではないリーダーとみなされていたからです。
そこに対して私は、府に落ちないという感覚がずっとありました。
こういった事態は、arkibitoとしての個人的部分と、
チームSidewindersとしての公的部分が公私混同された結果だと思います。
そういったことを解消するには、
個人のブログに依ったチーム活動をやめ、きちっと公式HPを設けて、
個人的活動とチーム活動との間に明確な線引きをすることが必要だと思います。
また、影響力が強すぎたために、色々な制約を受けるくらいであれば、
余計な肩書きをはずしてしまった方が私自身も楽だし、
チームとしても変な誤解を受けずに済むわけです。


みなさんにとっては、そういった諸々をひっくるめて
こなしていけるリーダー像を自分に求めていたのかもしれません。
自分をそこまで買ってくれていることには深い感謝を感じますし、
その期待に応えられない自分の力不足は本当に申し訳ないと思います。
実際そういう全てを背負って立つ人も中に入るでしょう。
例えば第2回のWBCイチローがそうだし、日本代表の本田なんかもそうでしょう。
しかし自分はそんな器ではありません。
それに、もし自分がそういう人間だったとしても、
特定の個人の器のサイズや、コンディションに左右されるチームは
そもそも健全とは言い難いと自分は思います。
そもそも自分は非常に偏った人間です。むしろ偏っていたい(笑)。
元々人と同じことをするのを嫌いますし、ソロ志向も強い。
そういう人が代表の座にいることでチームが誤解を受けたり、
他のメンバーに不利益になる事態は避けたいし、
自分も自分らしさを失ってしまうことにならないようにしたい。自由でいたい。
この半年近く、チームも大変な時期を迎えていましたが、その間に
私個人としても純粋に走ること以外のことに飲み込まれ深い悩みを抱えていました。
問題が発生するたびに、メンバーのフォローも確かにありましたが、
そういった代表であるが故の悩みという部分は、なかなか理解されるのは難しく、
「代表だから」と言われる度に、精神的な負担が積み上がっていく感じでした。
こんな状況が続けば、今はどうにか持ちこたえられていても、
いつか近いうちに破たんすることは目に見えていましたので、
チームとしても個人としても前進するためには、
チームの理想により近付いた形での新体制を敷くということが必須だったわけです。


このチームの理想形、目指すべきコンセプトというのは
このブログでも何度もお伝えしていることですが、
単なる馴れ合いの集まりではなくプライドと意地とオリジナリティをもったメンバーが
個々に独立しながらも緩いUNITを形成する、
走るスタイルも目的もバラバラ、時にベクトルが一致した時には共闘する
完全にSTANDALONEな集団です。
走り方も得意分野もバラバラ。考え方もスタンスもバラバラ。
それでもお互いがお互いの個別の目標や信念をリスペクトしあい、切磋琢磨し、
時にはシンクロしていく。
その多様性を認め合い、楽しみあい、つながっていく。
根っこの部分さえきちっと繋がっていれば、枝葉をどちらの方向に伸ばそうが、
どんな色や形の花を咲かせようが構わない。
特定の個人の目標やスタイルを、
そっくりそのままチームとして強制的に一方向に収斂するようなことはしないし、
他のメンバーに対して強制したり、きめつけたりということもしない。
組織に依存するような形のチームではなく、
個は個としてしっかりと存在を確立したうえで、連帯する。
こういった形態の組織の在り方というのは、
いわゆるトップダウン式の組織と比べてもはるかに難しいことだと思います。
しかし、自分はこのメンバーでならそれが実現可能だと実感していますし、
他のメンバーも同じ想いでいると信じています。
なぜなら1人ではなく人とつながることを選択し、
あまたあるチームからこの”普通ではない”チームを選んで集まったみんなだからです。
とはいえ、まだ発足して1年そこいら。
まだまだ歩きだしたところですので、そんなに簡単な道のりではないと思います。
それでも、今回の新しい試みによって1歩でも2歩でも前へ進んでいけると確信しています。


↓チームの理想形


またちょうどいい機会ですので、改めてこのブログの趣旨についてもおさらいします。
ここはarkibitoの個人ブログであり、
日々の記憶からこぼれおちていく記憶の残滓をできるだけ拾い集めて保管する場所です。
何度も申しあげているように、チーム窓口を代行する場ではありませんし、
そもそも自転車ブログですらありません。
たまたま今は生活の中心部に自転車が存在しているために、
その分野の記事が集中しているだけのことです。
このブログは、何ら支障がないために公表をしていますが、
積極的に外に向かって自分をアピールしたいとか、
誰かとつながりたいために始めたのではありません。
結果的にこのブログを通じてたくさんの方と知り合えたことについては、
とても喜ばしいことで深く感謝します。
それはブログを始めた当初には自分の中には全くなかった新しい可能性でした。
しかし本来は、自分の日常をアーカイブ化し、自分の考えや信念をまとめあげる場です。
ですので、自分の考えに関して議論する場でもないし、
誰かに影響を及ぼそうとしているわけでもありません。
なので、自分の考えにうそ偽りを書くわけにもいきません。
あったことを書く、思ったことを書く、それが大前提です。
自分の立場はこうだ、この本は面白かった、このラーメンはまずかった、
すべてありのままです。
他の人もたくさん見て影響力あるし、
このラーメン屋の人も努力しているし、雑誌にも取り上げられてようだしと誰か諭されても、
あるいはそのラーメン屋の主人がうちはこだわっててうまいと訴えてきても、
自分がまずいと感じたラーメンはまずいと書くしかない。
残念ながら人の意見によって味が変わるような器用な舌は持ってません。
自転車に関することも同じです。
内容もそうだし、書き方についてもそうです。これが自分ですから。
頑固だと感じる人もいるかもしれませんが、そんなことを妥協しても仕方ない。
第一、自分のテリトリーの中でさえ自分がもてない、
自分の足場すらしっかりできていない人間が、
相手の立場に立って、相手の気持ちを理解したり、妥協点を見つけたり、できるはずがない。
公序良俗に反しない、違う価値観・考え方をむやみに批判したり攻撃したりしない、
自分以外の人が登場する場合には誤解が生じないように丁寧さを心掛ける、
という前提に立ったうえで、自分は自分の主張を自分の場所でするだけです。
こんなことは当たり前のことです。
本来、個人のブログなのだし、政治家でも有名人でもないのに
こんなフォローをわざわざ入れていること自体が全くもって妙なことだと思うのですが、
やっぱりみなさんの言うとおり影響力があるんでしょうかねえ。
ないと思うけど。(笑)