記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

逆打ち 六甲全山縦走 第2区間(六甲最高峰〜六甲ガーデンテラス〜摩耶山〜市ヶ原〜鍋蓋山〜菊水山)

ひとまず最高峰までは順調に来ました。時刻は10時前。
ここからはしばしおなじみのコースをなぞることになります。
ごった返す最高峰を後にして、全縦路に復帰。つかつかと階段を下ります。
前後にひっきりなしにトレイルランナーが行き交ってなんだかせわしない。
まあブームっちゃブームなんだが、なんだかなあ…。
それはさておき、自分はマイペースで進んでいきます。
山上は、何度もDWとクロスをしながら、鈍いピークの上り下りがあって意外としんどい。
それでもビュンビュン車が行き交うDWを歩くよりよっぽどマシ。
西おたふく山の分岐を過ぎた先ののぼりが結構しんどい。
そうして極楽茶屋でDWを外れて、これまたそこそこしんどい上りで電波塔まで上り詰めて、
そこからダラダラと下って、これまた人の多い六甲ガーデンテラスに到着したのが10:21。
山上は日差しが当たって暑く、喉が渇いたので、
バス停のベンチで一服しながらファンタがぶ飲み。


↓最高峰付近からの眺め


六甲ガーデンテラス


すぐにリスタートして、賑わいのある駐車場のわきから、
ひっそりと山道に分け入っていく。
反対側からもたくさんのハイカーや家族連れが行き交い、挨拶を交わしていきます。
観音様に軽く挨拶をしてサンライズドライブウェイに出ます。
そこからすぐに神戸GCの間を抜ける小径へと入ります。
大体いつもここを夕暮れに走り抜けているので、昼間の感じは久々。
日差しの強いゴルフ場を抜けると、少し雑木林の集落に入ります。
登六庵さんを通過して、舗装路を緩く下って、
記念碑台のところでDWに戻ってきました。
ここからはしばらくこのDWの歩道・路肩を歩いていかねばならない…
六甲山ホテルあたりまではきちんと歩道が整備されているのだが、
その先、YMCAのある雑木林のあたりは路肩すら十分にないので
慎重に隅っこを歩いていきます。
そうして丁字ヶ辻までたどり着きました。
時刻は11時過ぎ。
ちょうど表六甲を上ってきたローディーさんやら、
森林公園方面からのローディーさんやらが休憩に入るところでした。
この日はどこから上っても、車の往来が難儀でしたでしょうなあ。


↓丁字ヶ辻


丁字ヶ辻からは歩道も復活し、車に気を取られずに歩けるのだが、
この辺りから車の流れが非常に悪くなり、渋滞が発生しております。
もちろんこれは六甲山牧場を目指す車たちが作り出しているのですが、
歩きのこっちの方が速いというくらいの大渋滞は
見ているこちらでもかわいそうに感じます。
そうこうしているうちにサウスロードの入り口に差し掛かり、
DWからはさようならします。
やはり車道を歩くよりのどかな緑の中を歩く方が何倍も気持ちええです。


↓大渋滞発生ちう


さて、そんなこんなでサウスロードを抜けて市立自然の家のところで摩耶DWに出ます。
ここから再びしばらく車道を歩かねばならないのだが、
先ほどと違って交通量はほとんどないのでまだマシです。
穂高湖をぐるっとなぞりながら杣谷峠を通過し、その先の山道の入り口へ到達。
時刻は11:40頃。
さて、ここからは厳しいアゴニー坂に突入していきます。
ゴロゴロと岩が転がる急坂をえっちらおっちら詰めていきます。
ここは逆向きで何度か歩いたことがあるが、上るのは実は初めて。
確かに急坂ではあるがアゴがニーにつくほどでもなかった。


アゴニー坂へ突撃


アゴニー


アゴニーを上り詰めると摩耶別山のトップにでる。
そこから少し下ってオテル・ド・摩耶の横を通過し、
一般の観光客が雑じる小径を抜けると、広い広い掬星台に出ます。
時刻は12時ジャスト!
ここはロープウェイの駅もあるということで、
たくさんのハイカーや観光客、家族連れでごった返していて、
まるでどこかの公園に紛れ込んだかのようです。
ここまでちょいちょいお菓子をつまみながら来たのだが、
さっきのアゴニーの途中からハンガー気味でとたんに出力が落ちてしまったので
キリよくここでランチタイム。
ちょうどベンチが空いたのでそこに陣取って、超簡単クッキング。
この日は和食で揃えてみました。というか、このカニ汁が結構好きで。
スパムは本当は串刺しにして直接バーナーで炙ってやろうと思っていたのだが、
封を開けるとボソボソに崩れたので、仕方なく炒めました。
味付けなしでも塩気バッチリ。
30分ほどゆっくり食事をして英気を養いました。


↓掬星台


↓本日のランチ


さてさて、腹ごしらえも十分に済まし、休養十分。
おトイレを済ませたら中盤戦に突入します。
にぎやかな掬星台から、再び木々が生い茂る天狗道へと分け入っていきます。
反対側からはキツイ摩耶ののぼりを終えようとしているハイカーさんたちが
ヒーハー言いながら上ってきます。
がんばって!とエールを送りつつ、すれ違っていきます。
ところどころ急峻な部分があり丁寧に下っていく。
天狗道は人気のコースなのでハイカーの往来も多いので、
道を譲ったり譲られたりしながら、高度を下げていきます。
高度を下げるにしたがって、再び毛虫たちのパラダイスになってきて、
突然目の前にぶら〜んとぶら下がってきたりするのでビックリ。


↓天狗道


途中で、摩耶山の向かいの小さなピークに上り返しがあり、
途中で確認していなかった分岐にさしかかる。
左へ行けば「布引ハーブ園・市が原」、右へ行けば「トゥエンティクロス」。
市が原を目指しているので左へ折れたのだが(正解は右側)、
どうも見慣れない景色が広がり、ちょっと不安。
ただ方向的には間違っていないので、そのまま進みます。
はるか向こうには、これから進んでいく須磨アルプスの山並みがうっすらと確認できます。
一気に高度を下げて森に入ると、再び分岐。
ここは標識に従って右折。幅広の山道をずんずん下っていきます。
反対側からカップルが上ってきたのだが、
毛虫の襲来にコントかと思うくらいワアキャアとパニくっていて笑えます。
布引ハーブ園までの道を聞かれたので、この先の分岐を右とお答えしておきました。
そのままずんずんと進んでいくと、トゥエンティクロスへ続くメイン道と合流。
ここから人通りは一気に増して、しばらく進むと櫻茶屋に到着。13:45。
摩耶山から意外と距離があり、軽くドリンク休憩を入れます。ふぃ〜。


↓うっすらとこれからの道のりが…


↓櫻茶屋


ジュースを飲み干してすぐにリスタート。沢に下りて市ヶ原に出ます。
ここは川遊びをしている家族連れやカップルやらがわんさかおります。
ああ、水遊びしたい!BBQまぜて!と思いつつも、ストイックな山行を続けますヨ!
ここからは整備用の舗装路を上っていきます。そこそこ斜度があってしんどい。
川沿いなのでそこそこ涼しいが、やはり強度が上がると体が火照る。
そうこうしていると、再度山DWとぶつかり、大龍寺の門の前に出てきました。
時刻は14:00。


↓市ヶ原


↓再度山DWと大龍寺


左右をしっかりと確認して道を横断し、急な参道を駆け上がります。
小さな広場に出て、その先、境内には入らずに石垣に沿って脇道を進みます。
緩やかな階段状の道をえっほえっほと歩いていきます。
この辺りの道はとてもなだらかで、眺望はほとんど期待できないのだが、
尾根伝いにのんびり歩ける気持ちのいいコース。
ちょうど爽やかな風が海側から吹いていて非常に心地が良い。
そうして14:35鍋蓋山に到着。
ここは前回はただスルーしたのであまり印象がなかったのだが、
ルートを少し外れると眺望が抜けている小さな広場があり、
そこから神戸の市街地を一望することができました。
西に転じると、これからの後半戦の舞台がずーっと奥の方まで展開しているのが見えます。
まずは手前の山、電波塔のある菊水山
そこから少し距離を置いて南西に高取山、その奥に横尾山〜鉢伏山までが連なり、
その奥には淡路島がうっすらと顔をのぞかせています。
こう見ると、ゴールはそれほど遠くなさそうに感じますが、
そうは問屋が降ろしません…
ここからは山を登っては下りて、また次の山に登り返してと、
いくつものアップダウンが次々と襲ってくるのです。
とにかく頑張るしかないっす!


↓鍋蓋山


↓神戸の街並み


↓鍋蓋山からの眺め。まだまだ先は長い…


たくさんのハイカーが休憩しているのに混じって、
写真を撮ったり水分補給してリスタート。
次の菊水山へはまず鍋蓋山を一旦下りてから厳しい上りを上り返す必要があります。
すぐに下り道は険しいものとなり、岩肌がむき出しのところを慎重に慎重に下ります。
狭く急峻な坂道を下るのは足の置き方とか結構神経を使います。
何人かのハイカーさんをパスしながら、
一気に天王吊橋まで下ってきました。時刻は14:53。
橋の下にはR428が走っていますが、
ここは自分にとっては自転車で走りたくない難トラフィック道です。


↓天王吊橋


吊橋を渡って、小さなため池を通過するとすぐに厳しい上りがスタートします。
摩耶山以降水分しか補給しておらずちょっとハンガー気味ですが、
上り切れば休憩なのでここは我慢で進みます。
厳しい上りを突き上げていくと、急な鉄製の階段がいくつもつづく個所に出る。
山道の急坂もつらいが、階段は特に堪えます。
右手には住宅街が間近に迫っているのですが、あちらとは全くの別世界。
ヒーハー汗をかきながら、厳しい上りを詰めていきます。
菊水山は反対側から上る時も果てしなく続く階段に苦しめられる難所なのですが、
こちら側もこちら側でなかなかエグい。
しばらく森の中を上がると、ぽっと東側が開けた岩場に出ます。
さっき降りてきた鍋蓋山が対岸にそびえ立っています。
ああ、あれだけ下って、またこんだけ登り返しするなら、
もっと上に吊橋渡してくれたらええのに!と本気で思います。
そこから再び木々の中にもぐりこみ、多少勾配は落ち着くがひたすら上り詰める。
そうして見慣れない分岐に到達。右は鈴蘭台へ行くので明らかに違うが、
さらにその先で2手にわかれている。とりあえず左をチョイスしていくと、
山頂とは別のピークで、展望所になっているところだった。
まあ、せっかく間違えたので一応写真を一枚。
ここまで歩いてきた道のりが見渡せました。


↓ここまでの道のり


写真を撮り終えたらすぐに本線へ取って返し、
そこから少しだけ上るとようやく菊水山の山頂にたどりつきました。
時刻は15:30。
ここは電波塔のほかに、展望所があり、そこからは神戸の西から明石までが一望できます。
それにしても鍋蓋山の下りと菊水山の上りで思った以上に削られてヘロヘロ。
ハンガー症状も徐々に悪化していたので、手持ちの補給品を流し込む。
といってもチョコバーと飴ちゃんしかないのだが…
ここまで歩いてきた疲労なんだか、それから早起きしたことの眠気なんだか、
とにかく全身疲労でちょっとバタンQ。


↓づがれだ〜@@@


ということで、どうにかこうにか六甲山系の西の雄・菊水山までたどり着きました。
ここまで30km以上歩いてきてさすがに疲労もごまかしが効かなくなってきてはいるが、
しかし懸案の須磨アルプスを日没までに抜けるにはギリギリのタイムライン。
しかしここまで来た以上は、もうDNFはできないので、気合を入れなおして
後半戦へ挑みます!つづく…