記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

逆打ち 六甲全山縦走 第1区間(宝塚〜塩尾寺〜譲葉山〜大谷乗越〜東縦走路〜六甲最高峰)

さてさてブログ版もぼちぼち歩き始めましょう。
また長い道のりとなりますがお付き合いくださいまし。


今年のGWは2年ぶりに、六甲全縦走に挑みます。
前回は須磨からスタートして、宝塚まで14時間40分の道のり。
あの時は摩耶山で左足の小指の血豆がひどくてペースが出ず、
真っ暗闇の東縦走路が大ハードでした。
今年は逆打ち、つまり、宝塚からスタートして須磨を目指すことにします。


前日の晩に色々とパッキング。
今年は去年以上に夏は山行に励むつもりなので、
今回もトライアルを兼ねての重装備。
(案の定持って行った荷物の2/3は不使用でした。)
22時に就寝して4時起床。
本当は始発に乗って5:40には登山開始するつもりだったのだが、
朝起きた状態が非常に悪く、コンディションを整えるためにじっくり時間をかけて
体を起こしていったので遅くなってしまう。
結局JR宝塚駅に到着したのが6:20頃。
例によっておトイレタイムに時間をかけ、またドリンクと補給品を購入したりして、
いよいよ6:45に山行をスタートします!


↓阪急宝塚駅


お天気は素晴らしい青空で、そよそよと風が吹いている。
思ったよりも気温が低くて少し寒いのでジャケットを羽織り、
宝来橋を渡る。
信号のところ、ローソンの脇を抜けて住宅街へと足を踏み入れる。
何人か、トレイルランナーやらハイカーなどがいて、
抜きつ抜かれつ急斜面の住宅街を進んでいく。
川沿いに進んでドンツキを塩尾寺TTコースに合流し、
甲子園大学のところの激坂を上る。
ここは歩きでも相当しんどくて、おそらく今回の行程で一番の上り。


↓宝来橋をわたりここから登山口へ


キャンパスの横を通過して、山道に入ると大量の毛虫がお出迎え。
路上にうじゃうじゃいるのはもちろん、
突然上から降ってきたりぶらぶら〜んと下がってきたり。
あまりに数が多いのでイチイチ気にしているわけにもいかないので、
適当に避けつつ進む。
まだ7時前だが、地元のお年寄りの方が精を出してお散歩されていて、気持ちよくご挨拶。
途中2か所あるヘアピンのところからは宝塚市街を一望できた。
前回の縦走では真っ暗闇の東縦走路を抜けて瀕死の状態で下山して、
ここで見た夜景が忘れられない。
ああ文明の灯とはなんと素晴らしいのだろうとつくづく思った。


宝塚市街を一望


そこからもしばらく激坂が続く。朝イチでこの重労働はなかなかこたえます。
じわりじわりと荒れた舗装路を上り詰めると塩尾寺に到着しました。
時刻は7:14。約30分ほどかかりました。
激坂だったとはいえ、まだまだ歩き始めなので休憩なしで、
ここから山道に突入します。
ガレた砂道をえっちらおっちら上り詰めます。
高度を上げるにつれて、空気が少しひんやりしてきて、火照った体を覚ましてくれます。
この日は本当に運動をするにはちょうど良い気温でした。
山の上まで来ると、さっきまでいた毛虫たちの姿もなくなります。
ちょっとの高度差なんですが、そういう微妙な違いに対して生き物は敏感なんでしょうね。
しばらく上り詰めると、本線から少し外れたところに小さな祠があり、
少し寄り道して道中の安全をお祈りします。


↓塩尾寺


↓山道スタート


↓お参りしていきます


すぐに本線へ戻り、先へ進みます。
ここまでひたすら上り詰めてきていたが、
ここからはフラットな道となるのでペースを上げていきます。
深い木々の間を抜ける細い道をえっさほいさと進み、
岩倉山を東側から南側になめるようにしてトレースしていきます。
行者山への分岐をやり過ごし、しばらく進むと譲葉山にとりつき進み。
秘密の(?)展望所にてしばし休憩。時刻は7:22。
ずっと深い森の中を歩いてきていたので、ひさびさに開放感のあるところに出ました。
ただ眼下はスモッグで霞んでしまっていて、期待した眺めではなく残念。


↓譲葉山の展望


ここからは緩やかなアップダウンが小気味に続く森の小道をずんずん進んでいく。
途中で後方からじわじわとトレイルランナーの方がやってきていたので、
こちらもそれに乗じてペースアップ。
そうしてハニー坂に続く県道82号とぶつかる大谷乗越まで下ってきたのが8:02。
左右を確認してから横断し、ここから上りなので先ほどのトレイルランナーに道を譲ります。


↓大谷乗越


大谷乗越から太平山の整備道まではきつい階段の上り区間に入ります。
道を譲ったランナーの方に後れを取ることなくテンポよく上りをやっつけていきます。
さすがに強度が上がると汗がぼたぼたと流れ落ちてきますが、
手拭いでぬぐいながらしっかりと追尾していきます。
そうしてようやく、アスファルトの道に出ます。ふぃ〜。
オンロードになるとさすがに重量差が大きすぎて、
身軽なランナーの速さにはついていけず、そこから再び一人に。
おかげで序盤に時間を稼ぐことができました。
太平山のトップには寄らずに、途中から縦走路に切れ込んでいきます。


↓太平山分岐


ここから森はさらに深まり、せっかくの青空も木々に隠れて見えません。
当然眺望も期待できないので、ただ黙々と歩みを早めます。
船坂峠までは穏やかな道なのだが、そこから先少しアップダウンが出てきます。
道がやせ細ってガレガレの部分も多少出てきたりして、そこを落ち着いてパスする。
途中でトレイルランナー2人組とすれ違い少しお話。
ここまで宝塚からどのくらいかと聞かれたので2時間ちょっとくらいでしたよというと
それは随分速いなあと言われました。まあ速いのかどうかわかりませんが、
トレランならあっという間でしょ♪と伝えると、どうかなあ(苦笑)と言っておりました。
お互い気を付けて頑張りましょうとお別れをして先に進みます。


↓林の中を進みます


↓東縦走路の難所


そこからずんずん鈍いアップダウンをこなしていきます。
左手に車の騒音が騒がしくなってきたと思うと、
木々の間からちらちらと宝殿ICが見え隠れ。
中には相当エキゾースト音を鳴らしている輩がいて、車道は随分騒がしそうだ。
そこからしばらく山道を進み、ようやく長く単調な東縦走路を抜けて、
DWに出たのが9時を少し過ぎたところ。


↓東六甲DWに出る


案の定、この日はGWということもあって交通量が非常に多く、
しかも結構ビュンビュンと飛ばしているのが多いので、路肩のキワキワを慎重に歩く。
トンネルを抜けてしばらく行けば、見慣れた一軒茶屋に到着。
いつもは人気の少ない夕暮れにしか来ていなかったのだが、
この日は早くもたくさんのハイカーさんでごった返し。
自販機で冷たいソーダを飲んで一服し、ちょいと小屋を覗く。
山バッヂを数種類販売しているのは知っていたが、
思いがけず縦走記念バッヂを発見!
まだ完走したわけじゃないけど、先にゲットしておきました。


↓一軒茶屋


↓縦走バッヂ


そんなこんなでしばし休憩し、恒例のおトイレタイムを済ませたら
コンクリの激坂を上がって、最高峰で記念撮影。
時刻は9:45ごろ。
ということで、約1/3を歩き終えて、3時間というタイム。
ここが一番長くダラダラとした上り区間だったので、
うまく時間が稼げたと思います。
順調な滑り出しで、中盤戦へとつづく…