記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

自転車休業のお知らせ

土曜日は本当はブルベ京都300kmの予定でしたが、
諸般の理由と体調不良でDNSしました。じゃんねん…
さて突然のご報告ですが、しばらくの間自転車関連の活動を休業することにしました。
その理由ですが、一言でいえば妊活に専念するためです。


娘が生まれて6年。私たち夫婦は2人目を授かりたいと思いながら、
その願いと努力が実ることなく今日まで来ました。
一般的に、35歳を過ぎると男女ともに生殖機能が著しく低下していきます。
また出産が高齢になればなるほど、出産にまつわるリスクや、
障害をもって生まれてくる危険性が高まります。
そして今年その35歳の節目を迎えることになります。
そこで3月あたりから奥さんとより具体的な話し合いをし、一緒に勉強をし、
やっぱり2人目の子供がほしいという想いを確認し、
少しでも可能性が高い今年がラストチャンスという意気込みで
真剣に妊活に取り組もうと決めました。


そこで3月以降、意図的にサドルにまたがる回数や時間を減らしてきました。
鈴鹿での準備不足もそういった理由からです。
5月いっぱいで、予定していたスケジュールをほぼ消化したので、
ここで休業の宣言と相成りました。
(だからこそラストブルベ出たかったんだけど…クスン)
ただ今年残り少しだけ約束している分、エントリー済の分については、
奥さんにも了解を得て走らせてもらうことにしています。


男性不妊ということは世間的にはまだまだ認知されていません。
本当は、去年あたりからそろそろどうなのかなあと話はしていたのですが、
最初は自分も不勉強でそのことを知らず、
元気だし、自分は問題ないと勝手に思っていました。
しかし、一般的な話として不妊の原因の半分は男性にあるということです。
つまり、奥さん一人ががんばったところで、
夫も一緒にがんばらなければならないのが不妊治療なのです。
その上、自分の場合は自転車というリスクを余計に抱えてきました。


なぜ自転車をやめることになるのか、ということですが、
それは長時間会陰部を圧迫することが不妊の原因の一つとされているからです。
自分の場合、特にロングライドに特化した走り方をしていて、
生殖機能を低下させるリスクが、他のローディーと比べても高くなっています。
実際、数年前には前立腺肥大も経験していますし、
まだ具体的な検査等はこれからしていくのですが、
不妊の原因は自分の方が大きいのではないかと思っています。
すでに低下した機能を回復させるのは難しいですが、
これ以上のマイナスの要素をひとつでも取り除いて、
可能性を高めたいということです。


そのことをしっかりと自覚をして、
男として夫として、今やるべきことをしっかりやろうと決めました。
何より、2人目の子供は私たち夫婦の悲願ですし、
不妊に悩んでいる奥さん一人にその責任を負わせるわけにはいきません。
夫婦で一緒にがんばるんだということを、行動ではっきりと示すことで、
奥さんの負担を減らしてあげたい。何より彼女を支えられるのは自分しかいない。
2人で戦うんだ。そう考えた上での決心です。


ここまで自転車を頑張ってきて、それを一時的にでもやめるということに
葛藤がないといえば嘘になります。
自転車にかける情熱はだれにも負けないと思っていますし、
もっと遠くまで走りたい、あんなことをしたいということは山ほどあります。
でも、人生のプライオリティを真剣に考えたら、
やはり子どもを授かるということが一番だという当然の結論に達しました。
子どもから得られる幸せほど最大のものはありません。
そしてそのことにリミットがある以上、
そちらを優先・専念すべきだと思いました。
自転車はまたそれが実ったのちにやり直せばよいし、
自転車を中断するといっても運動自体は悪いことではないので、
他の事、たとえば登山やその他スポーツに、
その分のエネルギーをつぎ込めばよいのです。
むしろ新しいチャレンジが待っていると思うとワクワクしますし、
いずれそれが自転車に戻った時に役立つのではないかと思います。
休業がどのくらいになるのか、半年先か、1年先か、5年先かわかりません。
ただ、このミッションは短期決戦が肝心ですので、
できるだけ早く復帰したいと思っています。
自分は自転車が大好きです。だから間違いなく帰ってきます。
復帰した際はまた応援のほどよろしくお願いします!
アディオ〜ス!