記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

マカオ旅行記 マカオ半島街歩き編

2日目。いつもなら早朝から積極的に動き回るのだが、
初の子連れ海外旅行なので、ゆとりをもって動く。
ホテルの素晴らしすぎる朝食にゆっくり時間をかけ、
いよいよ初日はマカオ半島散策。メインは世界遺産めぐり。
この狭いエリアの中に30もの世界遺産がある。
子どもがいなければコンプリートしてもいいが、
無理は禁物なので、メインどころをめぐって、あとはショッピング。


ホテルを出たのが10:30くらい。渡航直前に買ったバギーが早くも大活躍する。
コハは、ドキドキ運転手さん(ドキンちゃん)になって、
満足して乗り込んでくれるので本当に助かった。
ホテルを出ると、不快指数満点の湿度たっぷりの暑さ。
うす曇で直射日光がないだけましか。
街はすでに動き出していてあちらこちら活気がある。車もバイクもビュンビュン飛び交う。
大馬路をセナド広場に向かって歩く。
日本とは違う風景、独特の空気、ただ歩いてるだけで楽しい。
5分ほどでセナド広場に到着。
ここはマカオで最も有名な場所の1つで、マカオ半島地区の観光拠点、世界遺産でもある。
すでにたくさんの観光客でいっぱい。


↓セナド広場


そこから、レンガ造りの道を聖ポール天主堂へ向かって進む。
途中パラっと来たので、聖ドミニコ教会に飛び込んで雨宿り。ここも世界遺産
教会ってたいがい中に入ると張り詰めた涼しい空気に包まれているもんだが、ここは蒸し蒸し。
神仏、祭りごとに異常にテンションが上がる娘は、ここはナムナムする場所やでというと、
神妙な顔つきになったのが笑える。


聖ドミニコ教会


すぐに雨が止んだので散策再開します。
大三巴街という一番の目抜き通りを少しずつ上っていく。両脇はみやげ物屋でいっぱいで
ジャーキーの板売りやら、エッグタルトの焼売りやら、
どう見てもどっかのキャラクターのニセモンやったり、色々売っているのをひやかしていると
狭かった道の前方が急に開けて、目の前に大階段と立派な教会のファサードが見えてきた。
これが聖ポール天主堂跡
ここは建物自体は火災で焼失してしまったのだが、ファサードだけが残った珍しい遺跡。
想像してたよりも大きい。
ここで階段好きの娘は、テンションが上がり、バギー降りて歩く宣言。
多分、大階段を自分の足で制覇したい様子。こういう時、階段好きな性格が助かります。
手をつないでえっちら上る2人を見ながら、ゆっくり荷物とバギーを抱えて上がる。
階段の途中で、結婚式に向けてか撮影をしている花嫁・花婿さんがいました。
最上段まで上りきり、真下から壁を見上げるとやっぱり結構大きくてびっくり。
振り返ると旧市街が見渡せ、その奥には新口岸の馬鹿でかいホテルが昼でも圧倒的な存在感。
この新旧のギャップと共存の構図がマカオの風景で、カオス的で見飽きない。
さて、この壁、裏に回ると2階部分の窓の所まで上ることが出来ます。
裏手に回ってみると、見事に壁だけが残っているのだなと実感する。
せっかくなので上まで行ってみる。娘も上機嫌で上まで上りきる。
上ではインド系の人がおおはしゃぎで記念撮影してた。


聖ポール天主堂跡


聖ポール天主堂をあとにし、そのすぐ右手側にあるモンテの砦に向かう。
ここは高台になっているので新口岸がよく見える南側から上ったが、北側からのほうが楽だったよう。
途中に公園があり、そこに様々な健康器具があって、あれやこれや遊んでみる。
マカオの公園には必ずこの手の器具があって、健康への意識が高いのかな?
領地がとても狭いので、こんなものでもなければ運動するスペースがないのかも。
えっちら上り坂と階段を上っていると、汗ビショビショ。マカオ暑すぎる〜。
こまめに水分補給しながら進むと、砦の入り口があって、
砦からはたくさんのでかい砲台が海の方向を向いて並んでいる。
大航海時代以降海からやってくるオランダやイギリス海軍に睨みをきかせていたこの砲台、
友好の印として絶対に中国本土側には砲を向けないのだそうだ。
砦の上は広い広い広場になっていてぐるっと回れば360度マカオ半島が見渡せる。
南側はグランド・リスボアを筆頭に高くてイカついホテルの群れ。
東側はさらに高いところにあるギア要塞が見える。
北側は、マカオ市民の住宅街がぎゅうぎゅうひしめき、
狭い敷地に古めかしい高層ビルがにょきにょき。
今回はそっちまで足を伸ばせそうにないが、
住民の素の生活の匂いがプンプンするエリアも面白そう。
西側は、すぐ右手真下にさっき見た聖ポール天主堂跡が見え、
遠くにひときわ目立つ黄色いお城のようなソフィテル、
その奥の山々は中国珠海市が見える。長年本土との境界線だった運河も見える。
マカオ半島の全てが見渡せるといってもいい。
記念撮影を交代ばんこでしてたら、西洋の老夫婦さんがカメラマンを買って出てくれる。


↓モンテの砦から。中央の黄色の建物がソフィテル。手前右に聖ポール天主堂跡


モンテの砦は高台にあるので日差しを避けるところがなく、みんな木陰でぎゅうぎゅうなってる。
コハもはしゃぎすぎたのと暑さでダウンし、バギーに大人しく乗ってくれる。
とりあえずお茶やらジュースやらスポドリをあげると、疲れてお昼寝タイム。
寝ている間に、出来るだけ遠くまで回りたいということで、
ギア要塞まで足を伸ばすことにする。
半島の東側はアップダウンがたくさんあるエリアで、長崎の町並みを思い出した。
途中、聖ミカエル墓地を通ったが、葬儀中だったようなので遠慮してスルー。


↓馬忌士街


歩きとおしなので近くのコンビニで水分補給する。
谷底のメイン通りを渡ると、再びギア要塞までは厳しい上り。これはTTしたくなる。
途中、マカオグランプリのコースをかすめながら、公園の入り口まで汗だくで上る。
上りきると公園の入り口で、上半身裸のおっちゃんたちがたくさんランニング中。
みんなベタベタ、ビショビショ。健康志向なのかどうだか・・・
それにしても平日の真昼間にランニングとは。
でも、クロアチアでもデンマークでもそうだったが、
中年のおっさんというのは平日の昼間から上半身裸で暇を持て余すというのは万国共通なのか?
公園内に入って、さらに路面の悪い上り坂を上がっていく。コハが爆睡でよかった。
上りきると真っ白できれいな灯台と礼拝所みたいな建物にたどり着く。
灯台のある位置が自然地形ではマカオ最高峰にあたる場所(でもホテルのほうがよっぽど高い)で、
サンズやフィッシャマンズワーフ、タイパ島との間にかかっているフレンドシップ大橋が見える。
ここも暑いには違いないが、海からの風で多少マシ。
でも上りが厳しくて結構疲れてしまったので、しばらくぼおっとする。
しばらくして娘が復活開眼したので記念撮影をして下る。


↓ギア要塞


来た道を下って、奥さんがぜひ行きたいと言っていた子ども玩具のお店に行く、
さっき通った馬忌士街の一角にあるかわいらしいお店カルーセルさんです。
ここは世界中の子ども玩具や絵本が揃っていて、
コハは店に入るなり真ん中のテーブルに座りだして、手当たり次第おもちゃで遊びだす。
ブロック遊びに、鳴り物系、お店のお姐さんが持ってきたシカケ絵本など一通り。
その間に奥さんはかわいらしい雑貨を物色。
結局、シカケ絵本を2冊と、コハがどうしても欲しいと離さなかった知育ブロックを購入。
ルールが難しいのだが、コハはソンなのは全く無視して独自の遊び方をする。


↓小木馬(カルーセル


お店を出て、白馬行というこれまた大きな目抜き通りを歩き、セナド広場まで無事に戻ってくる。
歩きまくったせいもあって、お腹が減ったのであれこれ探すが、
もう14:00くらいでランチタイムが終わりかけ。
お目当てのお店に行くが店が閉まっていて、ランチ難民・・・
慌てて近くの普通の安食堂に入って、麺をいただく。
娘もお腹が減っていたのか、ビックリするくらいバクバク食べる。おいしゅうございました。


お腹が満たされ復活。この後一旦ホテルに戻るので、どうせならその前にみやげを物色。
セナド広場の西側は、衣類の露天が立ち並ぶエリアで、かわいらしい子供服がたくさん。
コハがそっちのけでワッショイでハッスルしているうちに、奥さんはショッピング。
コハは上機嫌でワッショイに夢中で、周囲の人がじろじろ見るほど大声で爆笑しまくり。
13kgを肩車するお父ちゃんはもうアップアップよん。
奥さんは自分用のルームシューズを、コハにはいくつか子供服を購入。


↓衣類街の公局新市南街


それからセナド広場に戻り、広場に面する一番賑わっているみやげ屋に入るがものすごい人だかり。
中国本土からの観光客のうっとおしいこと。通路でたむろしてどかへんし、
何か怒っているのか大声でどなっているし、レジでは並ばないし。困った奴らだ。
そんな群れをどうにか移動しながらみやげ物色。
マカオ名物は色々なクッキーとジャーキーとが名物で、
方々からお店の人が試食を進めてくるので、その都度つまんでたらそれだけでお腹一杯だわ。
あれやこれや買い込んで一旦ホテルに撤収。


休憩後、タクシーを拾ってマカオタワーへ向かうことにする。
マカオではタクシー不足が深刻らしく、ホテル前で30分ほど粘ったが全く捕まらない。
みなさん流しのタクシーを止めるのはまず不可能なので、乗り場を見つけるかホテルで拾おう。
どないしようか、とりあえずセナド広場に行ってみるとタクシー乗り場に行列。
流れ速いので待つ。途中でカネに物を言わせて割り込みを図るドアホウが出てきて、
行列の客からもドライバーからも総スカン喰らってる中国人がいた。
あれは完全にアウト。最低です。
10分ほど並んでようやくタクシーに乗り込む。
えらくアグレッシブな女性ドライバーでものの10分でマカオタワー到着。
セナド広場から800円くらいだったかな。


いよいよ338mのマカオタワーに乗り込む。
1階でチケットを購入し(大人120パタカ)、なぜかB2Fへ。そこから一気に58Fまで上る。
中国製のものはイチイチ信頼していないので、急スピードで上っていくエレベーターにヒヤヒヤ。
58Fは展望台になっていて、この手のスポットにはよくある、透明な床があったり。
マカオの人工埋立地に建てられているので、360度丸見え。
北側にはマカオ半島、南にはタイパ島。そしてその間をつなぐ3つの大橋。
すごいねえ。マカオすごいわ。
写真をうまく撮りたいのだが、どうしてもガラスに反射してしまうが仕方なし。
一通り楽しんだらもう3階分をエレベーターで上がると、やけに賑やか。
そうです、マカオタワー名物といえば、バンジーやスカイウォークといった
様々なチャレンジ体験ができるのです!


マカオタワー


で、ちょうど韓国からのカップルがスカイ・ウォークXをスタートさせたので、
観光客はみんなそれに釘付けで、一緒になってタワーを巡る。
地上233mのタワーの外縁、強風が吹きつけ滑る床の上を、
数本のワイヤーだけを頼りに歩くというのはいかほどスリリングなことか。
それにただ歩くのではなく、インストラクターが徐々に難易度を上げてミッションを課すようで、
最初は、1人1人歩くだけだが、次は床の淵に座らせたり、
ワイヤーに体重をかけて淵から手を伸ばしたり、滑車でグイーンと疾走したり、
中から見ているこちらがヒヤヒヤするようなことばかりさせている。
悪いインストラクターだ!
途中途中記念撮影をはさみながら、そうやって30分ほど恐怖体験が誰でもできるのだ。
カップルでも女性の方は怖いながらもミッションをこなしていくが、
男性の方はビビリまくりで、絵に描いたようなコメディだった。
1時間前までの予約が必要で、当日はすでに締切時間が来てしまっていたし、
奥さんと娘を都合2時間も待たせるわけには行かないので断念しましたが、
スカイウォーク(588パタカ)やってみたかったワ。絶対チビるやろうけど。


↓こんなアトラクションも


そんなこんなでマカオタワーを後にし、西湖の脇をのんびり歩いてディナーに向かいます。
この辺では、ローディーが舞洲のように周回練習をしていました。
ローディーといってもロードではなくマカオにはクロスしか見かけなかったけど。
夕暮れの中Henri's Galley Maximに到着し、大満足のディナーを満喫。
そこから再び西湖と南湖に挟まれたシーサイドを歩いて帰ります。
すでに日は落ちて、新口岸の煌びやかなネオンがキレイに見える。
どうせなら夜景も楽しもうと、新口岸にあるウォン・マカオへ。
ここはホテルの建物の正面にある大噴水が30分おきぐらいにアトラクションをしていて
それは無料で誰でも楽しむことが出来る。
で、しばらく待っているといきなりスクールウォーズの曲が鳴り出し、
勢いよく噴水が噴出して、音楽に合わせてアトラクションが炸裂。
コハも大興奮で見入ってた。
時間はもう21:00を過ぎていて、みな疲れていたので、
リスボアホテルの横を通って、大馬路を直進してホテルまで。
途中で再びみやげを買い込んでホテル着が22:30。
以上でマカオ1日目は終了。暑さの中、結局欲張ってたくさん歩いたが、
見たいところは見れたし、ご飯は美味しいし、大満足の1日でした。
もちろんホテルに帰ったら3人とも爆睡。


マカオタワーから半島を一望。ここから見えるエリアはほぼ歩いた