記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

北摂 闇練

土日走れなかったので週のド頭ですが夜練します。
ぱしゃ君を誘おうか迷ったが、今日は暗闇に慣れる目的のライド。
パートナーがいたらどんだけ暗かろうと恐怖心克服にならないし、
それにそこそこ山岳コースになるので、ソロで。
一日中雲行きが怪しく、山中はどうかなあと少し不安だったが、問題なさそう。
ロングライド仕様の装備をがっつりと乗せて、19:45に出動する。
服装は半袖ジャージにロングパンツ。アームウォーマーとウィンブレは予備。
とりあえず山へ入る前に腹越しらえ。
長柄橋では結構な向かい風。
そのまま淀川通で神崎川まで北上。
そこから最近頻繁に利用するようになった安威川沿いの快走路を行く。
近畿道にぶつかって、一旦川を離れ、トラックターミナルの裏を滑走して
野々宮交差点。いつもはここから北上するが、
今日は一転西へバック。
茨木市のマンション群の中にある「茨木きんせい」に到着。


もちろん高槻の雄、きんせいグループの店です。
チャリの置き場に困ってたら、店長さんに色々と助けてもらう。
で、入店してメニューを決めかねるが、
この店舗限定の「炙り味噌ラーメン」にする。
鶏塩のきんせいで、あえての味噌です。
それからきんせいで米を注文するとなぜか紫の古代米なので、ここは半チャン。
で、勢い良く運ばれたラーメンが下のもの!
おお、がっつりがっつり。で、スープをすすると、これまたなんと香ばしい!
こないだのじゃんぷ亭に負けず劣らずのうまさです。
きんせい特有のシャキっとした細麺に箸も進みます。
濃厚な煮干しと香ばしい焼き味噌が食欲をそそり、いっぺんに完食。
ごちそうさまでした!


↓茨木きんせい限定の炙り味噌ラーメン


食事後、今日は北摂の山中へ飛び込みます。そしてあるところへ行きます。
ここから北上を開始して茨木市駅を通過、県道15号に入り再び北上。
R171と名神高速をスルーして裏から県道110号に入る。
東福井3丁目交差点に到達。
今日は県道110南側ではなく、TT新登録となった忍頂寺コースを通ることにします。
で、いざスタート。
後で調べたら少し先の上り口がスタート地点だったらしい。
まあ数秒くらいかまわんです。


↓間違ってここから計測


スタート直後は、ユルユルなのでアウターでガシガシ。
履正社グラウンドを横目にじわじわ上がっていく。
なんかの工場くらいからクネクネしだして少し斜度が上がる。
途中から阪急バスが追い上げてきたのだが、
センターラインがふさがっているせいか思うように抜かしてくれず、
仕方なくペースを落として道を譲る。そして信号で一旦足止め。
そこからはほぼ平坦で再びアウターでがしがし。う〜ん上ってる?
と思いだしたらどしゃ〜っと下り。あれれ?
まあ下り区間はわずかだろうと思ったら、気づいたら50km近いスピード。
ヒルクラ?
下り途中で工事現場があり、ペースを落として通過する。
そこを抜けると再び上り。えっちらおっちら上る。
残りどれだけかわからないので、老人ホーム?病院?みたいなところから
ダンシングでスパート。そのうち忍頂寺の交差点に達してゴール。
19:44。


↓忍頂寺


正直、このコース、微妙?最初と最後しか上ってない気が…
10km以上のロング道なら多少のアップダウンもあるだろうけど、
たかだか6km弱の距離なのに下り区間が長すぎやしないか。
(丁字ヶ辻コースや金剛RWでもこんなに下らない)
最高時速も50km近いというのはちょっとどうか。
それにスタート地点もきちんと吟味されたのかな?
う〜ん、わざわざ関西ヒルクラTTでお墨付きを与えるだけの
フォーミュラなコースなのだろうか?
サイクリングルートとしては◎だと思いますが、ヒルクラTTコースとしては…
余談ですが、自分は出版に携わる仕事をしているので、
何を採用するかしないかということに関してポリシーを持ってシビアに挑みます。
むしろそこが一番肝要な部分だと。
例えば大阪のうまいもんを紹介するとして、単に店をかき集めるだけなら
ネットをたたけば1万軒でも2万軒でも店が出てくるわけです。
それをただ単純にピックアップして載せればいいというものではない。
まして、自分がよく行く店だからという視点で選んでよいわけではない。
個人的に食べに行ったり友達に紹介したりというのであればそれで全然OKだが、
パブリックなところでたくさんの人々に、さあこれが自信を持ってオススメするものです!
というからにはそれなりの責任があるわけです。
味はどうかというのはもちろん、店の雰囲気は、値段は妥当か、
アクセスしやすいか、あるいはカードは使えるか、子連れOKかというところまで
多くの人々に納得してもらえる役立つ情報かどうか、他の店と比べてどうか
いちいち全部検証してようやく載せる載せないの判断を下す。
だからこそ胸を張ってお勧めできる。
何でもかんでも載せればいいというものではなく、むしろしっかり吟味され、
ベストなものが選択されているというところに存在意義があるわけです。
状況は必ずしも一緒とは言いませんが、それと同じなんじゃないかなと思います。
もちろんすべてがパーフェクトなコースなどというのは稀です。
走りがいはあるけど景色が良くないとか、面白いけど路面が良くないとか、
でもそのマイナス面をカバーしうるだけのメリットがあればいいと思います。
でもこのコースには長い下りをこなしてまでヒルクラ的に何があるんだろう?
すぐ隣には県道110号や天狗岩という素晴らしいコースがあるというのに。
いいコース、やりがいのあるコースは積極的に採用すればいいと思うが、
むやみやたらにコースを増やすというのは、結局クオリティを下げるだけだと思う。
まあ自分は単なる1利用者ですから、文句を言う権限はないですが。
(だからあっちには書かず、個人ブログで個人の主張をしてます)
それにしても最近思うのは元からあるコースがいかによくできたものかということ。
先達のみなさんの素晴らしさがよくわかる。
面白おかしく新コースを乱立させるより前に、
まずデフォルトのコースをしっかり走り込んでほしいと思う。


さて、TTコースはあくまで余興。
今日の目的は闇です。
忍頂寺からそのまま反対側へ下ります。
見山の入り口で県道109号へ入り、再びゆるく上っていきます。
この辺はまだ民家もちらほらあり、それほど闇という感覚ではない。
ちなみに下のような感じ。
確かに暗いけど、暗すぎてドキンチョーとまではいかない。
段々畑ではカエルの大合唱で、むしろ楽しかったりする。
自分が生まれ育った家の前は一面の田んぼだったので、この音は原風景の一部。
いまや大阪のど真ん中で暮らしているのでなんだか懐かしい。
茨木市豊能町との境界までぐぐっと上り切り、
一転下りに入るが、さすがに山間部の夜は寒いので、途中で停止して
アームウォーマとウィンブレを着込む。
これでちょうどいいくらい。
この夜間山間の気温の具合を感じ取るのも今日の目的の一つ。
もしこの気温でロング中だとして、半袖、半レーパンで一晩過ごしたら
間違いなく寒さにやられてしまう。ここはまだ低い里山だから
例えば六甲クラスの標高だと完全に寒いだろう。


↓こんな感じの闇具合


豊能町に入る


さて、しゃーっとR423まで下り、
下っている寒さにやられてお腹が痛くなったので余野のファミマでブレイク。
すぐにリスターとして北上する。
で、妙見口の交差点で意を決して左折する。
そうです、今日のハイライトは心霊スポットとして名高い野間トンネルです。
すぐそばにそびえる妙見山自体が、古くからの霊山であり、
このトンネルのすぐそばに罪人の首をはねる「しおき場」が存在していたらしい。
白い服の霊や首なし霊が出るといった目撃情報多数あったり、
事故が多発するためタクシーの運転手はここへは近寄らないとか、
その筋では関西最凶とも呼ばれているらしい。
確かに昼でも不気味ではあるこの野間トンネル。
そんな場所を真夜中に1人チャリンコで通過するのです。
これ以上、暗闇を克服する闇練があるでしょうか!?
相変わらず無意味にサバイバルです。
その前に、距離は短いが何気に斜度のある上りをえっちら上ります。
へえへえしんど。
で、激坂の上にぼわ〜んと真っ赤な口をあけてトンネルが顔をのぞかせています。
ああ、不気味。ああ、怖い。
確かに少し上ってきたのと、木々に囲まれた空間なのでさっきよりヒンヤリする。
といいつつ、しっかりと撮影。
自分は霊感というものが全くないので何にも感じません。
隊道としてはすごくきれいに整備されていると思います。
こないだの新祖母峰トンネルの方がよほどおどろおどろしい。
一応「お邪魔しま〜す」とお断り入れて通過する。
で、振りかえる。当然誰もいません・・・ネ?
あまり長居するのもよくないので、お礼?を言って退散します。
ありがとうございました〜。


↓有名心霊スポットの野間トンネル


↓無事通過。何か写ってたら教えてね。


そこから野間峠西側TTコースを下ります。
ここはスピードが出るうえに、コーナーがタイトなので絶対に事故らないように慎重に。
外灯が一切なく、かなり暗くて見通しが悪い。そりゃあ事故多発するわけだ。
自分は何度も走っていてレイアウトを知っているので危なげなく通過。
でもトンネルよりこっちの方が暗くて怖かった。
それでも今日はなぜか元々暗闇に対して全然臆することがなかった。
今日に比べたら、いつぞやの六丁峠の方が数倍怖かったし、
こないだの六甲全縦のナイトハイクの方が断然シビアだった。
そう考えると闇に対して妙な耐性ができあがってしまったのかもしれない。
下りきって少し寄り道。野間の大ケヤキへ。
何度か写真トライしたけど暗すぎて何も写らないわ〜。
ところで、なぜか大ケヤキのところで明らかな走り屋の車が3台ほどタムロってました。
写真も撮れないし、帰路につきます。
R477でまず大鎚峠を越えます。これが何気にしんどいではないか。
しかもどこからか犬の吠える声が聞こえる。幽霊よりよっぽど怖い。
なんとか上りきって一転の下りを快走、ヒャホイ!
で、下りきった先が北摂里山街道の東の終点にあたる黒川で、
妙見ケーブルがここから上がっていくところです。


妙見ケーブル


そこをスルーして、再び軽く上って、ちょっとだけ寄り道するため脇道へ。
しばらく里山道をスルスル下っていくと……ありました。
能勢電鉄の終着駅・妙見口駅です。
ちょうど最終の電車が入ってきて折り返し出発するところでした。
ここで自販機でドリンク休憩。


↓終着駅の妙見口駅


再びR477に復帰し、ときわ台からは一気のダウンヒル
妙に路肩部分がアスファルトがツギハギなので、慎重に下る。
一の鳥居でR173に吸収合併されてからは、こんな時間でも交通量が多い。
呉服橋まである程度のペースを維持して飛ばす。
そこから猪名川CRに入りペースを落とす。
伊丹空港の管制塔の明かりがキレイだなあ。文明の明かりのありがたみ。


↓文明の灯り


伊丹空港からはいつものルートで帰る。
途中でぱしゃ君の家の前を通ったので抜き打ちで押し掛けるが留守。
夜中までどこほっつき歩いてるんでしょうか。
また飲んだ分きっちりシゴキますからね。
で、帰宅が1:00。
夜間にこんだけ奥の方まで走れたら、
近場に限って言えば真夏は別に昼に走らなくてもいいなあ。



走行距離: 82.34km
TOTAL: 3932.49km