記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

和歌山フォトジェニックライド 詳細編

土曜日。
昼間がっつりと動き回って、晩飯を食べて2時間だけ仮眠。
重い瞼をこすりながら起きて、いそいそと準備。
今回はメインディッシュとなる東燃初島で長時間撮影する予定なので
防寒具もプラスされて結構どっしりとリュックが重い…
予定の23時を少しオーバーして出動。


和歌山まではいつものルートです。
福島からあみだ池筋に入るのだが、
どうしたことかこの日は信号にかかりまくって思うように進まない。
阪神高速堺線に入りペースを上げ、大和川大橋を渡る。
R26〜府道34号〜府道204号とつないでいくが、
ヤンキーの暴走バイクが多くて困る。
1時過ぎにりんくうタウンに到達。
ここも撮影スポットなので、駆け足で撮影をする。
ここは敷地が広く取られ、ゆったりとした曲線が見事。
この美しくしなやかなシルエットはとても女性的に感じますね。
可憐だ…


↓りんくうJCT


15分ほどで大急ぎで撮影を済ませて、ルートに戻ります。
ここからは先日のブルべと同じコースで、
和泉鳥取から御ノ山峠を越えていきます。
ここは夜間でも両サイドにJRと高速が並走しているので、
暗いのは暗いがあまり闇の恐怖がなく、
緩斜面なのでサクサクと越えて行けます。
和歌山県境のところの電光板では0℃の表示。
さすがに寒いですな。


↓御ノ山峠は0℃


ここからの急斜面の下りはもっと寒い!
この下り区間は工事現場が続いているので、前方を見極めながら慎重に下る。
あまりに寒いので、下りきった山口の集落のローソンにピットイン!
暖かいドリンクと甘いお菓子で補給をして暖を取る。
そこから車通りの全くなくなったR24をまたいで川辺橋で紀ノ川を渡る。
この橋、いつも単に通過するだけだが、夜に見ると意外とかっちょええな。
でも時間がないので写メですまして先を急ぐ。


↓川辺橋


ブルべではここから裏道を使って布施屋方面へ行くのだが、今日は右折し千旦方面へ。
ごにょごにょと住宅地を抜けて県道9号に入る。左折をして伊太祁曽方面へ南進。
軽く矢田峠を越えていくのだが、ここから北側もなかなかきれいな夜景だった。
トンネルを抜けて、反対側の長い下りをシャーっと下る。寒い寒い!
伊太祁曽に到着し、和歌山電鉄をまたいで神社のところで右折。
県道9号をトレースしていく。
狭い狭い生活道を進み、道が南に転じると少し幅広になる。のどかな田園地帯を進み、
ドンツキに到達。
いつもはここを右折し海南高原を目指すのだが、今日は左折。
ここから海南までは初めてのルートです。
阪和道をくぐって、すぐに左折。
こっちで合ってる?と心配したくなるような、
高速道路わきの道をしばらく進むと小さな集落に入る。


↓県道9号をトレースして海南を目指す


集落内で少し大きな道(県道136号)に出て、左折し南下。
信号のところに標識があって亀川の交差点を直進して海南まであと6km。
徐々に山間となり、緩い斜度で小さなため池をぐるっとなぞりながら
クリーンセンターや自動車教習所などがあるところでピーク。
ここが汐見峠。


↓汐見峠を越える


反対側は短いながら急斜面で一気に下りきる。
下りきって井田を右折し県道18号を西へ、
新しめの道をしばらく行くとJR線をくぐる。
R370に入り少し南下すると静まり返ったJR海南駅に到着。
海南方面へはわざわざ和歌山市街を通らずにこのルートの方が近くてよいとわかった。
時刻は3:45頃。


↓JR海南駅


ここから海側を見れば、生唾ごっくんモノの工場地帯が静かにうなりを上げている。
これはじっくり調査したいところだが、
夜明けまで時間がないのでこれらはまたの機会に。
R42に入り、ここからは飛ばしていきます。
何せここは大の苦手な区間。昼間のトラフィックのひどさはすさまじく、
路肩も十分でない上にいくつもの小さなトンネルが連続してシビアなライドを強いられる。
ただ、幸いにしてこの時間は交通量は少なく、渋滞を抜けていくような場面はなし。
ただ、時折、爆走するトラックにキワキワを攻められて半泣き。
和歌山側から下津方面へはダラダラと鈍い上りが続き、思うようにペースが出ない。
右手側の沿岸部には工場群の灯や、漁に出ている船の灯がポツポツと。
この区間ラストに長い目の下りのトンネルがあり、
そこを慎重にクリアして加茂郷に出て一安心。
下津のローソンでちょいと一服。


そのあと、R42は下津トンネルをくぐっていくのだが、
地図で見ると、その上をゆく道から直接撮影ポイントへ道がありそうなので、
トンネル手前から山上の集落へ続く細い道へ分け入っていく。
山肌に沿ってクネクネと緩やかな上りが続き、いつのまにやら下津トンネルの真上をクルクル。
で、鞍部に到達したのだが、暗くて周囲の様子は分からないし、
細すぎる道がいくつも分岐している。
これか!と思って突き進んでみれば人様のお宅に迷い込んだり、よくわからない。
このまま迷いまくって時間をロスするくらいならと思って、
結局再びR42へと戻る道をずーっと下る。せっかく上ったんだけどなあ。
下ってすぐの初島の交差点を右折し、再び鈍い上りで初島トンネルをくぐる。
前方が微妙に明るく、ブーンという唸り声が聞こえてくる。
でJRをまたぐスロープをゆったり下っていくと、前方に巨大なコンビナートが出現!
おおう、スゲー。
いつもオーシャンアローからの車窓で気になっていたのだが、
ようやくじっくりと鑑賞することができます。
興奮を抑えきれず、まずは本命の撮影ポイントに向かう前に、
ぐるっと敷地の周りをなぞってみるが、高い塀に囲まれてなかなかポイントがない。
目ぼしいところでとりあえず1枚撮ったら、すぐさま本命の撮影ポイントへ移動開始。
線路沿いの細い道を北方向へと戻りつつ、徐々に道はコンクリの激坂に!
辺りは真っ暗だし、路面はガタガタだし、本当にこっちで大丈夫か!
と心配する余裕もないほど、浮足立つ前輪をどうにか押さえつけて上っていく。
いったいどんだけ上るんだよ!と必死のパッチで格闘を続け、
どうにか斜度が緩み少し広まった空間に出た。
そこから振り返ってみると…
まるでどこか別の惑星に建造された未来都市かのように、
魅惑的な光を放つ鉄の要塞が一面に広がっておりました。


↓激坂!(帰り時に撮影)


↓始発電車がゆく


そこからはもう無我夢中で撮影。
少し肌寒いが、それほど風がなく、静かで穏やかで不思議な感覚。
この辺りはイノシシが出没するようで、
みかん畑の入り口には獣除けのフェンスが張り巡らされている。
そこにお邪魔して、三脚を立ててひたすら設定を変えアングルを変えバシバシ。
望遠でズームアップして色々撮るがどうしてもブレが厳しく、なかなか決まりません。
そうこうしているうちに、JR紀勢本線の一番列車が、彗星のごとく走り抜けていく。
かれこれ1時間ほど、絶景を堪能している間に、徐々に東の空が白み始め、
空色の移り変わりとともに、工場の見せる表情も刻々と変化していく。
ああ、すごいなあ。
頭の中ではずっと「2001年宇宙の旅」のテーマ曲が鳴り響いておりました。
そろそろ完全に空も明るくなり、撮影を終了する。
まだまだ撮影ポイントも抑えきれていないし、
今度はもっと夜の早いうちに来て、色々堪能したいなあ。
いやあ、大満足。


で、撤収作業を済ませて、上ってきた激坂を慎重に下ります。
撮影しているときは全く感じなかったのに、
恐ろしく体が冷え切っていて急に腹の虫がっっっ!
大急ぎでJR初島駅のトイレに駆け込み間一髪セーフ。
毎度毎度、下の話ですみませぬ。
しばらくのお籠りののち、スッキリとリスタートします。
このまま来た道をトレースして帰ってもいいのだが、
せっかく有田まで来たのに、あのすばらしいスポットを無視して帰るのも忍びない。
ということで、帰路は、R42ではなく、千葉山TTをして帰ることにします。
初島駅から線路沿いの道をのんびりと進みます。
やはり6:00〜8:00の夜明けの時間帯の冷え込みが一番厳しくて、
この頃はとにかく寒さに打ちひしがれ、ちょっと具合もよろしくない感じだった。
箕島を過ぎてひたすら東進していると、そのうち有田川沿いのR480に合流。
ちょうど進行方向に千葉山の山容があって、そこから朝日が顔をのぞかせてきました。
とにかく早く暖かくしてくれぃ!


↓有田川で朝焼け。左の山上のプロペラは千葉山TTのゴール地点


しばらく冷え込みの厳しい有田川沿いを進んで千葉山TTコースに到着。
1回目はスタート地点のところにリュックをデポして空身でTT。
スタート直後からダンシングで加速していくのだが、
ヒートショックのような感じで、寒さで胸が痛む。
一度前山にとりつき、そこから第1ヘアピン。
序盤のコース全容が見える大回りのヘアピン区間からの眺めはやはり圧巻。
再び南側に回り込んでからのストレート区間がつらい。
そこをしののげば斜度が一旦緩む。
最西のヘアピンをくぐり斜度が再び上がり、えっちらおっちら九十九折れ区間に入る。
この場所の路面には誰が書いたのか「Allez!」と落書きがしてあり、
さすが和歌山のラルプ・デュエズだと軽く感激しつつ、ペースアップ。
もう一度同じように道がめぐり、記念碑のヘアピンを抜けたら、九十九折れ区間もほぼ終わり。
コース終盤に入る手前では斜面の補強工事のための対面信号ができてました。
そこを抜けるとわずかながら平坦区間
そこを休むか踏むかがクライマーとしての分かれ道。自分はもちろん踏みます。
あとは山間をクネクネト縫っていくと、前方にゴール地点の風車が目に飛び込んでくる。
ここからゴールに近づくにつれ2段階ほど斜度が上がって苦しい…
ゴール手前にも「Sprint!」の文字があったが、
スプリントするならもう少し手前からの方がいいのでは?
と生意気言いつつ、スプリントどころではなくて虫の息でゴ〜ル!
タイムは28:11でした。ちょっとお疲れ気味です。


少しだけ休憩をしたら、荷物をピックアップするため一旦下ります。
普通のコースならせっかく上ったのにまた上り返すんかい!と萎える場面ですが、
このコースに限ってはもう一回上れるのが楽しみになります。
ゆっくりと下りつつ、撮影ポイントを確認しながら下山。
さあ、下ってきたはいいですが、今度は重い荷物を担いで上らないといけませんよ〜。
といってもTTモードではないので、ポイントポイントで停止しては写真を撮ります。
最高の眺望と言えど、TT中はのんびり眺めてもいられないし、
こうやってカメラ一式を持参でここを上る機会もあまりないのでしっかりと撮ります。
ゆっくり上れはなんてことはありません?
ゴール地点の祠にて少しばかり休憩&補給。朝からハードですぞ。


リスタートして、有田ウィンドファームの間を抜け、
ホギホギ神社のところまでもう少し上り返し、そこから県道159号に入る。
せっかくここまで上ってきて、また下津まで下ってR42なんていうのは芸がないので、
ここから海南高原へ抜けるルートを調査します。
県道159号をもう少し上り詰め峠を越えると、北側に下津の山間の集落が一望。
いつもは山肌にへばりついた集落の道を慎重に下っていくのだが、
今日は斜面の一番上の集落のところから裏道をなぞっていきます。


↓トラバース道を発見。海南高原へ抜ける


わずかばかりの民家とみかん畑の間を進む道は
それほどアップダウンもなく、景色を楽しみながら進みます。
なかなかお天気も良く、緑の山が栄えて、その先はるか遠くには紀伊水道まで。
しかしまあ、すごいところだ。


↓下津の集落


ぐる〜っと斜面を回り込んでいくと、途中で広い駐車場みたいなところがあり、
その先からは森へと分けいていき、斜度が上がる。
ワケもわからずズンズン進んでいくのだが途中で分岐発生。
小さな標識があって、「↑下津・藤白峠・R42」「→金屋方面」とある。
始めはああ、直進ねと思ったのだが、
よく考えればそれはまたUターンしてしまう方向だと気づき、
少しオーバーランしたところで分岐まで戻りそちらへと入る。
入った途端に前輪が浮くような激坂が突如立ちはだかり、
アチェンが間に合わずに危うく立ちゴケ!慌ててペダルを抜いて足つき。
びっくりだよ!


↓ここで金屋方面へ。この直後、思わぬ激坂!


ほんの短い区間ながら激坂にがっつり削られて、
その先有田東急GCの入り口に出る。
なるほど、ここにつながっているのねん。
そこから海南高原のピークまで上り返す。
ここからは海南高原TTコース(仮)を下っていきます。
時間帯的にゴルフ場の入り時間と重なったのか、
やたらめったらおっさん臭い車種の車が対抗からびゅんびゅん来る。
それはいいのだが、急いでいるのか調子に乗っているのか、
センターラインを思いっきりはみ出してカーブを回ってくるので怖すぎる。
和歌山のドライバーは、ウィンカーは出さないし、キープレフトしないので
愛知ナンバーと同じくらい恐怖心があります。
北側の絶景を眺めて長い長い下りをのんびりと駆け下りていきます。
この時の脳内BGMは世界自転車探検部のテーマ曲。
自転車冥利に尽きますな〜。


↓海南高原のピーク


↓北方面を一望


ふもとの集落では新しい道が全通したようで、そこを通って巽の集落。
公衆トイレで一服をして、野上電鉄の廃線跡の遊歩道をぶ〜らぶら海南まで。
そこから交通量の多いR42に入り、スイッチを入れ替えて毛見トンネルまで爆走。
トンネルは旧道で抜けて、そこから海岸線に出るために適当に集落に分け入ったのだが
ここが非常に入り組んでいて脱出にかなり手間がかかった。
ようやく海岸道路にでて、久々に海を間近に見る。お天道様も絶好調ですばらしい!
浜の宮海水浴場を北上していくと、風光明媚な片男波の海岸線が対岸に見えてくる。
ああ、のんびりしているなあ。ムニャムニャ〜。ちょっとネムイです。


↓浜の宮海水浴場


海岸通りを北上してR42にぶつかって左折し、旭橋を渡る。
路肩ガタガタだが国道はわずかの距離なので我慢し、
ドンツキ和歌浦を左折。
その先の鹽竃神社にお参りしておきます。


↓鹽竃神社


この一帯、和歌浦はかつて一大観光名所だったのだが、
それが衰退したくさんの旅館・ホテルが廃業し、
10年前くらいの廃墟ブームで聖地として脚光を浴びたエリア。
さすがに今ではほとんどの建物が撤去されたりしていますが、
まだその名残が残っていないかどうか立ち寄りついでにリサーチしてみます。
最初は切り立った断崖の上を通る県道151号のアップダウンを進んでいたのだが、
萬波のところに遊歩道の入り口がありそちらへ。
てっきりきれいに整備されているのかと思いきや、途中から階段はあるし、
砂浜を横切らないといけないし、かといってUターンできないので
押し歩きしながら田野地区まで。


和歌浦・蓬莱岩


そこから普通の舗装道路なって港を走り、浪早崎トンネルをくぐって
雑賀の港に出ました。
ここはその地名の通り、戦国時代に信長の抵抗勢力であった鉄砲使いの集団・雑賀衆
縄張りとしていた地区です。
全国の鈴木さんの姓の発祥とも言われていますね。
この港には何度か足を運んだことがあります。
何があるわけでもないのですが、のどかな港町でとても居心地のいい場所です。


雑賀崎


さて、どうせなら岬の突端にある灯台を目指しましょう。
ということで港を突っ切るが、上り口が見つからない。
港のおばあちゃんたちに道を尋ねると、ぐるっと回り込んで上らないといけないらしい。
集落の間から県道151号までクネクネと上り返し、三ツ辻で左折。


↓ここを左折し灯台を目指す


ここから県道15号のほどよいアップダウンをこなしていく。
北側は眺望が開けていて、和歌山市街を一望できる。
いくつか廃業したお宿の建物を通過していく。
中を撮影してみたいが、固く閉じられているし、
不法侵入になるので廃墟の撮影はなかなか難しいのだ。
そこを通過して、ラストの急坂なのだが、
鎖につながれていない犬たちがタムロしていてちょっとビビる。
顔を合わせないようにして、一気に奪取しクリア。
そうして雑賀崎灯台に到着です。
灯台からは紀伊水道が一望でき、その先には徳島の様子もうかがえます。
南側には今朝方通ってきた海南高原がばっちり。
なかなかの絶景でございました。
ここで軽くハンガー気味なので補給品を摂取。


↓双子島をバックに


リスタートして、県道15号をずんずん下る。
下りきったところの交差点を左折し、和歌山港湾の大通りを進む。
この辺りもなかなかの撮影ポイントになりそうですな。じゅるる〜。
で、水軒に到達。
ここは2002年まで南海和歌山港線の終着駅があった場所。
そういえば最後の営業日にわざわざ撮影に行きました。
今では線路もすべて撤去され、ドッグランやら遊歩道に様変わりをしておりました。
しばらく進んでおなじみの和歌山港に到着。
フェリーは出航中の様で不在でした。


↓水軒の廃線跡


そこから青岸橋のループをぐるぐる上り、紀の川河口大橋を渡ります。
この辺りも和歌山北港の大コンビナートがあり、わくわくの撮影ポイント。
和歌山市止まりなら夜に全然来れる距離なので、しばらく通ってみてもいいなあ。
渡りきってコンビナートの外周を淡々と進む。
さっき軽く補給品をチャージしたが、今日はしっかりと食事をしていないので
そろそろしっかりと休息を取りたいところ。
で、R26に出るとお店がいろいろ。
せっかく和歌山に来ているのだからラーメンがいいなあと思っていたら
ちょうど目の前に「元車庫前○宮」さんがあるではないですか。ナイスタイミング。
ということで、早速お邪魔します。時刻は11:30。
和歌山ラーメンにはざっと2系統に分類されるのだが、
地元の人が和歌山の中華そばという場合は
全国的に知られているいわゆる豚骨醤油(井○商店さんなどが代表)ではなく、
こちらの醤油ベースの”車庫前系”を指します。
自分もこちらの味の方が好みですね。
お腹が減っているのでセットを注文。チャーハンも同じタレを使っているのか
コクがあってウマシ。


↓元車庫前○宮さん


↓中華そばセット800円


腹ごしらえを済ませ、リスタートしたのが12:00頃。
まだまだ日は高いので、まだまだ寄り道をして帰ります。
交通量のバカ多いR26にいったん乗り、すぐに裏道に入る。
しばらく進んで南海線をまたぎ、河合橋のところから県道7号に入ります。
ここをひたすら西進して加太を目指します。
この位置は幅広の路肩があり走りやすい。
西の庄からはさらに道がよくなり、大通りを爆走。
西脇で少しだけアップがあり、そこを過ぎると向かい風が強くなってきました。
南海線と並走しながら加太まで到達し、そこから裏道を使って淡島神社に到着。
久々にやってまいりましたが、ここはもう大勢の人でごった返しておりました。
それはいいのだが、この辺はエンジン付きの二輪さんのタチの悪い連中の格好の溜り場。
暇つぶしのヤンキーたちが闊歩し、無意味にエンジンを噴かせて遊んでいて
相変わらず風情もへったくれもない。


↓加太・淡島神社


ここに来るのは久々です。
大昔、恩師の”愚門”先生とご一緒に雛流しを見に来たことがあります。
船に乗せられた人形たちは、いったん沖合まで催しとして流されるのですが、
ある程度したら引き戻されて浜でBBQにされてしまいます。
おそらく、行事と言えど産廃扱いにあたるためだと思うのですが、残酷ですねえ。


↓沖合に友ヶ島


さてさてバイク集団のランチキぶりが目に余り、
あまり長居をしたい状態ではないので、淡島神社はあっさり退散。
ここに来たのには別の理由があって、この辺一帯は、太平洋戦争時、
本土防衛を想定し、由良要塞が築かれた場所です。
ここ加太・深山地区と、沖合の無人島・友ヶ島、そして淡路島の由良地区、
そして徳島は鳴門地区の4か所を総称した名称で、
この紀淡海峡が大阪湾の最終防衛ラインだったわけです。
その遺構を軽く調査してみたいと思います。
ということで、淡島神社の脇から少年自然の家までつづく激坂を上ったのだが、
そこから先進入禁止であえなく退散。
田倉崎砲台を目指したかったのですが、おそらく上り口を間違えました…
あまり悠長にできないので、そこは断念して、次に進みます。


この頃になると、かなり暑くて、朝は0℃で死ぬほど寒かったのに、今や14℃。
この温度差にとにかく参ってしまう。
しかも今日はリュックを背負っていて背中がぐしょぐしょです。
グローブの中も蒸れ蒸れで不快なので収納して素手にチェンジ。
県道7号に戻り北上。
次は深山砲台跡を目指すべく、休暇村紀州加太の宿舎まで1kmの上りスタート。
と、ここが全くノーマークの激坂で、前輪が浮きそうなのを必死に制御し、
どうにかこうにか制覇するが、さすがに足がちぎれるかと思ったぜ…
予想外に激しく消耗をしてしまったのでいったん休憩。
ということで展望台の方へ。加太の集落が一望できます。


↓激坂!


国民宿舎からの眺め


少し休憩をしたら、先ほどののぼりの途中から始まる
レンガ造り遊歩道をさらに少し上り、深山砲台跡に到着します。
なかなかしっかりと現存していて見ごたえのあるレンガ造り。
砲座跡の円形の砲床と、砲座間の横墻はトンネルで結ばれ、
その地下には弾薬庫が設けられています。
ここの砲弾は放物絵線を描きながら着弾するタイプだったので、
高い山の上に設置して、その落差で威力を増やす上に、
半地下状態として敵からの攻撃に備えるという構造になっています。
あれやこれや三脚を担いでは動き回って撮影。


↓レンガ造りの遊歩道を進む


↓由良要塞・深山砲台跡


↓重厚なレンガ造り


↓地下の貯蔵庫


↓半地下状の造り


ある程度撮影を済ませたら、ようやく帰ります。
急坂を慎重に下りきったら県道65号にバック。
で、下ったのもつかの間、再びののぼりです…
今日は上りっ放しな印象だな。
ということで久々にやってまいりました、
関西ヒルクラTT最短コース、大川峠!


↓大川峠の和歌山側の入り口


すでに先ほどの激坂で足を使い切っておりますが、
ここは短いのでTTします。
柵を越えて旧道へ入りスタート。
和歌山側は法面の崩落が激しく、デカい石ころが随所でゴロゴロと転がっている。
朽ちたアスファルトの間からは雑草が顔をのぞかせていて、
着実に自然へと還元されている様子。
パンクが怖いので路面をよく見極めながら進んでいく。
何度かヘアピンを抜けて、ラスト大きく右へカーブしてなけなしのスパート。
で、もがいているところを反対からやってきた赤キャノデのローディーさんに目撃され
ちょっと恥ずかしかったワ。
タイムは4:26。オマケ、オマケ。


↓大川峠


↓疲れた〜


ゴール地点でしばし休憩後、大阪側へと下る。
県道65号は淡路島の阿那賀から湊の区間と本当によく似ていて、
コース的には面白いのだが、何しろバイカーの巣で、
ブンブン、ジャカジャカうるさいんだよ!
中ノ峠で何人かローディーさんをパスし、多奈川から深日町でR26に復帰。
みさき公園でロードを積んだ車のバックストリームに入って、
しばし混雑するR26を疾走する。
第二阪和が伸びていることで、淡輪からの旧R26はずいぶん走りやすくなった。
心地の良いアップダウンをこなしながら、貝掛まで。
そこから旧街道である府道250号へと入る。
眠気と疲労で結構バテ気味で、幹線道路でのアタックもままならないので
ここは狭小の生活道をのんびりペースで進みます。
鳥取ノ荘駅の自販機で一服して、のんびりダラダラ進んでいきます。
尾崎を過ぎて菟砥橋で男里川を渡ります。
府道63号にぶつかり、いつもはそちらへと進むのだが、
今日は急いでいないし、このままこの道がどこまで続いているのか進んでみます。
南海線と何度かクロスしながら、細い道は続いていきます。
江永橋で樽井川を渡り、結局羽倉崎の先、
関空道のところでいつもの府道63号に吸収合併されました。
鳥取ノ荘から泉佐野まで一本で来れたのでちょっとびっくり。
こういう裏道さがしもなかなか面白いものです。


そこからはもうルートは固定化されているので、府道63号〜204号をひたすら北上。
岸和田でちょっと酔っ払い気味?のおっさんがチャリンコでバトルを仕掛けてきて、
信号無視をしながら前をちょろちょろとかなりうっとおしかったので、
岸和田を過ぎたところで車のスリップも利用しながら45kmペースで高石までガン飛ばし。
疲れてんだからもうやめてよね。
でも怪我の功名で思ったより早く堺まで帰ってきました。
が、飛ばし過ぎでちょっとハンガー来ていたのでコンビニで軽く補給&休憩。
大浜で速そうなローディーさんにパスされ、挨拶をしたのだがなんか感じ悪い人やったなあ。
あとは、いつものごとく阪神高速堺線の高架下からあみだ池筋を北上するコースで。
土佐堀通りのところで、思わぬ人と連続して遭遇。
信号待ちをしていたら、前方を2人組のローディーさんが横切っていき、
よくみたら2人目は女性でケルビム乗り。ということはこれはもうmijiさんしか思いつきません。
挨拶するまもなくあっという間に走り去っていってしまいました。
信号が明けたので、リスタートしようとしたら、後方からものすごく速い方にパスされる。
しばらく後方を追尾したのだが、あの後ろ姿はまさかのhさん。健在だったのですね!
で、当然追いつけるはずもなく、背中が遠くなりにけり。
1つの交差点でえらい人たちにでくわしました。
あとはもう裏道をちょいちょいと進んで、17:30には帰宅。
まだ明るいうちにライドが終われるのは本当に楽ですね。


帰宅後、晩御飯は手作り餃子。やった!
で、それだけではなんなので、ささっと麻婆豆腐をこしらえていただきます。
ん〜最高♪


↓晩飯


ということで、朝から晩まで和歌山を堪能で来て素晴らしい一日でした。
しかし今日は予想外に上りましたなあ。
やはり海南高原を往復すると獲得標高が一気に増えます。
でもあそこはとてもいい場所です。