記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

まる豊夜練

金曜日。19:15集合で夜練。
いつものところでぱしゃ君と待ち合わせして、
今日は夜な夜な和歌山までラーメンを食べに行くという、我慢大会。
集合した時点で暑さと湿気にやられて2人とも覇気がない。
福島から芦原橋まであみだ池筋で南下。
まだ全然明るく、車の往来も激しいので慎重に進むつもりが
ぱしゃ君が獲物を見付けるたびにどんどんペースをあげてひっかきまわす。
なんの合図も予告もなく、さも当然という感じでペースが上がるが
こちらは超ロングの疲れを引きずっているのか、体のキレというかノビがないので
ついていくのにも必死。
芦原橋からはいつものごとく大和川まで阪神高速堺線高架下を行く。
大和川を越えてR26で堺までビューン。
大浜から直進して府道34号に入る。


あのね、暑すぎ!死ぬて。
日中の直射日光を避ければ多少涼んでいいかと思っての夜練のはずなのに、
なんですかこの暑さは!湿度がハンパなく、顔がカッカして汗が滝のように流れる。
信号で停車するたび、2人ともどちらからともなく「あ〜、う〜」と唸り声が漏れ、
口を開けば「暑い」しか出ない。
間違いなくこの夏一番の暑さじゃないだろうか!
とにかくまとわりつく湿度がつらすぎる。
夜間でも熱中症になるという意味がよくわかった。
浜寺公園を過ぎて、さすがにかなわないと、コンビニに入って水分補給。
ぱしゃ君は早くもこの夏初めての氷結を投入。
暑い、暑い、暑すぎる!
暑く、発汗をするだけでもエネルギーを相当消耗するため、
たかだか2,30kmしか走っていないのにすでにバテバテ…
我ながらこの時期によく470kmも走ったな。
2人とももう帰ろうかとテンション駄々下がりだが、せっかくというか惰性で進む。
走っている時はぬるいが風を浴びるのでまだマシなのだが、
信号で停車すると暑さがウワアと絡みついてくるのでできるだけ信号に捕まりたくない。
そのためぱしゃ君ができるだけノンストップで済むようにペースをあげていくのだが、
ぱしゃ君も尋常じゃない汗を出し、全然キレがなく、
予想していたよりもはるかにペースが上がらない。
暑さって信じられないくらい強敵。
北助松を過ぎてフタバボウルの辺が工事で路面がはげているので慎重に進む。
岸和田、貝塚泉佐野と南下を続ける。
もう信号につかまるたびにボトルに手が出るような感じ。
飲みすぎるとバテるのは百も承知だが、飲まないとオーバーヒートで死ぬ。
こんな日に走るもんじゃない。
羽倉橋の先で南海線をまたぎ、樽井のところでまたもやコンビニ休憩。
飲まないと無理。頭が暑くてクラクラする。


少し涼んで、リスタート。
双子池北で左折し、ブルベコースに入る。
岡中西から少し丘を越え、和泉鳥取から山中渓の山岳区間に突入。
ここはぱしゃ君がちょっと試しに上げてみようとなかなかいいペースで曳き始める。
これくらいの緩斜面だとぱしゃ君はなかなかいい感じで上れる。
ぐんぐんずんずん30km手前くらいのペースで上り基調のコースを進む。
中間くらいで和歌山県突入。
このあたりでぱしゃ君もバテるかと思っていたが、ペースは落ちず、いい感じ。
そのままペースを保ったまま阪和道をくぐり、残り500m。
が、このあたりでぱしゃ君力尽き脱落。
惜しい!でもナイス曳きでした。
最後少し斜度が上がるところで自分はペースをあげ、ピークでぱしゃ君を待つ。
御ノ山峠でも気温は28℃でっせ。暑すぎじゃ!
そのまま和歌山側へ下りるが、カーブがタイトな上に斜度もきつい所があり、
おまけに外灯もなく見通しが悪いので慎重に下る。
下りきってドンツキを右折。上淡路街道を西へ進む。
ここはこんな時間でも意外と交通量がある。
紀伊、六十谷とつなぎ、紀ノ川大堰で紀ノ川を渡り、和歌山市街に入る。
しばらく左岸土手を進んだところにあるあやしい店が本日の目的地。
色々なメディアで取り上げられている、珍百景、
お店が地盤沈下で傾いていることで有名な「まる豊」に到着。
ここまで約70kmだが4時間以上もかかってしまった。


↓まる豊


店先で大将が佇んでいたので挨拶して狭い狭い店内へ。
ドアを開けるが、傾いているため手を離すと自動で閉まる。まさに自動ドア。
噂通り、本当に本当に傾いています。
しかもかなり中は狭くて、とんでもないところに押し込まれたといった感じ。
おまけにビンディングなので普通に立つのもバランスが難しい。
テーブルは、ラーメンがこぼれないように段々になっていておもしろい。
いやはや、すごい店もあったもんだ。
先客4人組がいたのだが、すぐに席を開けてくれました。


↓狭い店内


↓傾いてる〜


さっそく注文。中華そばとはや寿司、唐揚げを注文しました。
待っている間もおっちゃんは店の成り行きやら何やら色々と話をしてくれます。
しばらくして出てきてさっそく食べてみますが、いたって普通のラーメンでした。
ぱしゃ君いわく、「災い転じて福と転じる」でした。
傾いててよかったねという感じ。
まあネタで一度来るにはいいと思います。


↓中華そば600円+はや寿司120円


さて時刻はもう間もなく日付が変わろうかという頃です。
行きのペースだと帰りつくのが4時になってしまうじゃないか!
やばす。大急ぎで帰ります。
紀ノ川大堰を渡り、帰路はそのまま右岸を進みます。
こちらの方が路面もきれいでアップダウンもないので快適。
向かい風基調の中自分が曳いて、御ノ山峠に備えてぱしゃ君の体力を温存させておく。
もう間もなく川辺橋というところで、道の上にデーンと何か大きなものが横たわっているので
大急ぎで避け、ぱしゃ君に危ない!と声をかけたのだが、
そのタイミングでなぜかぱしゃ君の前灯がバチバチっという音を立ててつぶれる。
大きな何かは轢かれて死んでいたでっかい狸かなにかだったのだが、
そのせいでぱしゃ君はタタリだとかなんとか言い始める。
ちゃんとぶつからないように避けたし、どうせ電池を交換すれば直るでしょう。
で、御ノ山峠の上り口にあるローソンで電池を買って交換するが完全にアウトでした。
今から山間部に入るし、まだ60kmも夜間走行をしなければいけないのに、無灯など危険なので、
自分が2つ装着しているうちの1つを貸す。
本コース最大の難所、御ノ山峠(和歌山側)に入る。
最初から微妙に上り、右手から集落との合流するところで少し緩む。
JRをくぐると工事が始まるところらしく、行きにはなかったのに片側通行のところができてた。
そこを過ぎ、前方に阪和道が見えてくるところから、オーラスの急坂区間
まあ短い区間だけなので、各々のペースで上がる。
ヘアピンのインが少しきついがまあ知れてます。
ぱしゃ君もペースは落ちたが難なくクリア。
少しピークで休憩して、いってん長めの下り区間に入る。
こちらの方が夜間は危険が多いので慎重に下っていく。


↓御ノ山峠


下りきって、府道63号。双子池北で右折して府道204号と行きと同じルート。
このころになると暑さによる消耗がハンパなく、2人とも夢遊病のような感じ。
会話も減り、信号待ちでも暑い、眠いしか発しない感じでやばい。
自分も頭がかなり熱を帯びているというのがはっきりわかるくらいで、
ちょっとめまいもあって、熱中症手前の症状で本当に辛い。
それでもできるだけ帰宅時間を早めたいのでぱしゃ君が33kmペースで曳く。
貝塚くらいでペースががくんと落ちて、深刻な状況なため、
いったん休憩を入れて回復を図ることに。
自分はドリンク2本にお気に入りのガリガリ君チョコで涼をとる。


ガリガリくんチョコ


この時点で走行距離110kmとなり、ぱしゃ君は今期最長ライド。
そのためスタミナ不足から調子が右肩下がりの傾向になってきた。
逆に自分は100km越えてきてようやく暑さにも順応しエンジンがかかってきた。
無理はできないし、安全第一は絶対だが、できるだけ帰宅時間を早くしたいところ。
なので元気な自分がとりあえず前を曳きます。
涼をしっかり取った効果か、足がよくよく回り35kmペースをキープしたまま
岸和田から大和川までしぶとく曳き倒す。
ぱしゃ君は暑さと睡魔のダブルパンチで相当お疲れモードでした。
東京行きの時はこのお疲れゾーンに入った時にいかにしのぐかというのが重要になってくるだろう。
結局帰宅したのが3:30でした。
何気に夜練の最長記録でした。


とにかく死ぬほど暑かった。暑すぎて意味がわからない。
昼間にTTなんかしたらあの世生き間違いない。
それだけじゃなく、この夏は夜でも全く油断できないぞ!
遊びで命を落とすなんてシャレにならんし、
超ロングも含めて、しばらくの猛暑時期はちょっと慎重にしないとだな。


走行距離: 145.87km
TOTAL: 6130.01km