記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

潮目

昨日は会社の年初の集いがあり、
お偉方の訓示。
う〜ん、う〜ん。
斜陽産業としては、
あの手この手で生き残りを図らないといけないというのは明白で
ある程度の痛みや我慢を強いられるとしても、
明確なビジョンとか決意が伝われば、
こちらとしても腹がくくれるのに、
なんかとりあえず手は打ちました的な、
絵に描いた餅みたいなことを
危機感なく言われても、余計に不安になるだけだわ。
なにより、5+5を6+4ってしたところで、
結果10は変わらんでしょうが。
小手先、目先を変えることが改革でもなんでもない。


もちろん、経営陣にしたら、コストカットや作業効率化、
売り上げや利益といった数値的な部分で
評価したり判断するのは当然なんだけど
組織の維持や運営といった内向きなところばかりに目が行って、
じゃあうちは何をしたいのか、売りたいのか、
ユーザーに何を提供できるのかという、
そもそもの動機や姿勢・熱意を見失ってしまったら、
おしまいやと思うんだけどなあ。
もちろん現場は今だってちゃんと熱いですけど。
なまじサイズが大きな組織だからなあ。
それにしても、最近、
プライベートで関わっている本屋さんとか地域活性の話で
個人的にはアナログの生き残りの道筋が
おぼろげながら見えているだけに、
それと真逆に進んでいくなかで、
それが生かせる場面が少ないのがどうも歯がゆい。


今の仕事はクリエイティブな面も要求されるし、
情報収集力や、トレンドの見極めとか、
自分のスキルを発揮できる場面もあってやりがいを感じているし、
職場的にも好きだから、末永くやっていきたいんだけど…。
当然、家族もいるし食べていかないといけないわけだから、
シンプルにお給料をもらうための
「労働」として割り切ることもできるけど
やっぱり、自分の満足のいく働き方としては「仕事」をしたいし、
それがこのままでは難しくなるのであれば、
色々な選択肢も一応用意しておかないといけないなあ。
おかげさまで、ここ数年、精力的に動いてきたなかで、
やりたいことがより明確になってきたし、色々な人脈もできた。
現時点ではそれらをフルに発揮できているので、
今すぐどうこうというのはないけれど、
5年10年先にどうなるかまったく不透明で、
それで昨日の話で少しははっきりするかと思ったら
余計にソワソワ感が増してしまったから。
窮地になった時点で動き出しても、
選択肢はずっと少ないだろうし、
どうせ動くなら、こちら側にボールがある
動きやすいうちがいいに決まっているから。
ただ、せっかく今ある充実を手放して
リスクを冒してまで次に進んでも、
ハッピーかどうかはわからない。
果たしてどこまで引っ張れるのか、
引っ張ったらまずいのか。
まあ、少なくとも、30代のうちに
大きな選択・決断をしないといけないだろうなあ。
うーん、潮目、潮目。