記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

BRM213 関西200km 泉佐野〜榛原〜泉佐野 (ノースタッフ)  復路編

さてさて、復路です。
30分の休憩は、日頃から比べたら十分すぎる休憩。
足の痛みも揉んで解消。
それよりコンビニの外で止まっていると寒くて仕方がなく、
早く走り出したいので予定より5分早くスタート。単独です。
店の表側に出ると、さっきお世話になった3人トレインさんがいたので手を振ってご挨拶。


さっき、忍阪の峠を上りきって、コンビにまで下ってきた時は、
ただぼおっと下ってたので、すぐに上りと思ってたら、意外と長かった。
ただ、行きよりも全然緩いので問題なし。
上りきってからは、ストレートの激下り。
ただし交通量がそこそこあり、減速帯もあるので無理はせず。
といってもMAX65kmくらい出てたけど。
対向では続々とローディーが上がってくる。
みんな辛そうだけど押して上がる人はいない。
一人一人に「がんばれ!」「もう少し!」「お疲れ!」と励ます。
みんなそれどころじゃないはずなのに、笑顔を返してくれるので、
励ましてるこっちが励まされる。
みんなで完走しよう!


忍阪東の交差点を左折し、今度はこちらが上り。
キューシートには、時々野犬が出て、
上りで20mくらい追いかけられることもあるとあったので、
ここは気合を入れペース上げてしゃっと上る。
幸い犬には出くわさず。
当たり前だが、往路と復路では、見えている方向が違うので
全く景色が違うようにみえる。
奈良でもし、曲がるポイントを間違えたり、スルーをしたら
どえらいところまで行ってしまう。
とにかく土地勘がないので、暗記している交差点名だけを頼りに、
標識だけは見逃すまい。
プロの地図屋のプライドにかけて?


安倍木材団地、雷と順調に交差点を曲がる。
するとどんどん対向にはローディーさんがやってくる。
1人1人に「お疲れ様です!」とあいさつ。
ああ、みなさんこれからあの女寄峠を上るのね。
それにしても、意外に自分はかなり前の方なのかもしれないと気付く。
飛鳥駅からは、下土佐の迂回ルート。
ただし、ここもウル覚えで細い道に入り、ドキドキしたが、
ポイントとして覚えていた上りが現れたので正解。
そして、さっき列車から遅れた真橋本橋東詰を左折。
あとはひたすら左手に近鉄の線路と並行すれば大丈夫。
とはいいつつも、かなり細い農道で、
前後に全く誰も走っていないので心配は心配なのだが、それもまた一興。


そのうち見慣れない高架道路が出てきて、「ハテ?ここはどこ?」となったが、
信号が変わる前に渡ってしまおうと思い渡って進む。
しばらく走りながら、でもこんな山中でこんな高架道路は走ってないぞと思い、
中断してMAPを確認。
するとここが行きに高架をくぐった奉膳とわかり、あわてて引き返す。
あのまま行ってたら吉野行きだった・・・
あんなわかりやすい目印なのに・・・わかりやすすぎたための油断なのか。


少しタイムロスはしたが、なんとか正規ルートに戻り、集落を抜ける。
踏み切り渡って後ろを振り返ると、2人のローディーさんが小さく見えた。
よかったやっぱり道合ってると一安心。
しばらくしてテクノセンターの所のヒルトップに取り付く。
アウターで上れないこともないが、無理しても後に響くので、インナーに入れたら…
チェーンを落としてしまった。がーん。
即座に付け直してリスタート。とりあえず問題はない。
が〜っと下ってPC3、ローソン住川店14:17着。
この区間はそんなに疲れなかったので、レシートゲットして、3分だけ休憩。
出発間際にいつもの3人トレインさんが到着され、ご挨拶。


五條まではR24を下っていく。下りだが路肩が狭く、
渋滞しているので無理はせず。
前方に1人上下ブルーのローディーさん。
追いついてしばらく走るが、その人は本陣で曲がらず行ってしまったので、
ひょっとしたらブルベ参加者じゃないローディーさんだったかも。
紀ノ川を渡り、行きのPCだったサークルKを通過。
ちょいと上って右折したら、後は紀ノ川を右手に見ながら太陽を目指すのみ!
この辺りから体は絶対疲れているはずなのに、楽しくなってきて、
たぶんツーリングハイ状態だったと思う。
ずっと単独で風もきついし、道も不安なんだけど楽しい♪
常時30kmくらいで巡航。
途中いくつかあるヒルトップが意外としんどい。
橋本を過ぎ、九度山を過ぎても、前にも後ろにもローディーがおらず、
道は間違ってないはずだが、別ルートがあるのか?
もしやさっき本陣で直進したローディーさんが正解?
あっちのルートのほうが速いのか?ならもう大分抜かれてるかも?
もしやそっちに別のPCがあったか?
と、疑心暗鬼になりながら、ペースが上がる。
貴志との分岐で右折し、ちょいと上って下って、
通過チェックポイント、ローソン大垣内店着16:30。


一人だけローディーさん。
反射タスキをしているので、ブルベの人とわかり一安心。
確実に日が弱くなってきてはいるが、まだあと1時間くらいは大丈夫だろう。
うまくいけば17時台にはもどれるかもしれない。とりあえず目標18:00。
何より、ここまで来れば、あとはもう雄ノ山さえ上りきればどうとでもなる。
この安心感。
走っている最中は何でもなかったが、やはり一旦止まるとじわーっと足が重くなってくる。
上りに備えて長めに休もうかとも思ったが、日が弱くなって余計に寒くなってくる。
これはもうさっと出発したほうがいいなと出よう慌てたのがいけなかった。
補給のために買い物をしたのだが、無意識にいつもの癖で
レシートをもらってないことに気付き、慌てて店内に戻る。
すると店員さんが、分けて置いてくれてたらしく
「これですか」とレシートを出してくれる。助かった!ありがとう!


気を取り直して再スタート。細い農道を慎重に進み、
JR布施屋駅横の踏切を渡る。暗くなってたらちょっと不安だったかも。
そこから紀ノ川の土手へ上がり、橋の右側の歩道を低速で通過する。
R24には出ずに、横の道へスムーズに入る。
R24を渡って集落に入ると、少しずつ上りになる。
目の前には山が迫ってくる。あれさえ越えればOK、OKと自分に言い聞かす。
農道から本線に入る手前がわずかだが急坂になっていて、
そこでいよいよ最後の戦いが始まったなと気を引き締める。
しばらくは緩い上り。でも前方に間違いなくきついつづら折れが見えてきた。
しかしなんちゅう無茶な道だろうと、ブツブツ言いながら、取り付く。
感覚的には十三峠のつづら折れ区間のよう。
でも距離的にはその半分くらい。
フルで十三峠だったら間違いなく泣いてたぞ。
傍目には急に見えたが、ヘアピン部分も無理してインコース狙わなければそんなにだった。
とはいえ、しっかりと足は疲れて、汗ダクダク。
上りきったらあとは和泉鳥取までダウンヒル
まだ日は明るくて、快調に飛ばす。
時々反対側からローディーさんがやってくるのであいさつしながら。


和泉鳥取を右折し、小高いヒルトップを抜け、岡中西から府道63についに入る。
もうここからは1本道だ。
最後、海沿いに出る頃には暗くなる。
時計を見るともうじき18:00。ギリギリ間に合うか間に合わないかだが、
キューシートに従って、右側の歩道を走っているし、暗い。
おまけに海風がものすごい。
ここで事故を起しては元も子もないので、安全第一で走る。
ラスト、2つの橋がクセモノ。普段なら何でもない橋なので、
アウターで勢いで上ったが、疲れすぎてて足がもつれそうになる。
なんとか上りきり、フィニッシュのファミリーマートりんくう店に駆け込む。
風のおかげで冷えたので、先にトイレへ駆け込み、その後レシートゲット。
18:02
そこからしばらく行った駐車場内の温室で、受付。
ついにフィニッシュです。所要時間10時間32分。
自分が思ってたより2時間も早い。
結局復路は完全な単独走だった。
どのくらいで戻ってきたか聞いてみたら、4,5番目。
ええ?意外。そんなに早かった?びっくり。
きっとみんな今日はのんびりモードだっただけだと思うけど。
受付の人に、明るいうちに山中渓のダウンヒル抜けれたのは立派と言われた。
確かにあそこ日が暮れたら、街灯もなくて暗いから、事故多発しそう。
レシートの提出や、ブルベカードの記入を終え、無事に完走認定。
受付の人にお礼を言って会場を後にする。


正直、ブルベおもしろい。実際単独で走っているときは、
日頃のロングライドとなんら変わらないけど、
同じ道を走り、同じゴールを目指してたくさんの同士がいるというのはなんかいい。
時には他の人とトレインを組んだりもできるし、
足切りはあっても、スピード勝負じゃないので、
自分のペースで走ったり休憩したり寄り道もできる。
たぶん、そういう点で、グランフォンドとかセンチュリーライドよりも、
参加者がタイムを競ってピリピリしてなくて、
みんなで完走しようよという連帯感が心地いいんだと思う。
なんか自転車の新しい楽しみ方を知ったような気がする。
これから300、400、600(?)、1000(…)とやってみよう。
ブルベはまりそうです。


↓コース詳細はこちら
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【余談】
ゴール後、気分が高揚していたのと、思ったより早くゴールできたので
もうこの際家まで自走して帰ったれと走り出す。
途中、どっかで店に入って温かいもの食べて休もうと思ってたが、
やたら気分がハイで、走れて、休憩時を逸する。
いつも南から帰ってくるときに使う県道204号を北上。
浜寺公園までくると、ああ帰ってきたなといつも思う。
大和川を越え、旧ウェパを通過。
結局家にはジャスト9:00に到着。
ブルベ210km+46kmでトータル256km。自己最長の走行距離。
そう考えると、300kmは15時間くらいで完走できそうかな?
でもコースが平坦な堺と違って山岳の十津川だからそんなにうまくはいかないだろうけど。
でも300,400と挑戦してみたい。