記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

ツール・ド・瀬戸内 第3ステージ(小豆島)、第4ステージ(播磨)

さてさて思いがけず綱渡りでしたが、予定通りに12:35のフェリーに乗船。
小豆島まで1時間ほどの船旅。
ぱしゃ君は喫煙室、ウメさんは雑魚寝スペースで腰周りのストレッチ、
自分は、甲板にいって写真撮ったりと各々の時間を過ごす。
フェリーの売店でうどんを売っているのを見つけてしまい、
まだ腹が千切れそうなくらい満腹なのだが、ハシゴできなかった悔しさが勝り、手を出す。
きつねうどん400円。まあ普通です。
席に戻ってきた2人に目撃されて、また食ってんのか!と呆れられる。
いやあちょっと無理しすぎた。
そんなこんなで休憩できたのかどうだかわからないうちに土庄港に予定通り到着。


↓きつねうどん400円


↓地獄のうどん練!


↓久々の小豆島上陸


小豆島に上陸すると、どうも島内マラソンをしている様子で
道路封鎖の不安がちょっとよぎる。
世界一狭い海峡である土渕海峡のところで、
係員に話をしてみるともうそろそろ終わりなので行けるとのこと。
渕崎の交差点で左折し、島の北岸ルートを選択。
20kmちょいなので2時間あれば十分十分。
だが、どうも変に長い休憩を挟んだからか、体の動きが鈍い。
休むとジワジワと疲労が襲ってくる。
あと、無理やり詰め込んだうどんのせいで、体が重たいし、腹がつかえて息苦しい。
先頭を曳いていたが後ろのぱしゃ君から、全く覇気が感じられんなあと言われてしまう始末・・・。
黒岩のあたりからジワジワと小馬越の上りが始まる。
約2km、平均7%の軽い上り。
時間の心配も要らないし、おのおののペースで無理せずに行きましょうとなったが、
せっかくなので3人そろって進む。
ぐりぐりと2回ほど大きくカーブしてストレート区間に入り、
前方にスティールのローディーさんが上っていたので、そこで火がつき、
残り1kmしかないし、道なりで迷いようがないので、1人先行してトップで待つ約束をしてダッシュ
ぱしゃ君に覇気のあるトコ見せないとね。
ということであっという間にスティール乗りさんをパスし、なおもグイグイ加速。
信号を超えてさらに少し斜度が上がり、15km切らない感じで進む。
後ろを振り返ると誰もおらず。
左手に観音様が見えてゴールが近くなったのでペースを落として、小馬越を制覇。
トップのバス停でしばし休憩していると2人がえっちらおっちら上がってきた。
細かなアップダウンはこの後も多々あるが、一応本日の本格的なのぼりは終了。


↓小馬越通過中♪


このあと、自分としては久々に寒霞渓への恐怖の西側ルート、
中盤の3km区間の平均AVが18%の小豆島スカイラインでもよかったのだが
当然却下され、トップから島の東部の海岸沿いへ一気の下り。
海岸沿いに来ると、マラソンが引き続き行われているようで、
オーラスに近い人たちが必死の形相で走ったり歩いたりしているので
「ガンバレ〜!」と思わず声かけ。
大阪城残石記念公園のところでラストのランナーが過ぎ、道がフリーになる。
そこから先は採石場が続き、荒々しい岩肌が右手にずっと続く。
まさに容赦ない自然破壊。
どこからともなく悪の結社やショッカーたちが出てきそうな雰囲気。
すさまじい光景にぱしゃ君は感動してました。
アップダウンを繰り返しながら大部港を通過。
ちょうど日生行きのフェリーが出たところでした。
余裕があれば岡山県も通過したかった。
小部の集落を過ぎると、再び上りが始まる。
えっちらおっちら上っていくが、さっきの無駄なアタックが脚にキテたりする。
うにうにとワインディングをこなしていると、左手の沖合いにフェリーを発見!
きっとこれから自分たちが乗る予定のフェリー。
残り5kmで30分以上余裕があるが、さてどちらが先に港に着くでしょう。
藤崎の上りを終えて一旦下り、再び上り、ようやく福田港が見える。
無事に出港30分前に到着。


↓小豆島は石の島


↓福田港


すでに相当の車の列と、サイクリストの人だかり。
やはり15時台はかなり混雑しそう。
チケットを買って、土産物屋を冷やかす。
イカ焼がええ匂いをさせててそそられたがまだお腹いっぱいだしやめとく。
で、ようやく船が到着。
観光バスがどんだけ出てくるねん!と突っ込みれたくなるほどぞろぞろと吐き出される。
全部出されたら今度は車の行列が続々と船に入っていく。
全部入りきらないようで、残り1/5くらいの人は次の便に回されてしまってた。
2時間待ちは結構ツライねえ。
車が済んだら次は二輪。数が多いので3台で1セットでぐるぐる巻きにされる。
2輪が詰め込みの最後だったので、客室に上がってみるともうどこもかしこも人だらけで
座席も雑魚寝席も場所取りされてしまってどうしようもない。
ジジババ連中が陽気に酒盛りを始めている脇にどうにか場所を確保し、
雑魚寝するが足を伸ばせずに窮屈な態勢。でも疲れてるしすることもないので、必死で仮眠。
どうにか2時間耐え抜いて、夕暮れの姫路港に予定通り17:30に到着。
これでフェリー乗り継ぎミッションはコンプ。
あとは家までは地続きなのでケツカッチンで焦ることなく帰れるので一安心。


↓本州上陸でフェリー乗り継ぎミッション完了


さて、あとは家までの100km前後をぶっ飛ばして帰るのみ。
倉敷の帰りに使った県道718号は交通量が多く、路肩がないので今回は避ける予定。
とりあえず港から北進し、R250に出る。交通量は多いが路肩があるのでまだまし。
バイパスではなく旧道へ。途中で暗がりからぬうっと人が出てきて、
接触を避けるため急ハンドルを切り、あやうく転倒するところだった・・・
そのままR250を走り、山陽曽根のローソンで補給&休憩。
そこから当初はいったん北へ向かってR250で行こうと思っていたが、
曲がりそびれているうちに、新幹線高架下のちょうどよい道に入り、これで行くことに。
この辺の幹線道路はどこもかなりの交通量で難儀してたので掘り出し物です。
加古川にぶち当たって、いったんR250へ迂回し橋を渡る。
案の定ひどい渋滞で、この脇を抜けたくないなあという感じだったので再び新幹線まで南下。
この辺はウメさんが地の利があるようで色々とレクチャーしてくれる。
結局この道で二見までノーストレスで来れた。
二見からは再びR250。少しペースを上げて抜けていく。
ぱしゃ君は夜になってから急に元気になってくる。さすが夜の帝王。
急にバイパスが出てきたりして迂回路がわかりにくいところもあるが、なんとか進む。
ペースを上げすぎたのか、大久保のあたりでウメさんの腰が悲鳴を上げてしまい、
一旦お薬タイム。
ペースを落とした状態で、様子を見ながら西明石〜明石〜朝霧とR2を進む。
問題の朝霧〜須磨の区間に入る。
今日は大渋滞はしておらず、交通量は多いものの流れている状態。
ここはささっと抜けたいこともあってぱしゃ君を先頭にペースを上げていく。
快調に35km程度のペースで進んでいたのだが、
塩屋駅の手前の軽い上りのところでウメさんに緊急事態発生!
腰の痛みが再発し、たまらず駅で一旦休憩。
ストレッチをして、小康状態になったので、
背負っていたリュックをぱしゃ君が持つことにして、ゆっくりペースでリスタート。
須磨浦公園までのところでローディーさんを1人パスし、須磨駅で左折し山手幹線へ入る。
この頃になると3人ともガス欠で会話も減り、ペースもいっこうに上がらない感じ。
とりあえず神戸まではたどり着いておきたいので我慢。
満身創痍でたどりついた味加味で晩ご飯。
和洋折衷なんでもそろっている店。それぞれガッツリと定食を頼んでモリモリ食べる。


↓味加味 焼肉定食1100円


さて店を出たのが21:30。なんとか日付が変わる前には帰れそうな感じ。
ただ油断は禁物。慣れた道ほど事故の危険性がある。
1回休憩を挟むと寒さと疲れが倍増。
ぱしゃ君は夜を増すごとに元気いっぱいだが、ウメさんは腰の具合が一触即発、
自分もちょっと左膝に痛みが走る。
それでも早い時間に帰り着くのを優先してほしいと希望があったので、
先頭を曳いてR2をぶっ飛ばすのだが、膝の痛みがどんどんひどくなっていく。
ずっと前を曳いていたのだが、2人が話ながら併走してすぐに離れてしまうので、
油断せず残りちゃんとやろうぜと気合を入れなおす。
芦屋の手前でぱしゃ君に先頭を譲り後方で膝を労わるが、回せば回すほど痛くなっていく。
2月のブルベのときに比べれば大したことはないのだが、
痛いのには変わりがなく、かといってここまできてDNFはないので、抑え目で走る。
今回は通常のロングと違ってフェリーでの長い休憩があって、そこで冷えたのかもしれない。
で、再び夜になって気温が下がってきたことで症状が膝に出たのかも。
出発前から懸念はしていたことだが、くやしいですなあ。
ごまかしごまかしながら走り続けようやく大阪市まで戻ってきたのが23時すぎ。
御幣島のややこしい交差点で十三筋に入りオーラス。
前方にチャラい兄ちゃんがママチャリで疾走していて、
最後行くか?行くか?とぱしゃ君を煽ってたら、
いきなりものすごい勢いでウメさんがスパートしだして超びっくり!
で、赤信号でまた抜き返されて、今度はぱしゃ君がスパート!
が!ここでまたクラッシャーの悲劇が!
ぱしゃ君が猛烈ダンシングアタックをかけた瞬間、左のクリートが外れ、
バランスを大きく崩し、ビンディングシューズがそのまま地面にぶつかって滑り
そのまま左側へ転倒!と思いきやものすごいリカバリーで何とか建て直し万事休す。
後ろから見てたらまるでバイクがウィリーでスピンしたような感じ。
よくあれで態勢を立て直したものだ。
自分とウメさんは疲労してて真後ろにいなかったのも幸いしたし、
後方に車が来てなかったからよかったが、ゴール直前であわやの大惨事になるところだった。
毎度毎度やらかしよるで。やっぱり油断は禁物。
実は今日何度もぱしゃ君のクリートが突然外れるアクシデントが続いていたのだが
クリートはこないだの鈴鹿の直前に変えたばっかりで減ってないし、
もしかしたらLOOKの外れやすく軽いペダルはぱしゃ君の脚質に合ってないのかも?
軽さを犠牲にしてもシマノに変えたほうが無難かもしれない。
最後の最後にハプニングがありましたが無事戻ってきました。
十三でぱしゃ君とはお別れし、ウメさんと2人で長柄橋を越える。
ウメさんは家がさらに10km離れているということもあり、
長柄橋のちょうど真ん中で初の300km越え達成。オメデトーございます!
そのまま橋を渡ってウメさんともお別れ。お疲れ様でした〜。
極寒の和歌山から、初の四国ライドに、小豆島。
バラエティに富むコース設計はとても楽しかったし
1日にフェリーを3回乗り継ぐというのもめったにないことで面白かった。
そして何より1人孤独に走るのではなく仲間と一緒に走れたのが何よりよかった。
しかし最後の最後でボロボロ状態だったのはよろしくないな。
これからどんどん寒くなっていくので、怪我のリスクは増える一方だが、
果たしてこんな形で今年のロングライドを終了してよいものやら・・・