記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

フレッシュ2013 前編 (枚方〜伊賀上野〜青山峠〜伊勢〜鳥羽)

フレッシュ前日。
帰宅直前に仕事が大爆発し帰宅が少し遅くなる。
帰宅後、前輪のタイヤのサイドにちょっと心配なカット傷があり、
念のためにタイヤ交換をする。ここで、ちょっと考えて、
新品タイヤをリアに、今リアに履かせてあるものをフロントに交換する。
というのは、もしデュラの方がパンクして、
かつ自分の手持ちの予備チューブがなくなっても他のメンバーに分けてもらえるが、
リアはリム長55mのコスカボなので、72mmバルブ長の替えチューブは自分しか持っていない。
ということはリアのパンクの方が幾分リスクが高いということなので、
少しでも安全策をとるため。
ただ、タイヤ交換を1本ではなく2本しないといけないのが面倒くさい。
Fusion3は、一度履かせてからの交換はスムーズなのだが、
新品の状態からだとかなり硬くて、いつも悪戦苦闘する。
最近はようやくコツがつかめて時間短縮できているが、手の皮が剥けそう。
それから服装の準備。どうしようか迷ったが、
裏起毛のサクソジャージ+メッシュT&普通のTシャツで。
念のためネックウォーマーとキャップはどうにかポッケに突っ込む。
あとはルートとチェックポイントの再確認を念入りに。
そんなこんなで就寝は日付が変わる直前。


とにかく横になり体を休めて5時ぴったりに起床。
熱めのシャワーを浴びて体を覚醒させる。
ウェアを着て装備類を背ポッケにぎっちぎち詰め込み5:45に出動。
軽く肌寒い感じなので、クルクル回していきます。
城北公園通りをウォームアップを兼ねて35km程度。
追い風を期待していたのだが、むしろアゲインスト気味。
大日で左折して鳥飼大橋から淀川CRへ。
前日のスコールの影響か、路面はウェットコンディション、所々水没もあった。
早朝から出動しているローディーさんたちとすれ違いつつ、
6:50に関西医大前のファミマに到着すると、すでにみなさん集合済みでした。
と、数を数えると1人多い…おお、trekyさんではありませんか!
早朝からお送りいただけるとはありがたいことです。
まずは、メンバーのみなさんにブルベカードを配布します。
ここに記されているチェックポイント(CP)を通過し、時間と証明を記入していきます。
まずはここ関西医大前ファミマを7時に出発する証明が必要なので、
少し時間待ちをしてのち、第3者の証明の代わりとしてレシートをゲットします。
みな無事にゲットしたらいよいよ、次のCPである御幸橋までスタート。
かささぎ橋からCRに入る。
いつもならここでチーム内バトルが勃発してスプリント合戦になるのだが、
最初からそんなに飛ばしていると後半ドえらいことになるので、
みなでしゃべりながら30km程度で走る。何気に向かい風が結構あります。
ほどなくして7:30に御幸橋に到達。
一旦停止をし、通過チェックをします。
ここはレシートが当然もらえないので、記念撮影をしてそれを証明とします。
また本来であれば、チェックを記入するのはリーダーの仕事ですが、
ここはレシートがないためチームメンバー以外の人のサインが必要だったのだが、
ちょうどtrekyさんがいらしたので、サインをしていただいて無事にチェックOK!
そんなこんなごにょごにょしていると、通りかかったローディーさんから
「フレッシュですか?がんばって!」とエールを頂きました。ありがとうございます!
ブルベライダーは、蛍光ベストやタスキをしているので一目瞭然なのです。


CP:御幸橋にて


さて、わずか6分ほどですが時間を超しているので、すぐにリスタートします。
さきほど淀川CRはアゲインストだったので、
南下に転じる木津川CRでは状況が好転するだろうと期待していましたが、
どっこい、余計に向かい風がきつくなっとるがな〜@@
それでもペースは30km程度を維持しつつ、縦長に展開して進む。
それにしてもなんというすがすがしい天気。
前日の雨で空気中の汚れが流されたのか山並みがくっきりはっきり見えてとても美しい。
再建された流れ橋をスルーして、部活の中学生集団やら、
大声で文句を言っているオバハンなんかをパスしながら、
hideさんと先頭交代しつつ、ひたすら南下。
木津川台のところで、左手の土手に沿って進むべきところを間違って直進してしまうが
うめさんのリードでそのまま進んで無事に泉大橋で復帰。
そこで木津川の対岸へ渡り、R163へ入る。
ここからはいっきに交通量も増し、大型のトラックやタンカーもバンバン横をかすめていく。
できればR163は使いたくないのだが、東へ抜けるには仕方なく我慢のしどころ。
路肩も轍がひどい部分も多く、できるだけ早く切り抜けたいので少しペースを上げていく。
和束との分岐を過ぎ、湾漂山トンネルを抜けたところで、
劣悪なトラフィックに業を煮やして、
一刻も早くR163をやっつけるためにさらなるペースアップ!
35,6kmまでペースが上がる。
いきなりのペースアップに後方がついてこれず2グループに分断される。
もう少しでCPというところで、ワタクシが背ポッケから地図を落としてしまい一旦停止。
無事にピックアップして、道を慎重に横断して、CPであるサンクス笠置切山店に到着。
時刻は8:30。ここまでで約50km。予定では9:30だったので1時間ほどアドバンテージ。
お店で補給品を買ってレシートをゲットします。
自分は暑かったのでコーラをがぶ飲みしていたら、
ROADYASAIさんに「やっぱりライド中にコーラ飲むんですね〜」と言われました。
ハイ飲みます。自分の場合は胃腸が弱いのですが、胃腸を整えてくれる感じがします。
そのROADYASAIさんはサンドイッチが食べやすい!とパクパク。
この後びっくりするくらいサンドイッチを丸一日食べ続けることになるとは!


↓本日の4人衆


リスタートすぐに、鬼門の笠置トンネルが待ち構えます。
どうしようか悩みましたがhideさんの提案もあって歩道で安全に行くことにします。
ちょうどトンネルの真ん中あたりで大型車が数台横切って行ったのでナイス判断でした。
トンネルを抜け、相変わらず向かい風の道をひたすら東へ東へと。
伊賀上野までは3発上りが発生します。
一発目は大河原からの急な上り。
えっほえっほと上っていく先頭のhideさんについてアウター縛りで上っていると、
いきなり勢いを増したROADYASAIさんがスルスル〜と脇を上がっていく!流石!
ROADYASAIさんは、重たいリュックを背負っているのにこの馬力です。
ご本人も、背中の大きい面積が密閉されて相当暑いといっておりましたね。
自分はリュックを背負うと途端にパフォーマンスが低下するので真似できないです。
後ろからhideさんと脚の筋肉とかをマジマジ観察すると、
全体に華奢な印象でしたが、やはり足回りは流石筋骨隆々でした。
ナルホド速い訳です。
で、自分もRADYASAIさんの勢いに乗っておっかけアタッコして、上り終了間際に追いつく。
上りきった時点で後ろの2人と少し離れてしまったが、ペースを落としつつ先行して
そのまま月ヶ瀬口まで爽快にダウンヒル。ひゃっほい!キモティ〜♪
月ヶ瀬口の信号でストップし後ろの2人も合流して、島ヶ原までの鈍い上りをやっつける。
島ヶ原BPに入って3発目の上り。ここが一番長くて鈍い。
えっちらおっちら上がっていく。ようやく登坂区間も終わり、
登り終了の合図を出すと、ROADYASAIさんが「ありがたや〜」と一安心しておりました。
そこからシャーッと下り、伊賀上野市街地へ入ると、少し肌寒さが増す。
新長田橋でうめさんのサドルバックが脱落したか何かで一旦ストップ。
小田西で右折をして、若干の上りをやっつけ、西大手で再び左折。
丸之内で右折してR422に入る。
若干のアップダウンをこなして、ちょっと一息入れようということで、
ファミリーマートゆめが丘店に入る。
ここから西側、名張方面の緑がずーっと続いていてとてもきれいでした。


10分間の休憩ののちリスタート。
ここからいよいよ本コースの最高、青山峠を目指します。
R422は交通量も少なく、アップダウンも少ないのどかな道で非常に走りやすい。
ただ、三重県は特に多いのだが、路面にキャットアイが埋め込まれている個所が多く、
それが微妙に出っ張っているため、間違って上を走行すると転倒の恐れがあるので要注意。
昼間ならまだしも、夜間は見えづらいので本当に怖い。
さて、この辺もまだまだ風はアゲインスト。当初期待していた追い風はいまだ吹かず。
難儀しながら、hideさんと先頭を曳き合ってペースを落とさずに進む。
阿保の交差点でようやくR165に入る。
実はこの横を流れている川は、今朝からずっとトレースしている木津川なのです。
木津川の源流である青山高原を越えていきます。
青山町からジワジワと上りが始まって、約10kmのヒルクライムです。
といっても序盤はほとんど斜度がありません。逆瀬川の序盤もないくらいの緩い上り。
伊賀上津あたりのトンネルの手前で、
「たまには〜」と言いながらROADYASAIさんが先頭交代を買って出てくれるのだが
なかなかのペースで上がっていくため、少しずつトレインが縦長の展開に。
そこで自分間を調整するために番手を下げてうめさんと一緒に上がっていく。
西青山の駅を過ぎたあたりから少し斜度がきつくなっていき、
うめさんがのんびり行きま〜すと宣言したので、一本道で安心と言うこともあって
先行する2人を追っかけアタックして追いつく。
11時すぎだが、日差しが強くて汗だくだくです。
2人としばらく並走しているときに、
せっかくなら本コースの最高峰を制覇する瞬間の写真いるなあと思いだして、
2人にお先にと告げて、ペースを上げて先行していきます。
アウター縛りなので、写真の準備ができるほどアドバンテージとれるかわからないが
とりあえずTTモードでゴリゴリ上げていく。
大きく右カーブを曲がると2本の長い長い直線の上り。
斜度はめちゃくちゃきつい訳じゃないが長いのがしんどい。
それでもおおよその距離がわかっているので、脚を緩めずに上っていく。
青山高原の看板が見えてくる頃にはさすがにバテてきたが、
後ろを振り返ってもメンバーの姿は見えないので、
少しペースを下げてようやく青山峠を落とす。
休憩する間もなく、すぐに写真を取る態勢に入って待ち構える。
しばらくしてROADYASAIさんが先行してゴール!
引き続いて、hideさんとうめさんがゴール!
みなさん、お疲れ様でした〜。
これで今回これ以上高いところへ上ることはないです。
”最後の”上りでした〜。


↓本日のチマコッピ、青山峠


↓ROADYASAIさん、軽快なぺダリングで峠制覇


↓続いてゴール!


さて、次のCPは峠の反対側にわずか6km下ったところにあるので、
軽く息を整えたらすぐにリスタート。
青山トンネルを抜けるとそこから一気のダウンヒルです。
伊賀側よりもこちら津側の方が斜度が急で
みるみるスピードが上がり50km程度でがんがん下る。
前方の景色もなかなか壮観なのだが、見る余裕もなく、ひたすら下る。
2つ目のトンネルを抜けた先から、風が暴れているのか、
あっちこっちから煽られてヒヤヒヤする。
少しペースを落としてテクニカルな区間をやっつけて、
信号の脇にあるファミリーマート白山垣内店にインする。
ここもCPに指定しております。予定では12:15着だったが、11:30到着。
この辺でメンバーと協議。
序盤戦では予定よりも早くスケジュールをこなせるだろうとは思っていましたが
さすがに1時間20分早い1本前のフェリーに乗れるほどの余裕は考えておらず、
余った時間はせっかく伊勢に行くので、グルメやプチ観光に充てるもくろみでした。
が、ここまで約100kmの行程で、ほぼ向かい風でアップダウンもあったにもかかわらず
ave28kmと好成績をたたきだして、
うまくいけば1本早いフェリーに乗れる可能性がでてきたのです!
この意味はものすごく大きいのです。
鳥羽までまだここから70kmあり、
その間の風の具合や我々のコンディションなどによっては
フェリー乗り場で無駄に足止めを食らうかもしれないのだが、
とりあえず1本前に乗るというのを頭にとどめつつ、
稼ぐだけ稼いで伊勢到着時に再検討と言うことになる。
とりあえず前半かなりいいペースで来ているのは間違いない!
さあはりきって前へ進みましょう〜。


↓CP:白山垣内店


リスタート後はしばらくR165をhideさん先行で進みます。
榊原温泉口を過ぎ、細かいアップダウンをこなし、庄田の交差点で右折。
横風が厳しい中川原橋を渡り一志に到達。
この辺は裏道をいくつか繋ぐので先頭へ出て案内。
その後は近鉄線に沿ってひたすらド平坦の道が続いていきます。
hideさんに先頭をお譲りして、快調に飛ばしていきます。
すると、伊勢中川辺りからペダリングがものすごく楽になってきます。
ついに、ついに追い風キターッ!
ここから自然のペースはアップし34,5kmをキープしながら
ボーナス区間を確実に稼いでいく。
県道24号で船江までやってきて、そのからひきつづき県道756号で松坂をかすめつつ南下。
追い風と言うのもあるが、強度アゲアゲでやってきたこともあり、
みな急速に腹ペコ状態。
あともう少しで伊勢というところだが、このままではもたないということで
ローソン松阪豊原町店で緊急ピットインです。
でもお腹が減るということはよく食べれてロングでは非常によい兆候です。
自分はおにぎりを2個チャージ。ROADYASAIさんはここでもサンドイッチです。
うめさん、hideさんはレッドブルドーピング。
さっさと補給を終えてリスタート。
県道37号に入ったらあとは一直線です。
ここから少し交通量が増えるので追い風を利用して駆け抜けます。
ここも路肩にキャットアイが多数あるので要注意。
この区間は意外と短くて、あっという間に宮川を渡って伊勢に到達。
まずは外宮前を通過します。
時間もないし、観光客も多いし、
何よりビンディングで奥まで続く玉砂利の道を行くのは至難の業なのでスルーです。
そこから御木本道路で少し上って、浦田でR23に入る。
すでにたくさんの観光客であふれかえり、一般車はこの先通行不可になっております。
さすが遷宮の年だけあって人出がすごそう。
そこから600mほど進んで、内宮の玄関である宇治橋に到達。
時刻は13:30!うん、間違いなく1本速いフェリーに乗れる!
さあさあ急いでチェックポイント、チェックポイント!
ということで記念撮影だけ済ませて、さっそく御はらい町へ…


↓内宮の宇治橋にて


どひゃ〜、なんですかこの人だかりは!
とにかく人、人、人。
こんな中4台のチャリンコが分け入っていくことなんてできません。
仕方なく裏道へエスケープして時間短縮するが、
途中から結局参道に戻らざるを得ず、マシンを降りて慎重に押し歩き。
そうしてようやく13:45赤福本店に到着。ヘエヘエ〜。
とりあえずチェックを済まさねばならないのだが、お店は大行列…
こんなに並んでいたらタイムロスが尋常じゃないので
赤福を食すのは断念し、写真撮影で対応します。
まあ、本店で食べようが、阿倍野売店で買おうが、味は一緒だしね。
ということで、通行人の方にお願いをしてシャッターを押してもらうが、
その間激混みの道を開けてもらって申し訳なし。
とりあえず混雑する参道を外れて、人の少ない中橋の上でチェックを済ませます。
そして、すぐにリスタートして一路鳥羽を目指します。
伊勢まで来て、外宮もな内宮も、赤福も豚捨も何にもなしでスルー(笑)
まあ、伊勢は近いのでいつでも来れる。またみんなで来ましょう。


↓CP:赤福本店


ということで混雑する伊勢を裏道で抜けます。
県営競技場の間を抜けて橋を渡り、五十鈴川沿いに進みます。
臨時駐車場がこんな下流の河川敷まで拡大されてしかもどこも車でいっぱい。
すごいや伊勢神宮
この裏道に入ると、とてつもない向かい風!
必死で姿勢を低くして進むが25kmもでないほど。
必死で前を曳いて近鉄をくぐり、旧道の県道37号へ入るため路地をゴニョゴニョ。
こっちですと合図を送って後ろを見たら誰もいない!
へっ?みんなどこいったの?まさかはぐれた?
あわててきた道をバックすると、近鉄線のあたりでトラブルでみな停止していたようで
あまりの向かい風で後方からの声が全く聞こえずに1人先行してしまったようです。
無事に戦列に復帰し、再び鳥羽を目指します。
この県道37号はなかなか素晴らしい道で、交通量も少なくほどよいアップダウンが楽しい道。
ですが、今はとにかく少しでも早く鳥羽へたどり着くことが先決。
幾度も押し寄せる上りをハイペースで曳きます。
まあこのあと1時間フェリーで休めるからというのもあってこの8kmの区間は結構ガチでした。
なかなか疲労感の溜まっているメンバーを叱咤激励しながら、
偽ピークを何度も越えていきます。
意外と長かった山岳区間をようやく終えて、R42に入り、そこから幅広の道を3km疾走。
フェリー乗り場に14:47着!やった!間に合ったゾ!がんばった甲斐があります。
よく見ると繁忙期は臨時便があって、
実は7分前に出たさらにもう1本前に乗れたかもしれませんでした。
でもまあこれで1時間半近いアドバンテージを序盤で稼いだことになります。
上々です。
指定された駐輪場にマシンを置いて、乗り場の2階へ。
片道2500円の切符を購入。わずか10分足らずだが時間があるので、
土産物屋を物色して何か名物にありつけないかと見て回るが不発。
受付の人に聞くと船内にはレストランはないが、
簡単なカップラーメン程度なら食べられるとのこと。
んん〜せっかく伊勢まで来たのにカップ麺とは…
今回はなかなか食に恵まれずじゃんねん。
まあとりあえず軽い腹ごなしだけは船でして、
下船後に渥美半島名物を食べようということで決着。
そしてあっという間に集合時間になり、15:20のフェリーにいよいよ乗船!


伊勢湾フェリーでいざ愛知へ!


ということでここまで約170kmの道のりをave28kmで駆け抜けてきました。
残り認定最低ラインまで190km。リミットは15時間。
ここから地獄の横風が待ち受けているとも知らず、
心地よい疲労感とフェリーの旅情に身を任せる一行であった…
中編へつづく…