記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

過ちを気に病むことはない。ただ認めて次の糧にすればいい。それが大人の特権だ

日本、負けましたね。
正直よかったと思います。負けるべき試合でした。
今の日本の実力で決勝Tにでる資格は正直ないです。
それが万が一、奇跡というものが起こってしまって、
GLを突破でもしてしまったら、
物事の本質を見ず、目先の勝利に沸いたにわかファンやマスコミの
手のひらを返したような賞賛と祝福とによって、
ザッケローニは一躍名将に祭り上げられ、
日本代表の次の4年間をフイにしてしまうところでした。


勝つべくして勝つ、
そのために戦術を磨き、フィジカルを鍛え、
4年という長いスパンでチームを作り上げてきたはずです。
それを奇跡とか、運とか、根性とか、気合とか、
そういう不確定要素に頼って試合をして勝ち進んだところで
目先の喜びに踊らされるだけで、その先には何もない。
そういう試合をしにブラジルへ行ったわけではないし、
結果それはこの4年間を自ら否定することになる。
目先の勝ちにだけこだわって、これまで積み上げてきたものをなしにして
遮二無二、試合に臨むというのであれば、
南ア大会の岡田JAPANから1mmも成長していないことになる。
わざわざそこに戻る必要など何もない。
今大事なのは、この4年間は失敗だった、ザックJAPANはダメだった、
できなかった、単純に弱かったと素直に認めることから始めることです。
そういう意味で、もはや完全に言い訳できない、責任をウヤムヤにできないという、
完全な負け方をしてくれたわけですから、日本代表は次に進めると思います。
そういう意味で、日本は今回きちっと勝負してくれたコロンビアと、
決して奇跡ではなく、自分たちの勝ち方で決勝Tへ進むという、
手本を見せてくれたギリシャに感謝しないといけないでしょう。


あえて厳しいことを書きましたが、日本代表の未来を考えれば当然です。
ここで、負けたけどよく頑張ったなんてねぎらう方が残酷です。
そんなことを選手はだれも望んでいないことは
試合後の本田の姿を見れば一目瞭然です。侍に情けは無用。
ダメだったんだ、弱かったんだということを
イレブンにははっきりと自覚してもらいたい。
そしてその感覚は応援する我々サポータもまた共有すべきなのです。
その上で今後どうするか、この4年間を決して無駄にしてほしくない。


過ちを気に病むことはない。ただ認めて次の糧にすればいい。それが大人の特権だ。
わかる人にはわかるセリフです。