記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

福井GF その2(第1AS〜第3AS)

第1ASの大浦を8:30に出発。
しばらくは2人旅。ここは景色もいいので30kmくらいのゆっくりペース。
海津大崎の手前で速いトレインがやってきて反応。
即座に先頭に着くぱしゃ君。追って私。
2人で42〜45kmペースでなぜか先頭を曳き続ける。
追坂峠の上りでぱしゃ君大ブレーキ。
どんどん後続に抜かれてゆく。
小荒路の交差点で信号待ち。
そこで後ろを振り返ったら、かなりの人が待機。
こりゃいかん。ここからしばらくは平坦。
ということで交代で40km走行。誰もついてこない。
途中でぱしゃ君の水分補給のためにストップ。
それにしてもぱしゃ君、補給せずに水ばかり飲む。バテる傾向。
リスタートして、メタセコイアの並木道を行く。
南から雨雲が接近している兆候なのか、南風がきつい。
沢のあたりから湖周道路までは集団にとりついてしばし休戦。
若狭路の山岳までは集団で温存と思っていたが、
信号のタイミングで、運悪く集団の先頭になる。
県道534の大木のところでまたもや水分補給。


R303に入り、山岳エリアに突入。
ここは初めてなので山岳部ということで構えていたが、
結局緩やかな上りが続くのみ。ダラダラと20kmペースで上がる。
上りきったところが長〜い水坂トンネル。ここがいちばん怖かった〜。
バンバン大型車が通る。しかも路肩に敷いてある白ラインに沿って溝。
路肩を走りたいが十分幅がないし、ラインより内側を走ると車の餌食。
こんなとこ早く抜けたいのに、前にサニーサイドジャージの人がゆっくり走っていて大渋滞。
後ろから「抜いていけ」との声がするのだが、
車が背後に迫っていて並んで抜くタイミングがわからん。
まごまごしてトンネル半分くらいでようやく抜き、出口までスパート。
トンネル抜けた時はほんとにホッとして一息…
してたらそっから下りで、ぱしゃが復活して一瞬で前方に消える。
おいおい待て待て〜!
と、いっちゃん重いギアで回し65kmオーバーまで出してるのに
全然差がつまらない。
こちらも必死で回す。回し過ぎて左のふくらはぎが痙攣。
下りで痙攣するなんて初めてだ。
しかしもうほとんど後ろ姿が見えなくなりそうなので、脚を止めず回す。
2つ目のトンネル抜けたところで、車に轢かれた鹿が道をふさいでいて
危うくぶつかって転倒しかけた(汗)。
気を取り直し再加速。斜度は緩くなりつつあるが引き続き55kmオーバーとか。
多分160km全行程の中で熊川宿までのこのダウンヒル区間が一番きつかった。
200kmと160kmの分岐点になるR303と県道218の交差点で、
自分だけすんでのところで赤信号につかまる。
それでぱしゃ君に待ってもらう。おまた。
リスタート後、集団の先頭に出て、二人で45kmで曳く。向かい風がひどい。
ちょっと行って第2ASの瓜生小学校到着。
人も多く、休憩にならないのでジャムサンドだけもらって、すぐに出発。
ちょっと進んだところにあるコンビニでトイレ休憩&補給。
家から持ってきたワッフルやら何やらを食べる。
ぱしゃ君相変わらず水分のみ。これが後になって誤算。


再スタート。この時点で100kmくらい。
ここで問題発生。いつか降るだろうと思っていた雨がこの辺りから本格的になる。
少し飛ばして、対面信号のとこで集団に追いつく。
陸橋の上りでペースを上げて集団の先頭に出る。
トンネル手前の上りまで曳きっぱなしだったが、
ぱしゃが顔をゆがめながら遅れ始める。
ちょっと様子がおかしいのでペースを緩めて声をかけると
背中が痛み出したようだ。
このところ背中に痛みを走行中に訴えることがあり、
場所も腰に近いデリケートな部分なので心配。
幸い上りはトンネルまで。若狭湾を望みながら、下りで無理をさせない。
だましだまし走るしかない。厳しい痛みは少しマシになったよう。
ここからは複雑に入り組んだ海岸に沿って走る。
長めのトンネルの連続。雨がしのげるのはありがたいが、車が怖い〜。
そしてアップダウンの繰り返し。
ここで腰が治ったのか、上りで抜いていった人を下りと平坦で抜き、
また上りで抜かれ、また下りで追い抜き開始の繰り返しが始まる。


この辺りから、もう気分的に最悪の状態に陥る。
100km越えたことで疲れがでてきて、寝不足による急速な眠気。
そして感覚を奪う嫌な雨・・・。
こういうところはじっと耐えて、我慢我慢の中嶋納豆走法したいのに、
横で、わがまま放題のぱしゃに振り回され続ける。
さっき腰痛い言うてたんちゃうんかいな〜
上りになったら、気の滅入る文句ばっか言うて、どないやねん!
とイライラしてきて、もう何のために走ってるのか、
本当に楽しんで走ってるのか、ようわからん状況になってくる。
モチベーションが急速に低下し、もう限界寸前・・・
体が限界という訳では全然ないのだが、
走ってる意味をもうほとんど見失いかける・・・
というところで目の前に第3ASの縄文パークに到着。
あそこで補給所がなかったら、アシストの役割を放棄してたと思う。
というよりリタイアしてたかもわからん。


とりあえず一旦落ち着こう・・・
といってもさっき補給で結構食べたし、距離が短かったので
補給所で配っているうどんはパスして、
びっくりするくらいすっぱい梅干しとオレンジで、頭を起こす。
ぱしゃはうどんを食べる。
ポケットに入れておくのが邪魔くさいと、第1ASでもらったおにぎりをくれるので追加補給。
少し休んで食べたので気分がだいぶ落ち着いた。
泣いても笑ってもあと50kmやし。
このASではもう1つ元気が出る出来事が。
前方から、Raphaのチームジャージを着こなすローディーいるなあと思ったら
何とロラアニキ!
何と、こんなところで。
2、3言挨拶を交わしただけだったが、なんか元気でました。

今回のグランフォンドの全行程の中で色々と考えさせられる、
一番厳しい区間が無事終わる。まだまだ未熟だ・・・


つづく・・・