記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

山添・南山城サバイバル 往路編 〜さよなら五月橋SA〜

ロングライドで2度ほどスルーしてしまっていて宿題として残っていた五月橋SAの男飯。
金曜日に、3/20をもってドライブインが恒久閉鎖することを知って慌てる。
どうもICの改修工事で形状変化に伴っての立ち退きのようで、
このまま見逃してしまったら永久に食べれなくなってしまう。
週末は雨の予報だが、小雨程度なら覚悟で行こうと決める。
天気予報では土曜日の大雨から持ち直して、午後には雨がやむようなことを言っているし。
そしてたまたま18日は、第3日曜日。
これまた、宿題だった「cafeねこぱん」の月4回しかない営業日!
距離的にも近いし、これはもう行くっきゃない。


で、当日。
前日遅くまで海外通販で山グッズをポチポチ連打しまくって、3時間ほどしか寝れず。
6:00起床で、すぐにウェザーチェック。
ヤバそうな雨雲はなさそうで、天気もこの時点では期待できた。
ただし、山間部なので多少の雨は織り込み済み。
幸いにして気温は暖かく多少濡れても深刻なことにはならないだろう。
それに先週の京北サバイバルよりサバイバルなこともそうあるまい。
妙な耐性ができてしまっているようだ。
一応、本降りで走行不能の可能性も捨てきれないのでエマージェーンシーで輪行袋携帯。
7:30出動。
雨は降っていないが、若干路面がウェット。
城北運河経由で、鶴見緑地からR163。
いつもならこの区間飛ばすのだが、今日はモツの具合がよろしくなくペース上がらない。
他のローディーさんがどうか走らないが、自分は結構腹筋を使うので
腹に力が込めれないとうまく走れない。
ぱしゃ君のように足の筋力だけでどか〜んと行けるだけのパワーがあればいいのだが、
それができないので全身でカバーするしかないのだ。
だから今日は体調的にはあまりいい状態とはいえない。
季節の変わり目である春先はいつも調子が落ちる。


で、中野ランプに到着。
今日はこれから2000m分も上らないといけない山岳コースなので
最初から飛ばすのも心配なのだが、軽くTTをしていく。
前日ニュースで、本線の清滝トンネルでの自動車衝突事故があって、死者も出たらしく、
その影響かいつも以上に旧道に車が多い。
いつものラインよりも路肩側を走らねばならず、難儀する。
ぎりぎりのところで2回目の信号で足止め。
ホテル前は6:00くらい。
クリーンセンターのところでアウターに入れてガシガシ踏んで行く。
ラスト直線では車の列があってスパートできずにゴール。
12:40。
そのまま休憩なしで文化園方面へもう一上り。
山上口の電光板の表示では10℃。どうりで暖かい。
そのままならやま大通りへ下っていく。
前方はケムって嫌な感じ。
コメダを過ぎたあたりからいよいよ雨が降り出すが、
まだパラパワで気にせずアップダウンをこなす。
信号無視のMTBのおっさんと抜きつ抜かれつになって非常にストレスフル。
神功5丁目で南下に転じ平城宮跡
そこから徐々に雨脚が強まる。ここまで来たらとりあえず奈良公園までは行こう。
県道104号でひたすら東進で転害門。
奈良公園に到達するがぜんぜん鹿がいない。
雨のせいか数箇所にかたまっている様子。
シカたないのでシカの写真を撮る。


↓シカ


雨のせいで少し冷えたこともあって恒例のお腹痛。
高畑の駐車場でトイレ駆け込み。
慌ててチェーンとかしていたら駐車場のおっちゃんがチャリ見といたるから急げ!と
助太刀してくれた。
さて、雨は止みそうにない。
ここから先は公共機関もないし、引き返すならここしかない。
まあ最初から雨は想定していたし、ノープロブレムということで続行。
本当はこの後すぐ難易度の高い鉢伏峠コースを上る予定だったが、
あそこは晴れの時でも路面状況はいいとは言えないので、
大事をとって県道80号にスイッチ。
スタート地点のセブイレで補給。


すぐ横の交差点からTTスタート。
スタート直後は緩いので飛ばす。
序盤、東山霊苑前が彼岸だからか路上駐車の出入りが多くて、少しタイムロス。
DW入り口を過ぎ登坂区間に入ってしばらくすると、雨脚が強まる。
ダムへの分岐のところで、なぜか20人近いローディーさんが集結している。
全員そろいのイエロージャージだったので、どこかのショップチーム?
雨なのにイケイケドンドンな感じ。ご苦労なこってす。
挨拶をして通り過ぎると、ガンバレー!と声援が飛んだので、こちらも大きい声で返す。
登坂区間をしのいで少し下ったら、緩斜度が続くのでゴリゴリと。
クネクネ区間に入り、不快な減速帯と格闘していると雨脚がドンドン強まる。
若干の防水を期待してウィンブレを着たままでTTしているので、オーバーヒートしてきた。
思っていたよりもクネクネ区間の回数が多く、まだかまだかと疲れてくる。
ようやくゴール地点が見えてきたら、6,7人のローディーさんが集まっている。
奈良のローディは雨に強いのか?余裕綽々でこちらを伺っている。
こはちょっと見栄張っていつも以上にラストスパート。
22:31。
ちょっと照れくさいのでにこやかに挨拶を交わして、そのまま向こう側へ。
ヘリポ前で少しだけ休憩。


奈良県へリポート


雨が一層降り出してくる。暑いんだか寒いんだかよくわからない。
全身汗と雨でベッタベタで不快極まりない。
特に後輪の跳ね上げでお尻が濡れているのが気に入らない。
でももうここまで来たら引き返せないもんね。
田原の集落に入ると、対向から単独ローディーさんとすれ違い挨拶。
こんな日に限ってローディーさんとたくさん遭遇するとは一体全体、
今日は奈良で何かイベントでもあるのだろうか?
いずれにせよ、自分だけでなく、こんな雨でも走りこんでいるローディーが
たくさんいるというのは心強い。
柳生への道との分岐を過ぎて少し登り区間開始。
前方がウネウネと上りつめていてこれはヒルクラ新コースに面白そうだと思ったが
旧道はロープで封鎖されてて残念。
そのまま新道の水間トンネルを抜ける。結構長いトンネルだった。
そこを抜けると雨が一層ひどい。
長い下りで、水が上から流れている状態でスリッピーなので慎重に。
じゃああ〜とタイヤが水をはねて非常に不愉快。
雨で一番嫌なのは上からの攻撃よりもむしろ下からの攻撃だったりする。
そのまま下りきって集落の分岐で左折し布目ダムの周回コースに入る。
管理事務所までのアップダウンをこなしていると、
前方から来たガチトレ中のローディさんとすれ違い挨拶。
なんなんだ奈良ローディーのポテンシャル!
ダム事務所に到着しチャイムを押してダムカードゲット。
リスタートして北上を続ける。県道4号にぶつかって月ヶ瀬方面へ右折。
やにわに上りの続く県道4号をえっちらおっちら上り詰め、高山ダムの上流部に到達。
月ヶ瀬は雨というのに梅まつりで大賑わい。
それはいいのだが、路肩のない狭小道で交通量が多くストレスがたまる。


↓布目ダム


↓高山ダム


↓月ヶ瀬の梅


初瀬川沿いに南下を続け、ようやく名阪国道にぶち当たる。
しかし付近に地上道からSAへいけそうな道や階段が見当たらない。
五月橋ICまで行ってみるが、ゲートには誤侵入防止装置があって入れそうにない。
付近を捜しているともう使われておらず廃道となっているアプローチ道を発見。
チャリをかついで無理矢理SAに到達する。
片道80kmだからこの間の芹生峠と同じくらいの距離。


いかにも古めかしいドライブインでなかなか味がある。
チャリンコ野郎がなぜSAに?といった感じでジロジロ見られるが気にしない。
で、お目当てのさつきレストランに入る。
店内は昭和レトロな感じで、様々なポエム?やら標語が貼ってあります。
なかには、「どうしても手助けが必要な方は人道的な援助しますよ」なんてのも。
人情溢れる空間。
お客さんの中には常連さんや、閉鎖を聞いてやってきた人などもいて、
とても愛されていた店なんだなあ。
入ってすぐのところで食券を購入するのだが、もちろん注文はドライバー定食。
多くのトラック兄ちゃんの胃を満たした究極のB級グルメです。
しばらくしておばあちゃんが運んできてくれたボリューム満点の定食。
温かい豚汁は沁みるほどおいしく、雨に打たれて冷え切った体を温めてくれる。
コロッケにどか盛りの焼肉もめちゃウマ。
大盛りのご飯があっという間になくなっていく。
昔はご飯も汁もお替り自由だったらしいし、これはドライバーに心強い定食だったに違いない。
こんなに安くてウマイ飯がもう食べられないなんて、ちょっと寂しい。
大事に味わって完食。ごちそうさま。


↓さつきレストラン


↓ボリューム満点ドライバー定食(800円)


さて、本日最大の目的を無事に達成。でもまだもう1つの目的地もあるし、
ただ帰るのはモッタイナイ。
ということで、ずぶ濡れ地獄復路へ続く…


*補足
「さつきレストラン」は明日3/20をもって営業終了で、恒久閉鎖。
五月橋SA自体は3/31で廃止。それまではトイレ・自販機の利用が可能です。