記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

酒場探訪記 「ウエダ酒店」「初かすみ酒房」「ダイワ食堂」「上川南店」

ブルべの前々日ぐらいから、かれこれ2週間近く、
ナゾの腹下しに悩まされておりまして、常にお腹が張ってしんどいす。
日々胃腸の弱さを露見してはおりまするが、これだけ腹痛に悩まされるのは、
ネムーンで行ったドゥブログニクで海鮮に大当たりして、
それから1か月以上ピーピーが続いて以来かも。
あの時は翌日路線バスで6時間移動という過酷な中、
朦朧とした状態でサラエボに到着して
本当に人生最大のピンチでした。
そんなこんなでお酒も少し控え気味にしてたはずなのですが、
妙に酒の席も多いこの頃。


まずは駅前ビルのウエダさん。
相変わらずサラリーマンの楽園となっております。
物腰の柔らかいお母さんに導かれて、おでん鍋の前を確保して、まずは赤星。
次から次の注文でテンヤワンヤされていて、なかなかアテを注文できず。
頃合いを見て、とりあえずてっとり早く出てくる湯豆腐をいただきます。
この日は特にお母さん大忙しで、
必死でウインナーを炒めてはるのを見ながら、まったり呑む。
と、お隣のご常連さんが、急に惚れ惚れした顔をして話しかけてきます。
「あの、ウインナーごっつぅウマそやなあ。なんであんなウマそうなんやろな」
「ほうですねえ。もうあのビジュアルだけでよだれでますねえ」
「ほんまほんま。それからあの匂いな。肉の焼けるあの香ばしいやつなあ。たまらんわあ〜」
「ほうですねえ。ビールには最強のお供ですなあ」
「そうそう。ドイッチェランドな。でもやっぱりいっちゃん安い赤ウインナーがええなあ」
「ほうですねえ」
「うまそやな〜ウインナー…」
「ほうですねえ…」
で、結局2人ともウインナー注文せえへんねんな(笑)
エアウインアナー談義でアテ代浮かしながら酒を飲むのでした。
お母さんゴメンね!
で、呑み始めて15分と経たぬうちに呼び出しがあり、すぐに退散…。
忙しすぎなのか、伝票に湯豆腐の分のチェックが漏れていたので、
きちんと自己申告してお勘定。ごちそうさん
駅前ビルの酒場では一番居心地よろしいな。


↓ウエダさん


お次はかっぱ横丁にある「初かすみ酒房」さん。
ここは奈良県は大宇陀の酒「初霞」を醸造している「久保本家酒造」さんの蔵元直営店。
大阪市内に数店舗あるようです。
落ち着いた店内に、愛想のよい店員さんたちで雰囲気は悪くない。
かけつけ一杯のビールを、焼き鳥とたこぶつで流してから、
いよいよお酒。まずは生原酒をということで、いただきました。
ん〜おいち。
それから、どぶハイなるものがあったのでそちらを注文。
スッキリ爽やかなのど越しで、グビグビ行けちゃうので、ちょっと危険なお酒でした。
アテもいろいろ揃っていて使い勝手よさそうなお店でした。


↓初かすみ酒房


↓初霞 純米 無濾過生原酒


↓どぶハイ


お次は家族でダイワ食堂の本店へ。子連れでも全然OKなので助かります。
さっきのウインナー話じゃないが、娘はここの赤ウインナー大好きで、
この日もペロッと2皿平らげておりました。
まずは赤星で刺身を頂きます。
そこからガッツリと、ペペロン焼きそばやら鉄板焼メニューを。
大好物のライムチューハイをジョッキで頂いて最高どす♪
途中で、黒ビールを注文。アサヒとサッポロとありますよというので、
サッポロを注文したら、まさかの黒ラベルを出されて、
???となりつつ、グラスに注いだら当然黒じゃなくって、
お姉ちゃんに「これ黒ちゃうよね〜?俺酔うとるんかな〜@@」といったら
「ゲッ!なんて凡ミス!」といって、黒ビールをだし直ししてもらいます。
注いでしもた黒ラベルはサービスしてもらいましたヨン。ちょっとラッキー♪


↓まずは赤星


↓やっぱりペペロン焼きそばは外せません!


↓お好み〜


ラストは天神橋商店街の1本裏筋にある「上川南店」さん。
日々安酒をくらっておる小生でございますが、
たまには年相応?の落ち着いた場所を求めて奥様をエスコート。


↓上川南店


のれんをくぐって2階へと足を運べば、なかなかに上品な店構えで、ちょっとドキドキ。
隠れた人気店なので、すでに店内はいっぱい。
こりゃ出直しかと思ったら、大将が笑顔でやってきて、
「今ちょうどお勘定されてるお客さんがいらっしゃるんでお待ちいただければ…」
いやいや、こちらこそ急いてはおりませんゆえ、しばし待たせていただきますよ。
相手のお客さんをせかさずにひっそりとお伝えいただく姿勢に、好感触です。
で、5分ほど店先で待たせていただいて、お呼びがかかりカウンターの角の席へ。
ちなみにここの席は、お店の西の角にあるので、
お料理が出されるたびに「お料理をニシカドさんへ〜」とお声がかかるのでちょっとウレシ。
め以子は〜ん!悠太郎は〜ん!


それはさておき早速お酒とお料理をいただきましょう。
まずはお母さんのオススメでハーフ&ハーフを。
表にも二合銚子とあったのだが、今宵はすでに別でたっぷり呑んできていたので控えました。
こちらはまたの機会に。
お料理はまずは先付けにと大好きな筍の土佐煮を。
お出汁が本当に上品で、そこに木の芽が実によい仕事をしていて、春の味覚。
続いては、肉厚で大ぶりの万願寺を焼いていただく。
んっ!お醤油なんて必要ありません。
これまた食材の持つ本来の甘みとほんのりとした大人の苦みがたまらない!
もう最高やないですか?


↓ハーフ&ハーフと筍土佐煮


↓万願寺


続いては、今日のお目当てだったお寿司の盛り合わせと鯛のあら煮がご到着。
寿司!絶品!言うことなし!
シャリは少なめで、それを優しく覆い被せるような大きなネタが、
ほどよい口どけを演出します。
特にウナギは少しパリッと香ばしく、最高すぎて、奥さんと目を見張りました。
そんなに喜んでいただいて夫としても大変うれしおす。
鯛のあら煮も、少し甘めのダシが染みていて、たまりません。
身もとてもほぐれやすく、とてもきれいに食べきることができました。
いやあ、さすがレベルが高い!


↓絶品の寿司とあら煮


そうして、〆にはやっぱり名物の湯豆腐をいただきましょう。
白無垢のお豆腐が一丁、とても丁寧にとられたお出汁の中に鎮座しております。
まずは一口いただきますと、このお出汁がもう、
日本人であることのありがたみをしみじみと感じるものであります。
そうして潜んでいた柚子の皮のほんのりとしたお化粧とともに、2口目は爽やかに。
そうして黒七味の上品な刺激が後追いをして、味の3段活用。いやいや参りました。


↓名物の湯豆腐


2人でこれだけお腹も心も大満足になって、お勘定は7千ちょっと。
ん〜、なんてリーズナブル。
一見すると敷居の高そうなお店だし、メニュー板には値段がないので
正直最初は不安に感じるが、そこは言うても浪花のだいどこ天満。
お店の方も格式ばることなく実にフレンドリーで接客もちょうどいい塩梅。
お客もほどよく賑わいを見せていて、アットホームな雰囲気が非常に心地よい。
これぞ夜の止まり木にふさわしい割烹でした。
ごひいきにさしてもらいま。