記憶の残滓 by arkibito

「マジメにアソブ、マジメをアソブ」をモットーに、野山を駆け、コトバを紡ぎ、歌う。

Music Life 『さらば愛しき最低の町』 *オリジナル楽曲*

なにやら大忙しの毎日で1日24時間じゃ足りない感じ。
コンスタントに続けていた音楽活動も少しペースダウンせざるを得ないのですが
ひさしぶりに新曲のリリースです。
タイトルは『さらば愛しき最低の町』。



まず最初に哀愁あふれるギターリフを思いついて、
そこから味付けをしていったのですが、
もうリフが昭和歌謡の世界ですからね。
男臭い感じを歌詞の世界でも展開したいと思って、
何のとりえもない地方都市でただ平凡な日常にくすぶっている男の物語にしました。
自分も故郷(といってもお隣の県だが)を捨ててきた人間なので
歌詞は比較的すぐに仕上がりました。
でもこの主人公のモデルは自分じゃなくて実は”黒石さん”なんですが。(笑)
とにかく愚かなほどド直球ド真ん中で畳み掛けたかったので
「町を捨てる」といったダイレクトで
かなりパンチの効いたフレーズを展開。
そのフレーズをより際立たせるために、アレンジも攻めました。
ツインギターにしたのは、故郷に対して、
「何もないクソッたれの町」という感情と、
「自分を育ててくれた愛しき町」という想いの二重性を
並行して流すという意味を込めています。
あとは、いつか使ってみたかったアレをようやく使えました。
アレとは時代劇の曲とかで使用される「カァァァ〜!!!」という効果音。
ヴィブラスラップという打楽器の音です。
あの音を使えるシチュエーションってなかなかないので、
ついつい多用しすぎてます。(笑)



『さらば愛しき最低の町』
作詞・作曲:arkibito


俺はこの町を捨てる
このクソったれの 淀みきった吹き溜まり
夢さえ見えぬ


永遠に続く
昨日と同じ明日
まるで底なしの無限のループ


ロードサイドの明かりが
馬鹿に眩しいだけで
あとは墓場のように眠り続ける


俺はこの町を捨てる
残酷なほどの退屈が俺を石に変える前に


一握りの野望を胸にぶら下げて
憧れの都会で
いっそ燃え尽きて果てたい


俺はこの町を捨てる
親も友も思い出も すべてを置いてゆく
もう二度と


降り立つこともない
このクソったれの 嗚呼 愛しき
故郷よ さらば